前作より面白くまとまっていた「異端の聖女に捧げる鎮魂歌(宮園ありあ)」
たった今読了したばかりだから上手く落ち着かないけれど、タイトルどおりだったなと思う。
宗教とは。
信仰とは何なのか。
ジャン=ジャックの問は私の問でもある。
ヨーロッパを旅した時、どんな小さな街にも教会があり誰にでも門戸は開かれていた。
仏教徒と呼べるかどうかは別にして異教の私でもステンドグラスを見上げ差し込む光を浴びればどことなく静謐な敬虔な気持ちになったものだ。
近くに住むお年寄りや普段着の人達がふらりと立ち寄り祈っていく。
生活に根差している信仰に羨ましくなったりもした。
とはいえ、おそらく細かい宗派の違いはあったんだろう。
地域や国によって祀られているのは磔刑のイエス様だったり幼子を抱いた聖母だったり、磔刑じゃないイエス様だったりと様々。
同じ国内でも宗教の違いによって諍いは起こる。
宗教戦争の怖さはイコール人の怖さだろう。
異端審問や魔女狩りなど人の所業とは思えない残虐なやり方で弾圧したのは異物を排斥する群衆心理が大きかったのかもしれない。
怖いのは人だ。
と、二日続けて思ってしまった。
少し詰め込み過ぎかと思いつつ、面白かったので良し。
ただ専門知識がないと推測できないことが多々あった。
修道院で育ったジャン=ジャックの知識や経験、天文学、ヘブライ語、ユグノーやアンボワーズの虐殺などの歴史。
名前が同じで時代が違うとか混乱する部分もありちゃんと読み込まないと理解できないかも。
修道院の生活は興味深かった。
お菓子やワインが修道院から始まったのが良くわかる。
さて、これで3冊目。
うむ、道のりは遠いな。