NM Syndrome DiaryINDEX|past|will
朝一番の回しか既にやっていなくてしかも7日が最終となれば今日見に行くしかあるまい。 口コミで広がってはいるものの地方はやはり半分入っていればいい方なので7日までやってくれるだけましなのかも。 所によっては2月いっぱいで終了している地域もあるらしいので。 土曜だからかドラえもん目当ての家族連れが目立っていたがこんな朝早くから来るのね、とちょっとカルチャーショック。 半世界みたいに1日1回が早朝というわけでもあるまいに、と思いつつ混んでないから逆にいいのかとも思ったり。 さて半世界。 (がっつりネタバレしてます) 実は邦画が苦手なのでメンバーが出ているものでさえほとんど見たことがない。 阪本順治監督だと映画館ではないがTVで人類資金を見たくらいだ。 そんな私でも半世界は良かった、見て良かったと思った。 特に大事件が起こるわけでもなくその辺に転がってるようなというと語弊があるが、 誰にでもどこにでもありそうな家庭の問題だったり仕事の悩みだったりが淡々と少し引いた視点から描かれている。 その距離感がもしかしたら心地いいのかもしれない。 過剰な音楽がない分、火の爆ぜる音、風、傘を打つ雨音、砂利道を歩く靴音など耳に残って消えない。 映像も美しく、特に幾重にも重なった黒い傘が印象深かった。 あのお天気雨の出棺が。 吾郎ちゃん演じる航(こう)は少し不思議な存在だった。 一番リアルでなくてはならない炭焼き職人なのに一番存在が希薄。 勿論息子に対しての関心のなさや人の心の機微がわからない航には前半イライラさせられるし幼馴染の二人といる時のやんちゃさは微笑ましい。 なのにどこか浮世離れしているというか、そこに吾郎ちゃんの存在が出ていたかと思う。 だから唐突に死を迎えてしまう航も不思議ではない。 初乃役の池脇千鶴さんはすごく良かった。 少し生々しいリアルさ、映画人らしいセリフ回し。 この人は生粋の映画畑の人なんだろうと思う。 凄くかわいらしかった。 ハセヒロ演じる瑛介は元自衛隊員というだけで美味しいというか、元々非常にかっこいい人なのに輪をかけてかっこいい。 アクションシーンは必見。 もう一人の幼馴染光彦は私にとっては癒しに近かった。 航と瑛介の潤滑油であり洞察力もある。 渋川清彦さん、いい役者さんだ。 見ている時はそこまでのめり込むこともなく、勿論航の死の場面では泣いてしまったけれども衝撃を受けたとかそういうこともなく帰ってきたのに、 今になってじわじわと色々な場面を思い出している。 そういう映画なのだろう。 いい作品だった。 スクリーンで見るべき作品。 頑張って見に行って良かったよ。 ところで次に見るならやはりグリーンブックかな。 オスカーを獲ったからというわけではないが多分サウンドは好みのはずだから。 ただ、3月中は動けないのでできればロングランになって欲しいのである(ワガママ)
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