消えてゆく小さなこと



消 え て ゆ く 小 さ な こ と


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1910年06月03日(金)

暗くなり始めたのに
庭の作業に思いのほか時間がかかった
へばっていたとき
よい香りが満ちてきた
漂ったというより はっきり満ちてきた
知っている懐かしいでも思い出せない
辺りを見ていると葉裏のジンジャーリリーが飛び込んできた
ひっそり咲き始めたんだ
強烈に香りを出してアピールしてきた
お疲れさん と私を労うようだった
氷の白でなく雪の白だと思う
ジンジャーリリーの故郷には雪はないだろうけれど

一面のジンジャーリリー
そんな場所を歩いてみたい

一本切ってきて部屋においた
ほんとうに疲れがとびます

天国はこんな香りに満ちているのだろうね
天女の羽衣がひらりと前を通れば
辺りに甘く香るのだろうね
そんなことを思ってみていた



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           天窓より


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          �顱� �髻� �鵝� �堯�

     日付は通し番号として記しています


       ∞