消えてゆく小さなこと



消 え て ゆ く 小 さ な こ と


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1910年05月30日(月)

夕暮れる時
台風の端っこで虹を見た
 
駅から続く商店街の
アーケードの切れるところ
開けた空に 大きな薄い虹が現れていた

あ 虹だ と
久しぶりにうっとり見上げているのは
その辺りにわたしひとり

駅から歩いてきた人も
自転車を出し入れしている人も
果物店の前に立つ店主も客も
スーパーから出てきた人も
誰も気づかない
誰も空を見上げない

思わず前を歩いている小さな男の子に
声をかけたくなった
虹だよ って

でも母親は
荷物を一杯重そうに下げていて
子どもを急き立てて歩いていたので
声をかける勇気が出なかった

誰かと見上げたかった
虹は人をつなぐと思っている
居合わせたひとを

あ 虹・・
ほら

そう指さしてくれるだけでいい

誰かが教えてくれたら
私はにっこりするから



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           天窓より


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          �顱� �髻� �鵝� �堯�

     日付は通し番号として記しています


       ∞