消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1911年01月31日(火)

夜もずっと
どこかで人が起きていて
何かの作業をして
何かを思考して
そういう世の中になっている
すべてのものが寝静まるような
本当の夜なんて
もう街にはない

ひたひたと夜の重さを感じるような
夜を長いと思うような
そういう場所に
身をおいてみたいと思う

夜は甘いだろうか
闇は怖いだろうか


1911年01月30日(月)

救急車が行きました
随分遠くまで サイレンが聞こえて

私も乗ることがあるだろうか
そのとき
助かったと思って嬉しいだろうか
死を思って悲しいだろうか


1911年01月29日(日)

急に寂しくなる
ひとに嫌な思いをさせたことばかり
思い浮かぶ
自分の低さを思う
かなしいね


1911年01月28日(土)

時が経ちすぎた
流れすぎた
記憶が薄らぐ
もう忘れたよ
どうでもよくなって
残りの時間を
惜しむ気もない
きっと
早死にすると思う


1911年01月27日(金)

その赤ちゃんはほんの少し生きて
誰に命を奪われたの
何のために生まれてきたんだろう
力強く泣くこともできず
あの世で母親に抱かれるだろうか


1911年01月26日(木)

ドーモです
そうなると思った
きっとムスッとするだろうと

そんなに自分の思惑通りにはゆかないよ
ひとの好みは違うでしょう

思い込みと自惚れ
それを自画自賛というなら
まさしくソレ
それこそがアーティスト?


1911年01月25日(水)

雨のあとはあたたかくて
そこかしこで
やわらかく芽がふくらんでいるような気がする

本当はまだだよ
早まっちゃいけないよ

もうすこし待てよ


1911年01月24日(火)

経営と利益
という頭脳的なものでなく

ショーバイはモーケが命 
儲かればイイ
という動物的な意識に対して

フェアや潔さを求めることが ずれているのだ
それは精神の高さだもの


1911年01月23日(月)

激しく降っている

夜中に
激しい雨の音を聞くと
全て自分が悪かったと分かる

じっと聞いている


1911年01月22日(日)

境界線というものはありません

境界をもつのです

滲み込まれたくなくて


1911年01月21日(土)

なんだろうね

決まりきった方へ流れてゆくのが嫌で
私はそこをかき回したのだと思う

決まりきった言葉のやり取りが嫌で
私はそこを抜け出したのだと思う

それだけです
誰かを嫌いとかそういうことではなく


1911年01月20日(金)

大きくアンテナを張るのではなかったの?
自分の世界に閉じこもるのが
君のいうアーティスト?
他の世界の動きは興味ない って
それってどうなの?


1911年01月19日(木)

動かぬ人を突っついても
マイペースとやらで
のんびり気長を決め込んで
それはそれで結構ですが
サポート期限もありますので

未来の絵を描けないのに
ついて走るのもね
大きなことさえ言わなければ
独り言ですむのです
アナタノユメハ ナンデスカ


1911年01月18日(水)

蟻地獄のように待ち伏せても
無駄というもの

私はよい耳をもっているし
それに翼もあるからね
その手は喰わない


1911年01月17日(火)

届きそこねた郵便は
秘密のままに時を経て
思いも寄らぬ形して
言葉にならぬ音たてる

時おり揺れる銀色の
細き指先爪のあと
月夜の夢に名を残し
明日の虹に名をかける


1911年01月16日(月)

ようこそ と声をかける設えを
避ける自分がいる

人の声を怖がる自分がいる

明るい挨拶は欠かさぬけれど


1911年01月15日(日)

正直 期待している
待っている 

やっぱりどこかで
人とのかかわりを

誰というわけでなく


1911年01月14日(土)

提案があったり 提供をしたり
そういう足場としての店

そうだね 
そういうものかもしれないね
君が目指すのは多分そう

でも私は
そこで拾い上げる という店も好きなんだ
浜辺できれいな貝をみつけるような嬉しさがあるから

発信することにキュウキュウしている店よりも
ゆったりと楽しいから


1911年01月13日(金)

タイヘンデシタネ ゴクローサン


はぁ??

あなたの管轄 あなたのエリア
使っているのはあなたでしょう?
トラブルの原因を作ったのは自身なのに

原因に思い巡らせ
自分かもしれないと平謝りしてくるなら
二度と起こらなければよいだけのことなので
何も言わないけれど

何の解決も作業もしないでいて
知らん顔でとぼけて
しらばっくれて
それだけの言葉で済ますなら

言いますよガンガン 私だって


1911年01月12日(木)

母親の話をしない人ですね
尋ねてもしないですね
父親の話もしないですね
それにひとが母の話をするのも聞いていませんね

あなたは親を忘れた人ですか
とうの昔に


1911年01月11日(水)

あなたの手の内はわかっている
気に食わぬことは
知らぬ顔でやりすごせばいい
それですむと思っている
偉くなったので
全てに対応しなくとも許される
そう思っている

ひとって
それでいいのかね?


1911年01月10日(火)

つまらない労わり合いが厭なんだ
びしっと 言いたいんだ
それだけなんだ


1911年01月09日(月)

ミョーだね ミョーだね
自分が引き起こしたトラブルは何でも
ミョーだね で片付ける
原因不明になるんですね?
あなたが原因を作ったのですけど?

ま、いいけどね


1911年01月08日(日)

ナントイイマショウカ
シカタナイコトデス
ヒトノアトシマツ
イイウンドウニナリマシタ


1911年01月07日(土)

何もかもに時間がかかりすぎて
何も終わらない
どんよりやっている
まだ風邪がぬけない
でもそのせいでもない
あなたと わたしと
違いが見えたから
根本で違うと感じていたことを
はっきり見えたから
わかったから
力がぬけて 何も進まない

ひとはそれぞれに違うという大原理は理解しているのに
それをあなたと私にあてはめることができない


1911年01月06日(金)

辿るべきみちをわからず
うろついている
行く先がなく彷徨っている
そういう感じを
波に漂うというのでしょう

仕事せず何をしているのでしょう
薬にぼんやりした頭で
悔いというものを忘れて


1911年01月05日(木)

思いついた時 熱意があった
ただそうしたい思いがふくらんで

でもね
いちいちナンダ?
説明をどうの
理由をどうの って

よしと思うことをするのに
イイワケが要るのか

やめたやめたやめた

お それいいね やろう
それですむことだ
不安というものは
熱意に解消されると思う

理由をつけなければ不安 というのは
熱意がないだけのこと

ならばヤメマス それだけのこと


1911年01月04日(水)

その花はフリージア
残されてなお
最後の最後まで
高く香り続ける


1911年01月03日(火)

君のその仕事は
アーチストなのか 職人なのか
わたしは
職人であるほうがいいように思う
プロフェッショナルであるべきと思う

アーチストこそ感性 と思っているのは
君の独りよがりだ

アーチストは新しいものを生み出す
職人は安定した技を頼まれる
けれど感性はどちらにも必要なものだ


1911年01月02日(月)

さらりとカッコつけてみたけれど
何の反応もなくて
大慌てで大きな看板かけてみた
そんな店だ

それなら初めから
派手なセールをすればいいのに
どこかスタンスが決まらない
ダカラ カッコヨクナイ

かっこよさって
芯の通っていることだと思うけど?


1911年01月01日(日)

光に陽光めいたものを感じる
冷たい風のなか
光にあたたかさを感じる

知らぬ間に 
ロウバイが咲き終えている

梅を待っている
またあの梅林を歩きましょうね
あの年は たのしかったですね
そばの森からやってくるあの鳥に
また逢えるでしょうか




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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