消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1909年10月31日(日)

潮干狩りに行きたかった
でも貝に毒があるらしい

ビーチサンダルも長靴も
メッシュのシューズもいらない
それは大人の遊びだから

子どもの頃の裸足のカンカクを
思い出す
少し温んだ水に
少しひんやりする泥に
裸足で歩いて
指先に何かをまさぐるのが懐かしい
道具で掘るより
足でぐにゅぐにゅ遊んだのが楽しかった


1909年10月30日(土)

真相を知って
どこかで安心した

そうだろうね
それで普通
やっぱり場違いだったよ
主張がよくわからなかった
自分でも空回りに気づいたんだろうね
静かに出直してください

でもキライではなかったよ
誇張はあったと思うけれど
嘘ばかりでもなかったと思うから


1909年10月29日(金)

お笑いだ
あまりに静か過ぎて

自分で決めたことなのに
その結果を見ているのに

手応えの無い静けさが怖い


1909年10月28日(木)

記憶に刻まなかった過去は
無いと同じ
刻み直すことはできないから

その本も そのビンも
そのケースも みんな
記憶に場所は無い

だから もういいでしょう?
だから その本はもう閉じよう


1909年10月27日(水)

優先順位をつけてもイミがない
同じ場所でストップしている 
そこばかり新たに増え続ける
一向に前へ進まない

それより 気まぐれアトランダムも
結構はかどる手かも知れない


1909年10月26日(火)

少し小ぶり 
カサブランカ?
違うかも
香りはそれなりに続いている
恐ろしい色のガーベラは
こんな色のガーベラがあったのかと
驚愕する


1909年10月25日(月)

一日ぞわぞわと
雲の中にいるような 
微熱を纏うカンカク

それは言い訳にならないと
わかっている

貴女にしてあげられること
ありますか


1909年10月24日(日)

至らなさとか足りなさとかなら
なんとかできると思うけれど

自分のみすぼらしさ を意識するとき
気づかずにいた自分に愕然とする

往来を撮る防犯カメラに
どんな人間に映し出されているのだろうね

精神の貧相まで
撮られてしまったかもしれない


1909年10月23日(土)

どうしました?
母の日商戦の真っ只中にいるはずのあなたが

何もかも放り出して
旅ですか

それもいいのかも知れませんね
世間では 充電といったりしますが

あなたはトウヒと自嘲するのでしょうね
帰ってきた日に

晴れ晴れした笑顔なら
それもアリでしょうね


1909年10月22日(金)

もういいよ
待ち疲れたよ
いろんな意味で
あなたを待っていた


1909年10月21日(木)

ジブンノ ナカノ
カンリブ カンリカ
ワタシモ ココデ イキテユク
ミキル サギョウニ タズサワル


1909年10月20日(水)

からだの内からの活性って
わたしにとっては
スポーツより労働に感じる
労働の汗の方が
爽やかで充実だ

スポーツはアソビだ
その場限りの汗だ
明日への展望がない


1909年10月19日(火)

5分ですむこと
30分かからぬこと
またしても一日中後回しにしてしまった
だめだな
ひとに偉そうに言えない


1909年10月18日(月)

しばらく留守にしますので
あとはよろしくお願いします

当てにするなと言われても
役に立たぬと分かっていても
少しは期待もしたりする

自分の気持ちに忠実に
黙って時を待つだけなら
何も辛くはないのだけれど

ポーカーフェイスで待つ月は
ゆっくりと束縛に変わる

もうじき雨になるだろう
月を見ずにすむことは
しばらくの安らぎ

君には届かぬ声だけれど
甘い眠りに落ちてゆく


1909年10月17日(日)

それは 紅い花の種から始まる
それは 小さな青い花から始まる
それは 白い花を夢見て

芽吹くという力を
ただ見たくて
たくさんの種を蒔いた

生き方を少し変えて


1909年10月16日(土)

手っ取り早いと言って
ひとに尋ねてばかりで
自分で探そうとしないから
自分で見つけようとしないから

だから探し方が上手くならないんだ
見つける力がつかないんだ

だからキミは自分で発見できないんだよ


1909年10月15日(金)

挫折からどう立ち上がり続けるか
それが人生なんだから

成功ばかりが勲章じゃない
ひとの一生なんて挫折だらけだよ

石ころ道に 時折オアシスがある
だから それを大切に生きる

こころの潤いって
そういうことだと思う


1909年10月14日(木)

一面に広い草地を見ている
その向こうには 
遠くビル街があり 遠く山並みがある

囀りが聞こえた
雲雀だ
子どもの頃に聞いたのを
一瞬にして思い出した

揚雲雀あげひばり名のりいで、、 の一節が浮かぶ

すべて世は事も無し。 と結ぶはずだ

無目的にふらりと立ち寄ったのに
意外なほど気持ちの解放されるスポットだった
広さというのは素晴らしい

また訪れたい 
訪れなくとも気持ちの中で佇みたい
my sanctuary に 追加


1909年10月13日(水)

まだ未成年の
その娘たちは 

ひとりは煙草を吸って
イケナイ娘だと叱られた
法律があるから

ひとりは妊娠したけれど
結婚宣言したら
祝福された

まわりの大人のモラルに
何か違和感を覚える

最愛の彼が 入籍前に事故死しないことを
祈ってあげるよ
父親のない子が生まれるのは かわいそうだから


1909年10月12日(火)

小さなひとになろうと思う
欲を小さく
言葉を小さく
佇まいを小さく

バクハツしても
小さくてすむ


1909年10月11日(月)

タイテイノコトニ
ビビラナイ
タタカウヨウイガアル

アトズサリセズ
イッポマエヘ
チカヅイテ
ミル


1909年10月10日(日)

気を遣って とか
遠慮して とか
そんな言葉ばかりを出すのは
結局あなたが卑屈なのではないですか

思い遣って という言葉が出てこないのは
あなたに相手を包む気持ちが無いから なのではありませんか

どっちが上だとか下だとか勝ったとか
そんなコトばかり言っている
もっと懐の大きさのコトを考えて見たらどうですか


1909年10月09日(土)

猫がやさしい
陣中見舞いか
しわがれ声で
座っている


1909年10月08日(金)

ケチなヒト
人に振舞うという行為で
擦り切り一杯を原則とするヒト

世間一般を気にして
足りないのは 気になるので
横並びの擦り切り

それ以上もそれ以下もなく
山盛りはなし

そういうカンカクのヒト
ケチと思う

振舞うというのは
状況により困難な場合もあるけれど
心情的山盛りをさすと思うのですが

そのひとには アリエナイ
擦り切り一杯で十分 と考えるヒトです


1909年10月07日(木)

また紅い虫の季節になった
石垣やフェンスや塀や
いたる所に動いている
極小の蜘蛛のような足で
その色が気分悪い
秋口まで消えないヤツ
うんざりする
何処が棲みかなんだろう


1909年10月06日(水)

饒舌なキミと
舌足らずなキミがいて
それは君でないと確信して

でも君がどこにいるのか
風の噂が何処から来るのか
その辺はわからなくて

きっと君も大人になって
足音を立てずに歩くんだ
影を落とさなくなったんだ


1909年10月05日(火)

何の憂いも束縛もない時間に戻る
ずっとこのまま 
そっと流れていてほしい

ヒトのことに気をもむから
苦しむことになる

自分の内に向ける気持ちだけを
研ぎ澄まし 高め深め広げ 
明るい方へ歩めばよい


1909年10月04日(月)

デュランディーが とてもよく咲いたので
一晩の雨に打たれて青々とした葉もつけたまま
10輪ほど切ってきた
カットガラスの重い大きな花瓶に挿した

テーブルが豪華になった
大人のテーブル 
クラシカルな雰囲気になった

珈琲でなく英国式紅茶タイムにします


1909年10月03日(日)

これでやっと平穏というものが戻る
それは
ひとに干渉されないこと
とばっちりを受けずにすむこと
でたらめな思いつきに振り回されずにすむこと
自分の時間を刻めること

退屈だのヒマだのという言葉を
私は理解できないので
したいこと山ほどあるので

あなたは自分で過ごし方をみつけてください
私は次の計画をたてます


1909年10月02日(土)

ノンシュガー カロリーオフ
砂糖は健康の大敵みたいに思って
何年も暮らしてきた
砂糖衣という言葉にさえ
嫌悪感をもってきた

でも
ほんとうの優しさをもつ砂糖衣は
ひとを不思議な気持ちにさせる

少女の頃に読んだ外国のお話に似て
夢にも憧れにも秘かな恋心にも似て
忘れた何かたいせつなものが
手にかえってきたような
妙に締め付けられる気持ち

自分の中のとがったものを
そっと溶かしてくれたような

難しいことは抜きにして
ひとのこころは落ち着けると


1909年10月01日(金)

それは彼の運命でなく
彼女への神の裁きでしょう
理由にならない言い訳が通らぬように
もう言い逃れのできぬように
自分の任を果たすように

やっと納得できました




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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