消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1928年03月16日(金)

まわりに花をかざり
枕元にフードとおやつとお水
遊んだおもちゃも全部

なでると毛はやわらかく
おなかはたぽたぽと
まだあたたかく
ねむっているように
ただ目を閉じているだけ

からだにそっと毛布をかけて
庭の花をおく

歳月の愛おしさ
苦い薬や痛みから自由になって
雲の上で時には吠えて駆け回れ

看取りの日のことを
ふと思い出す




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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