2013年06月30日(日)  青空ごはんがおいしい理由



公園のテーブルで、ピクニック。

青空の下で食べると、どうしてこんなにおいしいの?

空気がおいしいから?

風が気持ちいいから?

細胞が喜んで、お箸が進むのかも。

もちろん、お酒も進みます。

おしゃべりも、弾みます。

一人一人のお弁当を広げるのも楽しいけれど、

大皿をつつき合うのは、もっと楽しい。

子どもたちは、さっさと席を立って、なわとび。

二重跳び、できるかな。

ほろ酔いの大人が我も我もと競い合って、目を回して。

そして、また、おなかが空きます。

2010年06月30日(水)  外装工事が終わり、一年の半分が終わる。
2009年06月30日(火)  『1Q84』の話題からエリックさんにたどり着く
2008年06月30日(月)  『蘇る玉虫厨子』洞爺湖サミットへ!
2006年06月30日(金)  中国語版『子ぎつねヘレンの10のおくりもの』
2002年06月30日(日)  FM COCOLOで『パコダテ人』宣伝
2001年06月30日(土)  2001年6月のおきらくレシピ
2000年06月30日(金)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/28)


2013年06月29日(土)  楽しむ余裕を残しておく

やってしまった。

育成室(学童保育)のキャンプ係の連絡を早く書き込まなきゃ、と夕食の支度と並行してキッチンでパソコンを打っていた。

食事が出来てもメールが書き上がらず、「先に食べてて」とたまとダンナを促し、なおもパソコンに向かっていると、

「ままがおわるまで、まってる」と、たま。

「もうちょっとかかるし、冷めちゃうから食べてて」とわたし。

焦っているし集中できていないしで打ち間違え、また苛立ちが募る。

こういうときは、一旦切り上げて、ささっと食べて、続きを打ったほうが早い。
……と、頭ではわかってるのだけど「あと少し」とずるずる引っ張ってしまう。

キャンプ係の皆さんをお待たせしちゃ悪いから、急がないと。
でも、そうなると家族を待たせてしまうという、ジレンマ。

わかってる。
晩ご飯を後回しにするより、連絡を後回しにするほうが正しいってこと。
でも、あと少し、もうここまで書けたんだから……。

「ねえ、まま、たべないの?」
と催促を繰り返していたたまが、
「もう、まま、いつまでやってるんだろね?」
とあきれてパパに同意を求め、
「ほんとだねー」
とパパ(ダンナ)がうなずいたところで、プチン!と何かが弾けた。

「しょうがないでしょ! たまのためにやってるんだから!遊んでるんじゃないんだから! 二人して責めないでよ!」
うわーっと吐き出しながら、別に責めてないじゃないかと頭の隅では思い、何やってんだわたし、と早くも反省と自己嫌悪が始まっていた。

うえーんとたまが泣き出し、わたしにブレーキをかけてくれた。
「ごめんね。たまはちっとも悪くない。ママがあせっていっぱいいっぱいになっちゃっただけ」と謝って、抱きしめて、一緒に泣いた。

「ままがしんぱいだったから」としゃくり上げる、たま。
「ままがたべないとたおれちゃうとおもったから」
ありがとう、やさしいね。うれしいよ。
やっぱり、ごはんが先だね。
パソコンの蓋を閉じ、「ようし、食べよう食べよう」。

家族との食事を後回しにしてでも早く連絡メールを回してくれなんて頼まれてない。
わたしがカッコつけて、頑張っちゃっただけ。

小学校のPTAにしたって育成室の父母会にしたって、子どものためにやってるなんて、子どもは知ったこっちゃない。そんな時間があったら、子どもは相手をして欲しい遊んで欲しい。

この手の活動は、「やってあげてる」「やらされてる」と感じた途端、重荷になる。
だから「好きでやってる」「楽しんでやってる」と思ったほうが、ラク。
そのつもりでやっていたつもりだけど、いつの間にか色んな皺寄せを背負い込んで、シーソーが傾いて、受け身になっていたらしい。

張り詰めてたものが「キレる」瞬間を感じてが、はっきりとわかった。
いろいろ溜めてたんだなって。

でも、それを子どもにぶつけるなんて最低だ。

去年の夏から秋、文京区が突然育成室の保育料を大幅に値上げするというので、納得のいく説明と利用者との対話を求めるキャンペーンを立ち上げたことがあった。
このときも、メールを打つのに没頭して、何度もたまを淋しがらせた。
「まま、ぱそこんじゃなくて、たまちゃんをみて!」
と訴えられて、猛省した。
わたしは一体何のためにこんなことをしているんだろう。
目の前のわが子ひとり幸せにできないで、何がキャンペーンだ、と。

その頃やりとりしていた区議さんに、
「こういう運動は、楽しむ余裕を残しておくことが大切なんですよ」と言われた。
本当にそうだな、と思う。
「好きでやってる」「楽しんでやってる」と思える余裕がなくなったときは、少し休んだほうがいい。そうじゃないと息切れしてしまう。

サービス精神も、責任感も、大事。
でも、いちばん大事なものを見失わないように。

たまから笑顔が消えていたら、わたしからも笑顔が消えている証拠。
楽しむ余裕を残して、ほどほどに、ぼちぼちと。

2011年06月29日(水)  「てっぱん」と堺泉北のご縁のエンブックスさん
2010年06月29日(火)  6月に食べたsweetなもの
2009年06月29日(月)  涙は世界でいちばん小さな海
2008年06月29日(日)  マタニティオレンジ304 「たらちねの母」と「たらちねの女」
2007年06月29日(金)  マタニティオレンジ137 おっぱいより朝ごはん
2002年06月29日(土)  パコダテ人大阪初日
2000年06月29日(木)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/28)


2013年06月28日(金)  朝ドラ×村岡花子=花子とアン

『赤毛のアン』を日本語に翻訳した村岡花子さんの半生が、朝ドラに!

わたしはまったく関係ないのだけど、朝ドラファンとして、村岡花子訳『赤毛のアン』のファンとして、このマリアージュに喝采!

村岡花子さんは、ラジオともとても縁の深い方。『コドモの新聞』という戦前〜戦中のとてもチャーミングなラジオ番組に出演し、親しまれていた。FMシアター『昭和八十年のラヂオ少年』を書くときに日本のラジオ史を調べていて、こんな素敵な女性がいたんだ、と印象に残った。

半年かけて、もっと深く知ることができるのが楽しみ。しかも、脚本は中園ミホさん。主演は吉高由里子さん。「てっぱん」でヒロインあかりが父・橘公一と対面する第21週「ひまわり」を演出された橋爪紳一朗さんも参加されている模様。

朝ドラは「ん」で終わる作品が多く(「てっぱん」しかり)、「あまちゃん」「ごちそうさん」「花子とアン」と「ん終わり」が続く。3連続は「ハイカラさん」(1982年前期)「よーいドン」(1982年後期)「おしん」(1983年)以来。

2010年06月28日(月)  とりあえず今日のツイッター
2009年06月28日(日)  朝ドラ「つばさ」第14週は「女三代娘の初恋」
2008年06月28日(土)  読んで満腹『おとなの味』(平松洋子)
2006年06月28日(水)  ロナウジーニョとロナウドは別人?
2002年06月28日(金)  シンデレラが出会った魔女の靴


2013年06月27日(木)  「そこをなんとか」DVD&ブルーレイ発売

昨年秋に放送されたNHK BSプレミアムドラマ「そこをなんとか」(脚本:今井雅子・横田理恵)がDVDとブルーレイに!



新入りが加わったので、恒例の作品棚更新を。


作品がブルーレイになったのは初めてで、これはうれしい。

「てっぱん」ファンの方が「初音さんの料理の繊細さはブルーレイで見ないと再現できません!」と力説されていたけれど、それほどDVDとブルーレイに差が出るのか。そこなんのシェアハウスの多国籍料理で検証してみよう。

2012年06月27日(水)  豚まんクーラーはないけれど
2010年06月27日(日)  子守話115「デニズとデニーズズ」
2008年06月27日(金)  マタニティオレンジ303 幻の一発芸、体文字の「TAMA」
2007年06月27日(水)  中国経絡気功整体の大先生
2002年06月27日(木)  泉北コミュニティ


2013年06月26日(水)  沈黙のち行列(実践女子大学講演・後編)



円(縁)を太らせたベーグルで腹ごしらえをして、実践女子大へ。

講演という石ころは、聴いてくれる人たちが磨いて、光らせてくれる。
だから、質疑応答の時間が何よりの楽しみ。
わたしの石ころに感想や質問の石ころがぶつかって、わたしの頭の奥のほうや記憶の深いところを引っ掻いてくれる。

が、今日は質問が出ない。

これまでの講演では、出足が鈍くても、促すと、誰かが手を挙げた。
しかし、今日は出ない。

「なんで?」と「そんで?」の連想ゲームで石ころ(ネタ)に磨きをかけて光らせる脚本作りの過程で「伝力=伝える力」も鍛えられる。どうやったらもっと面白くなるか、もっと楽しんでもらえるかと想像力を働かせることは、同時に、受け手の気持ちに想いを馳せることでもあるから……。

そんな話をあちこちの講演でしているのだけど、そう言う今井雅子本人の発伝量が足りなかったか。



最後に行った講演、4月の故郷・大阪堺市の図書館では、質問が引きも切らなかった。大阪と東京、怖いもの知らずの世代とまわりの目が気になる世代の違いはあるかもしれないけれど……。

4月の図書館講演と今回の大学講演の決定的な違いは、「自分から進んで聴きに来ているかどうか」。

貴重な休日の午後、わざわざ家から出かけて、人によっては電車を乗り継いで人の話を聴きに行こうというのは、よっぽどのこと。移動に時間とお金をかけた分だけ、しっかり元取って聴いてやろうという気持ちもわく。

だから、姿勢は自然と前のめりになり、よくうなずき、よく笑い、よく質問する。

一方、授業や講義の一環としての講演は、単位になるから聴いておくというのが第一の動機で、誰がどんな講演をするのかへの関心はさほど高くない。

そういう相手に話をするときこそ、「伝力」が試される機会。
だから、
座席の背たれにつけた背が浮いて、前のめりになるように。
どこか遠くを見て、別なことを考えてた目が、こちらを向いてくれるように。
閉じていた心の傘が開いてくれるように。
……という気持ちで話した、のだけれど。

壇上で待つ、ほんの数分は、その何倍もの長さに感じられた。

すると一般聴講の男性の手が挙がった。共同脚本について立て続けに突っ込んだ質問をされた。同業者なのか、業界通なのか、とにかく質問が出るのはありがたい。後が続きやすくなる。

続いて先生から「これから将来を決める学生たちに一言」。そして、満を持して学生から手が挙がり、「脚本だと色んな人に口出しされて好きなものが書けなくて大変では?」と質問があった。

この学生さんに、ボーナス得点を!

学生の頃のわたしには、人前で手を挙げて発言するなどという勇気はなかったから、こういう場で質問できる人に敬意を表してしまう。

一人では思いつかないことをチームで思いつける、一人だと石ころのままのネタをみんなのアイデアを持ち寄って光らせることができるから脚本作りは楽しい。連想ゲームには人のアイデアを取り入れる柔軟さと、自分のやりたいことを貫く頑固さの両方がと最後の質問に答えて、ちょうど終業の時間となった。

大半の学生さんが次の講義へ移動してしまった後、何か一言伝えよう、と残った学生さんが列を作ってくれた。

一対一で話してみると「面白かったです!」と瞳が輝いた。

もともと書くことが好きで、標語や小説を書いていたこともあるけど今は遠ざかっていて、でも今日の講演を聴いて、また書いてみたくなりました。そんなことを言ってくれた学生さんたちは、いいこと見つけた!というような明るい顔をしていた。

長い沈黙の後の長い列は、「十人いれば十通り、百人いれば百通りの感想の伝え方」があることを教えてくれた。

大阪に比べると、うなずきも笑い声も控えめで、壇上からは「節伝モード」に見えたのだけど、一人一人の胸の内では、それぞれの形で伝力が蓄伝されていたらしい。

「すみません、うまくまとまらなくて」と恐縮し、一語ずつ噛み締めるように感想を伝えてくれた一年生。

「父の花、咲く春を観たくなったので、リクエストを出します」と言ったもう一人の一年生は、「大学に入ったばかりなんですけど、卒業後の進路を今から決めといたほうがいいんでしょうか」と人生相談もしてくれた。

こうなりたいという未来に向かって進むのもいいけど、無我夢中で走っているうちにやりたいことが見つかることもある。

今なら、何にでもなれる。何だってできる。
やり直す時間も体力も、まだまだある。
若いって、すばらしい。
きらきらと目を輝かせる、わたしより半分ぐらいの年の女の子たちを見て、そう思った。

年を重ねた分だけ、世界は広がり、人生は豊かになるけれど、若さにはかなわない。わたしが彼女ぐらいの年だった頃「君たちはいいね」とまぶしそうに目を細めていた人生の大先輩たちも、こんな気持ちだったのかもしれない。

若い人たちのきらきらを吸収して、心のツヤとハリを持ち続けたい。
そんなことを思うような年になったんだなあと、ちょっとしみじみした。

一般聴講の方ともお話できた。
図書館でチラシを見たという女性は、声をかけたお友達の女性と聴きに来てくれ、熱く感想を語り、二人して握手を求めてくれた。
そのお友達は番組制作と出版に関わるお仕事をされていて、チームで意見を出し合って石ころを宝石にしていく面白さと大変さを日々実感しているので、身につまされて聴いてくださったそう。

20数年音信不通だった友人は、前触れもなく現れ、驚かせてくれた。
連絡先も知らなかったのだけど、向こうはわたしの日記をずっと読んでいて、講演があることを知って駆けつけてくれた。
つながってなかったと思ったら、実はつながっていたことに、びっくりして、うれしかった。
久しぶりだったせいか、舞い上がったせいか、お互い大阪弁じゃなくて標準語で、なんか変だったね、と後で気づいた。

そして、質疑応答で口火を切った質問者は『築城せよ!』の古波津陽監督だったとわかった。

会うのは三度目だけどじっくり話したのは初めて。講演に呼んでくださった国文科の先生方との飲み会にも飛び入り参加し、愛知工業大学の創立50周年事業で『築城せよ!』を作ったときのエピソードを聞かせてくれた。

今井雅子脚本をデビュー前から読んでいるご意見番のアサミちゃんは、いつの間にかいなくなっていて、「知ってる作品ばっかりで懐かしかった」と後からメールがあった。

こうして、また皆さんに石ころを磨いてもらい、来週は大阪の私立金蘭千里中学校にて講演。

2012年06月26日(火)  地上350メートル
2011年06月26日(日)  サンリオピューロランドを「たまセンター」と呼ぶ
2010年06月26日(土)  JAGDA新人作家展とキャンドル展とことりっぷ
2009年06月26日(金)  江ノ島の大道芸人「のぢぞう」さん
2008年06月26日(木)  知らなかった、大坂夏の陣『戦国のゲルニカ』 
2007年06月26日(火)  マタニティオレンジ136 サロン井戸端
2004年06月26日(土)  映画『マチコのかたち』


2013年06月25日(火)  ベーグル化現象(実践女子大講演・前編)

ふだんなじみのない町を縁あって訪ねるとき、その町に行かないと会えないとっておきのお店を探す。

実践女子大での講演を聴きに来てくれるアサミちゃんに「日野駅の近くにベーグルカフェがあるよ」と教えてもらい、ネットで調べてみると、「cafe Spinel(カフェスピネル)」という、ことごとくわたし好みな佇まいのお店。講演前の腹ごしらえはここにしよう、とアサミちゃんにつきあってもらうことにした。

アサミちゃんは、脚本家・今井雅子がデビューする前から脚本を読んでは的確なアドバイスをくれているご意見番。

函館にオマケの丸がついた「ぱこだて」という言葉をひらめいたときに、
「アサミちゃんがゴキブリをコキプリって呼ぶとかわいくなるって言ってたっけ」と思い出し、「しっぷ」の効き目が強過ぎて「しっぺ」を通り越し「しっぽ」が生えるという奇想天外な物語が生まれたのだった。

その『ぱこだて人』(コンクール応募時はひらがなだった)の初稿を書き上げてアサミちゃんに送り、カンヌ広告祭から帰ってみると、付箋にびっしりコメントを書き込んだ原稿が返ってきていた。

そこから一気に書き直し、締切日の夜中に「今日の消印押してもらえますか?」と鷺沼の郵便局に持ち込んだ応募作が函館港イルミナシオン映画祭のシナリオコンクールで準グランプリに。その応募原稿がたまたま前田哲監督の目に留まり、驚くべき幸運の連鎖でオリジナル脚本での映画デビューが決まった。

キャストにもスタッフにも恵まれ、朝起きたらしっぽが生えていたヒロイン日野ひかるに、宮崎(崎の右側の上は「大」ではなく「立」だけど文字化けするので)あおいちゃん。
もう一人のしっぽ人間に、大泉洋さん。

その『パコダテ人』の誕生に縁の深いアサミちゃんに初めて講演を聞いてもらう場所が「日野」だなんて、出来過ぎ。

そして、ベーグル(も上出来!)の輪っかは「てっぱん」の「円」にも通じて、これまたご縁を感じる。



なんでもないことが面白かったり特別だったりするのは、「世の中原石(ネタ)だらけ」と思って「心の傘」を開いているからであり、「頭のビデオカメラ」と「脳みその出張所」をフル稼働させているから、かもしれない。

「偶然のような必然」に気づくのは、偶然と偶然をつなげて運命づける連想を働かせてこそ。偶然という石ころも、重ねたり掛け合わせたりで宝石になる。

「たまたま」のように見える「点と点」がつながって、線になって、またつながって円になって、またつながって、その輪が大きく太くなると、人生はもっとふっくらおいしい。

これを「ベーグル化現象」とでも名づけようか。

真ん中が空洞でいいのか、というツッコミはさておき。

今日「たまたま」聴いた講演が、誰かの必然に、そして宝石に、なってくれればと願いつつ実践女子大へ向かった(後編へ続く)。



2011年06月25日(土)  「萩の月」は冷やして食べるべしの宴
2010年06月25日(金)  たこ焼き持って保育園へお迎え
2009年06月25日(木)  眞木準さんのコピーが大好きだった
2008年06月25日(水)  整骨院のウキちゃん7 赤道ぐらい知ってますよ編
2007年06月25日(月)  割に合わない仕事
2005年06月25日(土)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学最終日
2002年06月25日(火)  ギュッ(hug)ギュッ(Snuggle)
2000年06月25日(日)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/28)


2013年06月21日(金)  EDITORY×エンブックス×ツブヤ大学「絵本をつくろう!」

神保町にあるEDITORYというそれはそれは素敵な空間でツブヤ大学さんとイベントをやることになり、下見を兼ねて打ち合わせへ。

まあ、なんと、わたし好みすぎる内装!

内装を手がけた方がコード収納小物や照明まで手作りされたそう。



わたしが一目惚れしたのは、自前の雑誌を引っ掛けるランプシェード。
「LEDなので、雑誌が電球焼けしないんです」とのこと。
雑誌を替えれば、簡単に模様替えができちゃう。
アイデア光る非売品!
商品化されたら、買いますよ!


男子トイレ、女子トイレを文庫本のタイトルで表現するセンスも、心憎すぎ!


男子は「男の作法」。女子は「朝の少女」。

すっかり骨抜きになり、住み着きつきたくなるほどの心地よさに、ついつい長居してしまった。

この素敵空間で、どんなイベントをやるかというと、「絵本づくり」。

絵本『わにのだんす』を作った3人(エンブックス西川李岐、絵:島袋千栄、文:今井雅子)と一緒に、即興で絵本のストーリー開発をやって、みんなで世界に一冊だけの絵本を作ってみようというもの。

その日集まったメンバーの化学変化でどんな絵本が生まれるのか、未知数だらけの実験的なワークショップになる予定。

黒板塗料を塗った棚スペースに、早速わにを飾っていただいた。


EDITORY×エンブックス×ツブヤ大学
BooK学科絵本講座「絵本をつくろう!」


7/25(木)19時受付 19時半-21時半
神保町EDITORYにて
参加費4000円(絵本印刷製本費・送料込み)
定員30名

当日発表のお題に沿って皆さんで絵本のストーリーを開発。その物語に後日、島袋さんが絵をつけ、エンブックスの独自POD(プリントオンデマンド)で、成果の絵本を皆さんに後日届ける、というワクワクする企画。詳細はツブヤ大学のページへ。

Facebookイベントページはこちら

メールでお申込みの場合は、7/25「絵本をつくろう!」参加希望と記して、お名前とご連絡先、年代を明記の上、info@univ2289.com まで。


2010年06月21日(月)  紙芝居のわんわんにパンをあげたい
2009年06月21日(日)  朝ドラ「つばさ」第13週は「恋のバリケード」
2008年06月21日(土)  親目線で観た劇場版『相棒』
2007年06月21日(木)  マタニティオレンジ133 おおらかがいっぱい
2005年06月21日(火)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学4日目
2002年06月21日(金)  JUDY AND MARY
1998年06月21日(日)  カンヌ98 2日目 ニース→エズ→カンヌ広告祭エントリー


2013年06月18日(火)  【たま絵】うぃんなーのおうさま

先日のこと。

たまが半年ほど前に描いた「うぃんなーのおうさま」の絵が、部屋に転がっていた。

生まれる前にわたしのおなかの中で一緒にいたという神様のことを、たまが初めて語ったのは、【たま語】記録によると、2011年9月26日、5歳1か月のことだった。

【たま語】「たまちゃん、おなかのなかで、かみさまにあったの。かみさまに、いいこいいこってあたまなでてもらったから、いいこにそだったの」。ほう、そうだったの?「だからね、ママのおなかには、ふたりいたんだよ」。神様のご利益はかなり薄れつつある今日この頃…。

その翌日の9月27日、神様のことを、もう少し詳しく聞いてみた。

【たま語】ママのおなかの中で頭をなでてくれた神様ってどんな人だったの?「ウィンナーのことをウィダーっていうの」。二人でおなかの冷蔵庫開けてウィンナー食べてたの?「ウィダーおいしいだあっていってた」。鼻詰まりの神様…。

このときから、たまとわたしで、おなかの中にいた神様のことを「うぃんなーのかみさま」と呼ぶようになった。いつの間に「かみさま」が「おうさま」になったのか、次に【たま語】記録に登場する2012年4月25日、5歳8か月のときには、「うぃんなーのおうさま」と呼んでいた。

【たま語】お腹の中で一緒に過ごした、ウィンナーの形をしたウィンナー好きで鼻の詰まった王様の話を時々してくれる。「うぃんなーのおうさまがしんだひに、たまちゃんがうまれたの」王様の正体は、もしや臍の緒?

ウィンナーが好物だから、うぃんなーのおうさまだと思っていたら。
王様の正体は、臍の緒だったのか。
たしかに、臍の緒って、腸詰めっぽいし。
冷蔵庫の食べ物を分け合っていたというのも、暗喩なのかもしれない。

おなかの中に冷蔵庫があった話は、神様の話よりも3か月ほど遡り、2011年6月23日、4歳10か月のときにしている。

【たま語】自分のおへそを指差し「こっから、ひもでママとつながってたんだよね」。そうよ。ママのへその緒は太くて丈夫だったからたくさんおいしいもの送り込めたでしょ?ちゃんと食べた?と聞くと「たべきれなかったから、ときどきれいぞうこにしまってた」。おなかの中に冷蔵庫w

その2か月後の5歳の誕生日(「かみさま」の話をする1か月前)に、たまは、「ママのおなかのなかにいたとき」の絵を描いている。

>>2011年08月24日(水) 【たま絵】書ける・描けるヨロコビ爆発!たま5歳


ママとたまは臍の緒でつながっていて、ママもたまも笑っている。たまの右にあるのが冷蔵庫らしい。

たまへ栄養を運び届ける役目を終えて、王様は去ったのか……。

そして、「おなかの中の神様=臍の緒!?」から一年あまりが経ち、冒頭の時制に話は戻る。

たまは、赤いペンを持って来て、おうさまの目を赤く塗った。

「うぃんなーのおうさまはね、もうすぐしぬから、めがあかくなってるの」と言う。

おなかの中で最後に見た、おうさまの姿なのかしら。

おうさまは「バイバイたまー」と呼びかけているのだけど、「た」と「ま」に濁点がついている。

「ないているから、たまーって言えなくて、だばーって、なったの」と言う。

目は充血しているけど、顔は笑っている、うぃんなーのおうさま。

愛らしくて、とぼけていて、王冠もとがってなくて、ぷにゅぷにゅしている。

「おなかのなかにいたとき、うぃんなーのおうさまがいっしょだったから、さびしくなかった」と、たまは言う。

どこまでが胎内記憶で、どこからが創作なのか、わからないけれど、「幸せな記憶」であることは間違いない。

生まれる前から守られていた。愛されていた。
そう思えるのは、とても幸せなこと。

わたしの手がまだ届かなかったときに、
たまを、いい子いい子してくれて。
たまに、食べさせてくれて。
たまと、遊んでくれて。

ありがとう、うぃんなーのおうさま。

2011年06月18日(土)  おっさんとあどけなさのギャップ
2010年06月18日(金)  五十音の行が入れ替わる「マカノリ語」現象
2009年06月18日(木)  「出張いまいまさこカフェ」を支える「感想力」
2008年06月18日(水)  堺名産 小島屋の『けし餅』
2007年06月18日(月)  マタニティオレンジ132 たま300日
2005年06月18日(土)  『子ぎつねヘレン』あっという間の見学1日目
2000年06月18日(日)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)


2013年06月17日(月)  「はりきり」スイッチで音読102回

小学校では毎日「音読」の宿題が出る。

今日読む課題が国語の教科書から出て、それを何回読んだか、はっきり読めたか、大きな声で読めたかを保護者が採点してサインする。

わたしは毎日、たまの音読をカウントして、数字を書き込み、花丸を二つとサインをする。

先日のこと。たまが帰宅するなり、
「ままー、きょう、すごいことがあったんだよ」
と声を弾ませた。

担任の先生に名前を呼ばれ、クラスのみんなの前で「昨日26回も音読をしたんですよ」と褒められたという。

それがうれしくて、誇らしくて、「もっとがんばろう」と目を輝かせる。

子どもは単純。
子どもは素直。
大人が「はりきりスイッチ」を押せば、力を出し惜しみしない。

そんなたまに刺激されて、わたしは、たまの音読に合わせて手話の指文字を練習することに。たまがたくさん読むほど、わたしも指文字が上達する……はずだったのだけど、たまは26回を読んだ後は、数回の日が続いた。

ところが、今日は久しぶりに「はりきりスイッチ」が入った。

いつもは、わたしの指の動きに合わせて、読む速度を遅くしたり、待っていてくれたりするのだけど、今日はわたしを置いて、どんどん飛ばしていく。手強い「きゃきゅきょ しゃしゅしょ……」だったこともあり、わたしの指文字は早々に離脱。

たまはこれまでの記録の26回を塗り替え、さらに、27回、28回と記録更新。

「ままのとしまで、いっちゃおうかなー」と調子に乗るので、「40こえないで、これがママの年ですって誤摩化してよ」と言ったのだけど、わたしの年齢もあっさり通り越し、「じいじの年までいっちゃおう」とますます絶好調。

気がつけば、じいじの年も越え、85回。



「それぐらいにしといたら?」と言うと、「100までいく!」と大はりきり。

ついに、102回まで行って、やめた。
102は、亡くなったひいおばあちゃんの年。


今日の音読は見開き2ページで文字数も少ないので、記録更新には打ってつけ。
とはいえ、よく疲れも飽きもせず、延々と102回。

アクセルのかかった子どもの底力、おそるべし。

「まま、すごいでしょ?」と得意げな、たま。
「よーし、たまイエーイのポーズを作ろう」とわたし。

♪ たーま たーま イエイイエイイエイ
  まーま まーま イエイイエイイエイ
  ぱーぱ ぱーぱ イエイイエイイエイ
  たーま たくさん 読んだね イエイ
  あしたも たくさん 読むぞ イエイ

と即興で作った歌に、手話まじりの振りをつけて踊った。
 
明日からもたくさん読んで、踊ろうよ。

2011年06月17日(金)  保育園5年目で初めてのグループご飯
2010年06月17日(木)  会う回数と親しさは必ずしも比例しない
2009年06月17日(水)  海へ帰ったサンマクジラと足利事件の17年半
2008年06月17日(火)  マタニティオレンジ301 苦心作のアルバムが届いて、「おひまい」
2005年06月17日(金)  『子ぎつねヘレン』ロケ地網走は歓迎ムード
2000年06月17日(土)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)


2013年06月14日(金)  【たま絵】でざいんおしよう

昨日は育成室(学童保育)の面談。

「楽しそうに行ってるので、とくに心配していることはありません」と、わたし。
たまは、「すすんで、たくさんお手伝いしてくれる」子らしい。
「きれい好きで、おやつの後にほうきで掃いている」らしい。

家で見ているわが子とは違う顔。
へええ、そうなんですね。
でも、たしかに、うちではいちばんお掃除してくれていますね。
なにせ、わたしがやらないもので。

そして、「たまえちゃんは、絵が本当に好きですね」と先生。

それは、うちで見ているわが子と同じ。
本当に絵が好き。
時間があれば、紙に向かって、せっせと鉛筆を走らせる。

そして、時間を忘れてる。

何冊もの大学ノートに分けて描かれた作品たち。



「でざいんおしよう」

正しくは、

「でざいんをしよう」

たまは最近「《お》なの? 《うぉ》なの?」と区別するようになったけれど、やっぱりごっちゃになってる。

でも、デザインなんて言葉をいっちょ前に使って、呼びかけてる。

「おでかけりぼん」を着けた女の子の名前は「りぼんちゃん」。

ハートいっぱいの「ハートちゃん」と「おんぷちゃん」。


「おはなちゃん」のページには「いろぬりえ100えん」とある。
ぬりえごっこに使った様子。


たまの描く女の子は、みんな足をしっかり地面につけて、胸を張ってる感じ。

そんな女の子を描くたまは、今の自分を好きなのかな、と思う。

「なまえ たまえ」の自画像には「100てん」とある。


大好きなケーキもいっぱい。


育成室では創作時間をたっぷり取れるらしく、びっしり細かく描き込んだ大作を描いてくる。


男の子と女の子も描き分けられるようになってきた。

男の子はちょっと憤慨している(「それわまちがえ けっこんしません」とあるので、ドタキャンされてご立腹なのかも)ように見えるけれど、女の子は、みんな幸せそうで、いいね。

本人に負けず劣らず、おしゃべりでおしゃまな、たまの絵。

わたしも、心の向くままに「でざいんおしよう」。

2011年06月14日(火)  本郷三丁目のBесна(ベスナー)閉店
2010年06月14日(月)  tabio.comで靴下9色10足
2009年06月14日(日)  朝ドラ「つばさ」第12週は「男と女の歌合戦」
2008年06月14日(土)  高校生だった三人が母になって
2007年06月14日(木)  『坊ちゃん』衝撃の結末
2002年06月14日(金)  タクシー


2013年06月13日(木)  シナリオ作家協会『原作と同じじゃなきゃダメですか?』

シナリオ作家協会が刊行した『原作と同じじゃなきゃダメですか?』が協会会員に贈呈とのことで送られてきた。



副題は《映画『やわらかい生活』脚本の「年鑑代表シナリオ集」への原作者による収録・出版拒否事件 全記録》。

「当協会ではこの裁判の結果を記録に残し、また映画・テレビ製作における、脚本家と原作者の関係性やあり方について、映画・テレビ業界に従事する人々はもちろんのこと、観客・視聴者すべての人々に、深く考えていただきたいと願い、本書を刊行いたしました」とのこと。送料込み1890円で申し込みはシナリオ作家協会まで。
>>>『原作と同じじゃなきゃダメですか?』

この事件について、シナリオ作家協会が脚本家にアンケートを実施したのだけど、わたしは提出しそびれてしまった。百人の脚本家がいたら、百通りの原作の解釈があるように、「原作者と脚本家の関係」について思うことも一人一人の色があり、とても興味深い。この本に参加する機会を逸したことを残念に思いつつ、《「やわらかい生活」裁判を考える会》の日の日記を、出しそびれたアンケートの回答に替えたく思う。
>>>2012年07月21日(土)「やわらかい生活」裁判を考える会


2010年06月13日(日)  視覚とは?『46年目の光―視力を取り戻した男の奇跡の人生』
2008年06月13日(金)  マタニティオレンジ299 おもちゃ電車→たま駅長→いちご電車
2007年06月13日(水)  「事実は小説より奇なり」な映画『主人公は僕だった』
2005年06月13日(月)  『猟奇的な彼女』と『ペイ・フォワード』
2004年06月13日(日)  映画『ヒバクシャ 世界の終わりに』


2013年06月12日(水)  【たま絵】さんたさんは すきーに のってくる

「にほんの さんたさんはね、あめりかの こどもに ぷれぜんとを とどけに いくの。あめりかの さんたさんはね、にほんの こどもに ぷれぜんとを とどけに くるの。いれちがいなの」
と、たまは小学校へ行く支度をしながら、季節外れなクリスマスの話題。

「さんたさんは、すきーに のってくるの」とも言う。
「そりじゃないの? じゃあ、トナカイはいらないね」とわたしが聞くと、
「となかいも すきーに のってくるんだよ」
「え? どういうこと?」
「すきーに のった となかいの うえに すきーに のった さんたさんが のってくるの」

それって、どういう図なんだろ。
「絵で描いてみて」と言うと、「いいよ」と机に向かい、ノートを広げた。

学校へ行く時間は迫っているのだけど、忙しい朝に何を先にやって何を後回しにするかの感覚は、親子共にズレている。

《「スキーに乗ったトナカイ」に乗った「スキーに乗ったサンタ」》の絵を描いているのかと思いきや、たまは「おじさんだれだ」で始まる物語のようなものをしたためていた。

10分だったか、15分だったか、貴重な朝の時間を費やし、書き上げたのは、こんなお話。

おじさん だれだ

あるひ、みっちゃんがかれんだあをみた。



12月が30日までしかないが、数字をびっしり書き込んだカレンダーの24日に丸がついている辺り、芸が細かい。

きょうは、くりすますいぶ みっちゃんたのしみでしょうがこうにいけません

布団をかぶった「みっちゃん」を矢印で示して「なか」と書いている。布団に入ったまま、ということらしい。


よるさんたくろすがくる

ここで、満を持して《「スキーに乗ったトナカイ」に乗った「スキーに乗ったサンタ」》が登場。トナカイは限りなくうさぎに近いが、耳が角張っているのは、角らしさなのだろう。

「すきーが じょうずなのに さきっぽを とめているの」と、たま。その言葉の通り、滑り慣れているはずのトナカイのスキー板には、重なり防止の金具が。今年の春,初めてのスキーで、板の先端を離して留める金具をつけてもらった経験が、作品に生かされている。

みっちゃんがめをさますと

「やったあ」↓


矢印の先には自転車。《「スキーに乗ったトナカイ」に乗った「スキーに乗ったサンタ」》さんは、みっちゃんが欲しがっていた自転車を届けてくれたらしい。


冒頭の「おじさん だれだ」は、このお話のタイトルだと思われるが、サンタさんが去ってからみっちゃんが目を覚ましたとすると、「だれだ」は誰の台詞だ?

《「スキーに乗ったトナカイ」に乗った「スキーに乗ったサンタ」》を目撃した人、なのか。

2010年06月12日(土)  コロコロ引いて出張+赤ずきんワンピ
2009年06月12日(金)  永遠キャベツと永遠パイナップル
2008年06月12日(木)  中田金太さんの置き土産『玉虫厨子』と対面
2007年06月12日(火)  想像力という酵母が働くとき
2005年06月12日(日)  惜しい映画『フォーガットン』


2013年06月10日(月)  まま+しごと=ひま

ひさしぶりに、食卓がお花で華やいでいる。



手前のカゴは、土曜日に名古屋から来た小中学校の同級生、亜紀ちゃんが持ってきてくれたアレンジメントのお花(黄色×オレンジ、ちゃんと好みをわかってくれてます)。

真ん中のガラス瓶は、亜紀ちゃんの名古屋土産のババロアに同梱されていたカーネーション(花がしおれるまでに食べてください、とメッセージ)とベランダで育てているランタナ。

奥のコップは、父の日を一週間早く勘違いして、たまが昨日買い求めたお花。

ついつい根っこのあるグリーンを買ってしまうけれど、色とりどりの切り花の咲ききる美しさには惹き付けられる。

折しも先日、生け花をされている方を取材したばかり。

「一輪の花と向き合うのは、自分の心と向き合う時間。心が定まらないと一輪が定まらない」
そんなお話を、花々が伸びやかにいけられたお宅でうかがい、「花のある暮らし」っていいな、と思っていたところだった。

おや、いつの間にか、壁の「たま作品コーナー」に新作の書(!?)が。


ままたすしごとはひま。

と、言葉の足し算。

たしかにこの春は連ドラが入っていなくて、仕事がゆったり。
おかげでPTA新聞にたっぷり時間を割けた。
花を愛でる時間も気持ちもたっぷり残っている。

娘よ、「ひま」ではなくて、「ゆとり」と呼ぼうではないか。

2010年06月10日(木)  スクリーンでぜひ!『告白』と『孤高のメス』
2009年06月10日(水)  生クリームよりどら焼き
2007年06月10日(日)  マタニティオレンジ130 親が子にできるのはほんの少しばかりのこと
2005年06月10日(金)  『メゾン・ド・ウメモト上海』の蟹味噌チャーハン
2004年06月10日(木)  「きれいなコーヒー」と「クロネコメール便」
2002年06月10日(月)  軌道修正
2000年06月10日(土)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)


2013年06月09日(日)  手から「おいしなるビーム」出てる人

手から「おいしなるビーム」が出てる、としか思えない人というのが、いる。
家にある普通の材料で、魔法をかけたように、とんでもなくおいしいものを作り出してしまう人。

わたしが大学一年生のときに間借り下宿した、同居の大家さんでまかないを作ってくれていた美智子さんがそうだった。

「てっぱん」(BSプレミアムで夜7時〜再放送中)の初音ばあちゃんも、そう。
田中荘の下宿人・民男に「大家さん、手ぇからおいしなるビーム出てるんとちゃう?」と言わせる台詞を書いた。

その台詞には元ネタがあり、「私はなー、手ぇからおいしなるビームが出てるんや」とのたまった料理人がいた。

京都に住むその料理人がわが家に来るたび、「なんか作って」とお願いする。

前に来たときは、煮魚の煮汁が美しく澄んでいることに驚いた。
うちにある鍋で、うちにある醤油で、いつも買ってる魚で、なんでこんな違いが生まれるのか。

手ぇからおいしなるビームが出てるせい、としか言いようがない。

今食も、昨日買ってきたというVironのパンに、うちにあるオリーブオイルと塩をすりこみ、チーズとトマトとベランダのバジルをのっけて、絶品オープンサンドを作ってくれた。



ささっと手際良く作って、わおっというものをこしらえてしまう。
もちろん、オリーブオイルも塩もいいものだし、Vironのパンも優秀なのだけど、わたしの手で作ると、この微妙で絶妙な塩梅というのがなかなかうまくいかない。

おいしなるビーム、おそるべし。
こうなると、否が応でも昼食への期待が高まる。

「七面鳥が入るぐらいのオーブン用意しといてや」と事前に言われていたので、ちょうど調子が悪くなっていたオーブンレンジを買い替えた。容量33リットル。でかい七面鳥だって堂々納まる。

はるか二十年以上前、貧乏学生だった頃、七面鳥に香草とワイルドライスを詰めたものを料理人にふるまってもらい、こんなうまいもんが世の中にあったのか、と度肝を抜かれた。

あの七面鳥を再び!と期待したら、「今回は違うもんを焼く」と料理人。
「簡単やけど、あっと驚くような、あんたの看板料理になるもんや」と言う。

材料は、いつもの肉屋で買ってきた豚肉の塊。
うちにあるオリーブオイル。
うちにある胡椒。
うちにある塩。
うちにある卵の白身。
近所の花屋で買い求めたローズマリー。(「苗を買ったら、また作れるやろ?」とのこと)

それだけ。

肉にオリーブオイルと胡椒をすりこみ(表面に油をしっかりすりこむことで、塩がしみこみすぎるのを防ぐらしい)、ローズマリーを散らし、卵白1個分(今回はそのまま混ぜたが泡立てるとなおよしとのこと)をまぜた塩(今回は500g使ったが1kgあるとなおよしとのこと)をペタペタと塗りつけ、塩窯コーティングする。

アルミホイルに包み、オーブンで1時間ほど焼いて、あとは余熱でじっくりと味をしみこませる。

さてさて、出来上がりは……。

アルミホイルを解く瞬間、「おおっ」となる。パーティをにぎやかにしてくれそう。


焼く前に刻んでくれた娘の名前「TAMA」と、エンボスで描いてくれた豚の鼻も、くっきりいい感じ。小学校のときに紙粘土細工を焼いたのを思い出す。
「魚でやるときは、魚の絵を描くんや」と料理人。

肉汁をほとばしらせながら、切り分け、いただきます。


まあこれは!と目を見張る、豚と塩の見事なマリアージュ!
マスタードを用意していたけれど、ローズマリー味の塩だれがあれば、後は何もいらない。
豚の脂と溶け合った塩だれをスプーンですくって肉にかけつつ味わうと、頬から舌から喉からとろけていきそうになる。

肉食娘のたまもむさぼるようにおかわり。
これは、すぐにでも、また食べたい。また作りたい。

手順は簡単だから再現可能。
問題は、おいしなるビームなしに、どこまでこの味に近づけるか、だ。

2010年06月09日(水)  読むのが追いつかなくても新聞はやめられない
2009年06月09日(火)  「脚本コンクール 要領よく」を検索できる時代
2007年06月09日(土)  マタニティオレンジ129 梅酒を作りながら夫婦とはを考えた
2005年06月09日(木)  ついに『あつた蓬莱軒』のひつまぶし!
2002年06月09日(日)  日本VSロシア戦
2000年06月09日(金)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)


2013年06月06日(木)  牛乳パックが灯籠に!

夏休みの育成室(学童保育)キャンプ。わたしはレク係で、灯籠作りを担当することに。「半紙と竹ひごで作るらしい」と聞き、作り方や材料をネット調べていたら、東日本大震災追悼行事「祈りの灯火」のページで「牛乳パック灯籠」なるものを発見!

灯籠を作ろう-1/牛乳パック灯籠の作り方

牛乳パックの表面をはげば、たちまち灯籠の出来上がり。あとは切ったりくり抜いたり貼ったり描いたり好き好きに加工すればいいだけ。材料費かからないし、持ち運び便利だし、中は防水コートしているので、火の燃え移りにも強そう。おお、いいことずくめ!



そして何より、キャンドルを入れてみると(手前の二つ)、光のにじみ具合がとってもいい感じ。いい和紙で作ったみたいなたたずまい。牛乳パックの最も美しい再利用法ではないか、と一人悦に入っております。


2010年06月06日(日)  「ノ」は「(^^)ノ」の「ノ」
2008年06月06日(金)  ミヤケマイ作品集『ココでないドコか』に寄稿
2007年06月06日(水)  わたし好みだらけの『そのときは彼によろしく』
2005年06月06日(月)  ニューオーガニックレストラン『orto』
2004年06月06日(日)  レーガン元大統領、逝去。
2002年06月06日(木)  同窓会の縁


2013年06月04日(火)  tpホルダーがmtホルダーに



5月8日の日記「mtのマルとHacoaのサンカク」に書いたように、マスキングテープの出番がぐぐっとふえ、種類もふえたので、トイレットペーパーホルダーに収納してみることにしたら、あら、これがけっこう便利。並んだテープから「これ」と選んで、ほしい分だけ切り取って。そういえば、お花やさんの色とりどりのリボンも、こんな感じで並んでいて、使う色だけ引き出したりしている。


なぜリビングの壁からトイレットペーパーホルダーが突き出しているかというと、夜中にネットで見つけたインドのアイアンのホルダーに一目惚れして買ったのだけど、棒の部分の取り外しに時間がかかることが判明。トイレットペーパーを取り替えるたびに時間を取られるのは困るので、トイレでは不採用。行き場を失ってリビングの壁に納まり(捨てられない性格なもので)、輸入物のかわいいトイレットペーパーを飾ることに。テーブルナプキン代わりに出番があるかなと思っていたのだけど、一年あまり経ってもロール丸ごと残っていたという次第。

というわけで、晴れてマスキングテープホルダーとなり、ようやく活躍できるようになったトイレットペーパーホルダー君。はるばるインドから海を渡ってきた甲斐があったというものです。
(そして、同じく海を渡って来たトイレットペーパーはマスキングテープの上に鎮座)

2010年06月04日(金)  buku連載16杯目「脚本という名のラヴレター」
2009年06月04日(木)  『ぼくとママの黄色い自転車』ノベライズ刊行準備中
2008年06月04日(水)  死ぬということへの悪あがき
2007年06月04日(月)  黒澤明映画『生きる』
2002年06月04日(火)  回文ぐるぐる「サッカー勝つさ」
2000年06月04日(日)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)


2013年06月03日(月)  カフェ日和

とても気持ちのいい打ち合わせの後、いい気分のまま、陽射しのたっぷり入るカフェへ。

神楽坂の赤城神社の境内にある、その名も「あかぎカフェ」。



会社勤めしていた頃は、カフェ開拓が趣味で、いいカフェの噂を聞きつけると、わざわざ出かけて行ったもの。

最近はもっぱら、うちカフェに入り浸っているけれど、たまには外カフェも新鮮。

そして、外カフェで仕入れた「いいな」を、うちカフェに持ち帰る。

窓から見えるグリーンを眺めていたら、枝ぶりの細かい観葉植物があったらいいなと思えてきた。

2010年06月03日(木)  神戸大学応援団総部50周年×「脚本家になるには」
2009年06月03日(水)  ピンク一色のカフェに全身ピンクで乗り込む
2008年06月03日(火)  「夜は街より家にいたい」「予定はなるべく入れないで」という感覚
2007年06月03日(日)  マタニティオレンジ127 0歳児時代は子どもより自分優先!?
2005年06月03日(金)  劇団浪漫狂『ピカレスクpp行進曲』
2003年06月03日(火)  海南鶏飯食堂(はいなんじーふぁんしょくどう)
2002年06月03日(月)  きる ふぇ ぼん
2000年06月03日(土)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)
1979年06月03日(日)  4年2組日記 先生の家


2013年06月02日(日)  だんすわにみたいに、おかねをじょうずにつかった。

先週末、梅佳代展×難波田龍起展の思わぬ化学変化で「ままがしんじゃったらどうしよう」と混乱におちいった小学一年生の娘・たま。

その動揺をしずめるのに大きな力を発揮したのが、手作りのパフェだった。



100円ローソンで買ってきたヤマザキのローズネットクッキーとハーシーズチョコチップ入りアイスとトッポとクランチチョコを組み合わせて、3人前で420円。超安上がりなおやつを作って食べている間、たまは泣くことも戸惑うことも忘れていた。

スイーツの力、おそるべし。

今日は、たまが「ちょっとでかけてくる」といそいそと一人で外出。戻ってくると、100円ローソンへ行ってきたらしく、新たなトッポとクランチチョコを買ってきていた。「ドーナツもあったほうがいいんじゃない?」とリクエストすると、100円ローソンへ引き返し、「こないだのはなかったけど、4つ入りのがあった」と代わりのドーナツを買ってきた。

先週2つ買っておいたアイスの、残りのひとつと合わせて、再び手作りパフェ。


たまは、「ひと足早い父の日をしよう」と思い立ち、「自分のおこづかいで、パパの好きなものを買ってあげよう」ということで、手作りパフェの材料を買いに行ったらしい。先週パパが「うまい! 最高!」と大喜びしていたのを覚えていた様子。

寝る前に、たまが「たまちゃん、いいおかねのつかいかた、した。わにのだんすのだんすわにみたいに、おかねをじょうずにつかった」と自分で自分をほめていた。

そういえば、お正月に大阪の両親から託されたお年玉を渡したとき、「わにのだんすのだんすわにみたいに、じょうずにつかおうね」という手紙をわたしが添えたのだった。

絵本『わにのだんす』でわたしが伝えたかった「金持ちより人持ち」を理解し、小学1年生なりに実践してくれているのが、うれしい。

ちなみに、ローズネットクッキーはわたしが会社勤めをしていた頃に一時期はまり、毎日のように買い求めていた。砂糖と油をふんだんに使っていて、恐ろしくカロリーが高いのだけど、久しぶりに食べると、やはり無茶苦茶うまかった。

今やamazonでも取り扱っているのには、びっくり。「ご注文確定後に工場へ発注をいたしますので お届けに最短で4営業日かかります」とのこと。



2011年06月02日(木)  おすもうデニーズと子守話115話「おさとうぐるぐる」
2010年06月02日(水)  放課後のメリーゴーランド
2009年06月02日(火)  『友子とモコ』第46回ギャラクシー賞奨励賞受賞
2008年06月02日(月)  マタニティオレンジ296  「ママ いっぽん!」「もっかい もーむー」 
2007年06月02日(土)  『ベンディングマシンレッド』発進
2002年06月02日(日)  お宅訪問
2000年06月02日(金)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)
1979年06月02日(土)  4年2組日記 バレーボール


2013年06月01日(土)  渋谷にいい店できました!肉・野菜ねじり巻串「ねじまき」

今週木曜日、高校時代の同級生、伊藤順司君が渋谷道玄坂に新しいお店を開いた。

野菜・肉ねじり巻き串の店、その名も「ねじまき」(このネーミング、とても良いと思う)。



オープン前日の水曜日、共通の友人である国際税理士のフッチーこと渕香織(写真)と、ちょこっとお邪魔して、ちょこちょこと味を見させてもらった。

フッチーと出会ったのも順ちゃんと再会したのも、大阪府堺市泉北ニュータウン出身者が集う「東京泉北会」。県人会をもっとローカルにして煮詰めたような濃い〜会で、時々飲み会をやっては、地元出身者でないとついていけない話題で盛り上がっている。

開店祝いのささやかなお花には、もちろん「泉北会」の名前を入れた。


さて、友だちの店だから、応援したい気持ちは山々。
だけど、声を大にして応援できないお店だったらどうしよう……の杞憂はご無用の、何を食べてもおいしいお店だった。

たたずまいは居酒屋だけど洒落たものを食べさせる店はいくらでもあるけれど、どこの味も似通っていて、これは、という味になかなか出会えない。しかし、この「ねじまき」は、お通しの「小松菜のバーニャカウダ」の最初の一口で、「むむっ、これは!」と期待が一気に高まった。その期待はサラダや次々と運ばれるねじり巻き串でも裏切られることなく、むしろ一本調子ではない絶妙な味つけと食感のバリエーションに唸らされた。

プレオープンということで店員さんの対応には初々しさがあったけれど、味に関しては、すでに安定している印象を持った。どの料理も、ひとつひとつ丁寧に味を定められ、余裕を持ってオープンを待っている、そんな感じがした。



昨年3月、小川町での「無農薬で米作りから酒造りを楽しむ会」ワークショップの最終日、「無農薬だとか有機だとか考えること以前に、この野菜はどこから来たのか、どんな風に食べられたいのか、野菜を手に取って対話する時間を持つことが大切」という話をされたことを思い出す。「ねじまき」の野菜たちは、そんな対話を経てテーブルに運ばれて来られるのではなかろうか。

普段から「野菜が食べたい!」と訴えているわたしのような人には、一気にビタミン補給できるのもうれしい。その野菜の存在感をしっかりと見せる盛りつけも楽しい。


この後に大人女子アニメの打ち上げがなければ、いくらでも食べられそうだったけれど、駆け足での第一回訪問となった。次回はじっくりといろんな野菜を味わってみたい。

そのときまでに、スパークリングワインがボトルじゃなくてグラスで頼めるようになっていますように。(フッチーとわたしの強力なリクエストの成果か、シードルはその後お店に入ったそう。グラスで頼めるかどうかは未確認)

それから、「脚本家・今井雅子の日記を見た」と言ってお店に行った人には、ねじり巻串一本ぐらい、サービスがありますように。

※2014年ねじまき閉店。そして天然いちごかき氷が話題に。
残念ながら「ねじまき」は2014年春に閉店。飲食店激戦区の渋谷で戦うのは大変だったのでしょうか。今は「たんと2」というお店になっていて、こちらも伊藤君がオーナー。ちなみに伊藤君は、幼なじみのいちご農家さんのいちご消費のお手伝いで2014年夏、錦糸町マルイ前で天然いちごのかき氷の移動販売をやり、一皿にいちご一パックを使った贅沢さで、行列を呼びました。8/11-24は吉祥寺パルコ、26から9月末(月曜除く)は再び錦糸町マルイ前で出店とのこと。(2014年8月8日追記)

2012年06月01日(金)  2012年5月「月間たま語大賞」
2010年06月01日(火)  「てっぱん」尾道ロケ見学3日目、渡船で向島へ。
2009年06月01日(月)  子どもが消えた!パニック
2008年06月01日(日)  出張いまいまさこカフェ8杯目『企画という恋が終わるとき』
2007年06月01日(金)  「いしぶみ」という恋文
2005年06月01日(水)  映画『子ぎつねヘレン』撮影中
2004年06月01日(火)  歌人デビュー本『短歌があるじゃないか。』
2002年06月01日(土)  フリマ
2000年06月01日(木)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)
1979年06月01日(金)  4年2組日記 日記のざいりょう

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