2008年01月31日(木)  たまった宿題を片づける

昨日から今日にかけてやったこと。
1)年賀状を一通ずつ確認して住所変更を住所録ソフトに打ち込む。ついでにお年玉葉書の当選番号を確認。
2)ドイツに住むペンフレンドのアンネットにクリスマスプレゼントを送る。

1)は思いのほか時間がかかり、半日がかりの作業となった。去年、これを怠ったがために、今年「あて所に尋ねあたりません」と返送された年賀状がかなりの数に。引っ越しても「引っ越しました」とわざわざ記さない人も多いので、一軒ずつ答え合わせすることになる。名前の漢字をずっと間違っていた人に気づいたりして、冷や汗。

お年玉葉書も去年は確認しなかった。昔は切手シートの当たりが百枚につき3枚あり、当選番号が3桁のふるさと小包賞があって、もっと当たりやすかった気がする。お年玉つき葉書じゃない人が多いからか、五百枚ほど来た葉書のうち当選は五枚。もちろん切手シートばかり。

2)は毎年大遅刻。アンネットからのプレゼントが届いてから、「もうそんな時期か」と気づく次第で、年末のあわただしさにかまけて、いつも発送が年明けになる。それでもアンネットの誕生日(たしか1月20日)までには着くように心がけていたのだけれど、今年はそれにも間に合わなかった。近所にあるセンスのいい画材屋で便箋、シール、ポップアップの誕生日カードを、文房具屋でシール、マグネット(寿司、レトロ家電)、極細カラーペン5本組を買い求めた。東急ハンズなどに行けたら、もっと面白いものを見つけられたのだけれど。おまけに、しみチョコや歌舞伎揚げやクリスピーチョコやカップ麺(ワンタン、坦々麺)などのおやつ。取り置いてある包装紙やリボンで包み、箱に詰める。ドイツ語翻訳サイトに手伝ってもらい、「遅くなったけどクリスマスプレゼントと誕生日プレゼント」とカードを書く。そういう手続きを経て、だんだんプレゼントらしくなる気がする。

去年は送料が5000円を超えた記憶があるが、今年は軽く、最初の計量で2130グラム。「2キロまでだと料金がお安くなりますよ」と局員さんに言われ、お菓子一袋と炭石鹸一個を減らした。航空便で2760円。段ボール一面を世界陸上や浮世絵やドラえもんの記念切手で埋め尽くす。お年玉当選葉書で引き換えたばかりの干支切手もシートごと貼りつけた。毎年、切手がいちばん高価な贈りもので、いちばん喜ばれる。

やってしまえば簡単なことで、たまった宿題を片付けた後のように、達成感と爽快感を味わう。「やらなきゃ」の重荷は日が経つほどに重くなるのだから、さっさと片づければいいのに、ついつい後回しにしてしまう。この性格、あらためなければ、と思っているところに、「メルマガの発行が2か月空いています」と発行サイトからメールが来た。「今週中に発行しないと削除します」の警告を受けてあわてて前号を発行してから、もう2か月も経つのかと驚くが、ちょうど今夜最新号を発行する予定だった。ひさしぶりに、新作(でも、ちょっと意外なジャンル)のお知らせ。日付が変わる頃に配信予定なので、それまでに『いまいまさこカフェ通信』に登録していただければ、お届けできるはず。今号を逃すと、次号はまた2か月後!?

2007年01月31日(水)  マタニティオレンジ68 左手に赤ちゃん右手にナン
2005年01月31日(月)  婦人公論『あなたに親友はいますか』
2003年01月31日(金)  トップのシャツ着て職場の洗濯
2002年01月31日(木)  2002年1月のおきらくレシピ


2008年01月30日(水)  マタニティオレンジ230 子守話4「いいにおい」

昨日、娘のたまに晩御飯を食べさせているとき、ご飯粒のついた指をたまが差し出して、「とって」と訴える目をした。わたしの左手はお皿、右手はスプーンでふさがっていたので、口で指をつかまえ、ご飯粒を取った。そのときにひらめいた話が、今夜の子守話になった。わたしに似て食いしんぼなたまは、食べものが出てくる絵本が大好き。音だけでも味わって聞いているようだった。

子守話4 いいにおい

おひるごはんを食べたたまちゃんが あそびに出かけようとすると
「たまちゃん 手をあらってから 行きなさい」とお母さんが言いました。
「いいのいいの。だって 食べものは きたなくないもの」
そう言って、たまちゃんは家をとび出しました。

たまちゃんが元気よく走ってくると、頭の上から声がしました。
「こんにちは、たまちゃん」
「こんにちは、鳥さん」
そのきれいな声は、鳥さんたちでした。
「たまちゃん、とってもいいにおい」
「わたしたちの大好きな お豆のにおい」
鳥さんたちはうたうように言いました。
「そう おひるに 豆のスープを食べたの」とたまちゃん。
見ると、たまちゃんの手には、
豆のつぶの小さなかけらがくっついていました。
「その豆のかけら、くださいな」
と一羽が言うと、他の鳥たちも
「くださいな」「くださいな」と合唱になりました。
「いいよ」とたまちゃんが言うと、鳥さんたちは、
すいーっとおりてきて、たまちゃんの手の上にちょこんととまると、
小さなくちばしをかわるがわるつき出して、豆のかけらをついばみました。
「ああ、おいしいお豆だった」
「ごちそうさま、たまちゃん」
「お礼にうたをうたってあげる」
そう話す鳥さんたちの声が、すっかり楽しいうたになっていました。

鳥さんたちのうたに見送られて、たまちゃんが歩いてくると、
おやおや、ねこの親子が道の真ん中でないています。
子ねこがミャーンミャーンとなくので
お母さんねこも困り果てて ミャーンミャーンとないています。
「こんにちは、ねこさん。どうしたの」
たまちゃんが近づいて声をかけると、子ねこはぴたりとなきやみました。
そして、うれしそうに、たまちゃんの手にぬれたはなを近づけて、
くんくんとにおいをかぎました。
「たまちゃん、お魚のいいにおいがするわね」
とお母さんねこが言いました。
「おひるにお魚を食べたの」とたまちゃん。
指にはお魚の身がほんのちょっぴりくっついています。
「そのお魚、うちのちびちゃんにあげてもいいかしら」
「どうぞどうぞ」とたまちゃんが指をさし出すと、
子ねこは小さな舌でぺろぺろとたまちゃんの指をなめて、
魚の身をきれいに取ってくれました。
すっかりきげんが良くなった子ねこは、ねむくなって、
お母さんねこのおなかに背中をくっつけてまあるくなりました。

ねこさんよかったねとうれしくなって、たまちゃんが歩いてくると、
「わんわん」と犬さんがよびとめました。
「こんにちは、犬さん」
「こんにちは、たまちゃん。ぼくの大好きな肉のにおいがするね」
犬さんがしっぽをふりふり言いました。
「おひるに肉だんごを食べたの」
「肉だんごはぼくが世界でいちばん好きな食べものだよ」
犬さんはうっとりと舌なめずりをしました。
「その指にくっついているかけらを食べただけで、三日間は幸せになれるね」
と犬さんが言うので、たまちゃんは「どうぞ」と指を差し出しました。
犬さんは、ざらざらした舌で、たまちゃんの指をていねいになめました。
指はすっかりきれいになって、肉だんごのにおいまで消えてしまいました。

「たまちゃん、ありがとう。お礼にひみつの場所をおしえてあげるよ」
犬さんが連れていってくれたのは、細い道の先にあるお花畑でした。
たまちゃんがお花をたくさんつんで家に帰ると、
「あら、たまちゃん、いいにおい」とお母さんは大喜び。
「たまちゃんの手にも、お花のにおいがついたわね」
お母さんは、たまちゃんの手をとって、においをかぎました。
「あれ? お花のにおいだけじゃない」とお母さん。
「なんのにおいか、あててみて」とたまちゃん。
お母さんは、はなをくんくんさせながら考えました。
「えーっとね、犬さんと、ねこさんと、それから鳥さん」
「すごい。どうしてわかったの?」とたまちゃんはびっくり。
「ちゃんと手に書いてあるわよ。みんなに手をきれいにしてもらったのね」
たまちゃんは自分の手をじっと見ましたが、何も書いていません。
お母さんって魔法使いみたい、とたまちゃんは思いました。

「さあ、パンがやけたわよ。手をあらってらっしゃい」とお母さん。
たまぢゃんは、石けんで手をごしごし洗ってから、
焼きたてのパンを食べました。
たくさん歩いたから、おなかはぺこぺこです。
夜になって、おふとんに入ってからも、
たまちゃんの手はパンのいいにおいがしました。
たまちゃんは、手がパンになるゆめを見ました。
そのいいにおいをかぎつけて、鳥さんやねこさんや犬さんがやってきて、
たまちゃんの手をむしゃむしゃと食べてしまうゆめでした。

2007年01月30日(火)  作り手の手の内、胸の内。
2002年01月30日(水)  ボケ


2008年01月29日(火)  母の気持ちで……映画『犬と私の10の約束』(脚本協力)

松竹試写室にて3/15公開の映画『犬と私の10の約束』を見る。脚本作りに関わった作品で、わたしが書いたものは、脚本を書くにあたって英語の「犬の10戒(The Ten Commandments)を意訳した「犬との10の約束」が一部採用されて劇中に登場するという形で生き残っている(>>>2007年08月09日(木) ちょこっと関わった『犬と私の10の約束』 )。自分の脚本が使われるのがいちばんうれしいけれど、作品がちゃんと形になり、そこにほんの少しでも自分が関わった痕跡を残せるのもまたうれしい。その作品が愛すべき一本になっていたら、なおさらだ。

映画が描くのは、主人公の斎藤あかりの家に犬のソックスがやってきて去っていく、十年ちょっとの間のできごと。ソックスの一生に寄り添うように物語は進んでいく。わたしが関わったときとはエピソードも人物の性格もだいぶ変わっていて、はじめて知る作品のような新鮮な気持ちで観た。あかりのお母さんを、わたしは「ピーラーとせん抜きを間違えてきゅうりをむく」ような天然ボケのキャラクターとして描いた(その数日前に自分が体験したことをネタにした)けれど、包容力のあるまっとうなお母さんになっていて安心した。出産前、まだ娘がおなかの中にいるときに本作りをしていたのだけれど、当時は母親の気持ちを想像で書いていた。今ならもっと違った母親像を描けただろう。

犬を想う飼い主の気持ちになったり、子を想う母親の気持ちになったり、わたしには身につまされる場面が多かった。わたしが中学生のときにわが家にやってきた犬のトトと過ごした時間も10年ちょっとだったかなあと思い出す。トトは小柄な雑種で、ソックスとは毛が白いところ以外は似つかないのだけれど、ソックスは思い出の中のトトと重なり、あかりは昔のわたしに重なる。たぶん、観る一人一人がスクリーン越しにそれぞれの犬を思い描くのだろう。涙を迫る過剰な演出がない淡々とした描き方は、観る人に想像の余白を空けておいているようにも思える。脳裏に何を思い浮かべるかによって、さまざまな受け止め方ができそうな作品。二つ右隣の男性は「ゆるして〜」と言わんばかりに激しく嗚咽していた。物語と個人的体験がとんでもない化学変化を起こして、感情が爆発してしまった様子。

わたしはしみじみと思い出を振り返り、スクリーンの映像と脳裏の記憶をカットバックさせながら観た。飼いはじめた頃から犬の世界は広がらない(私にはあなたしかいません、が続く)けれど、飼い主の世界はどんどん広がって、人生において犬が占める割合はどんどん小さく軽くなっていく。トトにさびしい思いをさせてしまったかもしれない、最後は親に世話を押しつけてしまった、などと反省と懐かしさがないまぜになって、切なくなった。その一方で、自分はわが子とあと何年一緒にいられるのだろうと考えて、苦しくなる。健康で長生きしても、今は「あなたしかいない」という風にまとわりついてくるわが子が自分の世界を持つようになったら、親は邪魔になっちゃうんだろうなあ。犬にしても、子どもにしても、一緒に過ごせる時間は思っている以上に短い。だから、限りある時間を、目の前の今を、大切にしなくては。そんな素直な気持ちがふわっとこみあげてきた。

懐かしくて絵になる函館の街が舞台だったり、これまた函館が舞台だった『Little DJ』で好演していた福田麻由子さん(田中麗奈さんが演じる主人公あかりの少女時代。たしかによく似てる!)のくるくる変わる表情から目が離せなかったり、衣装がわたし好みだったり(おしゃれすぎる気がしないでもないけど、衣装が変わるたびに「カワイイ」「欲しい」とときめいた)、個人的に楽しめる点も盛りだくさん。犬が苦手なお父さん(豊川悦司)のコミカルな動きにも笑わせてもらった。3月15日(土)より全国公開。

最後のクレジットロールで「脚本協力」に自分の名前を見つけて、あっと驚いた。実は数日前、1月下旬に出る秋元良平さん(『クイール』などのスチールを撮られている写真家)の写真集『犬と私の10の約束』の中で「約束」が使われるにあたり、「訳:今井雅子」の名前を出して、プロフィールに「『犬と私の10の約束』脚本協力」と記します、という電話をプロデューサー氏からもらっていた。本のどこかに小さく入るんだろうなと思っていたら、表紙に「写真 秋元良平」と同じ級数で「訳 川口晴/今井雅子/澤本嘉光」と刻まれていて恐縮したのだが、映画のフィルムにまでクレジットされていたとは。そうと知りせば、年賀状で『子猫の涙』とあわせて宣伝して、「犬猫キャンペーン」ができたのに! 飲み会から手ぶらで帰ったつもりでいたら、脱いだ上着のポケットにプレゼントが忍ばせてあったような、うれしさとドキドキを味わった。(後日、この写真集の装丁を手がけたのが、広告会社時代に席が隣で、誕生日も隣同志で、ネスカフェこれコレにもお隣りの32番で参加していて、『出張いまいまさこカフェ』を連載中のフリーペーパーbukuのデザインも手がけている名久井直子嬢だと知り、さらなるおまけにびっくり!)


『クイール』のビデオや『マリと子犬の物語』の広告に食いついた娘のたまは、わたしのバッグからプレス用パンフを目ざとく見つけて取り出し、「わんわん!」と大興奮。写真のソックスにじゃれついたかと思うと、びりびりと一気に表紙を破いてしまった。一歳児なりの愛情表現なのだろうか。記念に取っておこうなんて親の気持ちはおかまいなし。かわいいけれど世話が焼けて、無邪気ゆえに乱暴で、幼な子って犬みたいだ。「私と気長につきあってください」「言うことをきかないときは、理由があります」……犬との「約束」は、わが子と向き合う教訓にもなる。

2007年01月29日(月)  マタニティオレンジ67 寝返り記念日
2006年01月29日(日)  空想組曲『白い部屋の嘘つきチェリー』
2003年01月29日(水)  清水厚さんと中島博孝さん
2002年01月29日(火)  年輪


2008年01月28日(月)  マタニティオレンジ229 子守話3「道」

昨夜の子守話は「花」と「道」のどっちがいいかと選ばせると、「道」を選んだ。題の二択も話も行き当たりばったり。たまが聞いているのかどうかを確かめたくて、話の途中にも二択を取り入れることにした。指をVサインの形にして、右か左を選ばせる。「道」は、こんな話。

子守話3 道

たまちゃんが散歩に出かけると、道が二つに分かれていました。
右と左、どっちに行く?
(たまが左を選んで)はい、左ね。
しばらく歩いて行くと、また道が二つに分かれていました。
右と左、どっちに行く?
(たまが左を選んで)はい、左ね。
そうしてしばらく歩いて行くと、また道が二つに分かれていました。
右と左、どっちに行く?
(たまが左を選んで)はい、左ね。
またまた歩いて行くと、またまた二つに分かれていました。
右と左、どっちに行く?
(たまが左を選んで)はい、左ね。
あれれ? 最初に出発したところに戻ったよ。

もう一度同じ道を歩いて行くと、さっきと同じところで道が二つに分かれていました。
今度はどっちに行く?
(たまが左を選んで)はい、左ね。
しばらく歩いて行くと、またさっきと同じところで道が二つに分かれていました。
今度はどっちに行く?
(たまが右を選んで)お、今度は右に行くのね。
右に行くと、どこまでも続く一本道です。
道はどんどん広くなって、やがて大きな原っぱになりました。
もう分かれ道はありません。曲がり角もありません。
右へ行っても左へ行っても、どこまでもつづく原っぱです。
原っぱには花がたくさんさいていました。
たまちゃんはおみやげに 花をつんで 家にかえりました。

「道」の話にしたけれど、最後には「花」が出てくる話になった。ずっと「左」を選び続けていたたまは何も考えていないのかと思いきや、途中で「右」を選んだので、ちゃんとストーリーを聞いて対応を変えているのかもしれない。人生初RPGということになるのかな。

2007年01月28日(日)  マタニティオレンジ66 贅沢なお産
2006年01月28日(土)  映画関係者の『女正月』に初参加
2005年01月28日(金)  G-upプロデュース公演『ブレインズ』
2004年01月28日(水)  舞台『クレオパトラの鼻』(作・演出:上杉祥三)
2002年01月28日(月)  心意気


2008年01月27日(日)  マタニティオレンジ228 クリスマス・クッキーハウス解体


クリスマスが終わって間もなく一か月。わが家でいちばん寒い玄関に置いてあるクッキーハウスが目に入るたび、そろそろ解体しなくてはと思っていた。ようやくわたしの仕事が一段落し、今日決行することに。ダンナの両親に声をかけ、大人四人が見守る中、紙を敷いた上にクッキーハウスを置いた前に娘のたまを座らせ、「さあ、たま、好きに壊していいよ」とビデオとカメラを構えるが、たまは身じろぎもせず固まってしまう。壊して困るものには手を出すくせに、壊していいよと言われるとどうしていいかわからない様子。わたしが壊し方の手本を示すが、真似る気配はなく、「もったいないじゃない」と言いたげな視線を向けてくる。仕方がなく、大人たちが寄ってたかって壊すのをたまが茫然と見守るということになった。屋根を壊した家に瓦礫を入れる作業には、たまも参加。パズル感覚で楽しんでいるように見えた。

クッキーハウスを建設して贈ってくれたミキさんからは、「ごめんなさい。あの家に入るにはスモールライトが必要なんです。でも、なかなか手に入らないので、ご自分が家の中に入るには、家をご自分の中に納める方法をおすすめします。自前の袋(=胃袋)をお使いください」というチャーミングな追伸メールがあった。ひと月経っているので大丈夫かなあとおそるおそる口にすると、少々湿気てはいるけれど、いいお味。でも、さすがに子どもの口に入れるのはやめておこうとなり、大人たちが頬張るのをたまは指をくわえて見物となった。

「しかし、これを作るのは大変だねえ。気持ちがないとできないことだよ」とダンナ父はしきりと感心。ほんと、その通り。仕事一色だった去年のクリスマスにクリスマス気分をもたらしてくれ、年を越しても楽しい時間をプレゼントしてくれたクッキーハウスとその作者のミキさん夫妻に感謝。もともとはわたしの本の読者という出会いなのだが、ミキさんから贈られたお菓子の家(たま11/12才ケーキバージョン)が、わたしの新たな作品を生み出すことに。その作品については、近日お知らせします。

2007年12月16日(日) 以心伝心クリスマスギフト
2007年7月31日(火) マタニティオレンジ153 クッキーハウス解体イベント
2007年7月22日(日) マタニティオレンジ148 ダブルケーキに仰天!たま11/12才

2007年01月27日(土)  マタニティオレンジ65 赤ちゃんの集客力
2005年01月27日(木)  石井万寿美さんとお茶
2004年01月27日(火)  映画『問題のない私たち』(脚本・監督:森岡利行)
2002年01月27日(日)  詩人


2008年01月26日(土)  マタニティオレンジ227 スプーンをお洗いします

新年始まって四度目の土曜日。このところずっと週末は仕事だったので、家族とゆっくり過ごすのはひさしぶり。休日を休日らしく過ごすっていいなあとしみじみ思う。

近所を散歩がてら外で昼を食べることにした。二年ぶりぐらいに入ったイタリアンレストランは、当然子連れで行くのは初めて。ここの二号店には何度かベビーカーで行っていて、いつも感じのいい対応をされるのだが、今日もまたにこやかに迎えられた。どの店員さんに会っても例外なく感じがいい店というのは、教育が行き届いているということなのだろう。

前菜のブルスケッタのパンのみ、きのこのキッシュ、ミネストローネスープに浮かべたスープをたっぷり吸ったパンなどをたまは喜んで食べた。パスタのウニソースも「何これ〜」とばかりに身を乗り出し、初めて出会うおいしさに夢中になっていた。お皿をさげながら、「ウニ、食べましたか!」と店員さんもびっくり。持参したスプーンを使って食べさせていたのだが、「スプーン、お洗いしてきます」と手を出されて、こちらが驚いた。いつもやっていますというようなさりげなさだったのだけど、そんなことを言われたのは初めて。遠慮しつつも結局は洗っていただいた。昼どきを過ぎても客が引きもきらない地元で愛されているお店は、やっぱり違うと感心。

2007年01月26日(金)  ひと月遅れのクリスマスプレゼント
2006年01月26日(木)  李秀賢君を偲ぶ会と映画『あなたを忘れない』
2002年01月26日(土)  オヨヨ城


2008年01月25日(金)  マタニティオレンジ226 子守話2「へんてこ」

昨夜の寝かしつけ作戦成功に気をよくして、今夜も娘のたまに子守話を聞かせることにする。「おでかけする話とへんてこの話、どっちがいい?」と指を二本立てて選ばせたら「へんてこ」を選んだ。おでかけにしてくれたら楽だったんだけどと思いながら、「えーっと、へんてこねえ」と考えながら話しだした。それは、こんな話。

子守話2 へんてこ

たまちゃんが歩いていると 道に へんてこなものがおちていました。
「あれ? なんだろ。へんてこだなあ」と言いながら たまちゃんは近づきました。
白くて平べったくて 落っことしたおもちが だらしなく伸びているような
形をしています。
たまちゃんはそーっと手をのばして、つん、と指でつついてみました。
「ひょひょひょひょひょー」
へんてこなものは びっくりした声を上げて にょろにょろぐにゃりと動きました。
どうやら ずいぶん くすぐったがりのようです。

面白くなって たまちゃんは もう一度指でつついてみました。
今度は さっきより強くおしてみると 
「ひょひょひょひょ ひゃひゃひゃ」
へんてこなものは さっきよりも くすぐったがって たくさん動きました。
ぴょんとはねるように地面から浮き上がり、どすんとしりもちをつきました。

そのとき へんてこなもののうらがわが 赤い色をしていることに たまちゃんは気づきました。
おもてが白で うらが赤。
たまちゃんは 赤いうらがわをもっと見てみたいと思いました。
そこで、わきをこちょこちょするように 右と左から指でつんつんとつついてみました。
すると どうでしょう。
「ひゃらひゃら ひょひょひょ うぎょぎょぎょぎょ」
へんてこなものは 体を左右にねじって くすぐったがるではありませんか。
ぐるりと体がねじれると おもての白とうらの赤がまじって しましまもようになりました。

しましまもようになった へんてこなものを たまちゃんがもう一度つつくと 今度はにょろにょろと長くのびて ぼうのようになりました。
くすぐったいのには だいぶなれたのか もう大声は出さなくなりました。
「こんにちは しましまさん」とたまちゃんがあいさつすると
赤と白のしましまぼうは、「こんにちは」と頭を下げるように はしっこをくるんと折り曲げ、そのままかたまりました。
ちょうど かさの持ち手のような形になりました。
「あれ この形 どこかで見たことがある」
たまちゃんは クリスマスツリーにぶらさがっていた 赤と白のしましまキャンディを思い出しました。
「そうだ。今度のクリスマスにかざろう」
そう思って たまちゃんは家につれてかえることにしました。
家にかえるまでの間 へんてこなものは おとなしく しましまのぼうのままでいました。

「あら、たまちゃん。いいふとんたたきを見つけてきたね」
しましまぼうを見たママがうれしそうに言いました。
「いやいや、これは かたたたきにぴったりだ」
とパパが言いました。
「クリスマスのかざりになるまで ぶじ しましまでいられるかしら」
とたまちゃんは心配です。
ふとんをたたいたり かたをたたいたりした いきおいで 
へんてこなものが またちがう形に へんしんしてしまうかもしれません。

今夜のたまは最後まで不思議そうな顔をして聞き、話が終わると、すとんと寝てくれた。へんてこなものがくすぐったがる場面をいちばん喜んでいた。

2007年01月25日(木)  ラジオドラマを作りましょう
2004年01月25日(日)  サンタさん17年ぶりの入浴
2002年01月25日(金)  絨毯に宿る伝統


2008年01月24日(木)  マタニティオレンジ225 子守話1「なんでも屋さん」

娘のたまは宵っぱり。9時過ぎにお風呂から上がると、「夜はこれから!」とばかりに元気になる。敷いた布団にダイブしたり、ビデオを見せろとせがんだり、水でお絵かきするシートを引っ張ってきて「何か書いて」とペンを差し出したり。10時を過ぎると、電気を消し、抱き抱えたまま無理やり横になるのだが、目はらんらん。子守唄を歌っても寝そうにないので、子守話を聞かせることにした。ちょうど『星新一 一○○一話を作った人』(最相葉月)を読み終え、お話を作りたい気分でもあった。「たま、なんかお話してあげよっか」と聞くと「ん」と小さくうなずく。「じゃあねえ、えーと」と考えて、「なんでも屋さんの話にしよう」と決めて話しはじめた。子どもの頃、わたしは、お店には必ず「〜屋さん」をつけるものだと思っていて、レストランは「食べ屋さん」と呼んでいた。飲み屋があるのだから、食べ屋があってもおかしくはない。なんでも売っているお店は、「なんでも屋さん」。それは、こんなお話。

子守話1 なんでもやさん

たまちゃんが 一人で かいものに でかけました。
世界中のものが なんでも買える なんでも屋さん。
あんまりたくさん商品があって 並べきれないので
ほしいものの名前を言うと お店のおじさんが おくのたなから とってくれます。

「いらっしゃい。たまちゃん」
「こんにちは。おじさん」
「今日は 何を 買いにきたのかな」
そのとたん たまちゃんは さっきまで頭の中にあった名前を忘れてしまいました。
「えーと、えーと」
「どうしたの、たまちゃん。何を買いに来たか 忘れちゃった?」
店のおじさんがやさしい声でききました。
「白くて 丸くて」
「ボールのことかな?」
「ううん、ボールじゃないの。食べられるもの」
「白くて 丸くて 食べられるもの?」
おじさんは、そう聞き返しながら、おくのたなに手をのばしました。
おじさんの手は自由にのびちぢみするので、遠くのたなの 上のほうにあるものも あっという間に取り出せるのです。
「これかい?」
とおじさんが出してくれたのは、たまちゃんが見たこともない食べものでした。
「これはなあに?」
「これはカマンベールチーズだよ。白くて丸くて食べられるよ」
「だけど、これはかたいわ」
たまちゃんがほしいものは、やわらかいのでした。
「だったら、これかな」
とおじさんが手をのばして取り出したのは、丸いうつわに入ったとうふでした。
「とうふは、白くて丸くて食べられてやわらかいよ」
「でも、ふわふわしていない」
「ふわふわしているんだったら、これかな」
今度こそ、とおじさんが取り出したのは、「むしパン」と書いた袋に入ったパンでした。
「白くて丸くて食べられてやわらかくてふわふわしているよ」
「にているけど、ちょっとちがう。それに、むしさんをパンに入れるなんて かわいそう」とたまちゃん。
「ちがうよ。虫が入っているんじゃなくて、むしたパンだよ。ゆげでふわふわにすることを むすっていうんだよ」
おじさんは笑って言いました。
「わたしがさがしているものも、ゆげでふわふわになっているよ」
たまちゃんがそう言うと、おじさんは、「わかった!」と大声をあげました。
「ほら、たまちゃん。これでしょう」
「そう。これ! ぶたまん」
見たとたん、たまちゃんは名前を思い出しました。
でも、手をのばしてさわると、悲しそうな顔になりました。
「あれ、やっぱりちがった。これは、あったかくないもの」
「これを おうちに帰って むすんだよ」
「むす?」
「そう。ゆげでふわふわのほかほかにするんだ」
たまちゃんはにっこり笑って、
「じゃあ、これで買えるだけください」
と500円玉を出しました。
「ひとつ130円だから4つで520円。20円はおまけだよ」
そう言っておじさんは4つ包んでくれました。
「ぶたさんみたいにまるまるしているから ぶたまんって言うの?」とたまちゃん。
「ぶたのお肉が入ったおまんじゅうだから ぶたまんって言うんだよ」とおじさん。
「ぶたまんのまんは元気まんまんのまんだと思ってた」
「ぶたまんを食べて 元気まんまんになってね」
おじさんは笑って言いました。
「なんでも屋のおじさん。ありがとう。また来るね」
たまちゃんは元気な声で言いました。


たまはぶたまんが登場する前に寝息を立て始め、子守話で寝かしつけ作戦は成功。お話がつまらなくて……ではなく、母の声に安心して、であることを祈りたい。

2007年01月24日(水)  マタニティオレンジ64 離乳食教室
2004年01月24日(土)  映画『LAST SAMURAI』
2002年01月24日(木)  主婦モード


2008年01月23日(水)  図書館の本についた謎の汚れ

いま読んでいる図書館で借りた本は、まだ新刊本で本そのものはぴかぴかなのだが、何ページごとに謎の汚れが出現する。ページの合わせ目の谷間にたまっていたり、ページに張り付いていたりする黒いカス。その汚れが目に飛び込むたびに、本の世界から現実に強制的に引き戻され、げんなりし、うんざりする。本の内容にケチをつけられたようでもあり、無性に腹立たしくなる。何より、借りた本を平気で汚す神経の持ち主と自分が同じ本に手を伸ばしたことが悲しく思えてくる。

最初はティッシュで拭っていたが、おしり拭きティッシュで拭うときれいに取れることがわかった。どこかの心ない誰かがつけた心ない汚れは、ウンチより汚く感じられる。それにしても、この汚れの正体は何だろう。消しゴムの消しカスよりは粘度があり、あんこよりは黒味がある。拭いているうちに、もしやと思い当たったのが、「垢」だった。爪の間に挟まった垢を落とせばこのような形になる。それがこれだけ大量にあるということは、不潔な体をかきむしりながら読んでいるということだろうか。人から借りたものほど大切に扱うべきなのに、公共のものになった途端、おろそかになるのはなぜだろう。

最近読んだ新聞記事で、図書館の本の破損が目に余るため、貸出者リストを図書館側が過去にさかのぼって当たれるようにすることが検討されている、と書かれていた。個人情報保護の観点から問題にする声もあるが、そうも言ってられないほど、利用者のマナーが悪くなっているのだという。だが、いつの時点で本が破損されたかを特定するのは難しいし、「あなたが本を汚しましたか」と問われて素直に認める人は、そもそも本を汚したりしないのではとも思う。学校の図書館では、本を返却するときに図書委員がページをぱらぱらとめくって汚れがないかどうかを確かめ、「はい、よろしい」となったが、貸出数の多い公共図書館ではそうもいかない。利用者の破損により廃棄処分となる図書は増える一方だといい、このままだと図書館という仕組みの存続が危うくなってくる。何かいい手はないものか。

2007年01月23日(火)  マタニティオレンジ63 晴れた日の小石川界隈散歩
2006年01月23日(月)  いまいまさこカフェブログOPEN
2005年01月23日(日)  中国禅密気功の師曰く
2004年01月23日(金)  今日はシナリオの日
2002年01月23日(水)  ラッキーピエロ


2008年01月22日(火)  マタニティオレンジ224 たま17/12才

母娘ともに風邪を治し、ひさしぶりに保育園に登園。元気に1歳5か月の月誕生日を迎えた。この一か月も娘のたまはおとろえない吸収力を見せ、毎日のように「こんなこともできるんだ!」と驚かせてくれた。とにかく、大人がやることをよく見ている。マンションの玄関のオートロックのドアを内側から開けるとき、ドアの下のほうについているつまみのカギを回すのだが、エレベーターから降りると、たまはドアに駆け寄り、つまみに手をかけるようになった。教えていなくても、親の動きを見て覚えたのだ。

見たままを真似するといえば、わたしは本を読み聞かせするとき、表紙をめくって題名を読み上げると、「ぱちぱちぱちぱち」と拍手を求めている。たまは最初は両手で拍手してくれていたのだが、最近、ページを片手でたたくようになった。絵本を持って左手がふさがっているわたしが、「ぱちぱち」と言いながら右手でページをたたいていたためで、絵本がはじまるときの拍手はページをたたくのだと覚えてしまったらしい。絵本は『うさこちゃんとどうぶつえん』『こねこのねる』『うたこさんのにわしごと』などディック ブルーナのシリーズがお気に入り。何度読んでも飽きないらしい。ぞうが出てくると、「ぞ ぞ」だけの歌詞に抑揚をつけて「ぞうさん」の歌を一曲歌う。

今まであまり反応しなかったビデオを見たがるようになったのも、この一か月の大きな変化。ビデオテープをケースから取り出し、ビデオ機に向かい、差し込む真似をする。これも大人の動きを見て覚えた。再生が終わると、指を立て、「もう一回」とせがむ。リピート率1位は『おしりかじり虫』。前原星良ちゃんにおさがりでもらったアニメ『ネコクン』(原由子原作・森絵都が脚本!)やアメリカの子ども向けショー『Barney's Big Surprise Live on Stage』なども喜んで見て、劇中にダンスシーンがあると一緒に踊っている。映画『クイール』は犬が出てくるたびに「わんわん」と画面を指差す。CMやニュースを見ていても、動物が出てくるとよく反応する。

ビデオだけでなく、自分のまわりだけに向けられていた興味が少しずつ広がっているように感じられる。わたしの帽子を自分でかぶってみた後に人にかぶせに行ったり、はんぺんやパンを小さくちぎってあげると、真似して自分から人に食べさせようとする。おんぶをされるのが大好きで、背中の後ろに立って「おぶ、おぶ」とせがむが、一方で人形をおんぶしたがる。人形のおなかをたたいて「ねんね」と寝かしつけようとするけれど、力任せでかなり乱暴。力加減というものをまだ知らないので、人をたたくときも力いっぱい。だけど、「痛いよ〜。いい子いい子してよ」と訴えると、やさしくなでてくれる。おもちゃを手荒に扱ったときも、同じやり方で手加減をさせている。

自己主張をはっきりするようになり、嫌なときは「イヤ」と言い張る。「お風呂入ろっか」と言っても、その気になるまでは動こうとしない。だが、時間が来ると、さっさと自分からお風呂へ向かい、服を脱ごうとする。今日は保育園で借りたシャツを着ていたのだが、ぶかぶかで脱ぎやすかったのか、はじめて一人で脱いだ。、まず首を抜き、続いて腕を抜き……「できたでしょ」とばかりに得意げだった。

おふろでは、以前は湯船に肩までつかるのを怖がっていたけれど、最近は床におしりをつけられるようになった。おふろの中で「ウー」と膝を曲げてためを作り、「ワー」で伸び上がるという芸を初めて披露したのがひと月ほど前。最近はお風呂の外でも「ウーワーやって」と言うと見せてくれ、持ち芸になった。どこで覚えたのかは不明。屈伸は得意で、「いーち、にーい、さーん……」とかけ声をかけると、神妙な顔つきでやってくれる。これは、肩車をしながら「タマーズブートキャンプ」と称してパパやママがスクワットしているのを真似るようになった模様。

2007年01月22日(月)  「気持ちはわかる」間違い集
2006年01月22日(日)  センター入試・英語に挑戦
2005年01月22日(土)  変わらない毎日。変わらない大統領。
2002年01月22日(火)  夢


2008年01月21日(月)  マタニティオレンジ223 3日ぶりの母娘再会

風邪と仕事の山(峠?)を同時に越し、熱が平熱に戻った夕方、ここ数か月かかりっきりだったシナリオのOKの電話が来る。風邪をうつさないためとわたしが仕事に集中するために金曜の夕方からダンナの実家に預けたきりになっていた娘のたまを迎えに行く。これまでにも体調不良やら仕事やらを理由に何日か疎開させたことはあったけれど、夜だけ添い寝したりして合間に顔は見に行っていたから、まるまる3日も離れ離れになったのは最長記録。再会の瞬間、たまは照れたようにばあばの背中に隠れ、それからうれしそうに出てきた。

「どうしてほったらかしにしてたのよ」となじるでもなく、「恋しかったわ」と泣くでもなく、無邪気な笑顔でまとわりついてくれ、安心する。ひとたびだっこすると、もう離れず、手をグーパーさせておっぱいのおねだり。今日はいくらでも甘えなさい、と言っているわたしも離したくなくて、食事する間も、だっこしたまま。わたしがいない間は、「ママはいないもの」だと子どもなりに理解して、じいじとばあばに目いっぱい甘えていたそうだけれど、わたしが現れた途端、じいじばあばには見向きもしない。申し訳ない気はしたけれど、やっぱりわたしがいちばんかあとうれしくもあった。

2007年01月21日(日)  マタニティオレンジ62 母の誕生日を祝う娘
2006年01月21日(土)  ご近所仲間新年会
2005年01月21日(金)  1人1ピッチャー!? 体育会飲み会
2002年01月21日(月)  祭り


2008年01月20日(日)  マタニティオレンジ222 孤悲するおっぱい

くしゃみ鼻水にはじまって発熱、頭痛と関節痛と吐き気が加わり、風邪の症状の百貨店状態。満身創痍とはまさにこのことだが、今回一番つらいのが、おっぱいの張り。治りかけの娘にわたしの風邪をうつさないためと、わたしの仕事があるために、金曜の夕方にダンナの実家に娘を預けたきり。作ったものの飲まれない母乳が貯水量(貯乳量?)を超え、タンクが飽和状態になり、「張る」という状態が起こる。内側から固いもので押し広げられているような痛みと重みがあり、熱も伴う。寝ていられないので、絞り出すしかないが、これもまた痛い。母乳の供給量はピーク時よりはずいぶん減り、今では一日二日あげなくても平気だったのだけど、熱のせいなのか、薬のせいなのか、ひさしぶりに張りの苦痛を味わうことになった。

子どもと離れる時間が長くなる働くお母さんは、保育園がはじまるのをきっかけに卒業する人が多い。わたしは張らずに持つので続けているのだけど、「やめれば」とダンナ母は最近顔を合わせるたびに言う。夜の打ち合わせが入ると娘を泊まらせるのだが、おっぱいで寝かしつけるのが癖になっているので、夜中におっぱいを欲しがってぐずって大変だという。手こずらせて申し訳ないとは思うけれど、「私には武器が使えないから」とぼやかれ、目の前で授乳していると、「いいわね、あなたは武器があって」と言われると、げんなりする。悪気はないのだろうけれど、武器なんて言い方をされると、姑息な手を使ってたぶらかしているみたいだ。

「母」という字は授乳する姿を象ったものという説がある。たしかに、おっぱいと腕を組み合わせたような形をしている。授乳は母親だけに許されたコミュニケーション手段。それがもういらなくなる時期は、母と娘で決めたい。ほしがっている限りはあげたいけれど、子どものほうからある日「いらない」と意思表示する例をよく聞く。娘の場合、栄養は食事で足りているから、おやつ感覚で甘えているわけで、卒業するのも時間も問題だろう。そうなると、余計に名残惜しい。

おっぱいが張ると、離れた場所にいる娘が引っ張っているような気がする。小さな手をグーパーさせる仕草でおっぱいをねだる姿もくっきりと目に浮かんで、会いたい、だっこしたいと思いが募るのだけど、それはかなわず、ますます胸は痛むばかり(二重の意味で)。万葉集の孤悲(こひ)の境地ってこんな感じなのかなと思う。

2007年01月20日(土)  マタニティオレンジ61 たま5/12才
2002年01月20日(日)  浮き沈み


2008年01月19日(土)  2〜4週間で効く薬

昨日になっても娘のたまの熱は下がらず、家で見ていたら、ついにわたしも風邪をひいた。どうなっているのだ加湿器ベンタ君。過失器と呼びますぞと恨みごとも言いたくなる。夕方から打ち合わせが入ったので、たまをダンナの実家に預けて打ち合わせ先へ。

ぐずぐずがずるずるになった時点でプロデューサー氏が「お使いください」とテーブルにティッシュの箱を置いた。テーブルの上に丸めたティッシュが積まれていき、見苦しいのでかばんの中に放り込んだりつつ、鼻水はどんどんひどくなり、ティッシュの箱が空になった頃、「ハックショーイ」とくしゃみが出始めた。一緒にいる人たちも落ち着かないし、うつされてはかなわないという警戒もこちらに伝わる。そもそも大事なときに健康管理ができていないのは情けない。「脚本家でいちばん大事なことは倒れないこと」と言われているぐらいなのに。帰りのタクシーではくしゃみと鼻水の一人演奏会となった。

今朝起きると、鼻はますます激流化。昨日はなかった熱も出てきてしまった。昨夜の打ち合わせを受けた直しをこの週末にやることになっていて、寝込んでいる場合ではない。医者に駆け込み、「とにかく鼻を何とかして! でも眠くならないやつ!」と訴えると、漢方の葛根蕩と、それでも治まらなかったときのために抗アレルギー剤を少なめにして、で迎え撃つことになった。薬一覧の辞書みたいなものがあり、それを引きながら「これ、やってみましょうか」などと相談して決める。商談みたいだ。

薬局で薬と一緒に出されるデータを読んだら、抗アレルギー剤の説明に「即効性がある薬ではなく、2〜4週間で効果が現れてくる」とある。そんなにかかるんだったら飲むのやめようかなと一瞬踏みとどまったが、いくらなんでもそんなにかかるのはおかしい、「2〜4時間」の間違いではないかと思い、切羽詰まっているこtもあって飲んでみたら、2時間もしないうちに効いた。葛根蕩との合わせ技ではあったけれど。

以前「築五分 徒歩三年」と時間の単位が大胆に入れ替わっている不動産広告に「陸の孤島のテントかよ!」と突っ込んで大笑いしたことがあったけれど、命に関わる薬で24×7倍も間違って大丈夫なんだろうか。鼻水が治まってから、老婆心ながら薬局に引き返し、「これ、2〜4時間の間違いではないでしょうか」と聞いてみた。「あらまあ」と驚かれるかと思いきや、「これは薬会社からデータをコンピュータで引っ張っているもの」であり(だから正しい)、この薬は花粉症などにも使われるので、効果がすぐに出なくても続けてくださいねという意味で「2〜4週間かかります」という表示になっている。実際「花粉症が出る1、2か月前から始める方も多い」のだが、「風邪で服用される方もいるし、すべての患者さんにあてはまるとは限らない」のだと理路整然と説明された。「よろしかったでしょうか」と聞かれれば、そうでしたかと引き下がるしかない。立ち去る背中に、「お続けください」と落ちをつけるかのように声がかかった。

でも、やっぱり釈然としない。「2〜4週間で効果が現れてくる」と書かれたら、せっかく処方されたけど、今効かないんじゃ意味無いからやめとこうとなる人は多いのではなかろうか。「2〜4週間で効果が現れてくる場合もあります」だったら、場合によっては効かないかもいう解釈の幅は生まれるのだけど。

2007年01月19日(金)  夕刊フジ「ギョーカイ有名高校人脈」
2006年01月19日(木)  ミヒャエル・ゾーヴァ(Michael Sowa)の世界


2008年01月18日(金)  またやります万葉ラブ

去年審査員を務めた脚本コンクール「第1回 万葉ラブストーリー募集」。先週のメイキングに続いて、受賞した3本のドラマ化作品が本日放送され(いずれもNHK奈良ローカル)、その中で、「第2回」募集の告知がされた。試行錯誤の第1回には予想を上回る応募数と質の作品が寄せられ、授賞式とドラマ完成披露試写を兼ねたイベントも成功。これならいけるという手応えが次回開催につながったようで、審査に関わった一人としてうれしい。貢席を認められて(?)わたしも井筒和幸監督、万葉学者の上野誠先生とともに審査員を続投させていただくことになった。

応募要項など詳しくはこちら。平成20年5月9日(金)必着なので時間はたっぷり。春の奈良にシナリオハンティングに出かけるのもいいかもしれない。第一回募集では結構な数の応募者が奈良まで足を運んだとか。シナリオ講座では口すっぱく言ったけれど、書いたばかりの初稿を応募するのではなく、まずは自分で読み返して誤字脱字チェック、一晩寝かせて(パンを発酵させるように)読み直して「本当に面白い?」を検証、さらにまわりの何人かに読んでもらい(できれば世代や性別の違う人たち)、そこで出された感想を吟味して反映……という推敲を経て、自分としてはもう直すところが見当たらないという「これでどうだ」稿をぶつけてほしい。見ず知らずの人が書いたものでも、「これでどうだ」と「こんなもんかな」の違いは見抜けてしまう。

2007年01月18日(木)  マタニティオレンジ60 赤ちゃん探偵ドラマ
2006年01月18日(水)  『子ぎつねヘレン』公開まであと60日
2002年01月18日(金)  ショーシャンクの空に


2008年01月17日(木)  マタニティオレンジ221 薬を飲ませるべきか

保育園を二日休ませて平熱に戻ったので登園させると、検温で37.8度と出た。38度を超えると返品となるのだが、「これは超えそうですね」と言われ、案の定、二時間もしないうちに「お迎えに来てください」と電話があった。熱は38.5度。治したつもりが悪化させてしまった。

一昨日小児科で薬をもらったのだが、飲ませていなかった。少し前に新聞で「熱や鼻水は体がウイルスと闘うために出るもの。薬で無理に抑えるのはよくない」と書いてあるのを読んで、なるほどと思ったのだ。だが、保育園の看護師さんにその話をすると、「長引かせると、こじらせたり、中耳炎になったりします。中耳炎になれば、抗生剤をひと月飲むことになります」と言われ、それも困ると思い直す。

結局、薬を飲ませることにしたのだけれど、できれば、薬に頼らない体になってほしい。効くということは、体にもそれなりの負担をかけていると思われる。小さいうちから薬に慣れさせるのも、体が自分で治そうとする力を弱めてしまう気がする。

2007年01月17日(水)  夢のお告げ!? 小さな鳥の物語
2003年01月17日(金)  Lunettes du juraの眼鏡
2002年01月17日(木)  HAPPY


2008年01月15日(火)  マタニティオレンジ220 わんわん

加湿器を買い、これでわが家は風邪知らずと思った矢先、娘のたまが発熱。どうなっているのだ、ベンタ君。医者に診せ、保育園を休ませ、家で見ることに。熱のせいで機嫌が悪いので、手こずる。昼寝もしてくれないし、起きている間はぐずりっぱなし。それでも「おしりかじり虫」のビデオを見せるとなんとか持つので、かけては巻き戻しを繰り返す。しかし、2分に1回の巻き戻しは大変。

もう少し長持ちするビデオはないかと棚を探ると、出産祝いでもらったアメリカの子ども向けショーのライブ録画が出てきた。恐竜の着ぐるみキャラクターたちが仲間の誕生日にサプライズパーティーを企画するという内容で、会場に集まった親子たちもそのパーティーに招待されているという設定。おしりかじり虫ほど食いつきはよくないけれど、歌やダンスのシーンになると身を乗り出す。ときどき会場にカメラが向けられ、思い思いに体を動かしている子どもたちが映るのだが、その動きを一生懸命に真似るのが微笑ましい。

恐竜キャラクターショーのビデオが終わり、他になかったかなとさらにビデオ棚を探って、いいものを見つけた。映画『クイール』のビデオ。『マリと子犬の物語』の新聞広告を指差して「わんわん! わんわん!」と大興奮していたぐらいだから、これには食いつくに違いない。「わんわん」はたまが「ママ」「マンマ」「バイバイ」の次ぐらいに覚えた言葉。散歩中の犬にすれ違うと「わんわん」と手を振り、怖がらずになでたりする。戌年だから!?

予想通り、『クイール』に大喜び。とくに冒頭の子犬がたくさん出てくるシーンでは「わんわん」を連呼。わたしもストーリーに関係なく、「次にいつ犬が出てくるか」という目で見てしまう。そう言えば、『子ぎつねへレン』も、小さな子どもたちは動物鑑賞映画として楽しんでいた様子。次はへレンのビデオを見せてみよう。くまのプーさんを指差して「わんわん」と言うたまは、へレンを見ても「わんわん」と言うのだろうな。

2007年01月15日(月)  マタニティオレンジ59 人間ドライヤー
2005年01月15日(土)  ノンストップ『Mr.インクレディブル』
2004年01月15日(木)  谷川俊太郎さんと賢作さんの「朝のリレー」
2003年01月15日(水)  ひつじの国 ひつじの年
2002年01月15日(火)  ノベライズ


2008年01月14日(月)  出前のちお取り寄せイタリアン

高熱でダウンした先週、買い物にも行けず、料理する気力もなく、はじめて出前を取ることにした。以前チラシを見て気になっていたイタリアン宅配でランチのパスタセット(サラダとフォカッチャつき)とシーザーサラダ(配達可能価格にするために追加)を注文したところ、思いのほかおいしく、パスタが伸びていないことにも感激。気を良くして翌日は別なイタリアン宅配でパスタのランチとミニピザを注文したのだが、こちらは麺がすっかり伸びて、いただけなかった。

イタリアン出前を二日続けて、「こんなときのために、冷凍庫にイタリアンの在庫を置いておけばいいのだ」と気づいて思い出したのが、以前、食べログのお取り寄せグルメで見て気になっていたイルホウレンソウ。生パスタを得意とするオンラインイタリアンレストランで、おいしいお取り寄せパンを探していたときにフォカッチャで高得点をマークしているこのお店を知った。そのフォカッチャに合うラザニアをはじめ、絶品パスタソースがそろっているという。

同じお金を払うなら、おいしいものを買おうではないか、と早速サイトへ行ってみると、年始ということもあり、ほとんどが売り切れ。これは人気の証、とますます気になる。おめあてのフォカッチャとラザニアを確保し、ジターナというこの店定番のトマトソースとジェノベーゼを購入。初回は3500円以上の購入で1000円引きの特典を受けられる。

到着したメニューのうち、フォカッチャと「エミリア風ラザニア」と「生ハムと松の実のジェノバソース」を今日のお昼に食べてみると、膨らみきった期待にしっかり応えてくれるおいしさ。飲食店の評価は店の雰囲気や店員の対応に左右されるけれど、お取り寄せの場合は味に評価が集中するので、口コミと実体験のブレが少ない気がする。

写真では、まわりに散らしたベビーリーフに隠れてしまっているけれど、ジェノベーゼは松の実の粒がしっかり感じられるソースがよくからむ自家製ペンネ(美味!)に生ハムとたっぷりのすりおろしパルミジャーノ・レッジャーノがついていて、食べ応え十分。にんにくとオリーブオイルが効いているフォカッチャは、評判通りラザニアとの相性抜群。このラザニアがまた、ラザニア好きのわたしをうならせる味。二十年前、留学先のイタリア系ホストマザーが作るラザニア(エッグプラント=なすと呼んでいた)に出会って以来、あちこちで食べ歩いたけれど、不動の第一位、Momの作るラザニアに迫る衝撃的なおいしさ。これはまた食べたくなる。

ラザニアが900円、ジェノベーゼが一人前900円、フォカッチャが二つで240円といった価格設定。さらに送料780円(7500円以上購入の場合は無料)がプラスされるので、レストランで食べるのに比べて割安とは言えず、ランチで考えれば割高の感がある。けれど、小さい子どもがいるわが家には、気がねのいらない自宅で手軽に本格イタリアンを楽しめるのがありがたい。誕生日に買い物すると送料が無料になるそうなので、また来月お店を訪ねて、ちょっとした贅沢を味わってみようと思う。

2007年01月14日(日)  innerchild vol.12『アメノクニ/フルコトフミ』
2004年01月14日(水)  泣けました、「半落ち」(横山秀夫)
2002年01月14日(月)  災い転じて


2008年01月13日(日)  ずんぐりむっくりドイツの加湿機

ついに加湿器を買った。年末からダンナが「朝起きるとのどが痛い」と訴えていたのだけれど、なかなか買いに行く暇がなく、年始にビックカメラに行くと、種類がありすぎて、値段も数千円から数万円までまちまちで、選びきれず、そうしている間に、娘のたまとわたしが一回ずつ熱を出した。ピューッと上がってスーッと下がったので、喉から来た風邪かと思われる。これはやはり加湿器が必要だとあわてて調べたところ、わが家のような結露が激しい家ではスチーム式だと「過湿」になってしまうことがわかった。気化式と呼ばれるタイプはほどよく加湿してくれる上に、熱い蒸気が出ないので小さい子どもがいる家にも安心らしい。

気化式は外国製のものがいくつか出ていて、どれも数万円と値段は張るのだが、健康はお金では買えない。有給休暇のないフリーランス業は丈夫な体が資本である。これにしようと決めかけた機種のレビューを読んでいると、「掃除が大変」「小まめに手入れしないとカビが生える」とある。加湿してほどよくうるおった室内は、カビにとっても住みやすい環境になってしまう。掃除もままならぬわが家に置けば、確実にカビ天国となってしまう。

迷った目に飛び込んだのが「空気清浄しながら加湿」するというドイツのベンタ社の加湿器。「手入れは簡単」「故障しようがない頑丈でシンプルな構造」などのレビューに安心し、これに決めた。


20畳まで加湿、12畳まで空気清浄というタイプを購入。昨日到着して早速使っている。なるほど、水入りの箱(写真左)にモーター入りの箱をかぶせるだけの超シンプルな構造。汚れた空気を吸いこんでは、水で洗ってきれいな空気とうるおいを送りだす仕組み。ミーレの掃除機しかり、ドイツの製品には、地味で無骨だけれどいい仕事をする職人のような印象がある。わたしには違いはよくわからないけれど、今朝目覚めたダンナが「喉が痛くない」と言ったので、ベンタ君、しっかり働いている様子。

2007年01月13日(土)  味付けおまかせ羅臼のこんぶ茶
2003年01月13日(月)  成人の日
2002年01月13日(日)  ごちそう


2008年01月12日(土)  boofoowooの服

運命の相手とは、場所を変え、時を変え、何度でも出会ってしまう。去年そんな出会いをしたのが、boofoowooの服。最初に知ったのはショッピングモールにある子供服のお店。きれいきれいなおりこうさんしていない古着っぽいデザインが目を引いた。それからというもの、友人の出産祝いを買うために子供服売り場を歩いていると、向こうからここにいるよと手を振るように目に飛び込んでくる。遊び心と主張があって、わたしがよく着ているEL RODEOの服にも通じる面白さがある。

去年の秋、打ち合わせへ向かおうと東銀座界隈を歩いていたら、にぎやかな色があふれるショーウィンドウがわたしを呼んでいて、惹かれるままに店に入って、「あ、あのブランドだ!」とうれしくなった。子供服のブランドだけど、わたしが着られる150センチ、160センチの大人サイズがあることもわかり、長袖のTシャツを買った。

12月に大阪に帰ったときには、最寄駅の高島屋に入っているお店に行った。子どもに着せるにはちょっといいお値段なので、娘のたまの普段着には手が出ないけれど、3足千円の靴下を発見。お値段も柄もかわいい上に、赤ちゃん靴下にはおなじみの足裏の滑り止めが足跡模様になっている芸の細かさ。脱げにくい長め丈(短いと、いつの間にか手を伸ばして脱いでしまい、行方不明になる)なのも気に入った。

そして今日、打ち合わせ帰りにまた銀座店をのぞくと、セール中。大人サイズのものをいくつか試着したところ、150センチのコート(黒地に色とりどりのボタン。色とりどりの毛糸ファーつき)とTシャツはパッツンパッツンだったのに、なぜか140センチのパーカーはぎりぎり入り、連れて帰る。30%オフで、5000円でおつりが来た。銀色のマーカーで落書きしたような太陽ときのこがたのしげ、めでたげ。

2007年01月12日(金)  『半島を出よ』(村上龍)
2002年01月12日(土)  アボルファズル・ジャリリ 


2008年01月11日(金)  民営化・日本郵便のヒット作

郵政事業が民営化されて初めての年賀状。配達スピードに飛躍が見られるかと期待したけれど、年内に出した賀状が一週間近く旅して届き、さらに「あて所に尋ねあたりません」のスタンプを押された出戻り組みが往復の長旅を終えて今頃わが家に舞い戻ってきている。あて先不明組のうち何枚かはこちらに届いた賀状で調べがつくので、正しい住所を記した封筒に入れて送り直す。それにちょうどいい切手を郵便局で見つけた。十名の書家が思い思いに「ねずみ」の字を書で表現した「干支文字切手」。筆で書かれた文字部分がエンボスになっていて、うれしくてつい手触りを確かめてしまう。これは民営化・日本郵便のヒット作だ!と思ったら、平成16年から年末に発売されているそうで、子年版が四回目だそう。ゆうびんホームページで記念切手を通信番売していることも今回はじめて知ったけれど、これも民営化前からだろうか。

日本郵便が打ち出した新しいものといえば、一億枚刷ったのに1400万枚しか売れなかった「カーボンオフセット年賀状」の話題を新聞で何度か見かけた。地球温暖化防止に貢献するための5円の寄付金つき年賀状で、カーボンオフセットとは排出した二酸化炭素を相殺するという意味合いらしいが、趣旨が理解されにくかったのが苦戦した理由のよう。カーボンといえば紙、オフセットといえば印刷を連想してしまうわたしは、年賀状の用紙の種類だと思ってしまった。売れ残った8600万枚は溶かして再利用するのだろうか。それに伴い発生する二酸化炭素の量が気になる。

2007年01月11日(木)  マタニティオレンジ58 フライングパンツ
2006年01月11日(水)  Salyuさんの『風に乗る船』
2003年01月11日(土)  おっと!ホットサンド
2002年01月11日(金)  親孝行


2008年01月10日(木)  マタニティオレンジ219 「かわいい」が聞きたくて

保育園のお迎えのとき、「たまちゃん、やっぱり女の子ですねえ」と保育士さんがしみじみと言った。一歳上の教室に遊びに行ったときのこと、そこの女の子が三角巾を頭に巻いたのを保育士さんが「かわいい」とほめた。それを見たたまは、三角巾を探し出し、自分も頭に巻こうとしたという。あれを巻けばかわいいと言ってもらえると思い、真似しようとしたのだ。かわいいという言葉に反応するところが女の子ねと保育士さんは感心していた。

「かわいい」がほめ言葉ってことはちゃんとわかっていて、どうしたら言ってもらえるか考える。一歳児にも乙女心はあるんだなあとしみじみする。それにしても、何やってたって「かわいい」と言われて、人生でいちばん「かわいい」を頂戴する一歳児(わたしだって一歳の頃は言われたはずだ!)でさえ「かわいい」と言わせる努力を惜しまないのだから、ぼさぼさ頭とのびのびトレーナーで開き直っている母も見習わなくては。三十路女にだって乙女心はある。いや、今やすっかり言われることがなくなったからこそ「かわいい」を聞きたい気持ちは一歳児に負けてないのだけど、三角巾かぶったって、「かわいい」とはならないのが悲しいところ。

2007年01月10日(水)  マタニティオレンジ57 鏡っ子たまちゃんとダスキンちゃん
2005年01月10日(月)  オペラシアターこんにゃく座『森は生きている』
2004年01月10日(土)  ラブリー「ニモ」!


2008年01月09日(水)  マタニティオレンジ218 ミキハウスの服

とても気に入って、洗濯しては着せている長袖がある。人からもよく「どこの服?」と聞かれるのだが、「ミキハウス」と答えると意外がられる。MIKIHOUSEがでかでかと主張するトレーナーのイメージを持っている人は、筆記体のm.h.の刺繍のさりげなさに驚く。お祝いでもミキハウスの服をいただいたが、どれもかわいくて丈夫。とくに、おさがりで回ってきたものを見ると、何度洗濯してもへたらない頼もしさがよくわかる。

学生時代、就職活動でミキハウスを受けていた。広告業界志望だったのに、なぜ受けたのか動機は覚えていない。ファッションに興味はあったけれど、ここの服がとくに好きというわけではなかった。軽い気持ちで資料請求したのだろうか。一回目の試験でMIKIHOUSEのロゴが入った缶ペンケースが配られた。二回目がバインダー、三回目が水着と試験を一段階上がるごとにお土産がいいものになった。バインダーは今でも使っているけれどペンケースと水着は誰かにあげたのだったか。「ミキハウスって、ええ会社やで」と母親に言ったら「そら、あんたらが将来お客さんになるんやから」と笑われた。

他にペンをもらったような記憶もあるのだが、三回か四回の試験を経て社長面接となった。大会議室のロの字に組んだテーブルを女子学生二十人ぐらいが取り囲み、ロのてっぺんに社長の木村氏が座り、二つ質問をした。一つは忘れたけれど、もう一つは「いま読んでいる雑誌」で、わたしは「公募ガイド」と答えた。木村社長はリアカーを引いて売り歩いた時代から育ててきた会社への思い入れを語った。その会社を一緒に育てる人材を見つけるために時間をかけ、心をこめて面接している、その誠意と情熱が伝わってきた。

社長面接で内定が出たのだったか結論は持ち越されたのだったか。百貨店に入っているお店で実習する機会があり、わたしも出るはずだったのだが、広告会社の試験日とぶつかってしまった。電話ではなく本社に出向いて断りを入れたのは、木村社長が「男子学生は犬のようで、内定を断るときも誠意を見せてくれる。だが、女子学生は猫のようで、興味がよそに移った途端冷たくなる」と言ったことを覚えていたからだった。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」を練習する実習生の声が届くテーブルで採用担当の女性と向き合い、ここまで自分を選んでくれたことへの感謝と、でも自分はやっぱり広告をつくる仕事がしたいことを告げた。「自分が行きたい道へ進むのがいちばん」と女性は笑顔で送り出してくれ、大好きなままミキハウスという会社にさよならをした。

就職を決めた広告会社で配属されたチームは偶然にもミキハウスの広告を手がけていた。わたしのコピーは書いても書いても採用されず、プレゼン用のボード貼りを手伝ったり、撮影に使う小道具のケーキを注文したり、雑用ばかりだったけれど、うれしいつながりだった。それから十年あまり経って、母の予言通り、ミキハウスを贈ったり贈られたりする一人の母親になった。社長さん、お元気かな、と洗濯物を畳みながら思い出している。

2007年01月09日(火)  マタニティオレンジ56 男の人が歌う子守歌
2004年01月09日(金)  ヨシミン(井野上豊)
2002年01月09日(水)  見えなかったB


2008年01月08日(火)  整骨院のウキちゃん2 首都得意なんです編

熱は治まり、内側からえぐられるようだった腰の痛みも和らいだ。喉の痛みが若干出てきたけれど、食欲もあるし、気力も回復。小学校の頃によくできた「熱の花」(という呼び方は一般的だろうか)が鼻の下に出現。高熱が出ると水ぶくれのようなものが現れる。昔は家に「熱の花」とマジックで書いたチューブの塗り薬があったけれど、今は何を塗ればいいのか分からず、とりあえず放置しておく。

後に残った持病の腰痛が軽く感じるものの整骨院へ。12月28日に行ったきりで、一週間以上も間が空いてしまった。「痛みがひどいあまりに熱が出たのかと思ったら逆で、熱のせいで痛みが出てました」と昨日一昨日の悲惨な状況を報告すると、「炎症は体の弱っている部分を攻撃するんです」と今日の担当のウキちゃん。そういえば、以前ウキちゃんのことを日記に書いたのが好評で、続編を希望する声もあるので、「ウキちゃん最近面白いこと言いました?」と聞いたら、「あたし最近面白いこと言ってませんよ」と真面目に答える。本人が面白いことを言っている自覚がないところにウキちゃんの面白さがあるのだったと思い出し、同じ質問を院長にぶつけてみると、「首都の話は聞きました?」と院長。

ある日、「あたし、首都得意なんですよ」と院長に勝負を挑んできたウキちゃん。早速、オーストラリアの首都を「シドニー」と答えた院長を鼻で笑い、「キャンベラ」と勝ち誇ったが、「シドニーはアメリカっすよ」とつけ加え、首都以外は弱いことが露呈。さらに、「じゃあアメリカの首都はどこなんだよ」と院長がムキになると「ニューヨーク」と自信満々に答え、首都はさほど強くはない、とくにアメリカは大いに弱いことが明らかに。「首都と言えば、俺の友人、ブラジルの首都をアマゾンって答えたんだよね」と院長が言うと、ウキちゃんは多少自信なさそうに「サルサじゃないですか」。「サルサって何?」と院長に突っ込まれ、「っぽいかなって」。ウキちゃん、それは首都じゃなくてイメージでしょう。「そうそう、わたしの友だちで、タイの首都のバンコクをバンという国と勘違いしてる子がいて、バン国に入ってからタイに入るって言ってた」と会社時代の同僚デザイナーのエピソードを話したら、「え? タイの首都ってフィリピンじゃないんですか」。小学校時代は首都暗記のエースだったというウキちゃん、キャンベラを知っていることしかわからなかった。

2007年11月6日 整骨院のウキちゃん

2007年01月08日(月)  マタニティオレンジ55 ランドセルの紳士
2006年01月08日(日)  『ブレスト〜女子高生、10億円の賭け!』放送
2003年01月08日(水)  ベトナム料理
2002年01月08日(火)  Georg Jensen


2008年01月07日(月)  両親元気で留守がいい

昨日からの熱が今朝は少し引いて38.4度。腰の痛みが激しく、陣痛を思い出す。陣痛のときに痛かった場所がハイライトされている感じ。熱が出た時の関節の痛みは歪みのある部分に集中するのだろうか。朝いちばんに娘のかかりつけの小児科で診てもらう。鼻に長い綿貌のようなものを突っ込んで待つこと約十分。インフルエンザではないとの判定が出てひと安心。とにかく腰が痛いと訴え、解熱鎮痛剤を処方してもらう。薬局に同じ保育園の親子がいて、「この子にうつされました」とお母さん。やはり親子でうつしあってしまうものなのか。今日一日娘のたまはダンナの実家で見てもらうことにした。

たったひと粒飲んだ薬が効いたのか、早い段階でしっかり休んだのが良かったのか、昼前に体調はぐんと良くなり、熱は一挙に6度台まで下がった。そういえば、たまが元旦の夜に熱を出し、夜中に「熱い!」とびっくりして、朝測ったら8度を超えていたのだけれど、その日のうちに平熱に戻った。子どもの体温は乱高下するなあと思ったのだが、わたしの体温も一日の間に3度近く変動したことになる。それにしても、お茶の温度が3度違ってもほとんど違いはわからないのに、人の体温は一度違うだけでも大違いなのは不思議。

昨夜眠っているときに家の電話が鳴ったことに気づいたのだけど、起きる気力がなくて放っておいたのが大阪の実家かもしれない、と思って電話した。新年始まって、まだ一度も話していない。ここ数年、両親は大阪の金剛山の山中にある旅館で年を越すのが習わしになっている。年越しコールをしそびれ、あっという間に一週間経っていた。電話してみると、昨日の電話は家からではなかったが、元気そのものの父が出て、母は遊びに出かけていると答えた。

今週は夫婦で沖縄へ行くと言う。「なんでか知ってる? 29800円やねん。飛行機代より安いやろ」と父。ピースボートの世界一周の旅はどうだったと聞くと「ハッピーアワーになると、ビールが半額の200円」という話ばかりする人だから、安いものには目がない。さらに月末には、今度は北へ飛んで札幌を訪ねるという。「これがな、偶然やねんけど29800円でな。会社は名鉄観光とJTBで別々やのに、通帳見たら、おんなじ値段やてびっくりしてなあ」ときわめて単純なことに無邪気に喜んでいる。格安ツアーを見ると「行かな損」という気持ちになり、思わず行ってしまうのだという。安いとはいえ二人で行くとなると結構な出費ではあるが、ちゃっかり元は取って帰ってくる。以前やはり格安ツアーで沖縄へ行ったときも「歌い放題で一晩500円のカラオケが良かった。しかもつまみもついてきた」「1000円の琉球グラスでつかみどりでようけ取れた」という話を夫婦でうれしそうにしていて、うちの両親は「元取り精神」という絆で結ばれているんだなあと感心したものだが、今回はどんなおトクな土産話を持ち帰ってくることやら。自分が体調を崩したこともあり、両親の健康が気になったのだけど、娘以上に若々しく過ごしているようで安心した。

2007年01月07日(日)  蓬莱の豚まん 日本一世界一551
2002年01月07日(月)  カレーライフ


2008年01月06日(日)  インフルエンザか?の発熱

朝から寒気と腰の痛みがひどくて、朝風呂をしてからパソコンに向かっていると、まだ寒い、痛い。昼風呂に入ってから熱を測ったら38.8度。驚いてダンナの実家に電話し、朝から預けていた娘のたまを夜まで預かってもらうことにし、布団をかぶって寝ることに。自分のあまりの熱さと背中から腰にかけての痛みで眠れない。「湯気の立つ家」を年始の目標に掲げた矢先に自分の体から湯気が立つことになろうとは。熱は9度を超え、夜になっても下がる気配を見せない。ネットで調べてみると「悪寒と関節痛があり、咳や鼻水が出ないのはインフルエンザの特長」とあり、まさに自分の症状にあてはまる。子どもにうつると重い後遺症が出る恐れがあるとも書いてある。うつらないとしても自分を構うのに精いっぱいで、とても子どもの面倒など見られないので、そのままダンナの実家に娘を泊めることになった。

「インフルエンザには乾燥は禁物」というくだりを見つけて、やはり加湿器を買っておくべきだったと反省。朝起きると喉が痛いと思う日が多く、加湿器がいるなと思っていたのだけれど。濡らしたバスタオルを窓辺に掛けておいたら、絞りが甘すぎて、ピちゃ、ピチャと一晩中雨漏りの音がした。

浅い眠りの中で、やりかけの仕事が次々と夢に出てくる。別々の作品のシチュエーションや登場人物がまじりあって気持ち悪い。夢は欲望の充足、昼間やり残して気になっていたことが現れるとはまさにこのこと。新年早々仕事に追われる夢を見るほどの余裕のなさが体に無理をさせていたのかもしれない。体からの危険信号を素直に受け止め、休むことに徹することにする。

2007年01月06日(土)  マタニティオレンジ54 いとこ対面
2004年01月06日(火)  引っ越したお隣さんと舞い込んだ鳥
2002年01月06日(日)  非戦


2008年01月05日(土)  2008年のわが家の目標:湯気の立つ家

元旦の朝、起きてきたダンナが言った。「何かあたたかい飲み物はないのか」。これから用意すると言ったわたしに、「常にこう、湯気の立つ家であってほしいんだな」。こうして「湯気の立つ家」が2008年のわが家の目標となった。

もともとわたしは毎朝カフェオレを飲むのだけれど、ダンナが起きだす頃には湯気の気配は消えている。ダンナが起きてくるのに合わせてやかんを火にかけ、ほらこれを見よと湯気を立てるようになった。ダンナはコーヒーを飲まないので、新年からはティーポットで二人分のお茶を入れている。いただきものの紅茶がたっぷりあるので、いろんなフレーバーを楽しめる。さらに、しばらく休んでいたパン作りを再開した。三日から三日連続焼いてみると、少しずつカンを取り戻して、うまく膨らむようになり、同じ分量の粉なのに出来上がりのパンの数がふえていく。三日は小麦粉:全粒粉を4:1ほどにし、四日はその逆の配合にし、五日は全粒粉の代わりにライ麦粉を混ぜた。焼きたてのパンからは湯気と一緒に香りが立ち上る。

わたしの好きなお茶やパンを用意すればもれなくついてくるものなので、「湯気の立つ家」は決して難しい目標ではない。あたたかくて穏やかな家庭の代名詞のようでもあり、これを心がければいい一年を送れそうな気がする。「埃の立たない家」というのもあるが、年始の誓いは否定形の入った引き算より前向きな足し算のほうがいい。「君は頭からはよく湯気を立てるけどね」とダンナ。そういう憎まれ口をたたかなきゃ湯気を立てないのに。

2007年01月05日(金)  佳夏のお墓参り
2005年01月05日(水)  英国旅行10日目 オクトパスと三越とママの会とフレンチ
2002年01月05日(土)  知ってるつもり


2008年01月04日(金)  マタニティオレンジ217 三枚目路線

保育園に新年初登園。暮れは29日が最終登園だったので、5日しか休んでいない。急性胃腸炎のときは6日休んだから、あっという間に感じた。娘のたまがいる0歳児クラスでは、今日登園したのはたま一人で、「保育士独り占め、お年玉ですね」と保育士さん。休みの間に変化はありましたかと聞かれ、「一緒に過ごす時間が長かったからか、よくしゃべるようになりました。意味はわかんないんですけど、ずーっとべらべら独り言を言ってます」と答えると、「流暢な喃(ナン)語ってやつですね」と的確なネーミング。たぶん、たまにとっては意味のあることをしゃべっていて、意味がわかったら楽しいだろうなあと思う。ちょうど外国語のような感じ。意味不明ながらも話しぶりに性格は現れる。たまのしゃべりっぷりを見ていると、わたしに負けない話好きである様子。株式の決算報告書

話すことが本当に楽しそうなので、話芸の道に進むのかもと将来を想像したりする。

携帯やリモコンや体温計を使った電話ごっこもお気に入り。「もしもし? 元気? たまちゃんに代わるね」と仮想の相手との電話をたまにつなぐと、べらべらとしゃべり、またわたしに受話器を戻す。話しながらちらちらとわたしの顔を見て反応をうかがったりもするのだが、「ふーん」と相槌を打ったり、「へええ」と感心したりすると、とても満足そう。とくに「ええっ」とのけぞると大喜びする。意味はわからなくても意思は通いあっている気がする。

親は子どもに喜ばれて道化になってみせるものだが、子どものほうも負けてなくて、たまは何かと笑わせてくれる。以前は偶然の失敗が微笑ましさを伴う笑いを誘っていたのだけれど、最近は自分から受けを狙っているのが見え見えのことをやる。年末の食事中に突然口と鼻の間にスプーンを挟んで「見て見て」と得意げな顔になったので、「保育園で覚えたのでしょうか」と連絡帳に書いたら「園では見たことがありません」の返事。自分であみ出したのだろうか。同じく食事中に椅子の上で立ち上がり、わたしをはらはらさせて喜ぶという悪趣味ないたずらもする。まともにとりあっては敵の思うつぼなので、あまり心配しないフリをするようにしたら、「これは受けないのだな」と悟ったのか、受け狙いではやらなくなった。

お笑いの基本といえば、かぶりもの。シーツやらブラウスやらワンピースやら、かぶれるものは何でもかぶる。靴下を狸の木の葉みたいに頭の上にちょこんとのっけたのにも笑ったが、クリアファイルをかぶったのを見たときは笑いが止まらなかった。あれをかぶるという発想をしたことがなかったけれど、かぶると頭のてっぺんがとんがり、左右に「たれ」が来て、頭巾のようになかなかサマになることを知った。そういえば、二辺が空いているあの形、耳まですっぽりの防寒帽にも似ている。

2007年01月04日(木)  マタニティオレンジ53 二世代同窓会
2005年01月04日(火)  英国旅行9日目 ティーとブラッセリーと中華とショコラ
2004年01月04日(日)  じゅうたんの花の物語
2002年01月04日(金)  ひだまりでウェイクアップネッド


2008年01月03日(木)  マタニティオレンジ216 ついにはまった「おしりかじり虫」

年末にたまたまつけたNHKで「おしりかじり虫」の特集番組をやっていた。「みんなの詩」ではやっていたときにはまるで無関心だった娘のたまが食いつくように観ていたので、スクリーンに映写されたアニメを前に子どもたちが踊るというダンス場面を録画しておいたところ、テレビの前まで行ってテレビを指差した後、「おしりかじり虫〜」の振り付けと同じく自分のおしりをたたいて見せ、「ビデオでこれをかけて」と訴えるようになった。二種類のベビーサインを組み合わせたのは初のこと。必要に迫られるとこんなこともやってのける。

ビデオは二分ぐらいで終わってしまうので、そのたびに巻き戻し、再生を繰り返すのだが、何度かけても子どもは飽きることを知らない。エンドレステープを作りたくなる。画面の子どもたちはやすやすと踊っているけれど、一歳児には高度なようで、曲の最初から最後までおしりをたたいている。それでも少しずつ学習してきたようで、ときどき手をたたいたり、「かばとかばとでかばいあい」のところで左右に揺れたりするようになった。二小節ほど遅れてではあるが。とにかくこれをかけていれば機嫌がいい。ビデオをかけてないときも歌ってあげるとうれしそうにおしりをたたく。

念ずれば通ずなのか、上司の自宅で開かれた新年会にたまを連れて行ったダンナが「たまと行ったおかげですごくいいことがあったよ」とほくほく顔で帰って来た。その手には、おしりかじり虫のパペット。口の後ろに手を入れて、カプッとかじれるようになっている。上司宅でぐずりだしたたまをあやすために上司が取り出したらしく、「うちの子、今はまってるんです」とダンナが喜ぶと、「だったら持って行け」となったらしい。年末に観た番組によると、おしりかじり虫君はおいしいおしりをかじるために商売道具の歯を大事にしているらしい。パペットを使って、歯磨きをいやがるたまを歯磨き好きに仕向けられないものか。それができればますますおしりかじり虫サマサマなのだけど。

2007年01月03日(水)  マタニティオレンジ52 飛行機で大阪へ
2005年01月03日(月)  英国旅行8日目 妻・母・長女の家と財布とシーザー
2004年01月03日(土)  庚申塚の猿田彦神社
2002年01月03日(木)  留守番


2008年01月02日(水)  ベイビー・ジェーン・キャシャレル目当てでバーゲンへ

新年のバーゲンというものにあまり関心がない。のんびり過ごすお正月に混んでいるところへわざわざ出かけなくてもという思いがある。だけど今年、バーゲンへ行こうと思い立ったのは、大好きなブランド、ベイビー・ジェーン・キャシャレルが日本で買えなくなると聞いたから。贔屓にしているユニットの解散を知ってラストライブに駆けつけるような気持ちで、有楽町の丸井へ向かった。

○I○Iのロゴは元旦の日付みたいなので、正月に行くのはふさわしいかも。加えて、はじめて行く有楽町店にも興味があった。いつも東銀座への乗り換えで日比谷は通るのだけれど、降り立つのは久しぶり。地下通路を通り、JR有楽町駅の出口を抜けると、おおっ、景色が一変。まばゆい有楽町イトシア(その一部が丸井らしい)がでーんと構えている。吸い込まれる人々と入れ違いに紙袋を抱えた人々が出て行く。久々のバーゲンの熱気! おめあてのベイビー・ジェーン・キャシャレルはとくに混み合っている。さあ買うぞ、と気合を入れて乗り込んだのだけれど、今季は紺やグレーなどの落ち着いた色が中心で、わたしが出会って惚れ込んだ年のようなヴィヴィッドなオレンジやピンクは見当たらない。秋に新宿店を訪ねた時も手ぶらで帰ったのだけれど、今日もまた、これという出会いがなかった。もうすぐここの服が手に入らなくなるという飢餓感から、30分ほどかけて店内の棚という棚を見て回ったのだけれど。

代わりに隣にあるfranche lippeeというお店を知る。絵本の挿絵のようなかわいいプリント地のワンピースやチュニックが充実。鹿プリントのものもあり、万葉ラブストーリーで縁ができた奈良での仕事がふえたときの衣装にどうかしらんと取らぬ狸(鹿?)の皮算用をしたが、無難な茶色いタートルネックを30%オフで買った。ひかえめなフリルとアクセントのくるみボタンがついているのが気に入った。

2007年01月02日(火)  新年の掘り出し物『クリスマスの笑顔』
2005年01月02日(日)  英国旅行7日目 生家と古城とリモニー・スニケット
2004年01月02日(金)  金持ちよりも人持ち
2002年01月02日(水)  パワーの源


2008年01月01日(火)  マタニティオレンジ215 おせちの食べっぷりに成長を感じる

ダンナの実家にて、おとそとおせちで新年の挨拶。ダンナ母が作ったおせちを、ダンナ妹が塗りのお盆に見栄え良く盛り付けた。「最近は買って済ませる家が多いけど、私は作っちゃうの」が自慢のダンナ母。近所に住んでいるのだから、おふくろの味を教わりがてら手伝いに行くべきなのだけれど、毎年、年の瀬はばたばたしていて、「手伝いましょうか」と言う頃には「もう出来上がったわよ」と言われる。去年の年末はとくに忙しかったけれど、ダンナ母も諦めたのか、手伝いに来るのとも聞かれなかった。ダンナ妹によると、「うちには嫁はいないって言ってたよ」とのことなので、今年こそは嫁らしい年末を過ごそう、と年の始めに誓いを立てる。

去年のお正月はまだ離乳食もはじまっていなくて、娘のたまはおせちを眺めるだけだった。一年経ち、今年がおせちのお食い初め。歯もぎっしり生え、蓮根も牛蒡もガリガリと上手に噛む。魚もはんぺんも好きなのだが、予想通り、初めてのかまぼこも喜んで食べた。ダンナ父の親友で一昨年亡くなった柴田さんがお気に入りだったという大阪の黒豆を気に入ったのを見て、ダンナ父が顔をほころばせた。来年はもっと食べられるようになるのだろう。今は怖くて食べさせられない雑煮のおもちも来年か再来年には食べられるようになるのだろう。年に一度のおせちに食べっぷり観察の楽しみが加わると、ひと味違ったものになる。

2007年01月01日(月)  マタニティオレンジ51 赤ちゃんのいるお正月
2006年01月01日(日)  いいことありそな初日の出
2005年01月01日(土)  英国旅行6日目 嵐とプリンと美女と野獣
2003年01月01日(水)  2003年の初仕事
2002年01月01日(火)  幸先
1999年01月01日(金)  テスト

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