2002年01月24日(木) 主婦モード

■午前中、得意先でミーティング。主婦向けの商品だが、出席者はわたしを除いて全員男性である。「家族の健康を気づかう主婦としては、こういう方向のメッセージのほうが……」と、ここぞとばかり主婦の視点を主張。ふだんは忘れているが、いちおう主婦なのだ。実感が伴っていると、説得力がある。■家の近くの生協で晩のおかずを買って帰る。今日は「組合員 お魚1割引」の日。なのにレシートを見ると、割引になっていない。組員メダルを持っているか聞かれなかったので見せなかったら、非組合員だと見なされたのだ。甘エビ298円。約30円の損である。だが、迷った末に、レジのお姉さんに言うのを諦めて店を出る。甘エビには、すでに4割引のシールが貼ってあった。「この人、4割引で買った上に、まだまけさせようとしてるわ」と思われるのを恐れたのだ。弱い。会社や映画製作では一千万単位の話をしているが、主婦のわたしは十円の世界に生きている。■主婦の自覚がないのは、主婦らしいことをしていないからである。わたしのレシピ集は教訓集にしかならず、片付けているつもりの部屋が明らかに散らかっていく。「炊事、掃除以外なら、まかせて」とダンナに開き直ったら、「それで許されるのは美人だけだ」と一喝された。お気楽主婦を容認されているということは、美人の証?いや多分違う。あまりのダメ主婦ぶりに、自分で嫌気が差すこともある。昨日帰宅したら、台所から異臭がしていた。流しに積まれた食器をかきわけると、案の定、排水溝が詰まっていた。イヤなことは後回しにする性格なので、今夜ヌメリ退治を決行。新聞紙、穴のあいた靴下、毛先の開いた歯ブラシ、ビニール袋などを動員し、ヌメヌメと闘う。とりかかるのは億劫だが、やり始めると、ムキになり、楽しくなってくる。ピカピカになった排水溝に、生協で買ってきた『五日間だけ待って頂戴』を吊るす。納豆菌の仲間の酵母が自然分解するチカラで、汚れやヌメリが付着するのを防いでくれることになっている。五日間というのは、彼らが本格的に活動開始するまでのウォーミングアップ期間らしい。がんばれ、納豆菌の仲間!

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