2003年01月31日(金)  トップのシャツ着て職場の洗濯


職場のレイアウト替えのため大掃除。広告代理店の制作本部というのはとくに物の多い職場なのではと思う。資料の山にロケ土産の小物が混じって、どの人の机もすごいことになっている。それでいておしりに火がつかないとやらない集団(もちろん忙しいのもあるけど)なので、引越し当日になって朝から大騒ぎ。

自他ともに認める「かたづけられない女」のわたしも必死でモノの山からゴミの山を分別中。入社当時に写経した大先輩のコピーやら、化粧品のコピーを書いていた頃にかき集めた競合他社の広告ファイルやら、埋もれていた過去の遺産が続々出てくる。

びっくりしたのは96年に書いたドラマの企画書が出てきたこと。シナリオを書きはじめたのは97年。その前にテレビ局に企画を出していた事実など、すっかり忘れていた。そうそう、その頃知り合った男の子に「うちの妻がディレクターなんだけど書いてみない?」と言われて書いたんだっけ。それが思いっきりボツになったこともついでに思い出した。

内容は「広告代理店で働く若い女性が俳句作りを通して成長する話」。当時一緒に仕事していたデザイナーのおじさま、中原道夫さんが俳句界の芥川賞といわれる賞を受賞した俳人でもあり、黛まどかさんの「ヘップバーンの会」が脚光を浴びていたのに触発されて「青山ヒップボーンの会」というおバカな俳句の会を一瞬立ち上げた(すぐ消えた)のだけど、そんな実生活をそのまま書き起こしただけの企画書。そらアカン。

他にもOB訪問に来る学生のために書いた「履歴書の書き方」(毎回同じことを繰り返すのでマニュアル化することを思いついたらしい)やカンヌ国際広告際レポート座談会の掲載紙など思いがけないものを発掘する。コンクールに応募したシナリオのプリントアウトは、ワープロ感熱紙がすっかり色あせて文字が読めなくなっていたので捨てる。

気に入ったお菓子のパッケージやいつか行きたいお店情報もこの際ばっさり捨てることにする。三島出身の先輩にもらった『いでゆむし 極上栗蒸羊羹』、これはのけぞるほどおいしかった。また食べたくなったときのためにメモっておこう。伊豆柏屋(伊東市中央町三番七号 TEL.0557-37-1322。こんなことやってるので全然はかどらない。

プレゼンのためにスーツを着てた人たちも動きやすいカッコに着替えて荷物と格闘。わたしは作業に備えてTシャツとストレッチ素材のパンツ。営業のK君のマレーシア土産の『トップ』Tシャツは同僚に大受け。本物のパッケージをトレースしたっぽいデザインなのだけど、微妙に文字が反転していたり、ありえない漢字が出てきたりして、つい読みたくなるらしい。一応ディーゼル製となっているけど、ウッソーと信じてもらえない。このTシャツで得意先に行くときは、突っ込まれると「御社が業界でトップを取れますように」と返事している。

『トップ』といえば、『トップ』が強烈な印象だったENBUゼミ前田哲クラスの短編『はじめての白さ』が第1回国際ブロードバンド大賞の実行委員会特別奨励賞を受賞。というのは去年のニュース。引越しで2年前の領収証がどっさり出てきたり(泣いても無効!)、7年前に書いたきり投函し忘れていた手紙が出てきたり、に比べれば遅すぎることもないか。

いまいまさこカフェ fashion gallery

2002年01月31日(木)  2002年1月のおきらくレシピ

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