2002年01月09日(水)  見えなかったB

■あたらしいお店を発掘するのは、ランチタイムのひそかな楽しみ。今日は、会社の近くにオープンした小洒落たCafeへ。テーブルがウッディーで居心地がいい。次は濃厚ミルクのパンケーキを食べよう。好きなお店が増えると、会社に行く楽しみが増える。■部屋を片付ける。紙と布と写真の山を掘ると、昔書き散らかした作品ファイルが眠っていた。学生時代は「時」「達」と漢字で書いていたが、コピーを書くようになってからは柔らかいほうが好まれるので「とき」「たち」とひらがなにしている。若い頃は今よりずっと世界が狭かったから、書いていることも頭でっかちだったりする。わたしを知ってもらうためには、書いたものを読んでもらうのがいちばんなので、一部をサイトで紹介しようと思う。■新井一先生の手書きコメントがついた600字シナリオも発掘。4本出していた。「なかなか面白い発想ですね」「面白いアプローチですね」「最初から問題作にしているのはいい」などと書かれているが「才能がある」なんてどこにも書かれていない。しかも、4つともコメントの後に大きく「B」と書かれているではないか。当然上には「A」がいたわけで、決していい評価ではなかったのだ。けれど当時のわたしは「新井先生が返事をくれた!」と舞い上がり、Bなど目に入らず、自分にシナリオを書く才能があるのだと思いこんだ。おめでたい性格がなせるおそろしい勘違い。だが、それでここまで来てしまった。「才能とは情熱を持続する力」とは誰の言葉だったか。自分を信じることは、走り続けるエネルギーになる。

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