2006年01月29日(日)  空想組曲『白い部屋の嘘つきチェリー』

日付がずれてしまったけど、26日に空想組曲の『白い部屋の嘘つきチェリー』を観た。赤沼かがみさん主宰のG-upプロデュース公演。空想組曲は、作・演出のほさかよう氏を中心に「『ものがたるものがたり』をキーワードにした、ミステリー&ファンタジー要素に満ちた多彩なジャンルの作品を上演すべく結成」されたユニットとのこと。ほさかよう氏が手がけたG-upプロデュース公演『金魚鉢の中で』(作・演出)、『Deep Forest』(劇作)はどちらも感心し、楽しんだ作品。一作ごとに着実に力をつけ、毎回「期待に応え、予想を裏切る」挑戦をしてくるので、目が離せない。今回は、一年前と現在の桜の季節が交錯する構成で、見終わったとき、近くの席にいた人が「映像に近づいているね」と話していたけど、わたしもそんな印象を持った。頭がごちゃごちゃになる一歩手前の緊張感をうまく出している。どうやって計算しているだろ。

三作品を並べてみると、どれもミステリー(サスペンス)の要素があり、二作目、三作目はファンタジーの要素が濃く出ている。わたしはこのミステリー×ファンタジーのテイストが好き。「おまじないでずらしたパジャマのボタン」といった伏線のディテールにもセンスを感じる。今回は「嘘が嫌いな男」と「すてきな嘘しかつかない女の子」が美しい奇跡を起こす話。登場人物たちのつく嘘には、それぞれ切実な事情や愛せる理由があり、ひとつひとつに共感できた。嘘は自分を守る鎧でもあり、大切な人を傷つけないための盾にもなる。舞台は病院。入院患者たちが結託して使う「退院」という嘘の悲しさ、切実さにも涙を誘われた。

主役の男女を演じた有川マコトさんと後藤飛鳥さんがとてもはまっていた。有川さんは絶対王様の講演で観たときより、よかった。全身から愛らしさといじらしさを発散させていた後藤さんは新谷真弓さんだと思って観てたら、別人でびっくり。『パコダテ人』に出演していた小宮山実花さんが看護師役で出演。舞台を観るのは初めてだったけど、なかなかチャーミング。声もすごくかわいかった。


空想組曲『白い部屋の嘘つきチェリー』
シアターV赤坂


【CAST】
有川マコト・後藤飛鳥・山本卓・日栄洋祐・篠崎たかし・渡辺裕樹
中村早千水・小宮山実花・中谷千絵・浅野智・石澤美和・佐藤良幸・他
【STAFF】
作・演出:ほさかよう
舞台美術:福田暢秀

2004年10月9日(土) G-up第1回公演『金魚鉢の中で』
2005年5月31日(火) G-up presents vol.3『Deep Forest』

2003年01月29日(水)  清水厚さんと中島博孝さん
2002年01月29日(火)  年輪

<<<前の日記  次の日記>>>


My追加