2006年01月26日(木)  李秀賢君を偲ぶ会と映画『あなたを忘れない』

赤坂プリンスホテルにて『故 李秀賢(イ・スヒョン)君を偲ぶ会 5回忌』と『映画「あなたを忘れない」製作プロジェクト韓国ロケ報告会見』。李秀賢さんは5年前の今日、JR山手線・新大久保駅でホームから転落した人を助けようとして線路に降り、犠牲となった韓国からの留学生。彼の人生を映画化するということで、一年前の4回忌の会場近くの喫茶店で花堂純次監督、プロデューサーの三村さんと竹村さんに会い、李さんの生い立ちを綴った本『あなたを忘れない―韓国人留学生・李秀賢おぼえ書き』(著:康煕奉 早稲田出版)を手渡され、映画化するならどんな方向がいいか話し合った。事故のことはわたしもとても関心を持ってニュースに接していたけれど、一部メディアであまりに美談化されていたのが気になっていた。日韓の架け橋となるために命を捧げたという英雄的な描き方ではなく、一人の心身ともにたくましい男(彼は「タフガイ」と呼ばれていた)がなぜ日本を目指し、あの日咄嗟に飛び込んだのか、その過程を描く中で、彼が幼い頃から身につけていた正義感や思いやりに光を当て、生きていく上で大切なことに気づかせる作品にしたい、というのがわたしの意見だった。「死にざま」が忘れられないのではなく、「生きざま」が忘れられない人物にしたい、と。結局、監督が脚本を書くことになったので、脚本家としてわたしが作品に参加することはなくなったけれど、監督の一ファンとして作品の成長を見守り、応援している。

日本語と韓国語が混じる会は終始和やかで、日韓友好と声高に叫ぶより、同じ場所で同じ話を聞き、同じ空気を味わうことが大事なんだなと思った。ロケ現場でも、お互いの違いに戸惑ったり、共通点を見つけて喜んだりしがら、理解を深め合っているのではと想像する。映画製作にあたっての合言葉は「共感」だという。

顔と名前がきちんと一致しなかったのだけど、ロケ報告会見に出席した韓国側の出演者は、以下の人たち。主演の人がたしか「イ・テソン」さんだったと思うが、日本語のスピーチに一同から大きな拍手。「日本と韓国の両国関係を超えた精神、愛の話。あなたを忘れないということは、人間愛、人類愛を忘れないということだ」と力強く語るお父さん役の俳優さんの言葉にも拍手が贈られる。この人は一言一言がユーモアと威厳に満ちていて、役者としてはもちろん人間としてもすばらしい人なのだろうと感心した。

イ・テソン (韓国映画「サランニ」 :大韓民国映画大賞新人男優賞ノミネート、青龍映画祭新人男優賞ノミネート)
チョン・ドンファン (冬のソナタ、海峡を渡るバイオリン 他)
イ・ギョンジン (美しき日々 他)
ソ・ジェギョン (Welcome to ドンマク村、春夏秋冬そして春 他)
ジョン・ヨンジョ (新人俳優)

2002年01月26日(土)  オヨヨ城

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