2005年01月10日(月)  オペラシアターこんにゃく座『森は生きている』

三軒茶屋の世田谷パブリックシアターにて、オペラシアターこんにゃく座公演『森は生きている』を鑑賞。イギリス旅行以来、オペラ・ミュージカルづいている。

今日の観劇に至ったきっかけは、半年前の発見。小中学校の同級生で、現在はチェロ奏者として活躍している中田有ちゃんのことをネット検索してみたら、『ぼくたちのオペラハウス』というCDを出していることがわかった。演奏者のところを見ると、中田有と並んで林光という名前がある。もしかして、義父がよく話している「こんにゃく座の林さん」だろうかと思って義父に聞いてみたら、そうだった。宮澤賢治の研究に関わっている義父は、宮澤賢治作品を題材にすることの多いこんにゃく座とは長いおつきあいだが、知り合ってもう三十年近くになるわたしと有ちゃんも負けていない。その有ちゃんがこんにゃく座の公演で演奏すると聞いて、義父とともにかけつけたのだった。

『森は生きている』の原作は『十二月物語』というロシアの児童文学。日本での初演は1954年だが、なんとそのときの作曲が林光さん。以来、半世紀以上も林さんの音楽とともにこの作品は日本で上演され続けている。そういえば、子どもの頃、おやこ劇場の鑑賞会で観たことがあった。そのとき聞いた歌も林さんの作曲だったのだろうか。全体的には聞いたことがあるような、ないような。でも「燃えろ燃えろ」ではじまる歌には確かな聞き覚えがあった。女王様の気まぐれでまつゆき草を探しに行くというストーリーも、観ているうちに思い出してくる。

役者が歌っているというより、歌手が演じている。表現力豊かな歌に引き込まれた。出演者は十二人。十二月の精だけで十二人以上なので一人二役以上を早変わりでこなしている。心優しい村娘が「十二月のみなさん」と言うとき、実際には十一人しかいなかったり、女王が精を兼ねていたりするのだが、それを不自然に感じさせないことに感心。隣の女の子は途中から数え直しては首を傾げていたけれど。面白かったのは、小道具のトランク。早変わりの着替えを入れるスーツケースであり、椅子であり、積み上げて馬車にもなり……と場面に応じて自在に変化。十二月の精たちが手にしたトランクを一斉に開けると、白いまつゆき草の花が咲きこぼれていたのには、思わずため息がこぼれた。

お目当ての有ちゃんのいるオケピには第二部の開幕と閉幕のときに光が当たり、有ちゃんの顔もしっかり見えた。どの音がチェロなのかまでは聞き分けられなかったけれど。楽屋を訪ね、少しだけ世間話。最近はクラシック以外での活躍が増え、Kinki kidsのコンサートでは5万人の歓声のなかで弾いたそう。教え子という小学一年生の男の子がお母さんと一緒に挨拶に来ていた。小学生の頃、有ちゃんが抱えているチェロはとても大きく見えたことを思い出す。

大阪の母に電話し、わたしが以前観た『森は生きている』を演じたのは劇団仲間だったとわかる。同劇団は今も公演を続けているが、作曲はやはり林光さんだった。さらに、小学校教諭をしていた母が参加した研修会でパネラーとして話されたのも林さんだったという。わたしが生まれる前の話。

2004年01月10日(土)  ラブリー「ニモ」!

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