2013年03月08日(金)  「勝手にキャッチコピー委員会」ガンダムフロント東京

テレビ東京「勝手にキャッチコピー委員会」(収録の模様は2月19日の日記に)。インパルス板倉俊之さんとの3本勝負の最後のお題は、「ガンダムフロント東京」の「オールターゲット向け」動員コピー。

コアなファンだけではなく、老若男女、幅広い人に来てほしいとのこと。

対戦者の板倉さんは、コアなファン。何がすごいって、それまで「寒い」を連発して体を震わせていたのに、ガンダムフロント東京に着いた途端、吹きすさぶ風に髪を逆立てられても、「寒い」と口にしなくなったのだった。弾丸トークに熱中して寒さを忘れたのか、ガンダム愛の熱さで体温まで急上昇したのか。

わたしは「言葉の匠」としての出演だったのだけど、板倉さんは「ガンダムの匠」なのだった。

小学校の頃、クラスにも板倉さんみたいな男の子たちがいて、ガンダムの話になると止まらなかった。文通していた長野のさおりもガンダムに夢中になっていた。ガンダムの波は手が届くところに押し寄せていたけれど、わたしは波に乗りそびれたまま大人になった。

十年ほど前、ガンダムが登場するある原作の脚本を書く機会があり、当時は主要キャラクターの顔と名前は把握したつもりだったのだけど、「ガンダム、わかりますか?」と司会のビビる大木さんに聞かれて「名前なら知ってます」と答えてしまうレベル。グッズショップにあったアムロ箸に添えられた「アムロ、いただきます!」のコピーが「アムロ、行きます!」のパロディだとわからず、板倉さんに驚かれた。

ここまで距離感のあるわたしでも、ガンダム焼きを頬張りつつ、ライトアップされたガンダム像を眺めると、ワクワクするのだった。

20代にデートで来ていても、30代に夫婦で来ていても、それなりに楽しめただろうなと思った。もっとも、その頃ガンダムフロント東京はまだなかったのだけど。40代の今、ガンダムを知らない娘と来ても、わかってない者同士なりに面白がれる気がする。

そんなわけで、

ときめいた今が
ガンダム適齢期。

というコピーが思い浮かんだのだけど、とくに訴えたいターゲットを館長さんに尋ねたところ「ファミリー」と言われ、女性目線コピーよりも「パパが一家を引き連れて来る」路線か、と考え直すうちにタイムオーバーとなった。

提出したコピーは、

お父さんの好きなものは
ぼくも好き。


せめて「お父さん」を「パパ」にすべきだった、というレベルでもなく、練り足りない。「かつてのガンダム少年が父になって子どもを連れてくる」という図式のコンセプトワードで止まっている。

対する板倉さんのコピーは、

貴様だって
来たいん
だろうに!

客を「貴様」と呼ぶところがガンダムファン心理をくすぐるらしく、館長さんを大いにうなずかせていた。

異種格闘技に引っ張り出されたものの、いつパンチを出していいかもわからないまま試合終了。

メモでは「親子二世代 ガンダム世代」「パパの初恋」といったキーワードまでは思い浮かんでいたけれど、コピーにはまとまらなかった。

ロケバスに乗り込んでから、

ガンダム二世代。

パパの初恋に
会いに行こう。

と、いくらかコピーらしい形を思いついた。

「パパの〜」は、「親の初恋」という秘めたものと「会いに行こう」という呼びかけのギャップを狙ったのだけど、ガンダム愛は恋と呼べるのか。

ガンダムの匠ではなくても、コピーの匠なら、予備知識マッシロでもその場で気のきいたコピーをつけられたはずで、すっかりコピー筋がなまっているのを痛感した。

コピーの仕事が舞い込んだりして、といらぬ心配までしたけれど、結果は3連敗。やはり今井雅子はコピーライターより脚本家が向いているってことで。

2011年03月08日(火)  お弁当箱ぴっかりん(3週間前)
2010年03月08日(月)  確定申告の控えはもらうべし。持っておくべし。
2009年03月08日(日)  小林涼子ちゃん初舞台『ロミオとジュリエット』
2008年03月08日(土)  マタニティオレンジ248 十人十色のお祝い会
2007年03月08日(木)  身につまされた映画『ドリームガールズ』
2006年03月08日(水)  innerchild vol.11『PANGEA(パンゲア)』
2004年03月08日(月)  勝地涼君初舞台『渋谷から遠く離れて』
2002年03月08日(金)  言葉の探偵、『天国の特別な子ども』を見つける。


2013年03月07日(木)  「勝手にキャッチコピー委員会」くら寿司

テレビ東京「勝手にキャッチコピー委員会」。インパルス板倉俊之さんとの3本勝負の残り2つが昨夜深夜25時55分から放送された。

前回より放送時間が一時間ほど後ろになったこともあるのか(次週以降は25時35分からの放送)、前回以上に反応がおとなしい。

まさかの3連敗に、かける言葉がなく、触れないでおこうとしているのかもしれない。

現職のコピーライターなら仕事を失う危機だけど、今はもう脚本家だし、大丈夫、触れてよいですよ……と開き直りつつ、収録では「お笑い芸人に負けるなんて!」とけっこう本気で悔しがってしまったのだけど、そこは幸いカットされていた。

収録の模様は2月19日の日記に譲り、まずは「無添くら寿司」。お題は、くら寿司を知らない人にも刺さるブランドコピー。

勝負を制した板倉さんのコピーは、

食と笑顔で
ほっぺた ふっくら

収録を忘れて食事とおしゃべりに夢中になって、楽しかった、その気持ちが素直にコピーになっている。

対する今井雅子のコピーは、

それでも
地球と
くら寿司は
回っている。

わたしが子どもの頃、お寿司が回るのは珍しかったけれど、今では地球が回るのと同じぐらい当たり前のことになっている。「それでも地球と○○寿司は回っている。」は、回転寿司チェーンすべてで使えてしまうコピーだけど、当たり前じゃないことを数々の発明で当たり前にしてきたくら寿司が真っ先に宣言して天下取ってしまいましょうという提案。

空いた皿五枚を入れると景品が当たるスロットゲームが楽しめる装置に「びっくらポン」と名づけた社長のセンスにならって駄洒落合戦となったのだけど、板倉さんのほうが素直でわかりやすかった。

板倉さんのコピーは意識されたのか無意識なのか、「ほっぺた」と「ふっくら」がハ行で始まり、「っ」が続き、ア行で終わっている。韻を踏んでリズム感があり、響きそのものが楽しい。

わたしが元ネタの「それでも地球は回っている」の言葉をのこしたガリレオ・ガリレイの名前に「ガリ」が二つ入っている点をアピールすると、すかさず板倉さんが「ぼくもガリガリ」と自らをネタに。司会のビビる大木さんが「ガリは売りじゃないですからね」とトドメを差した。

でも、板倉さんが「勝ったのに、この敗北感はなんなんでしょう」と悔しがってくれたのと、「手書きとは思えない」とコピーの字をほめてくれたのは、いい記念になった。

板倉さんのコピーは早速広告などで使いたい、とのこと。わたしのコピーは「お客様向けというより社内向けかも」と言われたので、「社長室に飾ってください!」と売り込んでおいた。多分飾られないだろうけれど、「堺親善大使」ネタがカットされずに放送されたので、それだけでも十分おいしい結果。

ちなみに、「てっぱん」ファンなら第18週「帰ってきたヨッパライ」の小早川のぞみと岩崎潤のセリフ(「なんか地球が回ってる」「バイ・ガリレオ・ガリレイ」)を思い出すかも、とも思ったのだけど、今のところファンも気を遣っているのか沈黙している。

駄洒落じゃないコピーでは、

「おかえりなさい」の味がする。

というのを考えた。

わいわいとお寿司やデザートをつまんでいるときに、「こうしていると家族みたいですね」とMCの新井恵理那嬢。いつもより口数がふえて、他人も家族になれるし、家族はもっと家族らしくなれる。そんな懐の大きさ、あったかさを感じた。

また、くら寿司は「食の戦前回帰」、つまり、添加物を使わず素材の味を大切にする日本の昔からの食事を目指しているとのこと。やさしくて、ほっとする、どこか懐かしい味。そして、わたしの故郷、大阪堺で育まれた味でもある。

くら寿司さん、堺出身同士、今後ともよろしくお願いします。

3本勝負の3本目、「ガンタムフロント東京」は明日の日記に。

2012年03月07日(水)  おじゃる丸スペシャル「銀河がマロを呼んでいる」試写
2011年03月07日(月)  メデコミ会トークライブで即興脚本(1か月前)
2010年03月07日(日)  生きるとは、色を与えて散ること。
2009年03月07日(土)  イタリアの風に吹かれる会
2008年03月07日(金)  マタニティオレンジ247 ヒヤリハットで済んだ話
2007年03月07日(水)  マタニティオレンジ88 笑いの効能
2006年03月07日(火)  ヘレンウォッチャー【全国からありがとう編】
2002年03月07日(木)  誤植自慢大会


2013年03月04日(月)  としょかんのだってこと、わすれてたの(後編)

2月27日の日記 としょかんのだってこと、わすれてたのの後編。

舞台を図書館に移して、物語の続き。
「ここでまってる」と戸口まで下がって尻込むたまの手を引いて返却カウンターへ。

カウンターの中には女性が二名。
ベテラン風の年配の方と、まだ二十代に見える若い方。
ベテラン風の方が空くのを待っていたけれど、若い方と目が合ってしまい、
「あのう、お詫びしなくてはならないことが……」と切り出すと、またも脱走を試みる、たま。
「ここにいなさい」
「やだ、しかられるから」
「黙って返すのは、もっと良くないことだよ」
「でも、しかられる」
「正直にお話ししたら大丈夫。ママも一緒に謝るから」
と引き止め、話を続ける。

「図書館でお借りしていることを忘れて落書きしてしまいまして……」と事情を話すと、その若い方が、わたしの背中に隠れるようにしているたまに目線を合わせて、「えらかったね」と一言。

わたしの手をぎゅっと握っていた、たまの力が一瞬ゆるんだように感じた。
それとも、たまの手を握っていた、わたしの力がゆるんだのか。

えらかったね。

この一言を聞かせられただけでも、一緒に来て良かったと思った。

その後は、事務的に、ことは運ばれた。「上の者に相談します」と若い方からベテラン風の方に事情が伝えられ、彼女に引き継がれると、「図書館では、落書きなど傷をつけられた資料は貸し出せなくなり、破棄することになります。つきましては、破損資料の弁償をお願いします」と伝えられた。

ベテラン風の方がネットで調べ、「アマゾンで買えます」と告げられ、「新品でお願いします(※つまり、中古では買わないこと)。新しい歌詞カードをお持ちいただき、破損した歌詞カードと差し替えます」と言われ、そのときに持参してくださいと弁償の旨が書かれた小さな紙を受け取った。

絶版などの場合は、別のもので弁償するのだろうか。

ベテラン風の方の対応は、あくまで淡々としていた。仕事として、こなすべきことをこなされていたけれど、最初にこの方に声をかけていたら、「えらかったね」は聞けなかった。

あの若い方が一言だけ、たまにかけた言葉が「えらかったね」だった、そのセンスに感心。わたしとたまのやりとりを聞いて、ここに来るまでの経緯に思いを馳せ、たまの屈託を感じ取ってくれたのだろう。と同時に、わたしの「人を見る目」もまだまだだな、と思った。

家に帰ってすぐ、amazonで新品のCDを買った。
「図書館で借りたものを汚すと、新しいものを返さなくてはならない」という教訓を親子で学んだ。

「で、このCD代は、どうする? たまがお年玉から出す?」と聞いたところ、「たまちゃん、ちょきんしてるから」と、ちゃっかりした答え。

じゃあお手伝いしてもらおっか、というわけで、これから1か月のお風呂掃除を手伝ってもらうことに。落書きの代償に掃除というのも良いかもしれない。


2012年03月04日(日)  雛祭りらしいこと
2011年03月04日(金)  「てっぱん」総集編打ち合わせ(1か月前)
2010年03月04日(木)  buku連載15杯目は「脚本家は人恋しがり屋」
2008年03月04日(火)  マタニティオレンジ246 耳掃除ムイムイ
2007年03月04日(日)  マタニティオレンジ86 初節句
2005年03月04日(金)  押忍、ひさしぶりの総会っす。
2002年03月04日(月)  感想


2013年03月03日(日)  「内」に「人」が入ると「肉」になる

たまの保育園のお祝い会を見るために大阪からやって来た両親に「今日はどこに行きたい?」。鎌倉がいいか、それとも、鴻巣のお雛様を見に行こうかと希望を聞いたら、「私ら、すでに旅してきてるから、これ以上旅せんでもええ」と母。「それより、あんたの家を片づけたい」と言うので、ぶらぶらと散歩がてらお昼を食べに行くことにした。

お気に入りのトラットリア・タンタローバが満席で、道路をはさんだ向かいへ移動。デリとレストランになっていたその店が、肉屋とレストランになっていた。田園調布にある熟成肉専門店「中勢以」の茗荷谷店だという。

昨日からランチを始めたというレストランの名前は「内」といい、「内に人が入ると肉になる」と言うので、驚いた。つい先週、たまが「内」という字を「肉」と読み、「それじゃあ内幸町は肉幸町だよ」と大笑いしつつも、「たしかに肉と内は似ている」と感心したばかりだった。



これもご縁、とお店の人に気持ちよく乗せられて、店内へ。

1200円のキーマカレーの次は、スープと前菜とメインとごはんと漬け物で2500円、その上は熟成肉の5000円のコースという強気な価格設定ながら、内装もお味も一見の価値あり。



最初に出される小さなカップのスープは、しっかりと手間ひまが感じられ、次の皿への期待が高まる。前菜のひとつひとつも丁寧に作られ、満を持してのメインは、どうだと言わんばかりの絶妙で上品な肉のうまみを引き出す味つけ。


両親をもてなすには打ってつけの店と思っていたら、「たまちゃんの入学祝いに」とご馳走になった。

秋頃に父から「たまちゃんに、デスクかランドセルか買うたる」と電話があり、「ランドセルはもう買ったし、デスクは買う予定がない」と答えると「ほな、ランドセルを大阪じいじばあばが買ったことにして」と言われ「今さらそれは……」となっていたのだが、肉食系のたまには肉で祝うのも良かろう。

帰りにお肉屋さんのショーケースをのぞいて、びっくり。ブティックの一点もの作品のように麗しく並べられたお肉たちの美しいこと。最高級のプライドを醸し出すたたずまい。冷蔵庫で何週間も寝かせて作るという「熟成肉」のお値段が、100gで数千円!となると、この熟成肉を5000円で味わえるランチはお値打ちということになる。次回、機会があれば、どんな味なのか食べてみたい。

2011年03月03日(木)  雛祭り(1か月前)
2010年03月03日(水)  「ひな祭り」はしなかったけど毎日が「たま祭り」
2009年03月03日(火)  「つばさ」第一週記者試写
2008年03月03日(月)  マタニティオレンジ245 みつけものとなくしもの
2006年03月03日(金)  ちばっちと亀ちゃんの舞台『Soulmate』
2005年03月03日(木)  南イタリア魚介料理『ラ・スコラーレ』
2002年03月03日(日)  文京区のスポーツクラブ


2013年03月02日(土)  保育園お祝い会→「てっぱん」オフ会

今日は、保育園のお祝い会。

たまは0歳児クラスから保育園に通っているから、お祝い会も6回目。

3歳児までの、前の保育園で、4回。

たまは、本番に弱いのか、さめているのか、張り切る子たちをよそに、ほとんど「静止」状態で、「ビデオ撮る必要なし」だった。

それが、大型保育園の今の園に移って、去年のお祝い会では、けっこうしっかり動いていた。お友達が一気にふえて、たくさんの子の中でもまれて、たくましくなったのだろうか。

さらに、その上の年長さんの堂々とした姿を見て、「この園にあと一年通ったら、こんなこともできることになるのか」と早くも一年後に思いを馳せ、涙ぐんでしまった。

昨年のお祝い会は卒園児の女の子がぽろぽろ泣いているのにもらい泣きしたこともあり、「来年はタオル持っていなかきゃ」と思ったのだった。

あれから、一年。
今の園に来て2回目、そして保育園最後のお祝い会。

「世界に一つだけの花」の合奏では、タンバリンを務めた。
ピアニカを狙っていたのだけど、オーディションで、ピアノを習っている子に敗れたらしい。

クラスの劇では、この一年の行事やクラスでの出来事が綴られていて、たまは担任の先生役を務めた。数日前からなぜか声がかすれて、当日になっても戻らなかったのだけど、その「かすれ声」のおかげで、落ち着いて、しっかりしているように見えた。

「よくまとまったわね。あんなにばらばらだったのに」という台詞があったが、個性あふれる園児23人と担任の先生2人、あわせて25人が人間としてぶつかりあい、成長してきたクラスだった。

劇が実話ベースゆえにコメディになっていたので、涙よりは笑いを誘われ、泣くタイミングを逃すうちに卒園証書を渡すセレモニーに。

園児が一人ずつ将来の夢を宣言する場面で、昨年は涙を搾られたのだけど、今年は「へーえ、あの子がこんな夢を」と意外がったり「たまは結局どの夢を告げるのか」と気になったりで、泣きそびれた。

「えかきやさん」「すけーとのせんしゅ」「すけーとのせんせい」と夢が二転三転し、前日にはパパに「きゃくほんか」と打ち明けたらしいたまは、初心に戻って「えかきやさん」と発表。

「わたし、えかきやさん」「わたしも、えかきやさん」と仲良しの子同士で話していたと思われ、たまで3人目。

「また、えかきやさん?」「えかきやさんって、なに?」「えかきとはちがうの?」と年下の4歳児が突っ込んでいるのが聞こえて、可笑しかった。

えかきやさん。

誰が言い出したかわからないけれど、絵描きとの違いは、「描いた絵を売って商売する」ところにあるらしい。

そして、親と手をつないで教室に退場後、昨年は廊下でお母さんたちが代号泣だったらしいが、皆さんからっとして、「なんだか、今年は笑っちゃったわね」。わたしは、その後のクラス集合写真の段取りで頭がいっぱいで、結局、マスカラが流れることもなく、記念撮影が終わるまで笑っていた。

今回は、わたしとダンナの両親四人がそろったので、終わってから、わが家でお昼を食べ、お祝い会を振り返った。クラス文集を開いて、皆の気合と愛のこもった原稿を見て、大阪の母が「あんた、片手間にやったやろ」と看破。母はなぜか、クラスの園児の名前と読みがなを熱心にメモしていた。

夜は、「てっぱん」オフ会。

最初お誘いを受けたときは「大阪から親が来るので」とお断りしたのだけど、親に聞いてみると「ちょうどええやん。行こ行こ」と乗り気で、「てっぱん&つばさ親善天使」の娘のたまも連れて参加することに。さらにそれを聞きつけた、同じく「てっぱん」脚本の関えり香嬢も飛び入り参加。

会場は、上野の広島お好み焼き屋「力丸」さん。

店長は、「被災地に食と職を!」とお好み焼きの移動販売で震災復興に取り組まれているのを新聞で知り、交流が始まった星野夏樹さん(>>>2011年7月21日(木)被災地で「食」と「職」を作り出す「お好み焼きしんのすけ」)。

その経緯をツイッターで読んでいたてっぱんファンクラブ(そしてつばさファンクラブ)の瑠璃姫さんが、力丸さんでオフ会を、と呼びかけてくださり、ようやく星野さんに会うことができた。


自宅から一時間以上歩いて湯島天神の梅を見てから、待ち合わせよりずいぶん前に到着してしまい、「寒い」「おなかすいた」と本能のまま訴える両親を「ちょっと待て」とたしなめ、カウンターの中にいる男性にとりあえずあたたかいウーロン茶を頼んだら、その方が「申し遅れましたが、わたくし……」星野さんだった。

「てっぱん」ファンクラブからは、ファンサイトを支えてくれている、こぺく会長、はんぞ〜さん、瑠璃姫さんと、どこにでも青春18きっぷで現れる堺のはなまささん、浦和美園で小さなお好み焼き屋をされている咲くLOVEさんが参加。カウンターだけのお店を貸し切りにしていただき、にぎやかな会食になった。


鉄板の上で次々と焼かれるお料理は、目にも楽しく、どれも、また食べたくなるおいしさ。お酒が進み、会話も弾む。「鉄板で焼けるものは、なんでも」と星野さん。お好み焼き屋というより、鉄板料理屋。


「朝市では電源が取れたので、てっぱんのDVDを流していました」「これは陸前高田で知らない人はいないというホルモン屋のモツです」「陸前高田に、むっちゃカッコいい生き方をしているバーのマスターがいて、震災の後、真っ先に、自宅の一角に酒場を作ったんです」

星野さんの口からは、陸前高田や被災地の話題が、自然に出て来た。共通の知り合いの住む町の話をするように。お好み焼きの移動販売の話をもっとうかがいたかったのだけど、それは次回のお楽しみに。

星野さんと咲くLOVEさんは、お好み焼き屋さん同士で話を弾ませ、大阪での「てっぱん」オフ会に、わたし抜きで飛び入り参加したことのある両親は、はなまささんと咲くLOVEさんとの再会を喜び、関えり香嬢と保育陸話で盛り上がり、こぺく会長は「てっぱん」の海辺潔CPからのメッセージを読み上げ、わたしと関えり香嬢は、海辺さんの噂をし、瑠璃姫さんとわたしは、ここに来れなかったあの人この人が悔しがるかもと噂をし……その間、たまは、はんぞーさんに遊んでもらっていた。

星野さんから、「皆さんにおごらせてください」と届いたばかりという牡蛎をふるまっていただいた。


「てっぱん」そして「つばさ」ファンクラブの皆さんからは、抱えきれないほどの「たま入学祝い」を頂戴した。


両親と娘と親子三代でオフ会に参加して、昔からの知り合いのようにしゃべる。作品から広がる人の輪は、不思議で、面白くて、あったかい。

2011年03月02日(水)  愛は日々更新しなきゃ(1か月前)
2010年03月02日(火)  子守話109「ドラキュラとあかいチョコレート」
2009年03月02日(月)  わたしの頭の中に住んでいる人
2008年03月02日(日)  マタニティオレンジ244 二回目のひな祭り
2007年03月02日(金)  マタニティオレンジ85 孫をかわいがるのは人間だけ
2006年03月02日(木)  シナトレ5 プロデューサーと二人三脚
2005年03月02日(水)  昭和十六年の教科書
2002年03月02日(土)  手づくり


2013年03月01日(金)  思いこもる「公長齋小菅」さんの竹の食器たち

テーブルウェア展で一目惚れした「公長齋小菅」さんの竹の食器たち。

一度ブースを通り過ぎて、会場をひとめぐりして、また戻って買い求めた。



節を刻んで育つ竹の美しさと強さが、伝わってくる。

とくにお椀が、使うたびに惚れ惚れ。何を盛っても、うれしい、おいしい。しっくり手になじむ丸みも、考えて、確かめて、この形に至ったのかな、と作り手の心意気を想像させる。

思いこもる品々』という岡部 伊都子さんの本を何年か前に読んで、これから新しく何かを買い求めるときは、そういうものを選んでいきたい、と思った。年を重ねると、ますますその思いが強くなる。

2011年03月01日(火)  たま語祭り、片づけ祭り(1か月前)
2010年03月01日(月)  とりあえず、今日のツイッター
2009年03月01日(日)  乾電池でガスが点く
2008年03月01日(土)  マタニティオレンジ243 お気に入り絵本『わたしのワンピース』
2007年03月01日(木)  マタニティオレンジ84 「おなかの皮で風呂水」伝説
2005年03月01日(火)  ビューラー巻き巻きに挟み撃ちされる
2002年03月01日(金)  『たまねぎや』と『サムラート』


2013年02月28日(木)  000(トリプルオゥ)の「てっぱん」ネックレス

同郷・堺市泉北ニュータウン出身の村上知也さんがサイト制作に関わったという000(トリプルオゥ)の刺繍ネックレス。ネットで注文したものが届いた。

いろんな糸が円を描いて輪になる「てっぱん」的デザインにひと目惚れ。



留め具も糸、すべてが糸。この繊細さが魅力でもあるけれど、子どもに引っ張られないように要注意。子どもが渦巻く保育園のお祝い会でデビュー予定。

こんな大人アクセサリーに合う服を持っているのか、というツッコミが聞こえてきそうだけど、カッチリしたスーツもこの機会に用意した。

こちらは会社時代からの友人アサミちゃんが今勤めているブラックフォーマルの専門店でアサミちゃんに見立ててもらった。「これ、今井ちゃんに絶対似合うと思う。着てみると、違うから」と薦められ、着てみたら、吊ってあるのと全然違ってふんわりした印象に。

自分のアンテナだけ張り巡らしても引っかからないものに、友人を介して出会い、趣味も世界も少しずつ広がる。

2012年02月28日(火)  25年前のワンピースを原作に
2011年02月28日(月)  泉北コミュニティと「ちりとてっぱん」(1か月前)
2010年02月28日(日)  とりあえず、今日のツイッター
2009年02月28日(土)  およめさん、チューしてたね。
2008年02月28日(木)  魔法にかかって初TOCCA
2007年02月28日(水)  推定年齢
2006年02月28日(火)  絵本『子ぎつねヘレンの10のおくりもの』打ち上げ
2005年02月28日(月)  フリーの人の確定申告
2004年02月28日(土)  「ブレーン・ストーミング・ティーン」著者贈呈本
2003年02月28日(金)  2003年2月のカフェ日記
2002年02月28日(木)  ヘンな弟よっくん


2013年02月27日(水)  としょかんのだってこと、わすれてたの。(前編)

昨夜のこと、リビングの片隅で,ジョリ、と遠慮がちに紙に鋏を入れる音が。しばらくして、たまがわたしの腰に抱きつき、無言で顔を押しつけてきた。

こういうときは、「何かいけないことをして、しかられるんじゃないかという不安と泣きたい気持ちがまじっている」ことが多いので、「どうしたの?何かしちゃった?しからないから言って」と促すと、さんざんためらってから絞り出すように「としょかんのだってこと、わすれてたの」。

どうやら図書館で借りた資料に傷をつけてしまったらしい。どれどれと見に行くと、子どもの歌を集めたCDの歌詞カードに黒い色鉛筆で落書きが。「ボノロンをかいてみよう」という呼びかけに応じて描いてしまってから、あ、借り物だったと気づいた様子。

とっさに「なかったこと」にしようとして鋏を入れたものの、ますますいけないと思い直して鋏を止めたようで、端から数センチが切れていた。

さて、こんなとき、親はどうするべきか。

起きてしまった物語は変えられな〜い。けれど、物語の続きは、あなたの手の中にあ〜る。(by 朝ドラ「つばさ」玉木加乃子)

まずは、やってしまったことは間違いだったという認識を親子で共有。その上で、どうしようかと親子で考えてみる。

色鉛筆を無理矢理消しゴムで消すと汚くなりそうだし修正液で消すのも凸凹になる。切れたところをテープで留めるにしても、うちにあるテープより図書館のテープのほうがいいかもしれない。

一緒に図書館に行って、落書きと鋏を入れたことを正直に話して、一緒に謝って、どうするのがいいか相談しよう、ということに。

借りたものを大切に使わないと、どんなことが起きてしまうのか、子どもと一緒に体験して、これからは気をつけようという教訓を一緒に得る。

失敗は、やってしまったと本人が気づいた時点で「痛み」は味わっているわけで、しかって追い討ちをかけるより、その失敗の痛みを分かち合うことで、繰り返しにブレーキをかける。

……というのが、親にできること、でしょうか。

物語の続き(後編)は、後日、図書館にて。

2011年02月27日(日)  本を整理(一か月前)そして「復興書店」
2010年02月27日(土)  子守話108「たまちゃんとママとリオくんいっぱいのおはなし」
2009年02月27日(金)  魔法の粉ごっこ
2008年02月27日(水)  25年ぶりに再読『まぼろしのペンフレンド』 
2007年02月27日(火)  平成18年度確定申告
2005年02月27日(日)  1975年のアカデミー賞映画『カッコーの巣の上で』
2002年02月27日(水)  世の中は狭い。いや、世界が広くなったのだ。


2013年02月26日(火)  勝手にキャッチコピー委員会「週刊ロビ」

昨夜25時から放送された、テレビ東京「勝手にキャッチコピー委員会」。

2本建ての前半は、「ととのいました」の謎かけでおなじみのWコロンねづっちさんVSコピーライターの林裕さん。前週の放送を観て、「さすが現役第一線の方は違う」と感心したのだけど、俺のハンバーグ山本の新定番メニューにつけた「昔の俺より今の俺!!」も、明快でストライク速球決まった、という感じで、3本勝負は3連勝となった。

後半は、インパルス板倉俊之さんVS不肖わたくし脚本家・今井雅子の3本勝負1本目。

キャッチコピーのお題は、デアゴスティーニから新発売の「週刊ロビ」。
収録の模様は2月19日の日記に譲り、ここではコピー勝負の結果を。

この番組、クライアントが、その場で出たコピーを、その場で選ぶ。
プレゼンして、返事が出るまで数週間待ちもザラだった現役時代を思うと、なんという時短!
そして、考える時間も、かなりコンパクト。
これまたプレゼン準備にオリエンから数週間もらっていたのと比べると、超時短。

うわ、時間ないよ、と焦るわたしの横で、制作会社のやんかわ商店さんが「この勝負、ガチですから。どっちに勝たせるとか、ないですから。直感で、こっちって思ったほうを選んでください」と話していた。

で、勝負を制したのは、

きみの手で
未来を
組み立てよう

板倉さんのコピーだった。

フリップが裏返ってコピーが見えた瞬間、うまい、と思った。
必要な要素がすべて、きれいに入っている。
芸人さんのコピーというより、本職のコピーっぽい。

組み立てるのが「ロボット」ではなく「未来」というのが、光ってる。

ロビを組み立てるのは、未来を組み立てること。
自分の手で未来を引き寄せるワクワク感が、とてもよく出ている。

対する今井雅子のコピーは、

ロボットを家に
待たせているので
帰ります。

というユーザーの心情コピー。

ロビ君を見て、わたしはすっかりとろけてしまった。
この子がうちにいたら、早く帰っちゃうだろな。
その前に、完成するまでは、早く組み立てたくて、やっぱり早く帰っちゃうだろな。
子どもができて、急に帰りが早くなるパパみたいに、いそいそ、そわそわしちゃいそうだな。

そう思った。

「家に待たせている」のは「人」じゃなくて「ロボット」なんだけど、そこには人のあたたかみがあって、ロビ君は家族になってる。

収録現場では、板倉さんのコピーは「男性向けっぽい」、わたしのコピーは「女性向けっぽい」と言われた。番組を観た人からは「ママ目線」だと言われた。

たしかに、ロビ君を見て、子どもを見る親のような目になっていたかもしれない。子育て中のお母さんたちは、わが子を重ねて、わたしのコピーに「キュンキュンした」様子。

他に考えたコピーに、

この子の親に
なってください。

うちでロボットを
育てています。

というのがあった。

「組み立てる」というより「育てる」と考えたのは、それだけロビ君が愛らしくて、ロボットというより人間の子どもみたいに思えたから。

週刊ロビは全70号。つまり、ロビ君は70週かけて、ゆっくり育てられる。人間もそうだけど、手をかける分だけ愛しさが増す。わたしが育ての親になったら、親バカメロメロな「ロビ君ブログ」をつけてしまいそうだけど、ロボット育てにかまけて子育てがおろそかになると、うちの6歳児が妬きそうなので、どこぞのお宅のロビ君に会いに行くことにする。

勝敗結果はさておき、「たまたまつけたら映ってた」と懐かしい方から連絡をいただいたりして、久々のテレビ出演は、ふだん味わえないドキドキがあった。「もしかして二人目が?」という勘違いもされたのだけど、最近の食べ過ぎ飲み過ぎに加えて、ワイヤレスマイクの機械を収納したベルトでおなかまわりが膨らんでいたせいかもしれない。

でも、「ロビ君を見て、母の顔になったせい」ということにしておこう。

3本勝負のあと2本は3/6(水)深夜25:55放送。放送時間も曜日も変更するというのが深夜番組ならでは。その翌週からは「水曜深夜25:35」からになるらしい。

2011年02月26日(土)  「さいこうのひがはじまる」(3週間前)
2010年02月26日(金)  テレビの前で正座して女子フィギュア
2009年02月26日(木)  「小さい子どもには焼き肉」だったのか!
2008年02月26日(火)  マタニティオレンジ241 英語の歌を日本語で
2007年02月26日(月)  500円の価値
2005年02月26日(土)  ブラジル物産展
2002年02月26日(火)  数珠つなぎOB訪問


2013年02月24日(日)  しおのがっこう 味噌作り編

友人の木村美砂さんと栗原晶子さんが手がける、能登の塩とご縁を結ぶしおのかぞくさん主催の「しおのがっこう 味噌作り編」に親子で参加。

能登半島の珠洲(すず)の塩、麹、大豆から味噌を手作りするという贅沢な企画。5歳のときに映画『ひとにぎりの塩』(木村さんはこの映画製作が縁で塩にどっぷりはまることに。宣伝を手伝った栗原さんも同じく)を見て、「しおのあかちゃんはうみのたんぼからうまれる」ことを理解した、たま(>>>2011年11月20日(日) 映画『ひとにぎりの塩』とたこ焼き宴の「食」)。

奇しくも珠江の珠(たま)は珠洲の珠(ず)。



大豆をつぶしたり、麹と塩を混ぜたりのお手伝いを生き生きとやり、能登のお塩とお米とわかめを味わう昼食では、張り切って配膳のお手伝い。

教室が終わり、アンケートの裏側に絵日記風の感想を。



「みそづくりおえかき」「もみもみこねこねいいきもち」「10がつできあがり」「ついたやつはもったいないからたべましょう」(←フタについた味噌は、という意味のよう)。体験を通して、何かを吸収してくれたようです。

2011年02月24日(木)  平和そのものでした(3週間前)
2010年02月24日(水)  朝ドラ「てっぱん」ヒロイン発表コテコテ会見
2009年02月24日(火)  「ひつじが1匹」から「ひつじが100匹」までのお話
2008年02月24日(日)  マタニティオレンジ239 通せんぼごっこで「くぐる」ことを発見
2007年02月24日(土)  マタニティオレンジ82 たま6/12才と応援団
2006年02月24日(金)  金曜日の夜の開放感
2005年02月24日(木)  だいたい・キラキラ・インドネシア語
2002年02月24日(日)  PPK

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