2005年02月24日(木)  だいたい・キラキラ・インドネシア語

25日で投票が終わるがジオシティーズのホームページ・フェスティバルなるものに参加している。エントリーしたサイト同士が互いを訪問しあって票を入れあうといった性格が強く、とても内輪ノリではあるけれど、普段なかなか出会えない「ねじれの位置」にあるようなジャンルのサイトを知るきっかけになった。検索をかけるにしろ知り合いのサイトからジャンプするにしろ、自分の興味のあるところ(映画とか食べ物とか)をぐるぐるしてしまうのだが、世の中には実にバラエティに富んだサイトがある。

金魚のサイト、粘土のサイト、おのろけサイト……いくつか訪問したなかでいちばん印象に残ったのが、『インドネシア黄金の繭』。「インドネシア、ジャワ島中部の古都、ジョグジャカルタ。歴史ある王宮のカンジェン・ラトゥ王妃は、人々の生活を豊かにするため、あるプロジェクトを始めた。その手には、黄金色に輝く不思議な繭(まゆ)があった…。」という紹介文に惹かれてのぞいたのだが、目先の利益よりも長い目での国民の豊かさを願う王妃の情熱は、「インドネシア版中田金太」のようで感動的。そして「王妃のプロジェクトを広めたい」という熱い思いがページ全体から立ち上ってくるのだが、サイトを運営しているのは、インドネシアにゆかりのある人たちが同国と環境問題を通じて友好を深めることを願って設立した『インドネシア友好会・北九州 (キラキラ会)』というボランティア団体。インドネシア派遣経験のある北九州市の職員が中心となっている会だそうで、なるほど愛着の深さがにじみ出ている。

インドネシアへは卒論の日本語教育の取材と就職してからのバリ旅行で2回訪ねている。一時期インドネシア語を熱心に勉強したことがあり、英語とインドネシア語が交互に出てくるリンガフォンを聴いていたのだが、中途半端に習得したせいで「Saya nama Masako」とうっかり名乗ると翌朝には物売りの子たちが「Masako」の名前の入ったミサンガやら織物やらを持ってきて買い取らされる羽目になったり、「teman(友達)」と言ったがために無理な要求をされたりして困った。

でも、インドネシア語の響きは今でも日本語の次に好きで、「jalan-jalan(散歩)」や「hati-hati(気をつけて)」といった重ね単語が京都弁の「さっぶいさっぶい」「ちっこいちっこい」の形容詞重ねのようで気に入っている。しかも、この重ね言葉、単語一つのときと二つのときの意味のジャンプ具合が面白い。通り(jalan)を重ねて「散歩」になり、心(hati)を重ねて「気をつけて」になる。他にもないかと久しぶりに『現代インドネシア語辞典(KAMUS BARU INDONESIA-JEPANG)』を開いてみたら、赤い下線がいっぱい引いてあった。自分が引いたんだろうけど……重ね言葉にはかろうじて見覚えがある。灰(abu)を重ねると「灰色」、whatにあたるadaを重ねると「何でも」、形(rupa)を重ねると「いろいろ」。ちなみに「キラキラ会」の由来になっているkira-kiraは「およそ・たぶん・推測」と英語のaboutに近いが、kira一つだと「考え・思い」。考えるうちに自信がなくなってしまうのだろうか。

2002年02月24日(日)  PPK

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