2013年11月03日(日)  お値段も大きさもケタが違ったウメモドキ

木曜日のこと。

「一本200円」のウメモドキの枝を買い求めたら、店員のお兄さんが「大きいですよ。持ち帰れますか」と瓶から一本抜きだした。たしかにでかい。

これで200円は、かなりおトク。

「重いですよ。大丈夫ですか」と店員さん。なんとかします、とわたし。枝が広がっていて、ものに当たるとすぐ実が落ちるというので、厳重に紙で覆ってくれる店員さん。巨大なハート型熊手のようなものが出来上がっていくのを見ながら、ようやく疑問が湧いた。

たかだか200円の枝に、ここまでするだろうか。

いや、しない気が。

値札に目を凝らすと、「一本2000円」。

ゼロひとつ見落としてましたとは言えず、お買い上げ。持ち上げたら、重い!

自転車のカゴに差し込んで、自転車押して30分かけて帰宅。いざ活けようと思ったら、この大きさを支えられるだけのどっしりした花器がない!

ペットボトルやら縦長タッパーやらを動員させて試行錯誤の結果、ガラスボトルに活けて缶に納め、まわりの空間をタオル類で埋めて固定、で決着。

20年ほど前に中国で買ったリッツもどきの空き缶が、こんな形で活躍してくれるとは。



「うめもどきのもどきって、どういういみ?」と、たま。
「もどきというのは、《みたいなもの》って意味よ。ウメモドキは実が梅に似てるでしょ」と答えると、「じゃあ、たまもどきは?」
「たまはたまじゃないの?」と言うと、「たまもどきは、じいじ」
顔は似てるけど、それをいうなら後から生まれたたまがジイジモドキでは?

2011年11月03日(木)  東洋大学学祭で「模」
2010年11月03日(水)  久しぶりに水やりをされた植物の気分
2009年11月03日(火)  「クリスマスの贈りもの」の反響と子守話
2008年11月03日(月)  秋刀魚と電車目当てに銚子へ 2日目
2006年11月03日(金)  マタニティオレンジ25 国産車か外車か
2005年11月03日(木)  柴田さん、旅立つ。


2013年11月02日(土)  竹本ゆき子さん器展〜にしすがも創造舎の人形アニメ上映

朝から娘のたまを連れて早稲田へ。

お目当ては、同郷の大阪府堺市泉北ニュータウン出身の陶芸家・竹本ゆき子さんの器展。
竹本さんは、わたしのマッキャン時代の同僚で今は観劇の友のアサミちゃんの数年前の同僚。
アサミちゃんに誘われてついて行った器展で同郷だとわかって以来、今回が3度目の器展。

竹本さんのほわんとした人柄が滲む素朴で安らぎのある器。
今回買い求めたのは、湯呑みにも蕎麦猪口にもなりそうな器。
初めて訪れた小さなギャラリー「空音」さんの雰囲気も作風によく合っていた。

近くのカレー屋でお昼を食べ、アサミちゃん大好きなたまが別れを惜しんだので、うちまでついて来てもらうことに。

途中、にしすがも創造舎に立ち寄る。
前を通るたびに気になっていた場所。
けっこう大きな公演の会場にもなっていて、チラシでもよく名前を見かける。

フェスティバルトーキョー2013の会場のひとつでもある。
「今年で13回目?」と、わたし。
「2013って意味じゃないかな」とアサミちゃん。
「かみのけが13ぼんしかないひとが、やってるんじゃない?」と、たま。

にしすがも創造舎の中にはカフェがあり(その名も「カモカフェ」)、ちょうど今宵、16ミリ映写機で人形アニメーションを上映するとのこと。
娘の機嫌次第で、行けたら行きたいんですがと伝えると、来れたらどうぞと大らかなお返事。

夕方2時間、わたしが育成室のもちつき委員打ち合わせに出ている間、たまはアサミちゃんと家でお留守番。家族以外と二人きりで留守番させたのは初めてだったのだけど、「まま、もうかえってきたの?」と、たまは余裕な表情。
「わたしも楽しかった〜」と言ってくれる女友だち、ありがたし。

竹本さんの器に早速お茶をいれて、壁の時計をうかべてみた。



知っている作家さんの器を少しずつそろえていく楽しみ。
大人のゼイタクという感じがする。

アサミちゃんがうちを出るのに合わせて、たまが機嫌良く出かけてくれたので、にしすがも創造舎の映画上映を無事つかまえられた。

参加費は無料。カフェで1オーダーお願いしますとのこと。
食事しながら親子でくつろいで映画を観られる。


上映は「てんまのとらやん」(1971年)と「おこんじょうるり」(1982年)の二本立て。
それぞれ20分ほどの短編。
最初は大きく聞こえた映写機カタカタの音が次第に小さく感じられ、物語世界に引き込まれていった。

廃校になった中学校を再利用している、にしすがも創造舎。
千代田区のアート3331は、かなりスタイリッシュにリフォームされているけれど、ここは手作り感があふれていて、これまた楽しい。

こんな盛りだくさんの一日。
たまが絵日記に選んだハイライトは、アサミちゃんとお留守番して、みかん食べて、すっぱ!と顔を見合わせて笑った時間。

テーブルの下に入って食べてたのかな。すっぱ!の顔が楽しそう。



2011年11月02日(水)  中国語とマメヒコと新作会議で「星」きらり
2010年11月02日(火)  てっぱん(철판=チョルパン)の都、大阪(대판=デパン)。
2009年11月02日(月)  年に一度の一日保育士さん
2008年11月02日(日)  秋刀魚と電車目当てに銚子へ 1日目
2006年11月02日(木)  ハートの鍛え方
2005年11月02日(水)  ウーマンリブVol.9『七人の恋人』
2003年11月02日(日)  ロンドン映画祭にも風じゅーの風!
2002年11月02日(土)  幼なじみ同窓会


2013年11月01日(金)  ベビーフェイスかぼちゃパイ

昨日のハロウィンパーティでは、掃除に追われて料理どころじゃなかったので、作りそびれたパンプキンミートパイに一日遅れで挑戦。

cookpadで見つけたハロウィンレシピ★カレー風味パンプキンミートパイをアレンジ。かぼちゃとひき肉と玉葱と人参をカレー味でまとめて、牛乳をたっぷり入れてハロウィンパスタもかぼちゃと一緒にゆでて、ミルクシチュー風に。パイ生地は下には敷かず、上だけかぶせてみた。



Jack-o'- Lanternぽいワルな顔つきにするつもりが、愛嬌のある垂れ目なベビーフェイスに。頬を走る縦線は、もみあげじゃなくて、かぼちゃの筋のつもり。余ったパイ生地を長くのばして、はりつけた。

オーブンから出してアツアツのまま、友だちの家へデリバリー。
目鼻を残してほっぺたから食べると、ムンクの叫びみたいになった。

ハロウィンが終わったら、次はクリスマス。
ごちそうとデコレーションの似合う季節が続いて、一年の終盤は楽しさ加速。

2012年11月01日(木)  龍馬からの手紙(2000年)
2011年11月01日(火)  大阪から持ち帰った「刺」激
2010年11月01日(月)  セクハラサイコロ事件で考えさせられた白と黒
2009年11月01日(日)  「おべんとう もっていこうよ」で初めてのお弁当
2008年11月01日(土)  「恋愛地理学」の朴教授
2005年11月01日(火)  シナトレ4 言葉遊びで頭の体操
2002年11月01日(金)  異種格闘技
2000年11月01日(水)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/29)


2013年10月31日(木)  議論反論ハロウィン・ガールズ

「うちではろうぃんぱーてぃやるから、きてね」と、たまが学校で勝手に約束して来たので、やることに。農閑期の筆耕者は、こういうとき便利。

もともとオレンジ系のリビングなので、ハロウィンデコレーションとも好相性。



やってきた五人の女の子たちとたま、あわせて六人。それぞれ強烈な個性の持ち主。やりたいことは全くまとまらず、順番に誰かが泣いたり、言いつけに来たり。

「たまちゃんままー」ではなく「せんせいー」と、わたしのとこにやってくる。

なるべくわたしは嘴をはさまず、ガールズの自治能力に任せていると、衝突も混乱も、ちゃんと言葉でおさめていく六人。

とくに面白かったのは、A子ちゃんとぶつかったB子ちゃんが泣き出したとき。

なぐさめたC子ちゃんが「あっちいってて」とB子ちゃんに言われて泣き出し、泣き声は二倍に。A子ちゃんはB子ちゃんに謝り続け、「こんなにあやまってるんだから、もういいじゃない。なきすぎだよ」とB子ちゃんに言う、しっかり者のD子ちゃん。「そうだよ、はろうぃんなんだから、わらってたのしもうよ」と、たま。

なかなかいいこと言うじゃないか、と思ったそのとき、「はろうぃんって、そんなにたのしいものじゃないんだよ」と外国育ちのE子ちゃんが、ぽつり。

「しんだひとがこっちのせかいにきて、こどもをつれてかえろうとするから、つれていかないように、かそうするんだよ」

そうなのか、西洋版お盆なのか、ハロウィン!?

「しってる。はろうぃんは、にゅうようくからきたんだよ」とD子ちゃん。

そうなのか、ニューヨーク生まれなのか、ハロウィン!?

「だから、つれていかれないように、たのしくしてなきゃ」と誰かが強引にまとめて、このラウンドは決着。

空気読まない言いたい放題ガールズ、いいセリフ持ってるなあ。

2012年10月31日(水)  島袋千栄さん個展×わにのだんす
2011年10月31日(月)  安田真奈さん→びたしゅが打ち上げ「電」
2010年10月31日(日)  motherways(マザウェイズ)で子ども服
2009年10月31日(土)  初めての短編小説「クリスマスの贈りもの」
2008年10月31日(金)  『ぼくとママの黄色い自転車』初号試写
2006年10月31日(火)  マタニティオレンジ24 体重貯金
2005年10月31日(月)  もしも、もう一度子育てができるなら。
2004年10月31日(日)  ご近所の会@タンタローバ
2002年10月31日(木)  青年実業家


2013年10月30日(水)  つながる色@尾畑酒造アートラベルプロジェクト

佐渡の蔵元、尾畑酒造の五代目、尾畑留美子さんがわたしの友人の木村美砂さんのお友達という縁で、尾畑酒造さんの日本酒アートラベルプロジェクトにお邪魔してきた。木村さんに紹介されて親しくしているライターで収納研究家の栗ちゃんこと栗原晶子さんも一緒。

栗ちゃん、木村さん、わたしと並ぶと階段のような三人。



アートラベルプロジェクトとは、参加者が尾畑酒造さんの日本酒を飲み比べて思い浮かぶ色や言葉を書き、そこからひらめきを得てラベルを開発するというもの。

8種類のお酒をちょこちょこ味わい、五感を研ぎ澄ませて、浮かぶ言葉を探っていった。


「お酒を色にたとえる」という体験は新鮮。
透明だったり、水色だったり、濃青だったり、黄色だったり。
同じ色を思い浮かべた人、いるかしら。

お酒でほどよくほぐれて、その場で知り合った人と「今何番飲んでます?」「どれが気に入りました?」などと言葉を交わしながら、飲み進む。

普段は泡ワイン党のわたしだけど、日本酒も好き。
大塚の串駒さんで開かれている蔵元の会でこれまで味わった南部美人、十四代、天明と比べると、尾畑酒造さんのお酒は、すっきりと爽やかなものが多い印象。
力強い、より、たおやか。女性受けしそうな飲み心地。

新潟支局から来られた日経新聞さんの取材も受けた。
日本酒の消費量は落ち込む一方だとか。
どうしたらもっと買ってもらえるか、考えてみる。
やはり「おくりもの」需要かな。
SNSで誰かが薦めたものをポチッと買えてしまう便利な時代。
ひと目惚れで、一瞬で、買い物かごへ。
こんな時代だからこそ、アートラベルが物言うのかもしれない。

そのラベルの絵を手がける画家の平島毅さんが、会場の一角で画材をひろげ、早速ラベルを描きだした。

色カテゴリーごとに袋(温泉でタオルを入れる袋!?)に分けられた画材はペンあり、クレヨンあり、色のおもちゃ箱。

近づいて話しかけると、子ども服コーディネートなわたしを見て、「触発されました!」とラベルではなく、わたしあてに一枚描いてくれた。


描かれた絵を見て、びっくり。

イベント前にフランシュリッペで買い求めたスカートと色遣いがすごく似てる!

思わず袋から出して広げて見せると、平島さんも「わ、似てますね!」。
「予知夢ですか!」と思わず感嘆。いや、透視か。
平島さん、「ヨチム」と絵に描き入れてくれた。

スカートの皺がかなり気になるけど、見事なシンクロ。
わたしをかなり美化して描いていただいたワンちゃん、お気遣い感謝。




わたしの好きな色がオレンジとグリーンだと見抜いた画家の眼力に感心すると同時に、他人から見た自分の趣味の単純明快さも、あらためて思い知らされた。

直感でヒトを色に喩えた平島さん、今日のお酒はどんな色に喩えるのだろう。

今日集まった声をもとに平島さんが描いたアートラベルの日本酒が店頭に並ぶのは春頃の予定だそう。どんな色の、どんな顔つきのラベルが出来上がるか、乞うご期待。

このプロジェクトの後、丸の内から日比谷へ移動し、堺市東京事務所の増田一さんが呼びかけた、おもろい堺人脈飲み会へ。

「今ね、佐渡の蔵元さんのイベントに行ってきたんです」と話すと、向かいに座った堺市東京事務所の所長さんが「尾畑酒造さんですか?」。8月に5代目留美子さんの講演を聞かれたそうで、なんともよくつながる日。

映画「利休にたずねよ」(12/7公開)のプロデューサー、講談社モーニングで連載中の「へうげもの」の編集者、吉本の副社長さんとマネージャーさん、イラストの西村軍団を手がけるその名も西村軍団さん、ラブリンそっくりの興行師さん(ちなみに本家・片岡愛之助さんは堺市出身)、堺市が誇る農業公園レジャー施設ハーベストの丘さん、アサヒビールさんなどなど、堺つながりの人脈もつながるつながる。

「こんだけそろったら、なんだってできますなあ」と盛り上がった。

そんなおもろい人たちが集ったお好み焼き屋「88(パチパチ)」の店長も堺出身。雰囲気ええし、お好み焼きはもちろんつまみもデザートのフレンチトーストもおいしいし、また行きますわ。

2011年10月30日(日)  昼も夜も同級生と「寿」
2010年10月30日(土)  大阪から来たパティシエール
2009年10月30日(金)  手作り名人のカレーとスイーツとバッグ
2008年10月30日(木)  「FM COCOLO」のいとう真弓さんと再会
2005年10月30日(日)  同窓会は最高のセンセイ
2004年10月30日(土)  グリー(gree.jp)1か月
2002年10月30日(水)  2002年10月に書いたもの


2013年10月29日(火)  犬も歩けば視聴率(「名セリフどろぼう」より)

「名文どろぼう」がとても面白かったので、同じく竹内政明さんの「名セリフどろぼう」を。
セリフはもちろん膨大な言葉コレクションのお裾分けがうれしい。

この中で、イラストレーターの山藤章二さんが「いろはかるた」に「視聴率」を接合したところ、見事に意味をなしたというエピソードが紹介されていた。

本の中でもいくつか例が引かれてあって、ほんとだ、と膝を打ったのだけど、

犬も歩けば視聴率
論より視聴率
花より視聴率

なるほど、ほんとだ。

憎まれっ子世に視聴率

これは

視聴率世にはばかる

のほうがしっくりくる。

骨折り損の視聴率

屁をひって視聴率

これなんかは、下品なことして数字を稼ぐってやつ。

年寄りの視聴率
塵も積もれば視聴率

ちょっと間を飛ばして、

嘘から出た視聴率
負けるが視聴率
聞いて極楽視聴率
背に腹は視聴率

いろいろ妄想をかきたててくれる。

楽あれば視聴率
律義者の視聴率

とはなかなかいかないようで。

知らぬが視聴率

2011年10月29日(土)  「日常はドラマの宝庫」三原台中学校講演
2010年10月29日(金)  USJサイトで2年目の「クリスマスの贈りもの」
2009年10月29日(木)  「整理できないメモ魔」には「脳みその出張所」が必要だ
2007年10月29日(月)  ガムテープの2番目の機能をデザインする
2006年10月29日(日)  おいしい国、日本。
2005年10月29日(土)  お茶→シュウマイ→お茶 6時間プレ同窓会
2003年10月29日(水)  日米合作映画『Jenifa』完成試写
2002年10月29日(火)  『風の絨毯』ワールドプレミア


2013年10月26日(土)  そうだったのかリヒャルト・ワーグナー

NHK FMでラジオドラマを3本(「夢の波間」「昭和八十年のラヂオ少年」「アクアリウムの夜」)ご一緒したラジオドラマの名職人、保科義久さんから久しぶりに厚みのある封書が届き、何事かと身構えたら、「一日だけの舞台やります」と元気いっぱいの近況報告。

ほっとして、うれしくて、ぜひうかがいます、と返事をして、会場が高円寺なので、高円寺の阿波踊りを一年だけ一緒にやらせてもらったミホコさんをお誘いした。

高円寺スタジオKでの「満天星M&M」という公演。
二つのMは、第二部でワーグナーの二人の妻を演じられた戸村美智子さんと宮地牧子さんのお名前からだろうか。

このお二人に朗読劇にするいい題材はないかと相談された保科さんが、ワーグナーの人生はどうかと答え、脚本と演出を引き受けた、という経緯のよう。

百人ほどのホールは、落ち着いた年代のお客様で満席。 

まずは第一部。 
戸村美智子さんと中村祐子さんの読み語り「お母さんは人気ブロガー」に、ほろり。
客演の講談・一龍斎貞友さんは、昼の部を観て夜の部も観ることにした方がいらっしゃるということで急遽演目を変更し、小柄な子ども力士の出世話を小気味よく。
特別出演の槇大輔さんは「無名の有名人」という自己紹介から味がある、いい声、いい語り。
遠藤周作氏が霊媒師の元を訪ねた逸話(タイトル失念)を淡々と語れば語るほど客席が笑いに湧いた。遠藤周作さんのお話でこんなに笑ったのは初めて。

休憩を挟んで、第二部、音楽朗読劇「ミンナとコジマ」〜ワーグナーの妻達〜。
ワーグナーの最初の妻、ミンナに戸村美智子さん。
二人目の妻、コジマに宮地牧子さん。 
ワーグナーに客演の小林通孝さん。
そして、槇大輔さんが頭と最後に語りで登場。

ワーグナーの人生が、逃亡に継ぐ逃亡の日々だったとは。
借金を棒引きにした上に屋敷の離れを貸してくれた恩人の妻にも手を出す、どうしようもない男なのに、どん底に落ちては運に拾われたワーグナー。
とことんダメ男。なのに、神だけでなく、愛にも見放されなかったワーグナー。
あのフランツ・リストの娘、コジマの愛まで勝ち取るとは。

ワーグナーについて、音楽の時間に聞きかじったクラシック音楽の歴史について、断片的な知識のピースがぎゅっと寄せ集められ、ひとつの旋律にまとまった。

ワーグナーを愛してやまない保科さんが、できるだけ史実を拾ったという作品。もちろん保科さんの創造の部分もあるだろうし、これは保科さんの作ったワーグナー像だけど、一時間の音楽劇に立ち会えただけで、ずいぶんワーグナーを語れるようになった気がする。性格も世に遺したものもまるで違う二人の妻が互いをたたえあうラストは、傷つけあった二人に保科さんが用意した結末なのだろう。

音楽はもちろんリヒャルト・ワーグナー。
あの曲もあの曲もワーグナーだったとは、の驚きを生演奏で味わえるとは。
ワーグナーの音は覚えやすく、耳に残る。その余韻とともに劇場を後にできるのも、なんとも贅沢。

いつもお世話になっているお礼に、とミホコさんを招待したのに「本物を見せてくれてありがとう」とお寿司をごちそうになった。

今月は井上ひさしさんのこまつ座3作品『それからのブンとフン』『ムサシ』『イーハトーボの劇列車』と、昨日のタクフェス『晩餐』、そして今夜の音楽劇と6本の舞台に立ち会えた。

2010年10月26日(火)  鉄玉子ツイッター
2009年10月26日(月)  一週間前の「気球騒ぎ」は……
2008年10月26日(日)  上野動物園で芸を仕入れる
2007年10月26日(金)  愛知工業大学で「つなげる」出前講義
2004年10月26日(火)  ジュアールティー1年分


2013年10月25日(金)  「つばさ」好きならタクフェス『晩餐』

朝ドラ「つばさ」、よる★ドラ「ビターシュガー」、プレミアムドラマ「そこをなんとか」でご一緒した宅間孝行さん率いるタクフェスが始動。その第一弾『晩餐』を、セレソン時代からの観劇三人組、ヤマシタさんとアサミちゃんとわたしで観てきた。

つばさのお父さん、玉木竹雄役だった中村梅雀さんも出演、しかもアサミちゃんは「梅雀さんが芸能人で一番好き!」(長いつきあいなのに知らなかった)ということで、いつも以上に期待を膨らませて観に行ってみると、つばさ役の多部未華子ちゃんも映像で出演。つばさ組三人の共演を観られて感無量。

もちろん舞台も開演前の「ふれあい動物園」(舞台上の役者がパンフにサインしてくれ写真撮影にも応じてくれる)に始まり終了後の客席と一体になってのダンスまで盛り上がりっぱなし。なんと上演中に写真撮影タイムも。

とことん楽しんでもらいましょうのお祭り騒ぎ、宅間さんのサービス精神と芝居愛をひしひし感じた。

ストーリーは、宅間さんらしい人情ものに今回はSF要素が加わり、家族愛についていっそう深く問いかける心憎い仕掛け。愛する人の幸せを願うってどういうこと?という照れくさいテーマに「愛する人のために命を投げ出せるか?」と真っ向から切り込んで、しっかり笑わせて涙を搾って、観終えると、浄化されたようにすがすがしい。

冒頭と最後の映像もおしゃれで、引き算が上手で、その分気持ちがぐぐっと入り込めた。

宅間さんも梅雀さんも良かった。
田畑智子さんの大阪弁がむっちゃかわいかった。
「たまちゃん」の市川結衣さんも、キュートなのに力強くて、説得力があった。

出演者の皆さん、心から楽しそうで、弾けていて。
そのエネルギーが、びしびし伝わってきた。

セレソン時代から変わらない、終演のときの宅間さんの口上「皆さんが劇場に足を運んでくださるおかげで、こうして芝居が打てます」。これを聞くたび、これからも宅間さんの舞台を観るぞという気持ちになると同時に、観てくださる人がいるからこそ書かせてもらえるありがたさをあらためて思い出し、背筋がのびる。

楽屋の梅雀さんと宅間さんを訪ねて、つばさファンは今も熱いですよとお伝えし、つばさ愛を分かちあえたのも、うれしいオマケ。



やっぱり、生の舞台は、いい。
つかまえられる方は、ぜひ。

27(日)まで 東京・サンシャイン劇場
10/31(木)〜11/4(休)愛知・名鉄ホール
11/6(水)13:00 広島・アステールプラザ 大ホール
11/9(土)10(日) 福岡・キャナルシティ劇場
11/14(木)〜17(日)札幌・道新ホール
11/21(木)18:30 富山県教育文化会館
11/23(祝)13:00/18:00 新潟市民芸術文化会館・劇場
11/30(土)12:00/17:00 宮城・仙台電力ホール
12/2(月)〜8(日) 大阪・森ノ宮ピロティホール

ロビーで「仙台の方に一言」とカメラを向けられて、「つばさのファンです!」と思わず口走った映像、仙台で流れるのかな。仕込みではなく偶然ですので。

2010年10月25日(月)  てっぱんOPのダンスと豪華制作陣
2009年10月25日(日)  たま、TSUTAYAで大暴れ!
2008年10月25日(土)  ひさしぶりにラジオドラマを書く
2004年10月25日(月)  ウェディングプランナー・みきさん
2002年10月25日(金)  木曜組曲


2013年10月24日(木)  LUPICIA(ルピシア)のお茶便り

いつからなのかわからないけど、お茶の専門店LUPICIA(ルピシア)で3000円以上購入すると、一年にわたってお便りを送ってもらえるサービスが。

先月登録して、今日初めてのお便りが到着。お試しのお茶が二種類入っているのが、茶飲み人間にはうれしいじゃありませんか。

早速昼にオレンジ&ジンジャーを、夜に抹茶きらら玄米茶を。どちらも、大変おいしくいただきました。毎月二種類のお茶を試せるということは12か月で24種類。これは楽しみ。

2010年10月24日(日)  だいどころにいるザリガニ(たま語)
2009年10月24日(土)  一日100歩だったり10000歩だったり
2008年10月24日(金)  掃除という名の大移動
2004年10月24日(日)  『月刊 加藤夏希』DVD
2002年10月24日(木)  JSAを読んで考える 北と南 東と西


2013年10月23日(水)  ずぼらなわたしが生活クラブ

ずぼらなあなたには大変かもと何人かに言われつつ、試食した牛乳とアイスクリームのおいしさによろめき、生協の生活クラブをはじめてみることに。資料請求でいただいたケチャップとウィンナーもほんとおいしくて。冷蔵庫が空っぽという事態も防げそう。



以前は「8品以上購入」というルールがあったようだけど、今は「一品からでもOK」。定期購読誌が100円、助け合い制度に100円の計200円と出資金(これは退会時に戻って来る)が必要だけど、送料や維持費はかからない。

注文は、2週間に一度、2週間後と3週間後の分をまとめて。後からの変更はできない。この辺りが敬遠されている理由かもしれないけれど、ずぼらなわたしには、2週間に一度というのはいいペースのようにも思える。

余裕をもって注文を伝えなくてはならないのも、キャンセルできないのも、生産者が安心して安定した供給をできるようにするために必要な不自由、ということらしい。

商品を扱うことを生活クラブでは「取り組み」と呼んでいる。

これでも数十年前よりはずいぶん使い勝手が良くなったらしいけれど、世の中がどんどん便利になっているなかで、この不自由さが客を逃している感は否めない。わたしのまわりにも「逃げちゃった」組が少なからずいる。

「ネットからも注文できるんですよね?」と確認すると、
「できるんですが、カタログを見ながら数を入力していただく形で」とのこと。
つまりは注文票だけで、写真を見てクリックというものではないらしい。

数年後には、サイトがカタログも兼ねられるようになる予定とのこと。
それまで、ずぼらなわたしが続けられるかどうか。
案ずるより、まずは、やってみますか。

来週月曜日に最初の注文を出して、初回お届けはその3週間後(通常は2週間後だけど、今回はずれているとか)。何を注文したか忘れそうな時差があるけれど、おいしい牛乳とウィンナーが楽しみ。

2011年10月23日(日)  ピカソのたまご!? たま5歳2か月
2010年10月23日(土)  こんなのパフェ(parfait)じゃない!
2009年10月23日(金)  おてふきタオル4枚で仲良し
2008年10月23日(木)  生パスタみたいな絶品ラーメン『麺工房 山久』
2005年10月23日(日)  ついに早稲田松竹で『インファナル・アフェア』
2004年10月23日(土)  SLに乗ったり地震に遭ったり
2000年10月23日(月)  パコダテ人P面日記 誕生秘話

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