2013年08月13日(火)  脚本家の舞台裏と脳内をのぞいてもらう企画

ツブヤ大学の望月大作さんに「脚本家でイベントしたいんですけど」と言われ、「脚本のブレストをライブ形式で見せる」と言うと、「それ、いいですね」となり、来月5日に「ツブヤケナイ大学 ライブ脚本会議」をやることになった。

脚本家の仕事というのは、まだまだ世間では知られていなくて、講演のたびに「原作の映像化にどうして脚本が必要なのですか?」という質問をされる。
原作をそのまま撮影して映画やドラマになると思われていることも多い。

脚本家がどんな風に脚本を生み出すかという舞台裏と脳内をのぞいてもらい、ブレストの醍醐味を分かち合えるイベントになればと思う。

先月の絵本づくりワークショップ同様、フタを開けて何が飛び出すかわからないスリルとサスペンスを味わえるのは、参加者だけの特権。

出演者は鈴木智さんと関えり香さん、初めましての小金丸大和さん、今井の4人。
鈴木智さんは脚本講座を一緒に受け持った仲。
「てっぱん」でご一緒して以来親しくしている関さんとのトーク共演は初めて。

てっぱんといえば、今月26(月)開催のお好み焼き屋さんを借り切っての てっぱんファンクラブオフ会にも関さんと参加予定。こちらは満員御礼。

2012年08月13日(月)  旅先の朝ごはん
2011年08月13日(土)  「エミリーズチョコレート奥沢」物語
2010年08月13日(金)  なくしものの季節
2009年08月13日(木)  脚本作品がカタチになる喜び
2008年08月13日(水)  言葉という窓
2007年08月13日(月)  『絶後の記録』映画化めざして来日
2005年08月13日(土)  西村由紀江さんの『ふんわりぴあの vol.7』


2013年08月09日(金)  数十年ぶりの白浜

子どもの頃、家族旅行で何度か連れて行ってもらった白浜へ。
両親と、妹と、妹の子どもたちと、わたしと、娘の7人で。

昨日は海で泳いで、今日は南紀白浜アドベンチャーワールド。

イルカショーの記憶が20世紀で止まっているわたしは、技の高度さにも、構成の完成度にも、度肝を抜かれっぱなし。

今どきのイルカは宙返りするのか!

二十頭ぐらいいたような気がする集団ジャンプも、まばたきを忘れるほど圧巻。

どうしてこんなに頭いいの、どうしてこんなに聞き分けいいの、と感心しどおし。

パンダも6頭。
いるところには、いるのですね。

2012年08月09日(木)  朝ドラ「てっぱん」ファンクラブ @teppanfc
2011年08月09日(火)  【たま絵】世界が広がってきた!?
2010年08月09日(月)  蕎麦アレルギーが消えていた!?
2009年08月09日(日)  星良ちゃんインタビュー&朝ドラ「つばさ」第20週は「かなしい秘密」
2008年08月09日(土)  冷蔵庫に塩豚があれば
2007年08月09日(木)  ちょこっと関わった『犬と私の10の約束』
2004年08月09日(月)  巨星 小林正樹の世界『怪談』
2002年08月09日(金)  二代目デジカメ
1999年08月09日(月)  カンヌレポート最終ページ


2013年08月06日(火)  先生の一言@堺市中教研講演

とても不鮮明な写真。
目をこらすと、照明を落としたホールと客席、手前の舞台に立つわたしの後ろ姿が浮かび上がってくる。



そこは、大阪府堺市の教育文化センター「ソフィア堺」。
4月に「堺・教師ゆめ塾」の講演をした大教室よりさらに大きなホールで、講演する機会をいただいた。

集まったのは、堺市の中学校の先生方。恒例の「中教研」なる勉強会。小学校の先生もあわせて有志の350名の先生方に講演を聴いていただいた。

講演のタイトルは、おなじみの「石ころを宝石に〜なんで?とそんで?で光らせる」。
今回は「先生の一言」の重みを意識してお話しした。

「今井には今井の色がある」とわたしの描く絵と書く文章をほめてくれた、美術担当で一年の担任だった先生。
文化活動発表会での演出に指名され、張り切り、自信をつけたことが、今につながっている。

原稿を応募した一人一人に手書きのコメントを返し、「自分は才能があって見込まれたんだ」とわたしを勘違いさせて勢いづかせてくれた、新井一先生。
お会いしたことのない恩師のおかげで、わたしは脚本家デビューをつかんだ。

先生の一言で、自信もやる気も、いとも簡単に膨らんだり萎んだりする。
だからわたしは、脚本を教えるときも、その人のいいところを見つけるようにしている。

脚本の場合は、「枠にはめこむ」のではなく「枠からはみ出す」ことが大事。そして、「一つの正解へ導く」科目とは違い、脚本には何通りもの正解がある。だから、「個性」とも呼べる一人一人の答えの違いを面白がれる。それが「自信」や「自尊」につながり、「力」になるのではないか。

そんな話をした。

質疑応答を含めて2時間の予定が、質疑応答の時間まで使い切ってしまい、感想と質問をいただけなかったのが残念。
なにか大きな忘れ物をしてしまった気持ち。

わたしの講演は、聴かれる方の声を得て完成させてもらうものなのだとあらためて感じた。

日本の「伝力」不足解消へ。
次回は9月の賢治祭に合わせて花巻にて講演予定。

2012年08月06日(月)  最も美しいラブレター『絶後の記録』
2010年08月06日(金)  シュワシュワを飲みたい2010夏
2009年08月06日(木)  すみずみまで水野仁輔君のカレー本と「かがり火」
2008年08月06日(水)  東京大地震の代わりに、小さな天災。
2006年08月06日(日)  アシナガバチの巣
2005年08月06日(土)  下垣真希 平和のリサイタル『命かがやいて』
2004年08月06日(金)  シナリオ『父と暮らせば』
2002年08月06日(火)  『絶後の記録〜広島原子爆弾の手記』


2013年08月05日(月)  「ひょっとこ」をまだ知らなくて

娘のたま(小1)の夏休みの宿題。
小さい「つ」「や」「ゆ」「よ」が入る言葉。



左端にご注目。
「ひょっとこ」という言葉をまだ知らなくて
「ひ」で始まって小さい文字が入る言葉を探した結果が
「ひっぷほっぷ」。

ぷぷぷ。

2012年08月05日(日)  大阪やなあ
2010年08月05日(木)  原稿ノリノリ。ユーロビートでノリノリ。
2009年08月05日(水)  ビデオを忘れるほどカメラに夢中
2008年08月05日(火)  マタニティオレンジ317 ビクス母三人と娘三人
2007年08月05日(日)  マタニティオレンジ155 シルバーパスの効用
2002年08月05日(月)  風邪には足浴


2013年08月04日(日)  さめない「てっぱん」を囲んで@ファンクラブ一周年オフ会

朝ドラ「てっぱん」ファンクラブ一周年をお祝いするプチオフ会へ。

場所は「てっぱん」ファンの実家のような部室のような浦和美園のお好み焼き屋「咲くLove」さん。1年前の8/1に「てっぱんファンクラブ発足!」が宣言されたのも、この場所。

>>>2012年08月01日(水) 縁と緑の一日

咲くLoveさんが自宅の一角に小さなお好み焼き屋さんを開いた頃、放送されていたのが「てっぱん」。ヒロインあかりの奮闘に自分を重ねて、毎日泣き笑いされたそう。



あちこちのお店を食べ歩いてたどり着いたというお好み焼きの数々をいただきながら、あっという間の1年を振り返り、関係者の近況を噂し、これからのことを話した。

作り手と受け手が同じ地平に立ってドラマのことを語り合う。
その距離感をぐぐっと縮めてくれたのはtwitterやfacebook。
以前なら作り手が視聴者の感想を知るのも、視聴者が作り手に感想を伝えるのも、もどかしいほどフクザツで面倒で、糸をたぐり寄せるのが大変だったけど、今は一足飛び。

今月26(月)夜には後楽園のお好み焼き屋さんで貸し切りオフ会が。「てっぱん」のお好み焼き指導をされた佐竹真綾先生が目の前で焼いてくださる「てっぱんのお好み焼き」を食べられる。こちらも楽しみ。

2012年08月04日(土)  『オズの魔法使い』の3年6組同窓会
2010年08月04日(水)  【たま語】おかえり……ください
2009年08月04日(火)  「役目を終えた」と思えば捨てられる
2008年08月04日(月)  宙返りできなかったことが心残り
2007年08月04日(土)  マタニティオレンジ154 タマーズブートキャンプ
2006年08月04日(金)  プレタポルテ#1『ドアをあけると……』
2002年08月04日(日)  キンダー・フィルム・フェスティバルで『パコダテ人』


2013年08月02日(金)  cdmaOneを覚えていますか

上海で結婚式を挙げた広告代理店時代の元上司から電話。
わたしのスピーチがとても良かったと評判なのだという。
「いやーいい話だった」と何度もお礼を言われた。

そんないい話をしましたっけと恐縮した。



わたしが話したのは、元上司が「cdmaOne(しーでぃーえむえーわん)」と呼ばれていたというエピソード。

彼は、良くも悪くも天才。
頭の回転が速く、自分の頭の中で作品が完成している。
その回転の速さについていけず、取り残される部下も多かった。
わたしもその一人。
そんな彼に、ついたあだ名が「cdmaOne」。
当時お目見えした携帯電話の通信技術。

本家のネーミングの由来は知らないけれど、

CD=クリエイティブディレクター
MA=マルチオーディオ(録音したナレーションと音楽や効果音をミックスして映像と合体させる作業)
ONE=ひとり

ということで、「一人でMAやってるCD」を意味する、まさに元上司に打ってつけな名前だった。

CM制作では、企画にはじまり、撮影、映像の加工、ナレーション録音などを経て、MAは仕上げ段階の作業。
最初はついて来ていた部下が一人減り二人減り、MAのときには一人になっているというリアリティもまた秀逸でどんぴしゃな名前だった。

とにかく「一人で何でもやっちゃって結果も出す人」だった。
元上司は「それ、ほめてるんかいな?」と突っ込みながら苦笑いして聞いていた。

ちなみに、わたしが「cdmaOne」と言ったとき、列席者の誰よりも先に受けたのは司会を務めたケイ・グラント氏だった。

ナレーターとして、元上司が手がけるCMの数々に出演しているケイ氏。
もしかしたら、ナレーション録音の段階ですでに一人ということも多かったのかもしれない。

cdmaOneの上を行くcdnaOne!

そんなcdmaOne話をした後で、わたしが脚本に携わった朝ドラ「てっぱん」の話をした。

「てっぱん」でやろうとしたのは「家族とは?」を描くこと。
もちろん、どんな朝ドラも家族を描いているのだけど、家族ってなんだろうということを26週かけて問い続けた。
何か月もの制作期間と放送を経て、作り手がつかんだ答えは、とてもシンプルなことだった。

家族とは、つくるもの。

一人では作れないし、一緒に住んでいるからといって作れるものでもない。
完璧ではない誰かと誰かが力を合わせて作るもの。

だから、元上司にお願いした。
一人で何でもできる人だけれど、家庭では、どうか一人で全部やろうとしないでください。
自分の力を引き算して、夫人の力を引き出してください、と。

夫人側の中国人の親戚の方々も喜んでくださったというから、通訳さんは、原稿なしの同時通訳で、cdmaOneを見事に訳してくださったのだろう。

2010年08月02日(月)  堺三保さんの実在を確かめる会
2009年08月02日(日)  七大戦演舞も朝ドラ「つばさ」第19週も「太陽がいっぱいだ」
2008年08月02日(土)  葉山の別荘1日目 海水浴と海の幸づくし
2007年08月02日(木)  ブロードウェイ・ミュージカル『ヘアスプレー』
2002年08月02日(金)  「山の上ホテル」サプライズと「実録・福田和子」


2013年07月29日(月)  上海書城の積み木積み本

海外へ行くと、スーパーと本屋さんはのぞくようにしている。
デパートよりもお国柄がうかがえて面白いし、安くて楽しいお土産も見つかる。

今回は、ホテルから田子坊へ歩く途中に見つけたスーパーで、ちびまるこちゃんのティッシュを発見。帰りにも飲み物を求めて立ち寄った。空港の高いチョコレート一箱の値段で、中国語のグリコ製品を数十個買える。



おなかをこわしたたまとホテルの部屋でおとなしくすごし、上海の夜景を見て、朝を迎えて最終日の朝。




ホテルで「近くに本屋はありますか」と聞いて案内されたのは、タクシーで10分ほど(16元 約260円)かかる、その名も「上海書城」。
小さな「町の本屋さん」はあまりないのだろうか。

上海最大規模を誇る上海書城は、ビル丸ごと本屋さん。


平積みならぬアートな「積み木積み」や「らせん積み」の本。
そこかしこに座り込んで、立ち読みならぬ座り読みの人。
幼児教育教材や学習関連本の充実ぶり。
日本語教材はほとんどなくて、ひたすら英語教材。

うれしかったのは、ときめく絵本がたくさんあったこと。
五味太郎や谷川俊太郎の絵本の中国語版も誇らしげに並んでいて、
連れて帰りたい本がたくさんあって、
上海でいちばんたくさん買い物をした。

たまがおなかをこわし、2泊3日の上海で、観光らしきことは、2日目に田子坊で買い物したぐらい。雑技団も観れず、豫園にも行けなかったわたしには、思い出深い「観光地」となった。

2012年07月29日(日)  親子二代でひと目(口)惚れ。川越の「いも恋」
2010年07月29日(木)  遅刻せし理由の欄をにじませて傘持つ少女 と書きぬ
2009年07月29日(水)  24億の瞳、きらり。「瀬戸内国際子ども映画祭」
2008年07月29日(火)  マタニティオレンジ316 はじめての雷、まだ怖くない。
2007年07月29日(日)  マタニティオレンジ152 子守すごろく
2004年07月29日(木)  クリエイティブ進化論 by MTV JAPAN
2002年07月29日(月)  中央線が舞台の不思議な映画『レイズライン』


2013年07月28日(日)  せかいでいちばんたのしいばしょ

上海万博のときに長期滞在していた友人に「上海のどこがおすすめ?」と聞いたら「田子坊がいいよ!」ということだったので、行ってみることにした。

上海動物園の「茶色いパンダ」(日本のようにこまめに洗っていないので、白が濁っているらしい)にも心惹かれたけれど、次回のお楽しみに。

田子坊は、小豆島の「迷路の町」に裏原宿を合体させたような、入り組んだ路地にお店がひしめきあうエリア。

目当てのお店にはたどり着けないけれど、宝探し迷路に迷い込んだと思えば楽しい。行き止まりの袋小路にもいろんな顔があって、のぞいてみないと何が出てくるかわからない。

「きゅうり」「バースデーケーキ」など、めずらしい香りが陳列された「香りの図書館」では、「青りんご」の香水を買い求めた。




お寺っぽい雰囲気の行き止まり。この一角だけ静かな時間が流れていた。



「毎日15分間、自分の呼吸を聞きましょう」のようなことを書いてあるのだろうか。



おみやげ用の中華料理サンプルキーホルダー。これだけ並ぶと圧巻。


わたし一人だったら一日中でも歩き回っただろうけれど、たまは「つかれた」「のどかわいた」を連発。腰を下ろせる場所を求めて、イルバンビーニというイタリアンへ。飲み物だけでもいいですよと快く席に案内してくれ、どっさりとパンがついてきた。


ここの親切な店員さんに今いる場所を教えてもらい、通りがかった郵便局で切手を買い、さらに10分ほど歩いたところで、たまが「トイレ!」と言い出した。


フローズンヨーグルトを食べて、レストランでジュースを飲んで、おなかをこわしてしまったらしい。そのまま夜になっても体調はすぐれず、上海に来たからには上海雑技団を観たかったのだけど、泣く泣くキャンセル。

「おなかのなかがつめたい」
と訴えたので、空いたペットボトルにポットの熱湯を注いで湯たんぽにした。


シュルシュルと音を立てて縮んだボトルが、ちょうどおなかに当てやすいサイズになった。

わたしの膝に頭を預けて、おなかが痛いのをやり過ごすたまに、
「今までいろんなところを旅行したけど、どこがいちばん楽しかった?」と聞いたら、
「せかいじゅうどこでも、ままのおひざがいちばんいい」
と泣かせることを言う。

初めての海外で、言葉も通じなくて、緊張していたのだろう。
おまけに暑くて、蒸し蒸しして、そりゃ体調を崩すに決まってる。

旅に出ると、普段以上に「あれもしたいこれもしたい」となってしまうけれど、子どもが一緒のときは、普段以上にゆとりを持って動かないと、と反省。

おなかの痛みがおさまり、「ぬりえしたい」と言い出したので、久しぶりに原画を描くことにした。


豚の麦わら帽子(ホテル近くの地下鉄駅からホテルへ向かう途中に露天商から買ったもの。65元を50元に値切った)をかぶった、たま。
肉まんを頭にのっけた你好(ニイハオ)ちゃん。
結婚式に出たワンピース姿のたま。
「もっとかいて」と言われるままに。
たまにとっては、雑技団を見に行くよりも楽しい時間だったよう。

2012年07月28日(土)  川越「ラジオぽてと」と「わにのだんす」サイン会
2010年07月28日(水)  夏の収穫!カゴメの野菜ジュース
2008年07月28日(月)  マタニティオレンジ315 わがままが進化した
2007年07月28日(土)  マタニティオレンジ151 特等席で隅田川の花火
2004年07月28日(水)  日本料理 白金 箒庵(そうあん)


2013年07月27日(土)  熱気むんむん上海結婚式

「上海で結婚式やるんだけど来ない?」
と会社時代の上司に誘われ、ちょうど中国語を勉強しているし、娘のたまの夏休み旅行を兼ねて、「行きます」と返事したら、道路が二本交差した角にココと星がついただけのお洒落地図が送られてきた。



ここは上海のどこ?



簡体字のため道の名前を入力することもできず、google mapで上海の地図をスクロールし続けてその二本の道を見つけるのに数時間。
さらに、近くのホテルを予約し、航空券を予約するのに一日がかり。


期限の切れたパスポートと娘の初パスポートの申請やら、旅行保険やら、結婚式に着ていくものの準備やら、7月が飛ぶように過ぎて、あわただしく出発した。



久々の飛行機、久々の海外。そして久々の結婚式。



初めての上海は、とにかく暑かった。

飛行機を降り立った瞬間、むわっという熱くて重たい空気にまとわりつかれた。



会場は、趣のあるクラシカルな洋館。



まずは、アフタヌーンティー。
ガーデンでは着々と、しかし、時間はだいぶ押し気味に、結婚式の準備とリハーサル。


日本から、中国国内から、お祝いに駆けつた人たち。

正装から超普段着まで、落差が激しかった。



庭でシャンパンタワーやケーキカットのセレモニーをしているときに、建物内では親戚と思しき人たちがすでに宴会を始めていた。



この大らかさが大陸流なのかもしれない。







個室に分かれての会食と、ガーデンでのセレモニーを繰り返して、結婚式は進む。
新鮮なことだらけの中国式。

しかも、中国人ウェディングプランナーでさえもビデオを見て研究したという古式ゆかしき伝統にのっとっているとか。



司会は、CMのナレーションで何度も声をお借りしたケイ・グラント氏。

説得力ある低音で日本語と英語を行き来して、声だけでセレモニーがぐぐっと格調高くなるのは、さすが。


中国語の通訳も入り、3か国語での司会進行。

お色直しは3回。

それでも「5回のところを減らした」とのこと。



結婚式はただでさえ特別なものだけど、日本から遠く離れた町の歴史ある建物で、仕事の顔とはまったく違う元上司のデレデレぶりを3か国語で味わうという、非日常感あふれる体験。



たまは新郎新婦を先導するカップルの一人としてお祝いの花びらをふりまく役を務めた。

感想は?

「ちゅうごくごへたくそだねっていわれた」とのこと。

「でも、にほんごは、たまちゃんのほうがうまいもんね」

この先も覚えているかな、初めての国際交流。

赤地に金文字のメッセージブックには「けっこんしておめでとう」と書いていた。





2012年07月27日(金)  故郷の売り込み方を学ぶ「大阪まるかじり」
2010年07月27日(火)  早起きして原稿送ってルプチメックのパン
2009年07月27日(月)  パイプ椅子でのけぞって『カムイ外伝』
2008年07月27日(日)  SKIPシティ国際Dシネマ映画祭9日目 クロージング
2007年07月27日(金)  あの傑作本が傑作映画に『自虐の詩』
2005年07月27日(水)  シナトレ2 頭の中にテープレコーダーを
2004年07月27日(火)  コメディエンヌ前原星良
2002年07月27日(土)  上野アトレ
2000年07月27日(木)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/29)


2013年07月25日(木)  物語が生まれる胎動@絵本ワークショップ

ひさしぶりに、「今日という日を漢字一文字で表すと?」をやってみたくなった。

「縁あって集まった人たちと、2時間で絵本のストーリーを作る!」に挑戦した、神保町EDITORY×ツブヤ大学×エンブックス「わにのだんす」チームの絵本づくりイベント。
今日を漢字一文字で表すなら、「生」。

ライブの「生」!

「生」き生きしたアイデアと意見が飛び交い、世界に一つだけの物語が「生」まれた。
奇蹟と言ったら大げさだけれど、今宵、神保町EDITORYでは、集まった人たちの化学変化とさまざまな偶然がとてもうまい具合に作用しあっていたと思う。

蓋を開けてみなくちゃわからない、ぶっつけ本番の実験的な試み。果たして時間内に物語がまとまるんだろうかという不安を経て、とにかく楽しんでやるっきゃない開き直り、当日を迎えた。

いざ蓋を開けてみると、これ以上はないというほどの強力で個性的な参加者が集まり、とても刺激的で白熱したアイデア出しが始まった。

お題は、こちら。



「スプーンとフォークが○○するお話」。
どんなスプーンとフォークが何をしたら面白いか、キャラクターとあらすじを同時に考えていく。

首が曲がったままのスプーンとフォークが出会う話。
捨てられたスプーンとフォークが出会い、他の使い捨て食器とも出会って、最後に大きな木を形作る話。
いつもは人に食べさせるスプーンとフォークが「自分たちだって食事したい」と言い出す話。

誰かが何か言うと、すかさず他の誰かが「こうしたら?」とアイデアを転がす。一人では思いつかないような物語が、思いつきのかけあわせで生まれていく。本当に「物語を作りたい」人たちが集まっていたのだ。

司会をしながら、わたしがずっと感じていたのは、「胎動」。

物語が生まれようとする勢いは、迷いを吹き飛ばし、目移りするヒマもなく、ひたすら前へ前へと突き進む。後戻りすることもなく、まわり道することもなく。その胎動の力強さが、いい結果を招いてくれた。足踏みしたり寄り道したりは物語を膨らませるのに必要な時間ではあるけれど、それをじっくりやっていたら、物語はおしまいまでたどり着けなかった。生まれいづる勢いにまかせたことが幸いした。

無数の選択肢の中から直感で選びとった答えを重ねて、物語はラストシーンまで運ばれた。

《仲間とはぐれ、自分が何者であるかもわからなくなったスプーンとフォークが出会い、仲間探しの旅に出かけ、自分たちのアイデンティティである「すくう」と「さす」を見出す冒険物語》。

これにつけるタイトルはどうしよう?
「なんのかたち?」
「ぎざぎざとつるつる」
「スクーとサスー」
「ちいさなだいぼうけん」
どれにするかは、絵をつけてみてから決めさせてもらうことに。

結果的には、2時間という制限時間も、いい刺激になってくれた。
切り捨ててしまったアイデアの中にも光るものがたくさん。あっちの方向に行ってたらどうなってたかな……と妄想するのもまた楽しい。

ワークショップ後も興奮冷めやらぬ人たちから感想をうかがったり、絵本「わにのだんす」を手に取っていただいたりで、会場のEDITORYを出たのは11時過ぎ。

完成した物語にこれから絵をつける島袋千栄さんは先に帰り、わたしとエンブックスの社長で編集長の西川季岐さんと、イベントの企画運営のツブヤ大学の望月大作さんで記念撮影。おでこのてかりが、会場の熱気と手応えを物語っている。


この心のほてりは、ライブならでは。講義も脚本教室も、いつも始まるまではハラハラ。今日は初めての絵本づくりイベントということで、なおさらだったのだけど、終わってみると、は〜やっぱり生はよいわーおもろいわーやめられんわーとなるのだった。

2011年07月25日(月)  ン十年ぶりのラジオ体操
2010年07月25日(日)  捨てられないモノは写真に残して手放す
2008年07月25日(金)  SKIPシティ国際Dシネマ映画祭7日目 審査員ディナー
2007年07月25日(水)  父と娘から生まれた二つの『算法少女』
2005年07月25日(月)  転校青春映画『青空のゆくえ』
2003年07月25日(金)  日本雑誌広告賞
2000年07月25日(火)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/29)

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