消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1916年09月30日(土)

情報をもらった
その辻の建物のかげ
植え込みの奥に
親子猫がいたと
通りをじっと見てたと

このあいだ
子猫の声を無性に聞きたかった矢先

いってみようかな


1916年09月29日(金)

遠くにサイレンの音
火事なのかパトカーなのか
よくわからなくて
窓を開けてみた

下弦の月がのぼり始めたところ
東に黄色い西瓜のように

雲がかかってぼやけても
なお明るい

三すじほど流れる雲の合い間に
いくつか秋の星が光っていた
遠そうだ
ちかりとしたプラチナな白さで

秋の星座を久しく見ていなかったことに気づいた


1916年09月28日(木)

転送しあって浮かれ騒ぎの
有頂天ホテルは
鷹男くん?

善良であるべきか
未熟な技術者となって
犯罪ではないちょっとした悪戯か
KYなノーテンキ仕様で 
単なる意趣返しか

こちらは鶴子


1916年09月27日(水)

トッパセヨ デハナクテ
トツニュウセヨ ガイイカナ
イマハ


1916年09月26日(火)

fade out という手もあるけれど
フェードアウトなんて難しい
忽然と の方が楽だ 
きっと


1916年09月25日(月)

意思ある夢の中で
キミと過ごすひととき

同類ということばを
やっと思い出した

それがこたえ


1916年09月24日(日)

元気ならいいです
どんな暮らしぶりかは
いいです



荒れ果てた土地だった
枯れ草がところどころにかたまって

一面ならまだ救われるけれど


1916年09月23日(土)

お年寄りといわないで
先パイと呼ぶCMがあった
学生たちによる作品とか
人生の先輩
渡る世間はみな先パイ とあった
なるほど

思えばセンパイと呼びかけたことがない
上級生を呼ぶのはさん付けの校風にずっといた
のちに自分は呼ばれても使えない
センパ〜イなんて とても


1916年09月22日(金)

フアンバカリデ
イマユメヲモテナイカラ
ユメユメタレタレノハナシガニガテ
クルシイデス

ムショウニ
コネコノコエヲキキタイトオモウ
イタイケナテノヒラニノルホドノ
フワリトカルイケイトダマホドノ
ミートカニャー


1916年09月21日(木)

イソガシクテネ
イソガシクテ
フリカエルジカンヲモタナカッタ
ムカシノコト
ムカシオモッタコト
ムカシノヒトトキ
トオイジカン
スギタコト
デモタシカニアッタオモイ
ジブンノナカニウマレタオモイ
オコシタコウドウ
ナツカシイキモチデヒモトクコトバタチ
ソウダヨネ
ソンナコトモアッタンダヨネ
ワスレタケレドタシカニアッタンダヨネ
ジブンノヒトカケラ
ココロノスミニオイヤッタコト
フカクタタンダコト
デモキットイトオシイ
ソウイウジカンヲモツ
コトバヲタドルノハソウイウコト


1916年09月20日(水)

そっか
今頃になってわかるよ

わいわいにぎやかにお店するのが
好きだったんだよね?
たくさんお客さんが来てくれて
元気よく過ぎてゆく時間が好きだったんだよね?

それは多分
あなたのお店の時間の過ぎ方だったんだ
独りの時間は別なものだったんだ

イマハ ドウデスカ?


1916年09月19日(火)

うすぼんやり陰って
少し肌寒く
何の意欲も感じない
つまらぬ日だ

ただその活気の無さが
鎮まりであり平穏であり
外は物静かな佇まい

物音の少ない日は
時はゆっくり刻まれる

この空
おぼろぐも というらしい

歯の治療一応終了
風邪で中断したので遅くなった


1916年09月18日(月)

庭を2匹の黄蝶が仲良く舞っている
ミモザを見に行くと
1匹が羽を閉じて下がっている
しっかり固まるまで佇んでいるのだろう

色濃くなっているサナギがあと二つ
模様がしっかり見えてきている

生育中の若木はまだ花をつけない
たくさんの葉は幼虫に食べられている
次の春はどうだろう

どちらかというと
花への期待より
たくさんの羽化を待つような気持ち


1916年09月17日(日)

昼前にミモザを見に行くと
黄蝶が2匹
羽を閉じてサナギにぶらさがっていた

午後にはもう飛び立っていて
いくつかのサナギは空になっていた

あと少しは
色が濃くなって模様が見えていた
じきに羽化するのだろう

一斉にではないけれど
次々に飛びたってゆくのだろう

明日はどうかな


1916年09月16日(土)

SASUKEを見て
突破するという言葉を
こころに付け足した

頑張ろうでも
乗り越えようでもなく
突破しようという思い


1916年09月15日(金)

最近 ミスの背景に
思い込みの即断即決が
多くなったように思う

なぜすぐさまそう思い込んだのか
省みれば合点のいかぬ思い込み
あと少し時間をおけば間違わなかったはず
そういう失敗が並ぶ

コレって老化でせうか


真逆に位置する思いとして
サスケを見て思ったこと

そうだ 
突破する力は
突破しようという思いだ
逡巡なく行動する思いだ

最近躊躇いが多く
その挙句やめてしまうことになる

サスケを好きなのは
突破しようとする勢い
瞬時のエネルギー

そう思っていた

そして
ためらわず突破しようと思おう

でも
実際は思い込みの即断で
失敗することが増えている

コレを老化というのかも


1916年09月14日(木)

サナギは6日ほどで羽化するらしい
見に行ったら2つは空になっていた
次々に飛び立ったのだろうか
1匹が庭中飛び回っていた
残りのサナギも順々に羽化するのだろうか
蝶の樹にはならないのかな


1916年09月13日(水)

遠目には黄色くなった葉に見えた
どこかから散り落ちたのが
引っかかっているように見えた

近寄ってよく見てびっくり
小さな三角の黄色っぽい葉は
葉と思ったのは
モンキチョウ?のサナギだった
初めて見た

他の虫のサナギのように
こんなところに と驚くような
うまい隠れ方をするのでなく

まるでクリスマスツリーのオーナメントのように
大っぴらにヒラヒラと
集まらずあちこちに
葉と見まがうように揺れている
それはそれで巧みな紛れ方なのだろう

ミモザはまだ若く今年旺盛な発育をした
この冬はどんな姿になるのだろう
この小さな美しい命たちはどなるのだろう
あまりに不思議な光景に見入ってしまう

サナギは一斉に羽化するのだろうか
黄色の花咲く樹に
黄色の蝶が舞い遊ぶ
何か風水な景色に思えた


1916年09月12日(火)

トリックやひっかけ
大好きだ
自分がひっかかるのが面白い
種明かしされて
驚き笑いあう
巧妙なほど
してやられたり と
してやったり の
満足顔が楽しい


けれど
詐欺は悪意の犯罪だ
楽しみとは別物だ
悪意に満ちた隠蔽も詐欺だ
国を治めることに
詐欺など許されない

そんなこと
お遍路しなくてもわかるでしょ
そんなに気晴らしが必要なのかね


1916年09月11日(月)

秋はじまる 

秋の大きな空だった
空というより
天空という感じだった

どこまでも青い
きっと遠くまで澄みきっているから
広く感じる

スイートオリーブが
みっしり花をつけているのが上から見えた
庭に出てそばまで行ってみる
キンモクセイにおされてるけれど
頑張ってるね
色がやわらかでかわいい

秋のオシロイバナもすっきりしていて
いい感じ

昼間はすじ雲が向きをそろえて流れていた
夕方になってひつじ雲が一面にうかんで
薔薇色に染まった

金木犀が香る辻道
神社の大鳥居から見る
社の奥の杜の上の大夕焼け
境内にはゆっくりと市の店じまいをしている人

夕焼け雲を見上げる至福
おだやかな気持ちで願った


1916年09月10日(日)

降り出す前の重い気配
ドアを開けるとはっとわかる
始まった
キンモクセイが咲き出した

鈴がふるように花をつけ
甘く通りに満ちる

垣根越しに
真っ白のジンジャーを一輪発見
それはおまけ


1916年09月09日(土)

その思いは
どんなことがあっても抑え込もうと思っている
言葉にすまいと固く思っている

たとえ嘘でも
未来を信じようと言い
希望を持とうと言い

だから
道が違うのです
その道は通れない
そうねあのとき分かれた虹とおなじ

もうすでに分かれた道
きみを護るだけの道

泣かないつもりだよ
誰にも


1916年09月08日(金)

そうよ
わたしは ちゃらんぽらんよ
いきあたりばったり
かくしはしない
あざむこうともおもってない
いつだってまっしょうじき
ひたむきなのはとりえかも
だますつもりはないけれど
かってにおもいこまれてもこまるわ
ちゃんとしたひとねって

でもよくしるひとはしっている
ちゃらんぽらんだねって
そこがいいそこがすきといってくれる
そこがきがあうねって

ひたむきにちゃらんぽらんに
わたしはいきてますよ


1916年09月07日(木)

まだ少し熱っぽいので
夜気をさけて高窓をしめた
湯気のこもる中で湯に沈む
この感覚が好きだ
静かな幸せ感だ
久々にゆったりとときが動く


1916年09月06日(水)

三日臥せっているうちに
体内の流れが緩やかになった

思考も言葉も
求めることも吐き出すことも

急激にならず
いとも平坦に流れる


1916年09月05日(火)

熱が下がらず
体中痛くて寝込んでいた

灰色の狼の群れを見た

私たちは皆テントから出て
一番大きな火に集まった
夜が明けるまで囲んだ

灰褐色の狼たちは
柵の外に群れていた

隔てるものはその一重の柵

世界はこんなに接近し重なっているのだと
不思議な実感を覚えた

一晩中 互いがそれぞれの空間で彷徨う
何の触発も起こらず夜が明け
何事もなかったかのように
平らな草地が広がる
山々は遥かだ

月明かりの下で
ゆったりと王者の風格をもつ毛並みだった
痩せたみすぼらしさなど微塵もなく


1916年09月04日(月)

台風のあと急激に気温が下がって
今朝は寒いほど
9月が足早に去ってしまったような
そんな気になる
でももう一踏ん張り
熱い赤を
最後に咲かせてよ


1916年09月03日(日)

機械一つ替わるだけで
いろいろと分かった

今まで気づかずにいたこと
放置していたこと
腑に落ちないこと
新たな疑問

煩雑な設定と問い合わせを経て
至極シンプルになる

そうだ 道具はシンプルがいい
人が使うのだから
人の目となり手となるべきだ


1916年09月02日(土)

ドラマで 
見返してやるという台詞があった

それ 自分に使いたくなった

自分を見限った自分を見返す
自分を諦めた自分を見返す
見返して返り咲いてみせる

返り咲く って なんかイイね
もう一度頑張れる気になるコトバ


1916年09月01日(金)

黒いウワサの渦中にいる人は
自分より弱い立場の人をおさえつけて
偉そうに振舞うことで
自分の力を誇示しようとする
というより大きく見せかけようとする
きっと善良ではないのでしょう
案外小心劣等感かもしれません

善良なひとは
素の自分で 
開き直ることなく後ろめたさなく
堂々としていられるでしょう

本当に偉いひとは控えめです
それでもまわりの人々は
おのずと頭をさげるものです

強さに憧れる人は彼を評価するかもしれない
でも善良をよしとする人は彼を嫌います
そこが評価の分かれ目なのです
私は キライです




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

*  **  ***  ****        

日付は通し番号として記しています         


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