消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1916年04月30日(日)

雨だけれど蒸し暑さはなく
クールに静かに暮らした
中の作業もはかどった

おとなしい梅雨だといいけれど
台風も暴れず静かに行ってくれるといいけれど

梅雨入りが早いと いいことあるのかな


1916年04月29日(土)

結局後ろタイヤだけ交換した
その時になればまた前タイヤだけ交換する
それはなんだか楽だった

新しいのに買い替える時って
登録や何やかや書類記入が面倒だったし
オプションパーツをすべて移してもらうのも
案外時間取っていたし

それがないだけ直ぐ作業が終わった
値段も安かった

このご時勢 
まだ使えるのに処分というのも何だか悪いし
エコした気分


1916年04月28日(金)

タイヤがもうだめです と言われたら
いつも新しい自転車に買い換えてきた
元々安い自転車だから
前後ともタイヤを交換するなら
あと少し足して新しい自転車を買う方が
全部新しくなって安心 そう思っていた

だからいつもきれいな車体で
ぼろぼろの自転車に乗ったことがない

今日も後ろタイヤがダメと言われて
大きい店に新しいのを買いに行こうと思った

でも まてよ

今までなら
前輪もそのうち直ぐダメになるだろうから
もう買い替え時と考えていたけれど

前輪はまだ大丈夫なんだから
一度 がんばってみようかな
車体がボロくなるまで
タイヤ交換で続けてみようかな
古びた自転車もいいかも
でも ブレーキが古くなると怖いかな

思案中


1916年04月27日(木)

自分では本屋で手に取ることもないだろうジャンルの
作家の名前も知らない小説
話を聞けば面白かった

好みの違う人の話を聞くのは楽しい
その本を好きと思う人が熱心に話してくれるのは
きっと自分で読むより楽しい


1916年04月26日(水)

赤いベゴニアの前を通る
いろんな場所で見かけるけれど
好きではない
やけくそな赤だと思う


1916年04月25日(火)

バイカウツギ(ベルエトワール)が
ひっそりと咲いていた
品のよい香りを絶やさずに

今日まで気づかなかったよ

今まで一輪開いてもその香に気づいたのに
今年はマツリカがやけに盛大に花をつけて
その強さに隠れていた

今年は元気な花に気をとられて
品の良さを忘れていた


1916年04月24日(月)

やせ細った白樺の
枯れ枝の合い間の生きた枝先に
ことごとく緑の実が下がっている
まるで寿命を自覚して
力を振りしぼっているかのように


1916年04月23日(日)

髪を切った


風になびく髪より

風の通る髪がいい


1916年04月22日(土)

一日しずかに動き続けた
そういう労働のしかた

こま鼠のようにではなく
こぽこぽと音たてて流れるせせらぎのように
絶え間なくしずかに

それはたのしい働き方

Mozart をかけていたからか


1916年04月21日(金)

今日はもう
ふらないのかな 雨はもう
おわりなのかな 梅雨はまだ


1916年04月20日(木)

亡くなって記事が出て
書評を見て本を買った
もういない人の本を買った
もう新しい言葉を生まない人の本
へんだけど


1916年04月19日(水)

ウラと表があることに
最後の最後まで
気づいていなかった

でもウラはウラだし 表は表
ウラは表にはなり得ない


1916年04月18日(火)

哀しい思いを継ぐモノを
残すことはないのだと
きっぱり君は言う

少し未練があるけれど
そうすることは
気持ちを前向きにさせるのかもしれない

君の思うようにした


1916年04月17日(月)

深山幽谷
岩を穿つ大滝より

水底の小砂をふるわせながら
涸れることなく流れ続ける
小さき清流

そんなふうに生きたい

爆発的エネルギーの短距離走者ではなく
息を上げず肩をふらず
無言で淡々とゆく長距離ランナーがいい


1916年04月16日(日)

大人の目線では気づかない
小さな野いちご

みつけて興奮して
仁王立ちになったね

目を輝かせて
夢中になって採っていたね

小さくて落っことしたり
踏んづけてもいたけれど

ちいさなひとのエネルギーは
そうやって大きくなるんだね


1916年04月15日(土)

いつまでも心に持っているのは
きちんと謝罪していないから
相手に謝っていないから
責任を逃れたから

風化できずに
ずっと持ち続けるのだろう
時を経て より鮮明に

責任からなぜ逃げたのだろう
なぜ放置したのだろう
悔恨というより
恥ずかしさだけだ

ひとは謝らねばならぬ
そのことを 忘れてはならぬ


1916年04月14日(金)

そうだった
イソガシイって言っちゃいけないんだった
心を亡くすんだった

思い出させてくれて
ありがとう

ゆっくり生きたひとの言葉と
しばらくつきあってみます


1916年04月13日(木)

夕刻 シャリンバイを見に行った
甘すぎないいい香りが満ちていた
シャリンバイの花と香り
今まで知らなかった
熟した実を葉陰に見たことはあるけれど
植え込み用の地味な樹木と思っていた
これはけっこう好きかも
植えてみたいリストに加える
教えてくれてありがとう


1916年04月12日(水)

準備が足りないとか
行き当たりばったりだとか
キミを非難してきたけれど

裏返せば私が臆病で
失敗を恐れていただけかもしれない

躓けばその時考えればいい
転べば起き上がって土を払えばいい
立ち止まってしまうことなく
考え込んでしまうことなく
とにかくいつでも前へ進め
キミのその生き様もよきかな かも

でも取り返しのつかない失敗だってある
いつもそう思ってしまう私が臆病なだけかも


1916年04月11日(火)

今年は春に寒さがあったから
遅れて再び春が戻ったから
花たちが我も我もと一斉に開く
それは北国の春のよう
夏山のお花畑のよう

うつくしいなと思う
うれしいなと思う

ものごと悪いことばかりではない
側面にちいさな喜びごともそっとある


1916年04月10日(月)

どんな場面であっても
だからこそ
意気投合ということがあるんだね

新しいボランティアカップルたちが
その場の雰囲気でなく
意思の絆で固く結ばれることを祈ります


1916年04月09日(日)

コラムの結びには
(中略)目下の複合災害を、
せめて大切なものを取り戻す契機にしたい。
足るを知り、助け合う生き方。バブル以前の忘れ物である。 

とあった
 

バブルって何だったのか
崩壊って何だったのか
すべてのひとに関係あったとも思えない
でも影響は受けたでしょう
世の中すべてが躍ったのでしょう

ものすごいスピードで失ってきたもの 
気づきもせぬまま捨て去ってきたもの
何が気づかせてくれるのか
それが 災害 というのはあまりに哀しすぎるけれど
それでも気づけぬままよりいい
大切なものを大切と気づいて
大切に生きてゆく暮らしに戻ろう


1916年04月08日(土)

ずっとキミに腹を立ててきた
いつも腹立たしさが先にたった
でも本当はキミは可哀相だったのかも知れない
一生懸命頑張ってきたのかも知れない
本当は称え応援しないといけなかったのかも知れない
そんなこと今まで考えたことなかった気がする
ごめん


1916年04月07日(金)

女だてらに男気あふれるひと
かっこいいと思う

でも女らしさに回帰する
それが自然なかたちと思う


1916年04月06日(木)

愚痴は言わないほうがいい
言ったところで心底楽にはならない


1916年04月05日(水)

確かめりゃ済むことを
確かめもせず
うだうだ取り繕うことばかり手回しするひと

どうでもいいことに
こちらは振り回されるだけ

結局のところ
ぶっちゃけ裏話で
真相は大笑い

美味しいお菓子をひとつ覚えた
そんなところでしょうか


1916年04月04日(火)

紫蘭が咲き始めた
少し陰になる樹下に
艶やかな色が群れて
はっとする


1916年04月03日(月)

雷は好き
豪州の落雷研究の特集を見た
映像が素晴らしかった
美しかった

いろんな事故死があるけれど
雷に打たれて死ぬ というのに
ふと憧れてしまったり

長い金属のポールでももって富士山に登れば
落ちてくれるだろうか
ショック死だろうか
黒こげになるんだろうか
一瞬なのかな
怖いのだろうか
でも雷は好き


1916年04月02日(日)

晴れやかな気持ちで
あなたを ゆるそうと 思う

軽やかに風に吹かれて
気づけば懐かしい歌を口ずさんでいた

夕風の優しいあたたかさに
笑顔という言葉を思い出す
笑顔を育てるという言葉を思い出す
普段は特に気にしないけれど


1916年04月01日(土)

笑顔を育てる
勇気を育てる
未来を育てる

そんなような言葉がTV画面に出た
何のCMかは気づかなかったのだけれど

何気ないようでいて
素晴らしい言葉だと思う
分かりやすくそして根幹だ

そうだ
次の世代の笑顔を育てるのが
ひるまぬ勇気を育てるのが
おとなの仕事だ

そしてそれは
育てるといいながら
大人も育ってゆくのだ
それは未来が育つこと

自分の笑顔も育てる
自分の勇気も育てる




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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