消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1913年10月31日(金)

たっぷり水をまいた
本当は無視しようと思っていたけれど
頑張らせて淘汰しようと思ったけれど
やっぱりね無理だった

どんどんヒートしてゆく環境で
自力で生きのびてほしいのだけれど
がくんと項垂れるのは忍びない

梅雨らしくないです

汗だくの一仕事だったけれど
しっかり水をあげたら
自分の身が軽くなった気がした
疲れたはずなのに
なぜかすっきりしゃんとした


1913年10月30日(木)

この熱風の向こうは
もう梅雨が明けているのだろうか

吹き荒れるエネルギーに
ただ圧倒される

きっと最後の一雨だって
大暴れしてゆくのだろう

梅雨のしとやかさなど
大昔の話だ


1913年10月29日(水)

疲れたね
疲れたけれど
よかったねよかったね
うれしくてうれしくて
自然に顔がほころんでくる
ちいさな命はあたたかい
そばに働く人もあたたかい
ミラクだと思う
天からきみへの贈り物


1913年10月28日(火)

熱気と怒濤で
よくわからないが突き進んで
結果オーライで

すやすやと
一匹の子猫が眠る安堵

犬はオヤツをもらっている


1913年10月27日(月)

子猫騒動 今日は疲れた
子猫一匹 なんて大変なんだ
母猫って偉いんだなぁ
親はやっぱり偉い

それと夢の宝くじ
何年後に実るだろうか
きみにあげる


1913年10月26日(日)

重たげに曇った梅雨空を
さほど厭わなくなった
というより ほっとしたりもする

いかにも夏! というギラギラを
敬遠しているかも

海もプールも行きたくない
やっぱり山でしょ高原でしょ
水辺なら瀧や清流 と言いたくなる

これを老化という らしい


1913年10月25日(土)

今の私の生活のリズムはよろしくない
きみも

だからあなたとすれ違う

こんなリズムを続けていたら
老婆になってしまう

浦島花子になるかもよ

成長ホルモン美肌ホルモンを
大切にしませうね


1913年10月24日(金)

夏は冷たいお茶漬けが最高だと思っている

定番ベースは
ふじっこのドライの細い塩昆布をいれて
冷蔵庫のおーいお茶で

気分で色々トッピングする
梅干とかお漬物とか

今年のブレイクは
冷凍保存した青山椒
さっと湯通しして冷凍しただけなので
パラパラと緑色がきれい 固くない 
佃煮じゃないので 純粋に青山椒の風味

お茶で山椒の痺れもほどよく

しゃきっとするぜ と思わず言ってしまう

CMしてもいいくらい


1913年10月23日(木)

習うというのは時として絶対的だと思う
独習で本を見たり映像で見ても
実際目の前で習わなければ
難しいこともある

パンの生地をこねる に初挑戦

ケーキとは違う 生きてるなと思う

パンは職人さんのもの と今まで思ってた
でもいろんな簡単レシピを見るにつけ
ふと火がついた

一人でチャレンジしてみたけれど
ほんとうにむずかしいとわかった

習ってみたいと思った


1913年10月22日(水)

夜の雨が
庭の空気を生臭くする
生き物が一杯蠢いているような
黒くて重い風が入ってくる

窓を閉め切って
エアコンの風の中に居ると
季節を忘れる
生きていることを忘れる
静かなオブジェのような気がしてくる


1913年10月21日(火)

テーブルはやめた
派手めな設えはこれ見よがしだ
こじんまりと分相応でいいのだ


1913年10月20日(月)

七夕は旧暦でするのがよいと
年配(高齢)の方が投稿していた
天候の定まりや星の配置
旧のその時季だからこそ成り立つ とあった

本当にその通りと思う

今は強引にこの時季にしてしまうけれど
めったに良い日にめぐり合えない
一年に一度の逢瀬なのに
いつも気の毒な二人
軒下の笹飾りはともかく
天の川さえ拝めない

世の中はともかく
その人の言うように
8月にそう思いながら見上げてみようと思う
夏の壮大な三角があるだろう
大きな白鳥が翼を広げているだろう
そしてベガとアルタイルがいる


1913年10月19日(日)

その先に何が見えるのか
ちいさな人に何が見えているのか
大人には見えぬものを
真っ直ぐに見据える

風の向こうに輝く鏡
暗い板間に響く太鼓
鈍い黄金色の鈴の音の降る


1913年10月18日(土)

相棒が変わったのですね
どこなりと自由に出かけ
野営だってこなせる
独り身のように生きて
夜空を仰ぐ
天に何を願うのでしょうか
神仏は頼らぬと言ったけれど
小さな生き物たちも
大宇宙の力で生きているのです


1913年10月17日(金)

長いインターバルも必要だ

リズムを刻み続けるだけでなく
リズムが壊れることも受け入れ
リズムを崩すことも必要だ

木の葉を揺らす風にリズムはない

すべて大きなサイクルの中
その中の一つのインターバル


1913年10月16日(木)

ああばったりと
会いたくない人に出会ってしまった
大きな通りですれ違った
行く先が逆だったから
互いに気付き声を掛け合っただけ
でもどこか白々と
以前のような嬉しさを互いに顔に出さなかった

もう近況は知らない
あの一言で 終わったから

互いに違う世界に居る


1913年10月15日(水)

本当に長いゲームだった
最後の最後でやっとブレイクできた
いや 
やっとブレイクできて 終わらせた

去年ナダルとのゲームも長かった
雨で何度も中断して 延々と続いた
晴れ間が見えたり かき曇ったり
そのたびにボールボーイたちがシートを延ばしていた
ある意味ゆったりしたスポーツだ
選手も観客も 人々は待つことを受け止める
それが紳士(淑女)ということだろうか
今年は可動式の屋根がついた
天気に恵まれあまり使われなかったけれど

お互い譲らず 体力も技術もだけれど
一人で何時間も闘い続ける精神力がすごい
淡々と静かだけれど真にハードだ
チームメイトはいない
ファイナルセットは どちらが先にくずれるかだから
自分をコントロールし続ける精神力だ

淡々と静かにプレーするところ
終わってもさばさば静かなところ
黙々と練習してきたところ
これからもエンジョイしてゆくところ
炎の見えないところが好きだ
チャレンジャーでなく王者なのだ


フェデラーのサーブを見ていて
いろんな人の足を思い出した
君の膝上の筋肉も
ラケットの形も
肩にかけたタオルの色も

私は言葉の足らない娘だった
一言を飲み込んだまま


1913年10月14日(火)

人間 死んだ眼でいたらダメなんだね
生きた眼でいなくちゃね

外国の小説の中の美しい女性の
憂いを帯びた瞳 に憧れても
全く出来なかった昔

当たり前だね
元気一杯の少女に真似できる芸当ではないのだし
お話の中のことだし

生きてる人間
現実を生きるためには
生きた眼でなくちゃね
晴れの眼でなくちゃね

晴れていよう


1913年10月13日(月)

大歌手のようだけれど
前はとくに好きでもなかった
DOLLっぽく感じて

だからたまにTVで見かけるくらい
曲も流行するから聞こえてくるくらい

でも最近 少し見方が変わった
TVで見かけるとなんだか元気をもらう
つくりものでない輝きを感じる
年齢がわからない衣装以外は

眼の輝きがいつも楽しそう
どんな時もその輪の中で一番愉しんでる感じがする
それに周りに対して区別なく丁寧な人だと思った

眼が晴れやかです
それも周りへの心配りなのかな
一応大きな娘の母だったりする人


1913年10月12日(日)

晴れた気持ちになれぬとも
晴れた顔でいよう
晴れた眼でいよう

せめて暗さをふりまかぬよう
せめて少しの明かりも分けられるよう

眼の輝きをなくさぬように
こころの輝きを曇らさぬように


1913年10月11日(土)

長々と断りは要らぬ
行かぬと決めたこと
記念碑ではないのだ
先の定まらぬ通過点に過ぎぬのだ

貴方の自己満足が一つ増えた
それだけのこと


1913年10月10日(金)

手に入れたいものがある
知りたいことがある
だからひたすらねばる
探し当てて手に入れる
満足と安堵
それが無いなら
簡単に諦めがつくなら
所詮それだけのものでしかない


1913年10月09日(木)

モドカシサ アリマスカ
イラダチデショウカ
ソレトモ
サッパリシマスカ


1913年10月08日(水)

人前で泣けないときは
隠れるしかない

祝い事があっても
暗い気持ちは消えないのだから

生きるのが辛い というのではないけれど
生きるのが面倒 になったとき
それでサヨナラできるなら

そういうワケにはいかないけれど


1913年10月07日(火)

今日一日ほんとうに何もしなかった
時間の観念なく
ただ静かに佇んでいた

涼しくて
高地にリゾートしているような
そんな夕暮れを迎えた

明日は何かを思い出せるだろうか


1913年10月06日(月)

何もせず何もせず
かすかな意識の中で
時間が過ぎた
不思議な時間の中にいた
脳に何かが足りない気がする
酸素でなく水分のような

何かを考えていたのかと言うと
何も想い廻らせなかったような
重い時間


1913年10月05日(日)

シャープに切れ込んだ白のハイビスカス
宗旦木槿に似た底紅
復活して一輪やっと開いた
毎年はらはらさせるスローな奴


1913年10月04日(土)

激しい雨の後
今朝はとても涼しくて
一日さくさくはかどるような
安堵が先にやってきて
ただぼんやりしてしまう

気温が低いと湿気を感じない
昇ってゆく蒸気を感じない

地面の奥深く
静かに浸み込んでゆくのを
聞いている気がする


1913年10月03日(金)

テーブルをほしい
設えが ちょっと難しい


とぎれかけた記憶を
少し辿ってみようと思う


1913年10月02日(木)

キミの尻尾を見た
あるだろうとは思っていたが
しっかり見た
トカゲのように切れていた
トカゲのように切っていた
自分を捨てるんだね
守りたいものはなに

キミの言葉に涙した日もあった
嘘と知らず

でも本当にもういいの
嘘つきは嫌いだ
許す気がない
嘘つきと付き合う根気はない

誰かが慰めの言葉をくれる?
そのための嘘
それこそくもの巣だね

虚栄のための虚構に知らず組み込まれ
キミの家族はいい迷惑だろう

キミのことはもう気にしない
キミはキミの人生を生きているのだから


決着はため息だ


犬においしいものでもあげよう
ブラッシングして撫でてあげよう
きっと涼しい顔するだろうけれど

あたたかなお腹がゆっくりと動悸する
それは安らぎだ


1913年10月01日(水)

少しばかり 変身したい
いえ 変心か




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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