消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1913年08月31日(日)

久しく月を見ていない気がする
ゆとりがなかった

夏の星すら探していない

星を忘れて眠っている

夜空を知らぬ
夜風を知らぬ


1913年08月30日(土)

裏切るかもね
疎遠という言葉の通り

あなたの世界は広がって
人脈も広がって
私の比重は軽くなる
そして寧ろ
私はそれを望んでいる

私は私の世界を深めている
あなたの居ない世界

疎遠という言葉を使うなら
仕掛けたのは私
あなたも望んでいると思うから

それを裏切りと言われるなら
否定はしない


1913年08月29日(金)

そのちびっこの眼差しに
ずっと感じてた違和感

こちらがちょっとつまってしまう
謝る必要もないのに
かといって腹立てる理由もない
ただどこか居心地悪く
おさまりのつかない気持ちになる

ふと今
奈良美智の女の子のまなざしを思い出した
似てるのかも

絵を見たときは
子どもの気持ちってこうなのかな
と思っていたけれど

実際に直面すると戸惑う


1913年08月28日(木)

一番無駄なく流せるラインを止める
ラインに乗ろうとしない
流れを自分勝手に変える

もう少し聡明な人と思っていたよ
思考回路が急激に老化してませんか?
もしもし?


1913年08月27日(水)

実りなくどれだけの時間が消えただろう
やっと辿り着いた

内祝だ
ささやかに打ち上げる

なんと裕福に使える時間
仕事が苦にならない
スパートできる


1913年08月26日(火)

鳥の声が騒がしい
窓下の屋根に三羽の雀がいた
どうも親鳥が子達を追い立てている
巣立ちして訓練を受けて
あとは自立を促される

親に近づこうとしては
すごい剣幕で追い払われ
すごいダッシュで追い立てられ
戸惑って途方にくれてるような子達
一羽 飛び立っていった
もう戻らないだろう
残る一羽も屋根の先へ追い立てられ
大屋根の方へ羽ばたいた
きっと上から振り返っているだろう
何なんだ?
そして野生の本能が悟らせるだろう

親はもう追わない
これで仕事は一区切りついたのだ
新しい営みを始めるのだろう


1913年08月25日(月)

あと少しで一先ずはゴールが見えてくる
そう思うと少し気持ちが軽くなって
心なしかはずむ気もする
その後は振り出しに戻る
新しいコースを見定めて
スタートしなければね
今度は 歩き にしよう
持久走は御免だ


1913年08月24日(日)

おたまじゃくしが降ってくるなんて
遭遇したら私はソットーする

絵本ではかわいいけれど
池に泳いでいたら可愛いのかもしれないけれど

落ちてきたら怖い
蛙が落ちてくるより怖い気もする
やっぱり Xです
受け付けませんごめんなさい


1913年08月23日(土)

検査三つ
やっと受ける覚悟ができた
怯えを抑え込んで

君は
もっと怖いのだろうね


1913年08月22日(金)

生まれ変われるなら
ほんとうに
生まれ変わりたい
別の人生を歩きたい
そうすれば
君の苦しみも生まれなかった


1913年08月21日(木)

できないのを
何かのせいにしているが
本当は自分の問題


1913年08月20日(水)

風をまとって生きる
風を感じて生きる
風の中に生きる
風の世に生きる

そうだった
その名に刻んだはずだった


1913年08月19日(火)

風をまとって生きるということ
空気を取り込んで生きるということ
曇りの日なら
湿気を含んだシャツもまた
そのままでいいのかも
毎日 ぱりぱりガンガン
お日様ふっくらに乾かなくても
そう思えた

それがナチュラルかな
キャンプ生活もよきかなって


1913年08月18日(月)

疲れて言葉がない
見つからないのでなく
nothing


empty


それは透明だろうか

明るい白へ昇ってゆくのだろうか
闇の底へ沈んでゆくのだろうか


1913年08月17日(日)

白合歓の花が一気に咲き出した
夕刻からふわふわと
ケサランパサランのように

白合歓はまんまるだ
妖精空間になる


1913年08月16日(土)

カレニハ

プレッシャーデナク
カイカンカモ

ナルシストダカラ


1913年08月15日(金)

誰かが窓を開いた

突然に匂蕃茉莉の甘い香りに
驚く

今日は雨になる
雨の音がする

久々に
ゆっくりと仕事をこなそうと思っている


1913年08月14日(木)

足音を立てぬキミ
いつも一人で食事する

他人の食事の音が気になると知った

それなら
雑多な生活音に埋もれればいいんだ

木を森に隠すように
些細な音など紛れるように


1913年08月13日(水)

哀しさも寂しさも
飾り立てずに認めることから
はじまるのだから
しあわせは


そのことに気付けば
小さなしあわせがみつかるから

大きなしあわせ なんてないんだよ
どれだけ気持ちをふくらませたか なんだ


1913年08月12日(火)

可愛いひとを
したたかに
懸命に
演じ続けるひと


1913年08月11日(月)

かなしくて かなしくて かなしくて
なさけなくて なさけなくて


ヒトヲ テンビンニ カケルナ


キミが何処で夜明かししようと知らない
護るべきものを間違っているだけだ

甘えるな
独りよがりのナサケに自惚れるな


それは気配りでもなんでもない
ジコチューなんだよ
ジコトースイなんだよ

とことん難儀と付き合う覚悟を持てよ


1913年08月10日(日)

鳥は枝を飛び去り
馬は野を駈ける
花野にあたたかきもの


1913年08月09日(土)

この時季の
夕刻前の空の色を何色と呼ぶのだろう

まだ明るい青空のすその方が
ほのかにピンクでオレンジでパープルで
甘く優しい佇まいは黄昏とも違う
燃えるわけでもない
藍も群青も始まらぬ
日はもう山の向こうへ消えたのに
まだまだ午後の明るさなのだ

この空の色を指す言葉を知らぬ
この時間の呼び名を知らぬ


1913年08月08日(金)

私は正々堂々としています

自分の決断で行動するから
責も負う覚悟でいるから
反論も抗議も受け容れるびくともしない
誤りなら正す過ちなら謝るつぐなう
要領よく知らん顔は しない

そう生きているつもりですが


1913年08月07日(木)

へぇー で終わる話
マニアックな本を読んで得る知識は

それより生の話を聞きたい


1913年08月06日(水)

慈しむ はずっと在った
でも
愛する はどうなんだろう

いつのまにか
慈しむ だけになっていたような
愛するをどこかへ忘れてきたような

どこかで道を間違えたような
選択を間違えたような
突然わく不安


1913年08月05日(火)

君はもっと
大胆になればいいんだよ

所詮この国は
潔さをよしとする

ねばねばちびちびどろどろは不可
好かれない
私たちも嫌いです


1913年08月04日(月)

その花の種の鞘は
似ても似つかぬ奇妙な形に見事に爆ぜて
一瞬のうちにシンプルな造形に収まった
はじける力は掌に痛いほど
小さな世界の爆発

面白くてどんどん触れてみた
多分ムラサキケマン


1913年08月03日(日)

溜め息をついていたからだ
小さな溜め息を吐き続けていたからだ
それで唇を少し開けていた
だから喉を痛めて治らないのだ

ぐっと口を結ぶ生き方を
忘れていたのだ


1913年08月02日(土)

季節の訪れに気付かぬ主に

イカリソウがイチゲが
ヒメシャガがエビネが
ヤマブキソウがスズランが

山の花たちは
なんと健気に生きていることだろう

もうすぐヤマアジサイが開くだろう


1913年08月01日(金)

捨てゼリフを吐く人
気取った仮面の重さに疲れ
閉塞感と苛立ちと怯えを払おうとして
勝ちを誇りたい決め台詞のつもりだね

でも
本質的に君は何も代わっていない
負けたと思いたくない自分へのカッコつけ

しあわせが見えてない




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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