消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1908年07月31日(金)

小さな手作りをして暮らしたい
好きなデザインをして自由な服を着て
糸や針をこよなく愛して
作った物を大切に使って暮らしたい

値段やデザインに関わらず
製品を買う ということに
少々飽きました

素材を楽しんで
自分の手から創り出したい


1908年07月30日(木)

本当は
星を隠すイルミネーションはきらい

本物の
満天の星をみせてください

でも
その菫色の山に降りた星屑に
涙が出ました


1908年07月29日(水)

もう秋も終わりになってるんですよ
秋になったら という約束
忘れましたか

忘れたというより
約束したけど捨てちゃった ですか


1908年07月28日(火)

店頭の強い香りに惹かれて
カサブランカに似た白いユリを買う
新しいつぼみが徐々にほどけて
内側はほのかなピンクだった


1908年07月27日(月)

室温を高めにしてみた
冬眠前の熊みたいに
気合が入ってくる
やたら動きまわる


1908年07月26日(日)

ケヤキの葉が
ばさばさと
音立てて落ちる
そういえばいつかも
自転車の前かごにいっぱい降ってきた
あっという間に落ちてしまう葉だね


1908年07月25日(土)

暮れた細道で
ちりんちりんと か細い鈴の音
柵の陰に黄色茶の猫
どこの子かな
近寄ると逃げて止まった
しゃがんでそっと手を出してじっとしていたら
逃げかけてまた寄ってきた
鼻先を少し手に近づけた
ありがとう
明るいときに会いたいね


1908年07月24日(金)

凛々しさは 優しさを含むと思う
優しさを感じない凛々しさなんてない
自己本位の凛々しさなんてない
強さであり潔さであり
勇気でありやわらかさだ


1908年07月23日(木)

たっぷりの雨のあと
夕暮れの空気はやわらかい
どこも痛くない
やわらかな美容液に
浸っているような


1908年07月22日(水)

峠を越えようとしています
きっと
明るい 開けた下界が見える


1908年07月21日(火)

過去の栄光を取り戻す 
なんてことを考えてはいけない
時間は取り戻せない
新しい自分が栄光をつかむ
そう考えるべきだ
レコードなんて常に過去になってゆくものだ
絶えず誰かに書き換えられるものだ
新しい自分で挑戦するから楽しいんだよ
結果に関係なくハッピーになれるんだよ
自らの挑戦はいつも楽しくあるべきだ


1908年07月20日(月)

悪い思いの湧かない人間などいない
ただ 深い人になればよい
深ければ底へ沈めておける
浅い人がすぐ表へ出させる
深さは成長の跡
成長のない人間は浅いまま

あなたは大人になれましたか
深みを育てていますか
心を奥深くしていますか


1908年07月19日(日)

なんとかなると思っていて
いつも遊んでばかりいて
切羽詰らないと何もできない
小さいときとまったく変わってない
でも だから
病まないで生きているのかも


1908年07月18日(土)

またしても
手からするりと取り逃がす
満足をしないからタイミングを逃す
妥協というのでなく
よさをみつけて賭けてみればよいものを

運もツキもじっとしていないんだから
速さも勝負のうちなんだから


1908年07月17日(金)

自分でつくった
いろんな記念日が過ぎてゆく
意識するのはやめたのに
過ぎると気になる
積み重ねた想いを壊すことはできなくて
遺跡の古い石塔のように
意味の在るような無いような
ただ朽ち果てるを待つだけの
長い時間


1908年07月16日(木)

いくら和風っても
きのこスパゲティーに塗り箸は ・・ 

オリーブオイルがすべるよ
食べにくいです
からまなくて美味しくない


1908年07月15日(水)

ありがとう
あなたの応対に何かがほっとした
面識のない初対面のあなたです
そしてこれからも会うことはないでしょう
でも私に置いていったもの
軽やかな柔らかなあたたかさ

わたしはずっと硬かったでのす


1908年07月14日(火)

愚かなことを繰り返している
いったい何をしているんだろう
自分の時間を自分で食い潰している
時間ほど平等に与えられているものはないのに
一番大切に使わなければいけないものなのに
自覚が抜けている
何を得られたというのだろう
失ってばかりいる
自分の責任です 愚かです
人のことばかり言って自分ができていないです
みじめです
自分で自分を組み立てられずにいる


1908年07月13日(月)

あなたは大人としてずるいひとなんだと思う
自分が楽になることだけを考えている 
無償の愛など与えることは無くて
自分に与えられることばかり望んでいる
得られなければ 自殺願望

そんなこと考える暇に見習えばいい
無償の愛をさしのべているのは
まわりのごく普通の人たちです
もらうために与えるというのでなく
ただ与えるだけという心の解放を知らなければ
幸せはこない
子として家族として友として本当ではないから


1908年07月12日(日)

お寺でいただいた御香
本当は香炉を使うのだけれど
部屋に置いてるだけで
とてもいい匂いです
安らぐとか癒されるでなく
清浄な気持ちになる香りです

この香木たちの生まれはどんな所だろう
インドなんだろうか中国なんだろうか
暑いのだろうか寒いのだろうか

どこに満ちている香りなんだろうと思う


1908年07月11日(土)

生まれてきてよかった
生きていてよかった
そう思える人生に
幸せを見つける生き方
そういうタイトルを見るにつけ
それはプレッシャーだと思う
しあわせを見つけなければ生きてゆけない と

そうだろうか
生まれた命は死ぬまで生きる
自分のしあわせとは関係なく

  それじゃ他の生き物と変わらない ですか ?
  人間らしくない ですか?

人が他の生き物と違うのは
自分以外のものの幸せを考えることができること
自分以外のものに幸せを与えることができること
そこに幸せを感じることができること

それが人間らしい生き方 と思うけど?
自分のハッピー追求だけなら
他の生き物だってしてると思う


1908年07月10日(金)

私は不幸せな人間だろうか
哀しい人間だろうか
自分ひとりの墓というものに憧れる
誰それここに眠るという墓標に憧れる
さもなくば海や山に 水か土に
還して欲しいと思う

人は一人で死ぬものだと思う
そしてまた生まれ変わるものだと思う
家族も人生もまた違う形になるのだと思う

生まれ変わりたいのは 小さな小鳥
きれいな囀りで林を飛び交い
花蜜や木の実をさがして雛を育て
短い命を燃え尽きる
大きな鳥や獣にとられたり
凍えて死んでも当たり前の命として
普通にそれを受け入れて


1908年07月09日(木)

またしても
「妙だね」
と云った
それで終わり

そんな責任逃れ
あるだろうか
アナタでしかないのに


1908年07月08日(水)

ほんの少しのファイトで
腰を上げればすぐ済むことを
いつまで放ってきたんだろう
怠慢でしかない
もっと早くすればよかった


1908年07月07日(火)

そんなことを真顔で言えるなんて
呆れるばかり
言えることを不思議に思う

小さな赤いトマトが
物理的に証しているのに
あなたも自分で認めているのに

なぜ最後に誤魔化すのか


1908年07月06日(月)

子どもの頃 行事というものは
「その日」に意味のあるものと思っていた
「その日」が待ち遠しくて
「その日」にはしゃいだ
たとえ当日あわてて準備しても

この頃は 行事は準備に意味があるらしい
年々前倒しに準備期間が長くなる
めいっぱい準備を楽しんで
当日はもう残り火みたいな感じ
なんかヘン

街は喧騒だ
お化けかぼちゃが消えたら
ツリーのオーナメントや
サンタ缶のクッキーが並んで
もうごちゃごちゃになる

ゆっくり霜降る秋を待つことがない
晩秋は晩秋さがいいのに
街からしみじみさが消えた

小さなひとたちは
次から次のお祭り騒ぎの中にいる
こんなでいいのかな
もっともっと退屈をたっぷり
味わえないといけない
でなくては創意も生まれないと思う


1908年07月05日(日)

がらんと人気のない部屋で
独り奮闘していても
誰が知るわけでもなく
結果のみ明日に持ち越す
少し疲れる


1908年07月04日(土)

結局は待っているのだ
わくわくしたくて待っているのだ
あなたを待つ気持ちが 支えているのだ
殺風景な景色の中で 掌にそっと
小さな温かなものを包んで

冷たい風が吹き抜けて
色づいた木の葉が舞い落ちてきても
頬は火照っている


1908年07月03日(金)

手近な代用で誤魔化さず
きちんとホンモノを用意して
片付けてゆこう
手間を惜しんでも
結局後で後悔することになる


1908年07月02日(木)

土の上に立つことはよいことだ
水の辺に立つことはよいことだ
佇むことはよいことだ
夕日の落ちるのを眺めているのはよいことだ
あれやこれや よいことはきり無くあるのに
何もしないのは よくない


1908年07月01日(水)

自分の足りなさに気づく

ずーんと重くなって
沈んでゆくカンカク
水底へ 
ゆっくりと
透明な中を 
しずかに

平らな白い砂底に
明るい光がゆらめいている

単なる傍観者になって
何もせず居る




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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