消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1905年10月31日(火)

抱きしめてやればよかった
いってしまうのなら

ごめんね

胸に涙があふれてくる

抱きしめたい
忘れていた感情 不意に


1905年10月30日(月)

恨みや敵意という悪魔のカード だった
なるほどね


1905年10月29日(日)

どんぐりがころがったまま
松ぼっくりがころがったまま
大きな落ち葉がかさこそしている
もう子猫はいないのに


1905年10月28日(土)

嘘つきだ ほんとうに
あのビョーキっぷりは何なのだ
そのピンキーぶりは何だろう
廃墟の緑を訪ねるのだろうか
灰色の森の奥に栗鼠を探すのだろうか

昔の少女小説なんぞをふと思った途端に
こんなことになるのだから
出合いたくもなかったのに
私はもう そこにはいないのに


1905年10月27日(金)

高齢の女性が話していた

わたしにだけ とくべつに
みんながいたから こっそり
くれたの

ナニソレ
そう言う場所や時を選ぶ必然性あるのかしら
裏取引や愛の囁きじゃあるまいし
外国の少女小説じゃあるまいし
お婆さん同士でそういうことするのが楽しいのかしら
スリルがあるの? 絆と思うの?
貴女は特別よ なかよしよ って
裏返せば 意地悪やいじめやハミゴもあるんだきっと
表面取り繕ってナカヨシしている人達ですら

私はなんかすごーく嫌な気がしたんですけど
私なら 皆のいない場所できちんと渡したい
なんか オイオイ って感じた私が変なのか


1905年10月26日(木)

少女のとき
懺悔の小窓に憧れていた

今はない
どんなことがあっても
心の奥でする
封じ込めて
それが愛だと思うから

許しを乞うて何になる
許されて楽になるのは自分だけ


1905年10月25日(水)

みんなハバタイテゆくんだね
私だけ
とりのこされて


1905年10月24日(火)

誇らかにするなら 誇らかにすればいいのであって
控えめに誇らかにしようとするから
おかしくなるんだよ??
ムリしないで メイッパイどうぞ

見るのいやなんです
中途半端のあなたのウズウズ


1905年10月23日(月)

どこかで吐いているのでしょう
でなければ
生きてゆけない
積もる思い


1905年10月22日(日)

冷たい雨 
激しく降っている
どうしているだろう
暖かな棲みかをみつけたろうか

胸が痛い 恐れに近い
考えたくない

もしも小さな命を犠牲にしたのなら
花の環リングを身の代に

私が
猫になろう
足音を忍ばせて
気配を消して

ときどき小鳥のように
くrrrrと喉をならして


1905年10月21日(土)

眠かった
ハサミで指先を切ってしまった
切ったというより つまんだ感じだけれど
紙の向こうの指も一緒に
しっかり刃先が合うまで鋏んでしまったから

痛かった
治療終えてなぜか無意識に手をそっと合わせて息をした
痛みが消える気がした
指先を揃えて掌を合わせていると
気持ちが落ち着く気がした

胸の前 体の中心線で 指先は天を指す
鏡に映る姿は 祈りのようで瞑想のようで

信仰に目覚めたというわけではない
ただ その源ってこういうものかなと繋がりを感じた
そして指を組む形より
指先を伸ばし揃えて掌を合わせる形の方が
美しいと思った
東洋人に合っているのかもしれない
気持ちがすっきりする気がした
案外 
導かれるというのは こういうものかもしれない


1905年10月20日(金)

花図のringはWGだった
Ptより心もち軽め明るめに感じる
白っぽいというか 白々しいというか
貴金属的でなく軽金属的
で ダイヤがガラスっぽくなる
気分的かな
ダイエットリングにしようと思う


1905年10月19日(木)

今日はたくさん働こうと思っている
私の中で秋は終わりに近づいて
野に枯れ落ちる花を待っている
冬支度を始めようと思う

タロットをしてみよう


1905年10月18日(水)

自分の存在の意味を確かめながら
生きていたと思う
きっと若かったから

今は 忘れてしまった
気付けばカレンダーが変わるだけ
時はひとり流れ続ける
宇宙はひとり存在を変えない

自分の存在の よい意味 を
考え考え 
首をかしげて丸太に腰をおろし
又ゆっくり立ち上がって
歩いてゆきたいものだね


1905年10月17日(火)

朝夕 冷え込みが強くなった
最後のジンジャーリリーが香り始める
今年はもうこれで終わりだね 

夜 辺りを歩いていたら
冴え冴えと
月光から生まれたようだった


1905年10月16日(月)

タブン ソンナニ キオクニ ノコラナイ ト オモウ

ダカラ ソンナニ イシキ シナイデ イイヨ

ワタシノ コト ナド


1905年10月15日(日)

一行だけが 
あなたのメッセージ
あとは作り話 

ということわかってきました
そう思っています


1905年10月14日(土)

えっ 金木犀って
こんなに早く終わるのでしたか?

満開だったのに
急にはらはらこぼれて止まらない
風が通るたびに
風が無くても突然に
葉の上に音がするほど降ってくる

団栗が落ちるのも こんなのかしらね

あぁそうだ 
金木犀の二度咲きって 聞いたことあった
冬までにもう一度咲こうと焦っているのかもしれない


1905年10月13日(金)

雲が高いだけなのに
空が高いと感じる
底抜けに高いと感じる

雲が低くたって
その上はずっと空なのに

空を見ないで雲ばかり見ていた と気づいたよ


1905年10月12日(木)

テントで寝たい
キャンプをしたいわけじゃない
高いところで
寝袋にくるまって
星を見たい
心の放浪者になって


1905年10月11日(水)

夜は平気なのに
夕方帰る時に暗いのは
どうして淋しくなるんだろう


1905年10月10日(火)

生きるっていうのは 大変なことなんだと
なぜ大人は心底子どもに教えなかったんだろう
生きているから楽しい とそればかり
本当は違うでしょう
生き続けるのは苦しいことだと
その中から楽しみを見つけるのが人間なんだと

野生の動物をしっかり見せたらいい

大人として認めてもらう為の 様々の過酷な儀式は
昔からの人々の智恵
生き抜くために必要な力だったからなのに

今 すでに大人なのに
いつまでも子どもでいようとする人たち
苦しいのが当たり前なのだと誰も教えない
何時まで甘やかすのだろう この国は

少年少女が家族を養っている国がまだたくさんあるんだよ


1905年10月09日(月)

あなたの親があなたに
母性豊かに接してくれたかどうかは知らない
(もちろん父親だって母性豊かに接することができる)

けれどそれだけが起点ではないはず
あなたは自分を豊かにしていますか

心理学的なコトバが氾濫しています
そのコトバの中に自分をみつけようとしていませんか
みつかったら どうなんですか
そんなことに何年も費やすのですか

あなたが自分の母性を豊かにしてゆくのは
あなたの責務だと思う
他でもないあなた自身が幸せになるための

自分の我儘を許してもらう手立てばかり考えている利己主義が
あなたを幸せから遠ざけている
究極の母性って何かを考えてみれば
見えてくるものがあると思う

それが今の私の哲学かもしれない


1905年10月08日(日)

もちろん女性も哲学を持っている方がいい
でも女性に哲学以上に大切なのは
母性ではないかと最近思うのです
そこから来る哲学ではないかと

母性本能というのはあるけれど
それを豊かにしてゆくことは哲学以上のものだと思う

子育てが十分になされてゆかない種や集団は
滅んでゆくと思う


1905年10月07日(土)

自身の哲学を持たない男はつまらない
信条とか信念とか思い入れとか 何でもいいけれど
思索ということの無い人はつまらない
空っぽの箱みたいなもの


1905年10月06日(金)

やっとつかめたコトバ
口ぶり
そう、その口ぶりが何時も嫌なのです
その態度にぷんぷん匂う
いかにも・・という感じ
普通にしゃべれないのかな
話してる という感じじゃなくて
口ぶり と形容したくなる話し方
あなたそんなに偉いお方なの?
本当の偉い人は周りの人達を見下した物の言い方はしないよ
本当の偉い人には 周りが静かに寄っていく
そしてその言葉にじっと聞き入る
きっと経験ないでしょうけど


1905年10月05日(木)

知らぬが仏がいいのかどうか
何処かで水道工事していて
知らぬ間に断水になっていて
突然砂粒が混じってきたら
腹が立ちます
神経質でもフィルターは外しておきたい
知って損はない


1905年10月04日(水)

知恵比べ?
探偵ごっこ?
忍者なの?スパイなの?


1905年10月03日(火)

ネクタイを嫌って 
しない仕事に就くと言ったひと
ビジネスシューズを持たず
楽しいとずっと言ってたひと
突然転職して
毎日ネクタイで飛び回っている
何の違和感もなく
当たり前のように颯爽と
ビジネスマンしている
不思議な人だね キミは
でも
結婚おめでとう


1905年10月02日(月)

今朝ずい分冷え込んでいる
金木犀の終わる時期のような冷たさ
濡れた地面もつめたい
大地の奥からの温かさを閉ざしたように

誰もいない
思い切り何かをしようと思ったけれど
今朝の占い 忘れてしまった
GOだったかSTOPだったか


1905年10月01日(日)

薄手の細いコーデュロイのシャツ
時期的な出番も少なかったけれど
結局 殆ど着なかった

淡い色目に惹かれて買ったのに
着ようとすると落ち着かない
ただもやもやと一面の大振りの花が
伏目裏向き後ろ向き

目の合わない柄は好きでないと分かった




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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