消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1904年03月31日(木)

起業家という人のことを知るのは面白い
生い立ちとか 人生観の軸になっていることとか

トップが何を考えているのか分からない企業より
しっかりとコンセプトを社員に伝達している方が
社員も働きやすいだろうし効率もよいと思う

途中でとっとと投げ出すトップは
(という言い方が悪いなら 方向転換が素早い)
あまり信頼できない
社員をコマにしか見えていないのだろうね
そこで働く憧れはない気がする

トップが社員にいつも夢を語り それは社員の夢となり
そういう企業のあり方をあたたかいと思う

あたたかい企業と冷たい企業が
対決しているように思えてしかたない
企業の冷たさが失敗を防ぐ かもしれないけれど
私はあたたかいビジネスを応援する
成功すると信頼しているし
そうあってほしいと夢を見るし
何より応援したい気持ちがおこるから

あたたかさは波及していくものと思う
そして冷たさも


1904年03月30日(水)

わからないんです
何のコメントもしようがないのです
全く知らないことばかりだから
何を聞かれても答えられないのです
ただじっと声を聞いているだけです
遠いですね


1904年03月29日(火)

いろんなことを 食わず嫌いです
臆病かな ずぼらかな 神経質かな
頑なにやり方を変えない自分がいる

でも人生の何分の一かを生きてふと
明日は全く違う自分が目覚めるかもしれない と
思うことがある
全く口にしなかったものをぱくぱく食べている自分
参加しなかった活動に申し込んでいる自分
使わなかったものを使って面白がっている自分
違う服を買って出かけていく自分
化粧品のブランドを変えてみる自分
手にしなかった本を読んでいる自分

それは何かの芽吹きかもしれない
いつか全く違う私が生まれるかもしれない


1904年03月28日(月)

simple is best とは限らないと思うけれど
シンプルこそ美しい と思っていた
過不足のないことが究極と思っていた
自然の摂理と思っていた

でもその自然と 人間の生き様は違うとわかった
ひとは本能だけで生きているのではない
ひとは精神活動をする
無駄を一番たくさん集めるのが精神活動なのだから
無駄なことをたくさんするのが人間である証だから

だから これからは無駄を楽しもうと思う


1904年03月27日(日)

優しく淡くほのかな青味の
とろけるようなグレーを想像していたのだけれど
それは月光のような銀でした
満月のゆるびた光ではなく
(やいば)のような強い意志漲る輝きでした


1904年03月26日(土)

新月の木は力が宿るのだという
伐るのは新月の日だという

新月の森に親しんだ日々を
ただ懐かしく思う

私は力を得ただろうか
たぶん

霊気をたっぷりもらっただろう
そして何より
何かをそこに解いてきた気がする


1904年03月25日(金)

黄色の器に決めた
何かを変えたい気がして


1904年03月24日(木)

どうしてか どうしてか
私を見るようで嫌になる
どこか嫌な私に似ていると思う
いつかの私がいるようで堪らない
その人と言葉を交わしたくありません


1904年03月23日(水)

boatを漕いできた
肩が大きく回って気持ちいい
背中がぐいと伸びて気持ちいい
足が軽やかになって気持ちいい
良いことずくめだった


1904年03月22日(火)

なかなか龍になれなくて
なかなか馬になれなくて
動けぬままで流れた


1904年03月21日(月)

ものすごく早いのね その反応は
寄り合いってすごい力なのね
よくわからないけれど
あっという間に既にカンケツ?
同士というもの


1904年03月20日(日)

金線のついた白磁の皿に紫の花と蜜柑色の花が飾ってある
最初はなんだか非日常的な色の取り合わせだと思った
非日常的な感じというのは ゴージャス感や高尚感や
晴れがましさに連なるのかもしれない
でもじっと見ていると妙に懐かしく引き込まれてゆく色合いで
逆にとても日常的な色あわせに思えてきた
自然の中には当たり前にある組み合わせだったんだね


1904年03月19日(土)

コエヲカケアイマセウ
イタワリアイマセウ
ササエアイマセウ
ハナシテラクニナリマセウ

ソンナコトヲイイアウダケノロセン
オリルヨ

ワタシハダマッテヨリソウダケ


1904年03月18日(金)

ゆっくり食べよう
少しずつ食べよう
一緒に食べよう
それだけでいいから
気持ちがおさまってゆくなら


1904年03月17日(木)

その丁寧さも熱心さも
商売故だったんですね
ひとつひとつに心打たれていた私は
どう映っていたのでしょうね
ぽかんとした私がいます
昔の匂いのする勤勉実直ということば
どこかへ消えてしまった


1904年03月16日(水)

流れが変わるのかもしれない
というより 戻るのかもしれない
皆がそう望んでいるのなら
それなら もう話せない


1904年03月15日(火)

暖かな部屋を出て
息も白くなりそうな部屋に入る
凍えそうな気持ち
シーツも枕も冷たい

でも
人はこういうふうに生きてきたのだ
凍える手で灯を灯したのだ
小さな火に手をかざし身を寄せ合って
夜を明かしたのだ

まやかしの巨大な炎が揺らめく
泣き笑いの顔をして


1904年03月14日(月)

ちょっとした いたずら心で
左手でメイクしてみた
それほどヘンにはならなかった
とくに可笑しいとは思われないだろ
外へ出てみた
誰にも普通に見えるだろ

でも いつもの私じゃないんです
ちょっと違う私がはずんでいるんです
わかりませんか


1904年03月13日(日)

裸足で自由に踊るのよ
やわらかで軽やかな布を纏い
メロディーに合わせるのではなく
あなたを誘う何かにふるえて

波の音風の音水の流れ小鳥の羽ばたき梢のそよぎ
星はかすかに細い月のそばに
牛の一声牧場のあたたかな夕暮れ
震える恋心を胸に抱いて

あなたに羽があることを
誰も疑いはしないのに
作り物の羽など要らなかったのにね


1904年03月12日(土)

可愛いひと
小さな驚きを隠さぬひと
その一瞬の眼の輝きが
呟いた一言が
命あるかたち

いつまでも
こころに弾みのあるひと

いいな
可愛いと思う


1904年03月11日(金)

うっとりと
白いパックをしましょう
眼を閉じて
夢の中のことをかんがえて
あたたかなお茶の香りの流れの先に
フリージア


1904年03月10日(木)

ほんとうは 
誰かーっ て叫びたいのはわたし
なのに ひとのことばかり言ってる
ばかだ


1904年03月09日(水)

全部終わったということか
いえ二つ 始まったということか

翳りだったり
きらめきだったり
雪雲からさす光は
はにかむばかり


1904年03月08日(火)

思っていたけれど つのるばかりで
ずっと云えなかったこと 吐き出した
窓に額をつけると 思うほど冷たくはなくて
口元が小さく白く曇っただけ

きっとわたしのひとりよがりだね また
貴女は貴女で元気かもしれない


1904年03月07日(月)

気づけば光が部屋中に溢れていた
雪は終わったらしい
カーテン越しにやわらかな空がある
雲は流れていったのでしょう
雪煙も連れ去ったのでしょう

午後に風花が舞うといいね
どこかの工事の音が響いている


1904年03月06日(日)

甘える 

とても高い精神活動のはず
緊張も疲労も解く力があると思う
拒否もできる
でも
上手に使って
おいしいココアのように
大人も子どももにっこりできるように


1904年03月05日(土)

吹き飛ぶ雪の音が聞こえるようで
人は通りを急ぐようで
鳥は抗い羽ばたくようで
急に騒がしくなる一刻

伝えたかったこと
何度も迷ってやめたけれど

誇りを捨てたらオシマイと思っているでしょう ?
ほんとかな ほんとにそうだろうか と思う

だって貴女が今一番手に入れたいものは 安らぎなのでしょう ?
あなたの苦しみは いいひと の呪縛だと思う

心配かけて迷惑かけてごめんなさい と言い続けている貴女
でも心の深くで 誰も分かってくれないと叫んでる貴女

いいひとの自分を確保していたい あなたがいる
それは外へではなく自分自身の最後の砦と思っている
崩したら終りだと

違うよ ちがう

そこを崩さなければ あなたの思いは外へ溢れていかないよ

ごめんなさいなんて 周りの誰も望んでいないと思います
おんおん大声あげていい さめざめ泣き続けていい 
何も言わなくていい あなたの気持ちがすむまで 
途中で躊躇わないで涙を吐きつくすまで
あなたのお母さんは無言で何時までもあなたを抱きとめてくれる
お母さんでなくても そばにいてくれる大切な人
あなたを大切に思ってくれている人

誰かに思いっきり全てを預けっぱなしで甘えなければ
呪縛から出られないよ
甘えることを躊躇ってはトンネルを出られないよ

それを邪魔する誇りなら
そんなもの 今はいらない 
いつか笑顔でまたつくればいい

医師への信頼は大切なことかもしれないけれど
医師を頼るなと 心から突き放してくれる医師 は いるのだろうか
共感や理解のそぶりで快方へ向かうならそれも治療の技術であるだけ
あなたを本当にまるごと黙って無償で受け止めてくれるのは
あなたのそばにいる人です
薬を飲み続けるくらいなら 信仰の方が体に傷が残らないと思います

薬のけだるさに沈んでないで
眼を覚まして 自分の中の固い砦を崩して
意味など考えないで貴女のお母さんの胸で
思い切り思い切り躊躇わずにただただ失明するくらいに
途中で止めないで何日もかけて全ての涙を心の底から流し出して

いつかからりとして 突然もう湧き出すものがなくなる
ふっと母の胸から顔をはずして
何のためにこんなに泣いたかわからない思いがする
その不思議な感覚 貴女に伝えたい
ずっとそう思ってた

ひとは苦しいとき
きっと子どもになりたくてしかたない
ただただ母の子になっていたい
それだけで救われる

おとななんだという砦を崩して
子どもになりたい気持ちを解放してください

あなたが目にすることもない遠い場所で
祈っています
苦しみを捨てられますように


1904年03月04日(金)

この靜かなひと時を待ち望んでいたのです
嵐のあと
風は止んで通りからの声もまだ届かない
大きな鳥の鳴き声も今日はうるさくない
靜かな時間が頭の中を流れる
そう 
心にではなく
頭の中を静かにしたかった
何を考えれば良いのかを ゆっくり考えたかったから
何が始まるのかを 時間をかけて思い巡らせたかったから

急いではきっと何も思いつかない
見えないままで走ってしまうから


1904年03月03日(木)

深く話してくれないのは
昔、聞こうとしてあげなかったから
話させてあげなかったから

なんだよね
だから当り障りのない話題のときだけ
明るい間柄になる

原因はわたしなんだよね 君ではなく


1904年03月02日(水)

知らぬ間に いくつかのねじが弱ったり抜け落ちたりして
緩やかに湾曲していった支柱のようなそんな生活の
ねじを新しくしようと思う


1904年03月01日(火)

大雪予報はあたりました
朝起きたら屋根も木の葉も庭石も
白かった

期待せずにいた白は 驚きで眩しい

昨日
輝くひとになろうと決めたから
生き生きと歩こうと思ったから
白や明るい金茶のコートを着たくなったから

それは寝込んだからです
やっと起きて外へ出られたからです
元気でいることが 本当に
どれだけ大切かよく分かったからです

熱の中 夢で見た夕日を忘れない
何の意味かはわからないけれど




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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