消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1911年05月31日(水)

料理をしない女性ほど
つまらない人はない と思っています。
どんなに他にすごい能力の在るひとでも

というか
真に素晴らしい女性は料理をあなどらない と思う
本当に価値あるいろんな要素の含まれる作業だと思う


1911年05月30日(火)

はるか先だと思っていたのに
春はもう私にまとわりついていた

本当は抜け出したかった

花に気づかず過ぎてしまったから

光から 逃げていたから


1911年05月29日(月)

拡げすぎて手が届かない
目がとどかない
何とかしないと
見落としてしまう
言葉を失ってしまう
大事なものを見落とさないように
拡げすぎた手をせばめて
もう一度しっかりこの手に握る
大事なものをたいせつにえらぶことを
忘れないように

下らないことに引きずられないように
堕落の坂を下らないように
清々しい水平線を 
この目の高さに見据えて

あの坂を思い出して


1911年05月28日(日)

春の花がそこここにあふれる
ピンクと白のプリムラがこぼれている
濃い紅の梅が大きな樹の枝高くまでびっしり香る
黄色の柊南天が道に香りを配る
雪柳が白くこぼれている
クリスマスローズがたくさん立ち上がる 
杏がふっくらとこぼれる
木蓮が開ききる
木々の緑の葉が吹きだした
気がつくと春がもう大きく動き出していた
私が篭っている間に

何をしたらいいのかまだ思いつかないのに
置いていかれそうだ
すぐに初夏になりそうだ
桜さえ見ぬ間に


1911年05月27日(土)

小さな銀のペンダントの
丸みを帯びた程よい重み
首に心地よい重み
昔あなたにもらった
イヤーペンダント
慈しみの重み


1911年05月26日(金)

小さな世界で生きてきたこと
知り合う人の数が少なかったこと
それが生き方だったから
不幸せは無かったけれど
大きなしあわせも願望しなかったのかもしれない
飛び出す欲求も無かったから


1911年05月25日(木)

ご機嫌でしたね
達成感に意気揚々としていましたね
新たな体験は人を高揚させますね
車から笑顔で手をふっていましたね
嬉しそうでしたね


1911年05月24日(水)

麻痺するほど進んではならない
途中で手放す意志を持って臨まねばならない
軽々しくなめてかかってはならない
痛い目ではなく堕落を見るのだ
自分に落胆するのが苦い


1911年05月23日(火)

大人気なく拗ねているのでしょう
自分が全て上だと思っているから
中心にすえられていないと不満なのでしょう
でもね キミ
拗ねた態度は オトナ度のダウン
かっこ悪いだけなんだ


1911年05月22日(月)

自分の親の話を口にしない人がいる
不思議です
温かな想いを持たないのだろうか
哀しい思い出しかないのだろうか
その人の口から聞いたことがない
親はいたのでしょう?
子どもの頃があったのでしょう?
たとえ早くに別れがあったとしても
記憶には在るのでしょう?
記憶にないなら思慕があるでしょう?
あなたにとって親って どういう存在なのですか?
少なくとも今親をしているあなたにとって
子どもが巣立ちしようとしているあなたにとって
あるいはあなたの子どもにとって
親という存在は

不思議です


1911年05月21日(日)

なだらかな広い芝生
平和があると思う
つくられた平和
お膳立てされた平和

こころから感じるしあわせ と少し違って


1911年05月20日(土)

青い鳥がいたように
光り輝く青い蟲
七色に照る翠の蟲
茶色の渦巻き
小さな綻ほころ


1911年05月19日(金)

分からないから知りたいのです
分かればいいのです
誤魔化されるのがいやなのです
なぜ正直に言わないのでしょう
カッコつけるからややこしくなるのです
真実を知りたいだけです
何も要求してはいません


1911年05月18日(木)

甘んじておく という信仰がキライだ
どこにも進展が無いような
救えないから救われておけ みたいな

道を求め続ける信仰がいい
ハードだけれど


1911年05月17日(水)

人生において
発見がすきということです
そういう生き方なのだと 発見した

どんなことも自ら発見するから楽しい
それが人生の楽しみ方だ

失敗も発見だ
だからいつか変化する
いつまでも嫌なことではなく
何かを得たカタチに変わる

それが人生だと思っている


1911年05月16日(火)

陰のメンテをよくする
ちょっと直せば済むことが
ずっと放置されているのを見るのがキライだから
みなさん気にならず強引な使い方をして
より壊れてゆくのが気になるから
それで勝手に修理する
きっと気づかれないだろう
でもとても気持ちよくて
よかったね と声をかける
モノだってメンテされながら大切に使われたいだろう


1911年05月15日(月)

夕方 稽古着を着た男の子たちが散って行った
何の稽古場かな
空手柔道少林寺?
強い子に育ってほしいと?

強いって どんなこと?
喧嘩はだめだよ

強いというのは
くじけないことだと思う
人は皆弱さを持っている
弱さを否定してはいけない
弱さに飲み込まれても
這い出ることだ

自分を投げ出さないことだ

いや、投げ出したっていいんだよ
どうにもならない時は
自分をもてあまして投げ出してもいい
また拾えばいいんだよ


1911年05月14日(日)

なるほどその手があったか と思う
物色するには いい手だ


1911年05月13日(土)

忘れよう
選択した一つ以外は

もう決めたのだから


1911年05月12日(金)

約束が出来たので梅林に行けなくなった
残念だなぁ と思いながら約束の家へ出かけた
梅林はまだ少し早いらしいし
混んでるかもしれないし
寒いかもしれないし と諦めて

行く道で大きな白梅の下を通った
はっとするほど花をつけていた
いい香りがする
次の角には紅白の梅
その辺りの庭々に梅の多いこと
得した気分でした
もう梅林に行かなくてもいいぐらい


1911年05月11日(木)

いつもいつも
大いなる無駄をする
そして
そのあと
駆け足になる


1911年05月10日(水)

大胆にチャレンジすることが多かった
無謀で強引で失敗も多くなる
マイナスに転じることもある
コツコツと力を蓄えるというのは
チャレンジ失敗のリスクが少ないと
最近ようやく理解する
少ししか伸びなくても
転げ落ちることはないと
歓喜はないけど落ち込みもない
緩やかな坂道
前はつまらないと思っていたけれど
ゆっくり歩く坂もよいかも
何時かは到達点が見える


1911年05月09日(火)

花ひとつ束ねるにしても
皆同じようになって
個性が無くてつまらないね

個性って
目立つことでなく
際立つことでなく
かぐわしさだと思う
そこにその個を感じることと思う
目で区別がつくこととは少し違う


1911年05月08日(月)

もう少し小さくてもよかったかも
最近大きめを好んでいるかも
コンパクトのよさを思い出して
少しの路線変更を

質の良さを愛でる
技の高さを愛でる
ポイントを誤らず


1911年05月07日(日)

最後のツメが甘かったかも
決断したのは間違いだったかも
ミスジャッジだったかも
GOすべきではなかったかも

体調の悪い人と行動すると
どうしてもそうなってしまう
どこかで何か決め急いでしまう
済むまでそのことに気づかない
振り返ることも忘れてしまう
一人の方が正しくジャッジできた気がする

どちらにせよ
もう変えられないし
このままいくしかない
狂想曲の終焉
その眼差しに悲喜こもごも 
ということでしょうね


1911年05月06日(土)

お任せします 
みなさんに

私は場違い
かもしれない

大きなうねりにあおられて
裏返った船の底
見えた景色は全然違う

後のことはわからない
新たな海へ漕ぎ出すのか


1911年05月05日(金)

君は
新しい土地を開いて耕して
種をまき育てる
花は咲きましたか
実りはどうですか
うるさいカラスは来ませんか
スズメの群れはどうですか


1911年05月04日(木)

明るいのに大嵐
春の力は凄まじい
新しい鉢梅は
落ちずにしっかり咲いている


1911年05月03日(水)

目をつけていた本があった
ちょっと迷って時が過ぎた間に
なくなってしまった
気になるのは皆いっしょなのね
もうどこにも無くて
再版もない
ショックです


1911年05月02日(火)

黒いしみか
細い爪痕か
重い風跡か
うまく逃げおおせたか
十把一絡げ


1911年05月01日(月)

患って
しばらく庭を歩かなかった
水仙がひとりで咲いていた
ほめてあげなくて ごめん
いい香り
でもフリージア買ってしまった




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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