消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1908年10月31日(土)

夕刻 神社の境内の冬木の細枝の向こうに
細く金色きんいろの月が見えた
薄く平たい金のお皿を横から見たように
それでいて この世のものとは思えぬほどに
まばゆく光り輝いていました
月を明るい、まぶしいと思うことはあっても
こんなにも「金色」と感じたのは初めて
形はシャープな月だった
辺りをぼんやり金色にして


1908年10月30日(金)

直線的なものが苦手
曲線が落ち着く
でも真円は直線的に見える

アラベスクがすき
アラベスクの融合された感覚が好き
とろけあっているようで
でもキチンと枠組みがあるところが好き
キリスト教の大聖堂のステンドグラスや天井画は
素晴らしくて圧倒されるけれど 
それは天につながる感覚 身が軽くなってゆく透明な感覚
でもアラベスクの文様は天より地につながる感じがする
どっしりと厚みと重み、濃さを感じる
足が地につながっている感覚
 
カタールでアジア競技大会があった時
他の人は興味ないらしかったけれど
開会式と閉会式に見とれていた
他の大会の開催国と違う感じだった
自国の文明を誇りに思う人たちは幸せだ

アラブやペルシア、イスラムという言葉の響きに
今までよりいっそう惹かれました


1908年10月29日(木)

広々とした大草原を開拓してゆくような
日が落ちるのを大まかに眺めるような
雑然とした大雑把な暮らしに憧れていた

最近少し変わった
こじんまりとして密度の高い暮らしを考える
暮らし向きに深い係わり合いを保つ暮らし
アンティークと向き合うような
時をゆっくり味わうような
とても大事な何かを
探しに出かけるのでなく急がず待つような


1908年10月28日(水)

的確に処理してゆけば滑らずにすむ
今日はHITばかりでスカッとしますね
明るくなってゆく日射しはうれしい
はかどりますね
心の保養に 
美しいものの並ぶお店をぶらつきたいです


1908年10月27日(火)

いろいろ手配して
やっと手に入りましたね
苦労しましたね
でも何倍も嬉しいですね
その花の器は愛らしい
気持ちを和ませます
きっと大切にされると思います


1908年10月26日(月)

揃ったものを美しいと思ってきたかもしれない
家具とか食器とかクッションとか
部屋の中のいろいろなもの
シリーズとかセットのコレクターではないけれど
トータルで美しさが保たれると感じていたかもしれない
安心と思っていたわけではないけれど
乱れがないという安定感かもしれない

でもちょっと感じ方が変わってきました
ばらばら感に惹かれます
不揃いとかアンバランスとかでなく
単に 個別 に引かれるカンカク
それだけ


1908年10月25日(日)

それはやはり
セールストークなんだと思う
貴方はきっと誰にも自分を語らない
自分自身にも

ちがいますか

たぶんそれは頑強なガードなんでしょうね
自分自身にも抜けられないほど


1908年10月24日(土)

ずっと気になっている箇所
やるべき立場の人がやってくれない
被害はこちらに波及するのに
いらいらしてた

結局自分で作業しました
すっきり片付いた
体も動かし気分も晴れた
もう少ししたいけれど
やりすぎになるのでホドホドで止める
周りはきっと気づかないだろうけれど
何の損得感情もなく気分爽快です
さっぱりした
いい日だった
小春日和に感謝


1908年10月23日(金)

京のちりめん五色の包み
白木の箱の軽さかな


1908年10月22日(木)

言いたいことは伝えた
別に無理難題をふっかけているわけではない
一番その人に都合のよいタイミングを見計らって伝えている
上手く行動すれば四方万事うまく収まるはず
あとはその人の問題
忘れるのか無視するのか放っておくのか
気にかけてタイミングを生かすか
人としての責任感というか 人間的な感性だと思う

さすが と唸らせるか
所詮その程度 と落ち着くか
さあ、どうなんでしょうね

その人への評価と雇い主への評価はだぶる


1908年10月21日(水)

何気なく見た新聞に
大図四星というひと(知りません)の句が紹介されていた
戦中派とある

  梅咲くやその老木を貶オトシめず

  凡庸といふかしこさや春の山

特別な言葉はないのに心にするっと入って残る
きっと梅の香に出会うたびに思い出すと思う
春山を遠目にして考えると思う


1908年10月20日(火)

あなたはわたしに
君は不幸な性格だねというけれど
僕みたいに何もこだわらないで
のほほんとすればいいというけれど

こだわりなく生きられるのは
しあわせだと思います
でもこだわらないと
楽しみが少ないと思います


1908年10月19日(月)

昔からの西洋の星座占いは好き
新しい日本のお金儲けの占い師は好きではありません

姓名判断というのを気にしたこともあったけれど
もうしない ショックが続くから
ブックマークはずしました


1908年10月18日(日)

小さな窓から見た奈落の色
足の底から満ちてくる気の流れ
今日経験した正反対の二つのことは
自分の中の相極になるのだろう
人は一極では成り立たないものなのだと思う


1908年10月17日(土)

食器を洗う体勢に疲れて
背筋を伸ばして姿勢正しく立ってみた
気をつけ ではなくて足を少し開いて
仁王立ちというか弁慶立ちというか
樹齢何百年の太い古木のように
真っ直ぐにどっしりと

そして換気扇を回してみた
空気がどんどん入れ替わって
辺りがすっきりしてきた
頭が冴え冴えして息がらくになった気がする
足の裏から何かが満ちてくるような
のぼってくるような気がした
初めて感じる不思議な感覚 
これって エネルギー? 気の流れというもの??
何かが循環している気がする


1908年10月16日(金)

ただ愚かに落とした時間
天の救いか諫めか
音無く閉じた扉の向こうに
憑き物は消えた

しばらく
呆けていた

新しい時間の始まるまで
体内に力の蘇るまで


1908年10月15日(木)

暗闇へ開くその小さな窓へ
愚かな時間を流した
憑かれたものを捨てたのだと思う

もう開くこともない扉
二度と覗かぬ暗渠を
取り敢えず封じて


1908年10月14日(水)

私はお礼というものは(金品に限らず)
過分にするものだと思っている
たぶんそういう風に育ってきたからだと思う
感謝の気持ちをあらわす手段がそれしかないなら
値踏みするようなことでなく
120%にして気持ちを伝えたいと思っている

だから今回は虚しいです
私は責任感は強いです
私の仕事ではないはずだけれど
引き受けた(引き受けさせられた)以上は全うします
130%くらいの働きをしたつもりです
でもそれが当然のことと思われているなら
当然だから感謝もないなら
カタチだけの礼の言葉なら
次は自分でやってください
私の仕事ではないはずですから

虚しい気持ちを誘う礼など
結構ですから

もう関わりたくありません


1908年10月13日(火)

燃えるのと盛り上がるのはビミョーに違うと思うけど?

楽しそうなことや面白そうなことを並べて
盛り上げようとばかりしているけれど
ナンカ スコシ チガウヨウナ

たぶん燃えるというのは
面倒なこともしんどいことも突破してゆけるんだよ
盛り上げるために はずすようなことも

だから燃えたあとは自分に何か残ってる
盛り上ってもあと何か虚しいのと違って

だからあなたの企画 なぜか燃えません
盛り上げるだけの企画だと思う


1908年10月12日(月)

雨上がりのあたたかな朝です
3月のようです
クリアランスセールがすめば
街は春物一色になるでしょう
いつもなら もう?と思うのに
今年は当たり前どころか遅く感じるくらい
この街にはもう冬というのは来ないのかな
暖かい国に移り住んだような錯覚をする
水仙郷や菜の花のところへ行ってみたい
庭の水仙は一株だけ咲いていた
鉢植えはまだ。
今は蝋梅の香に満ちている


1908年10月11日(日)

とても暖かな夜です
細かな雨が降っています
あたたかな春の夜気のような
ぼんやりとした嬉しさを思い出します
嫌いになりかけた人を
また懐かしく思ったりします
お元気ですか


1908年10月10日(土)

人は動物のようにはマーキングしない
だから記録だの足跡だのという

何の意味もなく
体の中のはるかな記憶が騒ぐ
ただそれだけなのに


1908年10月09日(金)

新築工事が続いている
いつのまにか猫をみかけない
落ち着けば戻ってくるだろうか
新しい猫や ちいさな猫を
楽しみにしていたいのだけれど
もう無理かもしれないね
猫の暮らす街に憧れる
人の暮らしも穏やかのだと思う
あたたかな陽だまりや
静かな物陰があるのだと思う


1908年10月08日(木)

人生の転機というのでなく
人生は変わらないまでも
心の転機というものがある

今日は4つのことを終えようと思う


1908年10月07日(水)

万年筆で書かれた文字を受け取ったのは
いったい何年ぶりだろう
奥さんの代筆をしたとある
ブルーブラックの深くて明るい色
太く丸い滑らかなペン先と穏やかな人生を思わせる
長く大学で教えていた人だ
馴染んだペンは放せないものなのでしょうね


1908年10月06日(火)

小さな赤い実は
いのちのかがやき
あたたかなものを
灯してくれる


1908年10月05日(月)

新しいという字があります
いろいろ使われます
何にでも使います

新緑新茶新年すべてのものに使われます
当たり前のこと

でも一番素敵でこれぞまさしくと思っているのは
新月 です

この「新」が
一番「新」の字らしく輝いて見えます

新月の森を歩きたい
見えぬ何かが降り注いでいる気がします


1908年10月04日(日)

切り替えるには
ゼンブ ゼンブ ゼーンブ 流すしかない っかな
あとはダンジキでもする っかな

そんな簡単なものではない よね
気持ちは


1908年10月03日(土)

整理するというのは
人知れずするのがいいんじゃないかな
身の回りを整理しようと思う
そして気持ちをすっきりさせよう
ずるずると引き摺られたままでは嫌だから
そして  そ知らぬ顔でいたい


1908年10月02日(金)

四季ある美しいこの国の
古くからの行事やしきたりや
大切にしたい方だけれど
それでもうんざりすることもある

さっさと終えて
フツーの暮らしを流したい デス


1908年10月01日(木)

誰かのペースに巻き込まれるのは嫌だ
ひとのペースで動かされるのは苦しい

ハヤク ジブンノペースヲ トリモドセ
ジブンノ アタマデ ハタラケ




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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