娘のたまが昨夜「おにくぼくじょう」と命名したマザー牧場にご近所仲間のK家と泊まり、朝7時前に目覚める。高原の朝は爽やか。朝食前に牛を見に行く。有刺鉄線のすぐ向こう側で牛がのんびり草を食んでいる。朝ご飯のために牛舎に戻って行くところも見られた。入れ違いに、かわいい子牛たちが放牧場に行進してくる。
2007年10月19日(金) インテリアデザイン『DAYS』のマツエ2006年10月19日(木) マタニティオレンジ22 めぐる命と有機野菜2005年10月19日(水) 新宿TOPS 2階→8階→4階2003年10月19日(日) 100年前の日本語を聴く〜江戸東京日和2002年10月19日(土) カラダで観る映画『WILD NIGHTS』
ご近所仲間のK家と泊まりがけでマザー牧場へ。K家にはうちの娘のたまより1年上の女の子マユタンがいて、先日食事をしたときに二人が遊ぶのを見ながら「今度はゆっくり旅行したいですね」と話していたのが思いのほか早く実現することになった。K家がよく行くという軽井沢のジャージー牛牧場へ行こうとしたら、牧場の宿泊施設も周辺のペンションも軒並み満室。2日前の駆け込みでは予約が取れない軽井沢人気を見せつけられ、牧場違いで「マザー牧場はどうでしょう」となった。アクアラインを使うと、あっという間に海を越え、文京区を出て一時間ちょっとで到着。マイカーを持たないので、クルマってこんなに楽なのかと驚く。両家ともマザー牧場を訪れるのは、初めて。宿泊先のコテージはずいぶん年季が入っていて、備え付けの柄つきポットや黒電話は昭和の雰囲気。わたしが勤めていた広告会社が広告を手がけていて、けっこう新しいイメージがあったのだけど、できて50年近く経つらしい。牧場は、とにかく広い。9月に大阪へ帰省したときに訪ねたハーベストの丘も広々していたけれど、それが5つ6つ入りそう。見晴らしがよくて、空気がきれいで、山に来たという感じがする。広さに加えて夕方だったせいか入場客の姿はまばらで、山頂まで坂を上ったところにあるミニ遊園地は、客よりもスタッフのほうが多いほど。落差一メートルほどのミニ急流すべりでは、誰も乗っていない船をおじさんが所在なげに押していた。娘たちはアンパンマンや電車の乗り物にお金を入れずに乗ってごきげん。大人たちは一人200円のボール当て射的に4人で挑戦し、戦果ゼロ。たまはメリーゴーランドを気に入り、「メリーゴーラン」と言い続けた。夕食は焼き肉。さすが牧場!というおいしさにあふれていないのが、惜しい。メニューにもう少し工夫があれば、レストラン目当てに来る客が増えそうなのだけど(そこはハーベストの丘に軍配が上がる)。それでもみんなでワイワイと肉をつつくのは楽しく、家で焼き肉をしたことがないたまにとっては新鮮だった様子。寝かしつけるときにK夫人が「今日はクルマに乗ってどこにおでかけしたかな」とマユタンに語りかけていたら、「おにくぼくじょう!」と割って入った。以来、両家でのマザー牧場の呼び名は「おにくぼくじょう」に。娘二人が寝た後は、大人の時間。ブルーベリーワインを飲み、スナック菓子をつまみ、K家が持って来たドイツの図形パズルに挑戦したり、新聞の旅行広告を見ながら「ご近所仲間で船旅をしたいですねえ」と話したり。 2007年10月18日(木) マタニティオレンジ195 ママ友に取材 2005年10月18日(火) 体にやさしくておいしい中華『礼華(らいか)』2002年10月18日(金) 「冷凍食品 アイデア料理のテーマパーク」で満腹!
2007年10月18日(木) マタニティオレンジ195 ママ友に取材 2005年10月18日(火) 体にやさしくておいしい中華『礼華(らいか)』2002年10月18日(金) 「冷凍食品 アイデア料理のテーマパーク」で満腹!
目にいいという漢方薬をイランからのお土産にいただいた。薬の名を聞くと、「日本語はわからないけれど、ペルシャ語では『黒い穀物』」だという。穀物というよりは石と形容したくなる固さで、ヒマワリの種大の不揃いな小石状のものが袋にびっしり詰まっている。歯が立つ固さではなく、まずは口に入れるために小さくする必要があった。フードプロセッサーでは刃が負けそうなので、ベッドの足で踏んづけることに。木の鍋敷きの上に何粒か置き、ベッドの足を乗せて体重をかけると、「バキッ」という不吉な音とともに鍋敷きがまっぷたつに割れた。作戦を変え、トンカチで砕くことに。木のテーブルに直接粒を並べてガンガンやったら、粒の形にテーブルがへこんだ。何ということ! わたしもへこんだ。胡椒挽きのような道具があればと思いめぐらして思い出したのが、イタリア製のキッチンツール。友人イヅミ嬢がロンドンに引っ越したときの置き土産で、粒胡椒を粉にする道具だと思っていたのだけど出番がないまま台所の引き出しの奥で眠っていた。粒が大きすぎるとうまくつぶせないことがわかり、鉄鍋の上でトンカチで粒を細かくした上で、つぶし器でさらに細かくしていく。と、あろうことか、持ち手の柄がまっぷたつに。鉄より強い漢方薬。強いの意味合いが違うのではないか。わが家に数々の被害をまきちらした漢方薬を最後にねじ伏せたのは、ヨーグルト。味がしなくて砂を噛むような感覚なので、「ヨーグルトをまぜて食べるといい」とアドバイスをもらっていた。3ミリ角ぐらいになった荒めの粒をヨーグルトに一晩つけると、手に負えるやわらかさに。雨垂、石をうがつ。ヨーグルト、イランの強力漢方薬を負かす。 2007年10月17日(水) マタニティオレンジ194 長生トマトの歌にノリノリ2006年10月17日(火) マタニティオレンジ21 赤ちゃんと話したい2002年10月17日(木) Globe Trotter×ELEY KISIMOTOのスーツケース
2007年10月17日(水) マタニティオレンジ194 長生トマトの歌にノリノリ2006年10月17日(火) マタニティオレンジ21 赤ちゃんと話したい2002年10月17日(木) Globe Trotter×ELEY KISIMOTOのスーツケース
先日、七里ケ浜の駅で待ち合わせたテスン君とユキコさんと海沿いのレストランを目指して歩いていたときのこと。「あっちが山だから、海はこっちです」と自信たっぷりなテスン君を信じてついて行ったら、「あれ? 間違ってました。海はあっちですね。ここ曲がりましょう」となり、道を右に折れた。すると、少し先にロケバスらしきものが停まっていた。「なんかの撮影かな」と話しながら目をやると、ロケバスの脇に立っていた男性がじっとこちらを見ている。「あ」とテスン君が気づいて、「こんなところで」と声をかけた。飲み仲間のテレビ局プロデューサーだというその彼に、テスン君が「こちら『子ぎつねヘレン』を書いた脚本家の今井雅子さん」と紹介してくれた。3年前の映画だし、ピンと来ないかも、と一瞬思ったら、「ああ。あの犬、死んじゃったんですよね」と思いがけない反応。ヘレンの餌を横取りしようとしてほふく前進で近づくというアカデミー賞に動物部門があったら受賞間違いなしの名演技を披露したロッシは、映画撮影から間もなく亡くなり、『子ぎつねヘレン』が遺作となった。そのことはノベライズ本の後書きなどでも触れられているけれど、ヘレンと聞いて真っ先にロッシの死と結びつけた人は初めてだった。「実は、あの犬を最初に起用したのは僕なんですよ」と言われ、納得。「『ロシナンテの災難』というドラマで……」「それ見てましたよ」「それで、ロッシって名前になったんです」「そうだったんですか」……。テスン君が道を間違えて、あの角を曲がらなければ、聞けない話だった。その翌日に鎌倉山で陶芸教室を体験したのは、工房を主宰する陶芸家のダンちゃんとダンナの遭遇がきっかけだった。二人は小学校時代の同級生。焼き鳥屋のカウンターで隣に座ったのが、二十歳のときの同窓会以来18年ぶりの再会となった。ご近所仲間の会も、店で隣合わせになった偶然から始まった。会社の元同僚のイズミ嬢と当時はまだ恋人だったチョッキー君がお昼を食べている隣のテーブルにわたしとダンナが案内された。向こうは食事を終えかけていて短い会話を交わしただけだったけど、また近いうちにあらためてとなった。二度目に再会したときに映画と鉄道を愛するT氏と彼女のミキちゃんを紹介され、三度目に再会したときに、後にたまのひとつ年上のマユタンが誕生することになるK夫妻を紹介され、その4組がご近所仲間の会としておつきあいを続けている。『http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103810017/imaimasakocaf-22/自由が丘物語』という子育て日記本で出会った「偶然は人生最高の香辛料」という言葉をしみじみと思い出している。 2007年10月16日(火) マタニティオレンジ193 シュレッダーごっこ2006年10月16日(月) マタニティオレンジ20 ビバ!ウンチョス!2004年10月16日(土) SolberryのハートTシャツ2002年10月16日(水) カンヌ国際広告祭
2007年10月16日(火) マタニティオレンジ193 シュレッダーごっこ2006年10月16日(月) マタニティオレンジ20 ビバ!ウンチョス!2004年10月16日(土) SolberryのハートTシャツ2002年10月16日(水) カンヌ国際広告祭
来年春からはじまる80作目のNHK朝ドラ『つばさ』。今日開かれた出演者発表(>>>NHK公式サイト つばさ放送前情報)にお邪魔してきた。サンバの陽気なリズムに乗ってサンバダンサーが登場。ダンサーに導かれて、ヒロイン・玉木つばさ役の多部未華子さんが中央に進み出る。つばさの祖父・千代役の吉行和子さん、母・加乃子役の高畑淳子さん、父・竹雄役の中村梅雀さん、弟・知秋役の冨浦智嗣さん。つばさの幼なじみのサッカー青年・大谷翔太役の小柳友さん。ご近所で鳶の頭の宇津木泰典役の金田明夫さん、スーパーの社長の木宏夫役の佐戸井けん太さん、小料理屋の女将の篠田麻子役の井上和香さん。つばさをコミュニティFMへ差し向ける斎藤浩徳役の西城秀樹さん。コミュニティFMの上司・真瀬昌彦役の宅間孝行さん、同僚・浪岡正太郎役のROLLYさん。語りと「ラジオの男」役のイッセー尾形さん。これだけの顔ぶれがそろうと実に豪華。舞台で注目している役者さんも多くて、朝ドラファンの一人として、期待が高まる。それぞれのコメントにも味があり、笑わせてくれたり、ほろりとさせてくれたり。「朝ドラのヒロインオーディションを受けては落ち」だったという高畑淳子さん、「わたしも落ちた組で」と井上和香さん。最終のカメラテストまで残ったと言ったのは金田さんだったか。「朝ドラに怪奇の風を吹かせます」と真顔で語って笑いをさらったROLLYさんは、すでに風を吹かせていた。ヒロインつばさと母・加乃子の逆転母娘ぶりもドラマの見所のひとつなのだけど、「あ、いまわかった! 加乃子って目の前に餌をぶらさげられると追いかけちゃう馬みたいな人なんですね。私は馬だと思ってやります」などと突然勢いづく高畑さんの空気撹拌力は、まさに加乃子のイメージ。ドラマの中でどんな風に暴れてくれるのか。色濃い人々に囲まれたつばさがどんな色に染まっていくのかも楽しみ。この作品に、今井雅子は脚本協力として参加しています。社会人になった頃はベッドの下に置いたテレビから流れる音声を目覚まし代わりに聞き、宮崎あおいちゃんがヒロインを演じた『純情きらり』以降は早起きして観るようになった朝ドラ。すっかり視聴習慣がついたところに声がかかり、朝ドラが生まれる過程に立ち会えることに。しかも、大好きな和菓子とラジオが出て来る話。おまけにヒロインは原作・脚本を手がけたドラマ『ブレスト〜女子高生、10億円の賭け!』で主役の山口摩湖を演じた多部未華子さんに決まり、これもきっと何かの縁。脚本はドラマに映画に大活躍の戸田山雅司さん。徳井優さん目当てに観ていた『ロッカーの花子さん』や生後1か月半をだっこしてママズシアターで観た『UDON』など、楽しませてもらった作品は数知れず。あまりに面白くて一気に一週間を読み切ってしまう脚本が、出演者に息を吹き込まれてパワーアップしたら、どうなることやら乞うご期待。サンバダンサーが出演者発表当日だけのにぎやかしなのか、はたまたドラマに関係するのか、それも本放送を見てのお楽しみ。すっかりどっぷり朝ドラモードに浸っている今日この頃、アンテナには朝ドラ関連のものがどんどん引っかかるようになった。和菓子屋チェックも以前にも増して熱心に。神楽坂の梅花亭では、「あさどら」どら焼きを発見。夕方のおやつにしたけれど(ふわふわ生地としっとり小豆が美味!)、朝のおめざに食べるもの? 2006年10月15日(日) マタニティオレンジ19 おでかけが楽しくなるだっこひも2004年10月15日(金) 広告労協の女性会議2003年10月15日(水) このごろの「悲しいとき」
2006年10月15日(日) マタニティオレンジ19 おでかけが楽しくなるだっこひも2004年10月15日(金) 広告労協の女性会議2003年10月15日(水) このごろの「悲しいとき」
今月22日で2才2か月になる娘のたまの言葉を集めたたま語。最近の仕入れから。犬が後ろ足上げてオシッコするのを見て、「バレリーナしてるねー」鏡に映った自分をじーっと見て、「おめめ おおきいねー」帰宅が遅いパパを待って、「パパ さんぽながいね。こまったねー」近所の大学のキャンパスを散歩していて帰りたがらないので、「ここに残って何するの?」と聞くと、「べんきょう する」でもその後で、「チッコ する(おしっこする)」。勉強とトイレが同じ次元に……。パパが木を指差して「植物も、たまと同じで生きてるんだよ」と教えると、自動車を指差し、「これも いきてる?」まだ卒乳の気配なし。おっぱいへの呼びかけはさらにカジュアルに。「トントン、はいってるか? はいってるよ。いってみよう」(オリジナルは、「トントン、はいってますか? はいってますよ。いただきます」)さらに、おっぱいの味を聞いたら、「りんごのあじ」先月は「にゅうにゅうのあじ」だったけど、秋の味覚に昇進?玄関で靴べらを見つけて、「もじ」(しゃもじ) 2004年10月14日(木) PLAYMATE 第5弾!『SWAP 2004』2002年10月14日(月) 四あわせの五円玉
2004年10月14日(木) PLAYMATE 第5弾!『SWAP 2004』2002年10月14日(月) 四あわせの五円玉
セピー君とお母さんの志雅子さん、わが家の三人、夕食だけのつもりが宿泊になったテスン君とユキコさん、朝7時に合流したダンナの妹ケイコちんとともに江の電に乗って、七里ケ浜へ。お目当ては、「世界一の朝食」と噂の『Bills』。『アテンションプリーズ スペシャル シドニー・オーストラリア編』の脚本執筆でシドニーのことを調べているときにこの店のことを知り、湘南にあるという海外1号店のことも気になっていた。昨日セピー君が「行こう」と言い出し、山積みパンケーキ状態の期待を抱えて乗り込んだのだけど、開店15分前にして一時間待ちの行列。諦めて、徒歩5分ほどのファーストキッチンへ。世界一の朝食よりも海に近いテーブルで頬張るバーガーは、格別。数あるファーストキッチンの中では世界一の朝食と言えるかも。テスン君、ユキコさんとは朝食の後に別れ、あとのメンバーはタクシーで鎌倉山へ。前日から鎌倉入りしたのは、ダンナの小学校時代の同級生で陶芸家のダンちゃんのkamakura山陶芸工房を訪ねるためだった。10時前に前を通り過ぎたタクシーの窓から見ると、Billsの行列は店内に納まっていた。2歳児連れのわが家に配慮して、貸し切りで教室を開いてくれたダンちゃん先生。各自ろくろと手ふき布と粘土を配られ、まずは「作りたい物を言っていただけますか」と先生。セピー君は「邪視」という目玉みたいなものを入れる器、志雅子さんはキャンドルホルダー、ケイコちんはぐいのみ、ダンナは一輪挿し、わたしは「たまの手型を押した」お皿。「一輪挿しより器のほうが使えるよ」と言ったが聞き入れられず、「せめて取っ手がゾウの鼻になってるとか、面白いの作ってよ」と言うと、「それはどうでしょう」とダンちゃん先生に首を傾げられた。基本的には生徒のやりたいことを引き出すのが上手な先生で、「どうしたいですか?」と聞いた上で助け舟を出してくれる。師いわく、「実現したいという気持ちがあれば、方法は見つかる」。土台を作り、ぐるりを積み上げてから形を整えて行く。娘の手型のついた皿にもてなし料理を盛って、「これ、たまの手なんです。合作」と言って話のタネにしようというのがわたしの目論みだったのだけど、粘土に手を押しつけようとしたところたまがぐずりだし、激しく抵抗。「お母さん、それぐらいで」とダンちゃん先生に止められ、手型を諦めることになった。セピー君は作るうちに「邪視そのもの」を粘土で作りはじめ、ケイコちんのぐいのみは巨大サイズのビールジョッキに化け、ダンナの一輪挿しは不器用さを物語る塊に仕上がって行った。志雅子さんの作るキャンドルホルダーだけは、最初からブレがなく、着々とイメージに近づいて行く。結局、わたしが作ったのは、ハート型の大ぶりの器。サラダや煮物を入れるのによさそう。手型をつけられなかったかわりに、底にハートをくっつけた。セピー君から余り粘土を分けてもらい、ミルクピッチャーを作りかけたらうまくまとまらず、ハート型の小ぶりの器になった。姉妹みたいで、これはこれでいいかもしれない。表面を丁寧にならし、うわ薬を塗り、藁で飾り用のキズをつけて完成。乾燥した後ダンちゃんが焼き上げてくれる。出来上がりは、一か月後のお楽しみ。せっかくだから教室の後に鎌倉らしいところで食事をということで案内されたのが、教室からすぐ近くの坂道をひょいと入ったところに建つ一軒家。『静辰(しずたつ)』という暖簾が下がり、軒先には大きなからすみを干している。お寿司やさん? 中に入ると、洋間と和室にテーブルが一つずつ。昼夜ともにひと組しか客を取らないのだという。陶芸教室に出た後は、器を見る目もいつもより観察深くなる(器を勉強するために、「いいお店」を知っている陶芸家は多いのだとか)。陶器の平皿にパンが盛られているのが新鮮。このパンが外はカリッ、中はモチモチ、後に続く料理への期待を否応にも高めてくれる絶妙な味。ひと皿目は、パンによく合うよう計算された塩加減のパテ。ターメリックで味つけしたタマネギと里芋を添えて。タマネギはあまりに美しく澄んだ黄色に染まり、これは何だろうかと一同で答えを出し合ったけれど、正解はいなかった。ふた皿目は、魚介のカルパッチョ。たまがむさぼるように食べた。彩りも楽しい生野菜はシャキシャキとした歯ごたえで新鮮そのもの。三皿目は、大きなほたて貝の殻を器にしたきのことほたてのグラタン。これまた、たまが半分以上食べてしまった。四皿目は、イカスミのたきこみごはん。とっても辛い大根が添えられていて、ちょっとずつ混ぜて食べる。こんなもの、食べたことない。そして、デザートは、ふわふわの雪玉のようなまあるいチーズケーキ。danchuに作り方を紹介されたときの記事が壁に貼ってある。シェフの川口氏の看板メニューの様子。たまの食いつきはすさまじく、皿に鼻をつけんばかりに身を乗り出し、「うめー」とうなりながらほとんど平らげてしまった。厨房から出て来たシェフに、「おいしいです!」を連呼するたま。浴びるほど称賛を受けてきたと思われるシェフも、「子どもは正直ですよ」とうれしそう。たまは厨房まで追いかけ、なおも「おいしいです!」。一食でずいぶん舌が肥えてしまった気がする。椅子にじっとしていない子ども連れでコース料理を最後まで味わえるのは貸し切りだからこそ。ゲストブックに名前を求められたが、次回訪ねたときに今回と違うメニューを出すためなのだそう。鎌倉山から鎌倉駅へ向かうバスが一時間に二、三本ほどしかないので、歩きながらバスを待つことに。あと少しでバス停というところで追い抜かされること二回。足が疲れてバス停で休んだら、今度は40分以上待たされた。でも、両側にこだわりの注文建築の家が並んでいたり、かわいいパン屋さんがあったり、歩いていて楽しい道だった。 2002年10月13日(日) 新宿のドトールにいませんでした?
2002年10月13日(日) 新宿のドトールにいませんでした?
三連休の二日目。仕事を夕方で切り上げ、由比ケ浜の海沿いのレストランで、先に鎌倉のセピー君のセカンドハウスに遊びに行っていたダンナと娘のたまと合流する。テーブルを囲んだのは、セピー君と、はじめましてのお母様の志雅子さんと、来月に挙式を控えたテスン君とユキコさん。前々からやりましょうと言っていた婚約祝いの会を、わたしたちが鎌倉に泊まる日に合わせて急遽開催することになった。テスン君とユキコさんは翌日に式の打ち合わせがあるため、今夜中に東京に帰ることに。夕食が終わって、もう一杯だけ飲みましょうとなり、海沿いの道をぶらぶら歩いてセピー君のセカンドハウスへ。一杯が二杯になり三杯になり、「終電で帰るか泊まるか」の時間になり、結局二人は泊まることに。これまでに何度も繰り返されている歴史。このメンバーが集まると、話が尽きない。テスン君のお兄さんとセピー君とダンナが学生時代に同じ寮に住んでいたという縁で、共通の知人友人も多い。元首相から「あなたとは違うんです」発言を引き出した記者のD君もその一人。去年わが家で集まったときもD君は皆を質問攻めにしていた、なんて思い出話で盛り上がる。今宵は志雅子さんという強力なスパイスも加わり、いつも以上にテーブルが熱くなった。イラン人との国際結婚をユーモラスに綴った著書『『そこは、イラン―私が愛してやまない国』』を読ませていただいて以来、会える日を楽しみにしていた志雅子さんは、着ているものといい物腰といい、どこか日本人離れした雰囲気。年齢も不詳で、オバサンじみたところがまるでなく、チャーミングな女性だった。傑作だったのは、ウンチをしたかもしれないたまのおむつに鼻を近づけ、わたしとダンナが「チョスったかな?」「チョスったかも」と話していたときのこと。「チョス」はウンチの愛称「ウンチョス」をさらに略したわが家語なのだけど、「チョスはペルシャ語で、とても臭いおならという意味です」と志雅子さんが言い、一同大爆笑。「ペルシャ語と日本語は結構つながっているんですよ。チャランポランは、ペルシャ語でも、チャラン(グ)ポラン(グ)、地面はザメンと言います」と志雅子さん。テスン君は漫画の編集者だけど、これまで仕事の話をしたことがなかった。今夜、どういう流れからか、「いつでも企画を求めている」という話になり、「こんな話があるんだけど」とあたためている企画を話すと、「それ面白いじゃないですか」と乗って来て、「僕だったら、ラストはもっと身につまされる形にしますね」とアイデアも飛び出し、テスン君の勢いは止まらなくなった。わたしもうれしくなって打ち返し、突如始まった一騎打ちブレストをセピー君たちは面白がって眺めていた。他にどんな企画があったっけなと思いめぐらせ、「どんな企画が欲しい?」と聞いたところ、テスン君は急に熱が冷めたような顔つきになり、「相手の要望を聞いて企画出してちゃダメですよ。どうしてもこれがやりたいんだ、これを形にしたいんだ。そういうものじゃなきゃ、こっちも乗れません」。まったく、その通り。お酒より何よりしびれる言葉だった。要所要所に古今東西の名言を引用し、会話に知的な彩りを添えてくれるセピー君が、「タゴールの詩にこんなのがあってね」。この妻と子さえいなければ自分は神になれたのに、と思って家を出た男を神がつかまえて、「なぜあなたは、あなたのそばにいる神を捨てたのか」と問う、そんな内容。幸せは自分のすぐそばにあるのに、それに気づけないことが不幸なことだとわたしは常々思っているので、「わたしが考えていることと同じ!」と反応したら、「タゴールと肩を並べるなんて、図々しいにもほどがある」とダンナは呆れ顔。彼は目の前の神に気づいていない。 2007年10月12日(金) マタニティオレンジ191 「働きマン」と「子育てマン」2006年10月12日(木) マタニティオレンジ18 デニーズにデビュー2005年10月12日(水) シナトレ3 盾となり剣となる言葉の力2003年10月12日(日) 脚本家・勝目貴久氏を悼む2002年10月12日(土) 『銀のくじゃく』『隣のベッド』『心は孤独なアトム』
2007年10月12日(金) マタニティオレンジ191 「働きマン」と「子育てマン」2006年10月12日(木) マタニティオレンジ18 デニーズにデビュー2005年10月12日(水) シナトレ3 盾となり剣となる言葉の力2003年10月12日(日) 脚本家・勝目貴久氏を悼む2002年10月12日(土) 『銀のくじゃく』『隣のベッド』『心は孤独なアトム』
娘のたまの保育園の運動会。「うんどうかい くる?」と何週間も前から楽しみにしていたくせに、昨夜はぐずってなかなか寝つかず、寝ぼけ顔で開会式を迎えた。父兄による紙のトーチの聖火リレーで、開会。今年の競技はほぼすべてが親子参加型で、まずは全クラスの親子で『崖の上のポニョ』に合わせて準備体操。続いて、競技。たまがいる2歳児クラスは「親子かけっこ」「アンパンマン体操とバイキンマン撃退ボールなげ」「おいしいものさがし(パン食い競走のおせんべい版)「アンパンマン障害物走」。たまは最後まで眠たそうでエンジンがかからず、障害物走で鉄棒にぶら下がるときも、足は地面についたままだった。圧巻だったのは父兄と先生方による椅子取りゲームならぬフラフープ取りゲーム。大小さまざまなフラフープのまわりを音楽にあわせてぐるぐる回り、音がストップしたら輪の中へ。両足が入ればオッケーで、ひとつのフラフープに飛び込んだ大人たちがしがみつきあっている様が笑いを誘った。一回ごとにフラフープの数が減らされ、最後は小さなフラフープひとつに。圧倒的な強さを見せた同じクラスのママが優勝した。去年とはまったく違うプログラムで、競技に使う道具や飾りを一から手づくりしたのかと思うと、頭が下がる。先生方、おつかれさまでした。 2007年10月11日(木) Sky fish公演 Vol.6『二神(ふたかみ)』2006年10月11日(水) マタニティオレンジ17 再開&再会2005年10月11日(火) ユーロスペースで映画ハシゴ2003年10月11日(土) わたしを刺激してください
2007年10月11日(木) Sky fish公演 Vol.6『二神(ふたかみ)』2006年10月11日(水) マタニティオレンジ17 再開&再会2005年10月11日(火) ユーロスペースで映画ハシゴ2003年10月11日(土) わたしを刺激してください
マタニティビクス仲間のトモミさんが娘のミューちゃんと一緒に遊びに来てくれる。ミューちゃんとわが娘たまは誕生日が一日違いで、背格好もよく似ていて、姉妹を見ているような感じ。おなかの中にいた頃から近くにいたせいか、久しぶりに会ってもなんとなくなじんでいる。わたしが超手抜き晩ご飯を用意する間、トモミさんが子どもたちと遊んでくれた。誕生日祝いにもらったカップ入りの24色粘土「ねんDo」を開けるのが怖くて、わが家では未だに封印して積み木として遊んでいるのだけど、トモミさんは「これと同じ色を探してみよっか」と絵本『大きなかぶ』のページを開いて色探しごっこを始めた。粘土と同じ色を見つけたミューちゃんとたまが「あった」とうれしそうに指差す。この遊び、先日トモミさんが母娘で参加した泊まりがけの自然教室で教わったそう。指導員さんが「これと同じ色の葉っぱを探してこよう」と落ち葉を見せ、母子は拾った葉っぱを見本と照らし合わせては「もう少し赤いね」「近いね」などと話し、自然が作る微妙な色の濃淡を学んだという。子どもの数だけ子育てはあって、他のお母さんと話していると、こんな教室があるんだ、こんな便利なものがあるんだ、こんな考えがあるんだ、などと発見がある。娘を保育園に預けて働いていると、ママ仲間と交流する機会があまりないので、トモミさんが運んでくる情報はとても新鮮。ママ同士のおつきあいは、いい刺激を受けられる反面、互いの子育てを尊重することには気を遣うそう。ミューちゃんとたまは「またきてね」「またくるね」と再会を約束。おなかの中で一緒に踊っていた二人が言葉を交わすようになったことに、時の流れを感じた。 2007年10月10日(水) マタニティオレンジ190 3人娘1歳合同誕生会2004年10月10日(日) 爆笑!『イラン・ジョーク集〜笑いは世界をつなぐ』
2007年10月10日(水) マタニティオレンジ190 3人娘1歳合同誕生会2004年10月10日(日) 爆笑!『イラン・ジョーク集〜笑いは世界をつなぐ』
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