2003年10月15日(水)  このごろの「悲しいとき」

黒いスーツに身を包み、真顔でファイティングポーズのまま「悲しいとき……」と身の回りにあるトホホな出来事を淡々と訴える二人組『いつもここから』。彼らのネタを聞いていると、悲劇と喜劇は背中合わせだなあと身につまされる。取り返しのつかない惨劇は別だけど、本人が「悲惨だったよー」と半分笑って振り返れるぐらいの災難は、同情よりも笑いを誘う。わたしの場合、受けを狙ってギャグを言っても無視されるか叱られるのがオチなのに、わが身にふりかかった悲しい話はやたらと受ける。というわけで、今日は、「最近の悲しいとき」特集。

【悲しいとき1 地震で胸だけ揺れなかったとき】
先日東京で震度4の地震があり、職場の高層ビルにいたわたしは入社以来最大の揺れに震え上がった。その夜、ダンナに「怖かったー」と報告すると、「それでも揺れなかったんでしょ、君の胸は」。なんせ低層ですから……。

【悲しいとき2 お化粧したら病人にされたとき】
貧血のため会社を午前半休。回復したので午後になって出社すると、同僚たちが「大丈夫? やっぱり顔色悪いよ」。血の気が戻るまでの間、ヒマなので珍しくしっかりお化粧しただけなのに……。

【悲しいとき3 しおれたポインセチアと一緒にされたとき】
職場の窓辺に置いたポインセチアがしおれていた。水はあげてるのになぁ、と男性社員たちが首を傾げていたので、「霧吹きをしたら元気になるよ」と教えると、「そっか、空気が乾燥してるのかぁ」と納得、感心される。調子に乗って「ほら、わたしもどんどんしおれてるでしょ」とボケてみると、「なるほど」と納得されてしまった。そんなことないよ、と軽く突っ込んで欲しかったのだけど、霧吹きが必要なのはポンンセチアよりわたしだったか……。

この手の話は同情を煽れば煽るほど、聞き手の笑いのツボを刺激して,ドツボにはまる。それもまた悲しい。

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