NM Syndrome DiaryINDEX|past|will
朝は冷え込んだみたいで一面霜で真っ白だった。 そりゃ寒いわけだ。 毎日こんな話題が繰り返されるんだろうなあ。 冬だよねえ。 分厚かった「チェスナットマン」はあっという間に読み切ってしまった。 短い章で場面転換が早く展開がスピーディ。 さすがテレビ脚本家だ。 ただものすごく気になったのが文末の時制で現在進行形の場合「現在形」が使われ過去の話の場合は「過去形」になる。 これが慣れない。 文末が全部「いる」「する」「ある」というのはいつも読んでいる文章のリズムと違うから慣れるまで違和感ありまくりだ。 でもこれがこの作家の書き方なのだろう。 慣れるしかない。 ストーリーは児童虐待、育児放棄、里親問題というここ日本でも他人事ではない普遍的な問題が根底にある陰惨な事件を二人の刑事が追っていく。 シングルマザーのトゥリーンはITに強く、ユーロポールで上司と揉めて出戻ったヘスは引っかかる点を着実に一つ一つ潰して真相に辿り着く切れる男。 最初のギスギスした関係から徐々に「少しだけ」距離を縮めるところがいい。 というかヘスの目がオッドアイなのがポイント高い。 後に登場人物の一人に「あの”不思議な目の刑事さん”」と言わしめた緑と青の目。 素敵だわー。 当初はやる気がなく早くユーロポールに戻りたくて焦燥感に駆られてる嫌な雰囲気の男だったのに、 いつの間にか疑問をそのままにしておけずのめり込んでいくかっこいい男になっていた。 どこか厭世的な雰囲気を漂わせていたけれどそれはヘスの過去にあることがあとでわかる。 これもちょっと謎がありそうだからシリーズ物になればいいな。 犯行そのものは非常にグロいのでちょっと薄目で斜め読み。 ここで感情移入したらとんでもないことになる。 しかしパードレの後に読んだのは失敗だったかも。 この人アヤシイなと思ったらまじでビンゴ。 まさかの同じ職業とは。 偶然とはいえちょっと愕然としてしまった。 北欧の秋は雨が多く寒い。 暗くどんよりした重たい空気そのもののような物語だったがそれが結構好きだった。 空気感大事。 個人的にはドイツの北の街ロストックが出てきたのは嬉しかった。 バルト海に面したハンザ同盟の都市の一つでリューベックと共に大好きな街なのだ。 海軍局もある。 軍港巡りをした時に行ったんだっけかな。 旧東ドイツの街で当時はまだその雰囲気が残っていた気がする。 また行けたらいいなと思う街。
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