NM Syndrome DiaryINDEX|past|will
もう一度模倣犯を見たくなった。 キネマ旬報の森田監督夫人×ライムスター宇多丸氏の対談。 既に森田監督が亡くなっているので勿論詳しい意図はわからないこともあるが、プロデューサーでもあった夫人なので初めて聞くことも多かった。 ただ、当時あの映画を見て受け取ったことは強ち間違いでもなかったんだなあと思えたのは良かった。 これを読んで思い出したのは、中居がピースをやるにあたって意図的に喋り方を変えたと言っていたこと。 喋り方というかリズム? 少し引っ張るような気持ちの悪い、違和感のある話し方をしていて、当時映画を見た人がこのピースの喋り方が気持ち悪いと言っていたのを見た時は 中居の意図通りの効果があったんだなと思ったのだった。 キャスティングに関して、ピース役はテレビの影響力という観点からも、テレビで日常的に目にする人、しかも殺人犯だけど逆に明るいキャラクターの方がいいということで中居になったと。 「それに中居さんは、頭がいいし、とても顔が美しい。SMAPでいえば木村さんは顔が美しいと有名ですが、中居さんも実はとても美しいんです。でもその方向のことをやってこなかった。ピースは頭もいいし顔もいい、一見非の打ちどころのないような男で、クールな感じもある。中居さんにこの「クール」の部分をやっていただくと、いつもテレビで見ている中居さんと差別化ができていいと」 当時ここまで中居の本質を見てくれてたなんて思わなかったからこれを聞くことができて本当に嬉しい。 あとはこれも嬉しかった。 「中居さんはあまりにも有名だから、やっぱり”中居正広さん”と見られてしまうところもあるんですが、私の知人でまったくテレビを見ないし芸能人も知らないという人が、この映画を試写会で見たときの感想が、「このピースを演じた男の子は誰?どこから見つけてきた新人?すごくぴったりだった」と言ったんですよ。それを聞いて「よし!」と思いましたね(笑)」 男の子!(そこ?) いやでもこの当時中居は30くらいじゃなかったっけかな。 そうか〜男の子かあ。ふふふふ。 そうそう、クールな中居は美形なのよ。 そう見えないところが中居マジックなんだけども(振り切りすぎ) 例の爆発のCGは監督の意図とは違ったものだった、と。 もっと詩的で美しいものにしたかった。 そういう話も聞けたのは良かった。 この映画に関しては賛否両論が凄く、その大半はこのCGに関してだったと記憶している。 でも意図していた映像ではなかったにせよ、賛否が巻き起こるのは意図していた。 監督は、まさしく今の時代が内包して顕在化しつつあるネット社会の暴走とエンタメ化を問題提起していたんじゃないだろうか。 メディアの功罪含めて。 中居はピースを全く理解できないと言っていたけど、少なくとも森田監督が描いたピースは中居という存在があってこそ出来上がったピースだったように思う。 そこかしこに中居がいたよ。 それこそが役者中居正広の武器だと私は思うんだけどなあ。 役者やってくれないかなあ。 (いやその前にまずは踊って歌ってから、でいいけども)
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