2009年10月06日(火)  台風接近!打ち合わせの話題は「藤原効果」

「台風が近づいていますねえ」「なんか、すごい勢力らしいですね」「上陸しちゃうんでしょうか」そんな雑談から打ち合わせが始まり、「藤原効果」という言葉が出て来た。二つの台風が1000キロ以内に接近すると、渦巻く両者が作用し合って動きが変化する現象だそうで、今回、それが日本のはるか南で起こり、ひとつはフィリピンへ向かい、もうひとつが本州を目指しているのだとか。後で調べると、藤原さんという気象台の方が発見したので、この名称がついたらしい。

「藤原効果、よくご存知ですねえ」とひとりが食いつき、「実は気象予報士の資格を持っているんです」と告白したことから、今度は彼が質問攻めに遭った。「あれ難しいんでしょ」「一発合格ですか?」「どんな問題出るんですか?」「なんで受けようって思ったんですか?」……。「計算問題が出るんで、数1から勉強し直しましたよ」などという答えに、オオッとなる。「やっぱり理系なんですかー」「僕は文系なので、けっこう大変でした。今だったら解けないですね」。天気の話題は場を持たせると言うけれど、見事に場が盛り上がったのが面白かった。

それで思い出したのは、カンヌ国際広告祭で見た天気予報チャンネルのCM。スポーツバーをパロディにしたWeather Bar(お天気バー)に寒冷前線ファンと温暖前線ファンがそれぞれ青と赤のフェイスペイントをして集まり、贔屓のチームを応援するように天気予報を観ながら「行け!」「その調子!」と熱狂するシリーズCMで、上映会場も大いに沸いた。気まぐれで甚大な被害ももたらしかねない空模様には、たしかに目が離せない要素がある。

すごい勢力を持った藤原効果の片割れは8日には本州に上陸するかもしれないとのこと。通勤のある人は「電車が動くか?」「行きは行けても、帰りは帰れるか?」が心配の種で、わたしは「保育園へ連れて行けるのか? 行けても帰りは連れて帰れるのか?」が気がかり。話ほどは盛り上がらず、しぼんでくれるといいのだけど。

2008年10月06日(月)  『食いタン妻』と『百均探偵』
2007年10月06日(土)  マタニティオレンジ188 フミキリン
2006年10月06日(金)  マタニティオレンジ15 がんばれ母乳部
2005年10月06日(木)  行動する芸術家・林世宝さん
2004年10月06日(水)  ローマの一番よい三流のホテル
2002年10月06日(日)  餃子スタジアム


2009年10月05日(月)  小説を書くのもまた楽し

小説を書きたいと思っているところに、短編で4、5本書いて欲しいという依頼が舞い込んだ。脚本を書くのとは文体が違うし、小説家としてバリバリ書いている人のほうがいいのではと答えると、依頼者は、まだあまり色がついていない人がいいのですと口説いてくれ、まずは一本書いてみることにした。その調子でと乗せられ、書いているうちにアイデアがいろいろ浮かんできて、4本になり、6本になり、この数日でさらに4本ふえて、10本になった。

作品はある場所を舞台にしており、今月中にそこを訪ねて取材し(脚本でいうところのシナリオハンティング、小説の場合は何と呼ぶのだろう)、細かい描写を書き込む予定。スケジュール通りに行けば、この秋、そのとある場所のサイトで公開されることになっている。

脚本は作品を仕上げるためのベースになるものだけど、小説はそのものが読み物として成立するものだから、いいところも悪いところも全面的に書き手の製造責任となる。そこが怖くもあり楽しみでもあり……。

ネットで読める小説と言えば、講談社のコミック誌「モーニング」のサイトで公開中の「おやすみなさい。良い夢を。」は独特の空気感を持った物語。著者、三山佳依の名前にピンと来る方はかなりのいまいまさこカフェ通。

小説にかまけているせいで、このところ子守話はさぼりがちで、娘のたまに聞かせるのは、もっぱら「ニュースたま」。たまもだいぶ言葉が豊かになって、お返しに「ニュースママ」を聞かせてくれるのだけど、「きょう ママは おしごとを いっぱいしました」と仕事の話が多くて、淋しい思いをさせているのかなと後ろめたくなる。「今日はたまの前でパソコンしなかったでしょ?」と反論したところ、「きょう ママは おしごとを ちょっぴりしました」と修正された。

ちょっぴり更新ペースを上げて、3日ぶりの子守話は、前々から作ろうと思っていた黄色い自転車の話。たまは小豆島のことを「ぼくとママの黄色い自転車の島」と記憶していて、小豆島で滞在したゲストハウスのことは「ぼくとママのおうち」と呼ぶ。

子守話95「たまちゃんと きいろい じてんしゃ」

たまちゃんが みつけた きいろい じてんしゃは ふしぎな じてんしゃ。

きいろい じてんしゃが はしった あとには きいろい おはなが さきます。
きいろい ちょうちょたちが あつまってきて
まってまってと きいろい じてんしゃを おいかけます。

ふわりと そらに まいあがると ことりたちが こっちこっちと さそいます。
ぐんぐん そらたかく ペダルを こいで なないろの にじに ちゃくち。 
にじの はしっこから さんぼんめ きいろい みちの うえを 
きいろい じてんしゃは すいすいと はしります。

にじの さかを くだりきると うみの うえ。
きいろい じてんしゃは ふねよりも はやく はしります。
きいろい さかなたちが すごいすごいと とびはねます。

うみの そばを はしる きいろい でんしゃと おいかけっこ。
きいろい じてんしゃも はやいけれど でんしゃは もっと はやい はやい。
えきで とまっている あいだに きいろい じてんしゃが おいこします。

きいろい じてんしゃで おうちに かえると
おやつは たまごいっぱいの きいろい プリン。
きいろい じてんしゃは ふしぎな じてんしゃ。
たまちゃんが プリンを たべている あいだに どこかへ きえてしまいました。

2006年10月05日(木)  『シュガー&スパイス』のグランマ
2000年10月05日(木)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/12/08)


2009年10月04日(日)  おもちゃから夜景まで欲張り横浜デー

小豆島でお世話になった柳生さんと峰子さんご夫妻と横浜で再会。柳生さんと親しくされている北原照久さんのおもちゃ博物館へ。館長の北原さんにはお会いできなかったけれど、スタッフの方々にあたたかく迎えていただく。ジョン・ラセターが来館したときのエピソードを聞かせていただいたり(ここでピクサー映画『トイ・ストーリー』の着想を得たそう)、ぜんまい仕掛けのブリキのおもちゃを動かしてもらったり。

たまは「ブリキのおもちゃができるまで」に興味津々。


うちにはブリキのおもちゃはないけれど、Barnieのビデオの誕生会編でおもちゃ工場へ行く場面があり、ブリキっぽいロボットが出てくる。それに似たロボットを見つけて、「ウィアレロ(we are little)ロボットだ」。


広い庭にはアンティークのメリーゴーランド。動きを止めたその辺りの空気も、時が止まったかのよう。妖精が飛び回っていそうなこの庭で、お気に入りの本を開いて、ぼけっと半日過ごしてみたい。

別棟にはクリスマスショップ。こちらはBarnieのクリスマス編のサンタクロースの家がそのまま現実になったようで、たまもクリスマス好きのわたしも大興奮。

サンタが運転するワゴンには、サンタさんがいっぱい。

店内にはクリスマスグッズが所狭しと並び、飾られ、季節に関係なくここは年中クリスマス。わたしが品定めしている間に、たまはお店の看板犬、ゴールデンレトリーバーの「TJ」とじゃれあう。犬大好きのたまは、太いしっぽをつかんでぶんぶん振り、キャッキャと大喜び。柳生さんは気がつくと「Tジェイ」を「Tジョイ」と呼びかけていた。Tジョイは、『ぼくとママの黄色い自転車』の配給会社。

北原館長夫人の旬子さんとご挨拶させていただき、北原さんがププロデュースする横浜人形の家で今バービー展をやっていることを知らされ、徒歩で向かう。世界の人形や日本の人形の移り変わりを展示した常設展を見終えると、50周年を迎えたバービーとその衣装がずらりのバービー展。マネキンサイズのバーニーに駆け寄り、たまは「おちゅめ、きれいねえ」とピンクのマニキュアを塗った指にうっとり。

お洋服を見るのが大好きなわたしにとっては、目移りしそうな楽しさ。


鏡で仕切られたケースは万華鏡のよう。

お昼は中華街で食べましょうとなり、人形の家から五分ほど歩いて、元町中華街駅近くのすぐ目についた「廣翔記(koushouki)」新館に入る。フカヒレ三昧コースを注文すると、全9品と次々に運ばれる。餃子、炒飯、杏仁豆腐に至るまで、これでもかのフカヒレ尽くし! 味はなかなか上品で満足。大人もたまもよく食べた。テーブルにお料理びっしりの写真を撮り忘れたのは、夢中で食べた証拠。

さて、今日の横浜訪問の目的は、柳生夫妻の愛娘、照美嬢が出演しているtpt(=Theater Project Tokyo)第72回公演『血の婚礼』を観ること。中華街からほど近い馬車道にあるBankARTという会場は、倉庫を改造したような天井の高いスペース。

わたしが柳生夫妻と観ている間、ダンナがたまの子守をする予定だったのだが、「僕は昨日観ましたから、僕がたまちゃんを見ます」と柳生さんが勇気ある申し出をしてくれた。ブリキのおもちゃ博物館で柳生さんが買ってくださったぜんまい仕掛けのペンギンで、柳生さんとたまが遊んでいる隙を見て、峰子さんとともに客席へ。上演数分前に、たまが入口に駆け寄ってきて、目が合ってしまい、焦ったが、たまは満面の笑顔で「みねこさーん!」。パパでもママでもなく峰子さんと呼びかけるとは、たくましい。

入口のドアが閉められ、泣いても笑ってもたまは柳生さんに託されることになった。そして、一時間半後、再びドアが開くと、満面の笑みのたまが「みねこさーん!」。さすがにぐずっているだろうと思ったこちらは拍子抜けして、大笑いとなった。柳生さんの他、スタッフの方にも遊んでもらい、たまは終始ご機嫌だったという。

tpt公演は第44回『スズメバチ』と第52回『道成寺一幕』を今はなき森下のベニサンピットで観たのだが、その印象とも共通して、演劇らしい演劇を堪能する。舞台のしつらえもそうだし、見に来ている人の雰囲気もそう。台詞で話を転がしていくタイプではなく、体全体を使っての表現のひとつに言葉がある、そんな感じ。舞台には土が敷き詰められ、裸足の役者がその上を歩き、転がり、舞うと土埃が舞い上がる。舞台下には水を張ったたらいが点在し、そこでは水しぶきがあがる。歌とダンスが全体を彩り、生演奏の奏者は舞台の一部のように会場に溶け込んで佇んでいる。観るというより浸るように鑑賞した。

若い娘役を演じた照美嬢は、パリで演劇を勉強して帰国後、初めての舞台だそうだが、「オリーブ」という言葉が劇中に何度も登場し、記念の舞台へのはなむけのように聞こえた。

tpt第72回公演『血の婚礼』

2009/10/3(sat)→18(sun) BankART Studio NYK / NYKホール

作◎ガルシア・ロルカ 台本◎広田敦郎 演出◎門井 均
美術◎朝倉 摂 照明◎笠原俊幸 衣裳◎萩野 緑
振付◎グスタヴォ・ザジャク

母親◎大沼百合子 花婿◎山田ジルソン
姑◎植野葉子 妻◎伯鞘麗名 レオナルド◎小谷真一
花嫁◎呂美 女中◎武田優子 父親◎廣畑達也
月◎濱碓 死◎加藤亜依 少女◎佐伯静香
村の女◎石榑順子 若い娘◎柳生照美 松平英子
木こり◎清水隆伍 熊本昭博 遠藤典史
若い男◎古賀信義 演奏◎かりん・綿田健一

ステージの隣にはカフェとショップのスペースがあり、そこでお茶をしてから、馬車駅の手前で柳生夫妻と別れ、たまが朝から「あれのる!」と所望していた大観覧車へ。高所恐怖症なので膝が震えたけれど、空はよく晴れて、宝石をちりばめたような眺めだった。

2009年10月03日(土)  たまちゃん、4のヨーグルトがほしいのよ!

朝起きた娘のたまが「なんかばべる」空腹を訴えたので、「ヨーグルト食べる?」と聞くと、「4のヨーグルト」と言う。冷蔵庫に入っている低脂肪ヨーグルトを指差すと、「それじゃない。4のヨーグルトがほしいのよ!」と言い張るのだが、「これしかないからしょうがないでしょ」と言うと、「それじゃなくて、4のヨーグルト!」とわたしが手にしたのとは別なカップを指差す。

よーく見ると、蓋のアルミの端っこに番号が入っているではありませんか。3個パックのそれぞれに「3」「4」「5」と振ってあった。個装ヨーグルトを何百個と消費してきたけれど、気づかなかったなあ。

ヨーグルトを食べ終えると、「ウェルかめ、みるう」。石黒賢さん演じる父親が「元気! やる気! ムッキムキ!」と身ぶりを交えてやるのをたまはいたく気に入り、昨夜は何十回と「むっきむっきい」の力こぶを作っていた。「さあ今日もやるかなー」と期待をあおって画面に注目したが、ムッキムキは出なかった。「あら残念、やらなかったねえ」と言うと、たまは、「おおきくなったからじゃない?」とクールな態度。昨日の最後にヒロインの波美は小学生から大人になったのだが、それとムッキムキの封印を結びつけるとは。実は中身は大人なんじゃないかとドキッとすることが、ときどきある。

午後はご近所仲間のK子ちゃんちに遊びに行く。たまよりひとつ年上のマユタンのボーイフレンド君兄妹とお母さんが遊びに来ているところに、加わらせてもらった。たまはマユタンを前に自慢の創作ダンスを披露したが、「それってダンスじゃないよ。なんかー、ようちえんっぽくないよね。マユのダンスは、もっとようちえんっぽいから」とギャル口調でダメ出しされてしまった。わが家では「たまはダンスの才能があるね」「天才だね}と持ち上げられているが、子どもの世界はもっと厳しい。

2008年10月03日(金)  シナトレ11 台詞の前後を考える
2006年10月03日(火)  マタニティオレンジ14 ヘンなのは自分だけじゃない
2005年10月03日(月)  Paulina Plizgaの着るアート
2000年10月03日(火)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/12/02)


2009年10月02日(金)  朝ジョラ「たまちゃん」

あっさり「ちゅばさ」ファンから「ウェルかめ」ファンに鞍替えした娘のたまが、「ちゅばさは どうなったの?」と心配してくれたので、朝ドラというのは交替していくものなのよと教えた。「瞳」の後が「だんだん」で、その後に「つばさ」だったでしょ? 「ウェルかめ」の後は、また別な朝ドラが始まるのよと。「じゃあ たまちゃんの あさジョラも ある?」と聞かれた。連続テレビ小説「たまちゃん」。金魚屋の娘という設定か? 

朝ジョラのヒロインは難しくても、子守話の主役なら。この頃、たまは「ぞうさんの おふろの ゆめ みたいから ぞうさんの おむつ はいて ねる」と言う。直島で行った「直島銭湯I♥湯」でお風呂場に象の像がいたことがとても印象に残っているらしい。そういうわけで、9月4日以来約一か月ぶりの子守話は、「ぞうさんとおふろ」の話。

子守話94 「ぞうさんとおふろ」

なおしまという しまの おふろやさんに いた
ぞうさんの ことが たまちゃんは わすれられません。
ぞうさんは おとこの ひとの おふろと おんなの ひとの おふろの
しきりの へいの うえに たって おふろばを みはっていました。

あの ぞうさんに もういちど あいたいな。
たまちゃんは ぞうさんの もようの おむつを はいて
ぞうさんの ことを おもいながら ねました。

ゆめの なかで たまちゃんは なおしまの おふろやさんに いました。
まよなかで だあれも いません。
そうっと おふろばの ドアを あけて なかに はいると
あれれ へいの うえに ぞうさんが いません。

とそのとき ぽちゃんと みずが はねる おとが しました。
みると なんと ゆぶねに あの ぞうさんが つかっていました。
「ああ びっくりした」と たまちゃんが いうと
「ああ いい おゆだ」と ぞうさんは うっとりと めを とじて
「いちにちじゅう たっているもので あしが つかれるんですよ」
と いいました。

どうぶつえんに いる ぞうさんよりは ちいさいけれど
たまちゃんよりは ずっと おおきいので
ぞうさんが はいると ゆぶねは いっぱいでした。
「たまちゃんも おふろに はいりたいよう」
「だったら わたしの せなかに のりなさい」
たまちゃんが ぞうさんの せなかに のると
ぞうさんは おふろの おゆを はなで すいあげて
シャワーを かけて くれました。
すると ぞうさんの せなかは みずが ながれる すべりだいに なりました。

たまちゃんと ぞうさんが あそんでいるうちに たいようが のぼってきました。
「たいへん たいへん。みんなが おきてくるまえに もどらきゃ」
ぞうさんは せなかに たまちゃんを のせたまま
ゆぶねから ざっばーんと とびだしました。
あ! あぶない!
たまちゃんは ぞうさんの せなかから おっこちて タイルに ごっつんこ。
そのひょうしに めが さめました。

ぞうさんが へいの うえに もどるところを みたかったな。
たまちゃんは それが ちょっぴり ざんねんでした。

2008年10月02日(木)  マッキャンAgain展パーティ 
2006年10月02日(月)  マタニティオレンジ13 おかげの花
2004年10月02日(土)  「平均年齢66-1才」若返りの会
2000年10月02日(月)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/12/02)


2009年10月01日(木)  ツジモトはチュバサを見ましたかの会

テヘラン勤務が決まった大学時代の友人ウヅカ君の送別会を先月やったが、まだビザが下りないというので、今日もごはんを食べに来る?と誘う。ウヅカ君のペルシャ語の先生であるセピー君と、前々からセピー君に引き合わせたかったご近所仲間のT氏も加わった。

メニューは根菜のごまドレッシングサラダや豚肉のしょうが焼き、生揚げといったいつもの晩ご飯。一昨年、近所の公園で拾った梅をうちにあるいろんなお酒で漬けたものをおっかなびっくり飲んでみたら、これが好評で、とくにラム酒漬けは、いい店で飲むような味わい。コピーライター時代にラベルのコピーを書いたBACARDI GOLDで漬けたもので、それに比べると、生協のホワイトリカーで漬けたものはアルコールが主張しすぎている。梅は野生でもおいしく漬かるが、お酒はいいものを選ぶべしと教訓を得る。

今日はいない共通の友人ツジモトさんが話題では主役となった。先日の送別会の後、セピー君が作ったペルシャ語テキストの中に「チュバサ」と発音する単語を見つけたウヅカ君は辞書を引いたが、それらしい単語が見当たらない。日本語の「つばさ」を固有名詞なのでそのままペルシャ語表記したものだと後でわかった。「ツジモトはチュバサを見ましたか」という疑問形、「ツジモトはチュバサを見なくてはならない」という強制形(というのだっけ?)、「もしツジモトがチュバサを見たら、何と言うだろうか」という仮定形などを学べたという。「で、観たんでしょうかね、辻本さん? こないだはぜひ観ますって言ってましたけど」とわたしが言うと、「観てないでしょうね」とセピー君は断言。

予想通りセピー君とT氏は意気投合し、二度目のT氏とウヅカ君はイランの鉄道事情について話していた。

2008年10月01日(水)  行列のできる脚本家
2006年10月01日(日)  マタニティオレンジ12 お宮参りイベント
2004年10月01日(金)  「Licensing Asia2004」にCook81(クック81)登場
2002年10月01日(火)  Mr.少林サッカーからのプレゼント
2000年10月01日(日)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/12/02)


2009年09月30日(水)  「ウェルかめ」がはじまり、ひかりTVを終える。

「つばさ」が終わり、次の朝ドラ「ウェルかめ」がはじまった。いつも朝ドラが入れ替わってしばらくは、食べ慣れた朝食のメニューが変わったような違和感があり、慣れるまでに時間がかかる。今回は味つけも盛りつけも極端な違いがあるし、「つばさ」の消費量が半端ではなかったので、いつも以上に適応期間が必要になりそう。

「だんだん」が終わって「つばさ」が始まったとき、「だんだんは?」と戸惑っていた娘のたまは、昨日、一昨日と「ちゅばさは?」と淋しがったが、今日は「わっかめ みるうー」とノリノリ。「わっかめじゃないよ。ウェルかめだよ」と訂正しつつ、似てるかもと思ったりする。「そっかあ。わかめは こんぶかあ}とたま。亀もわかめも海のものだと気づく。

ひかりTVの無料お試し期間2か月が今日で終わるので、解約の電話をする。熱烈な電話勧誘を受けて申し込んだもののなかなか接続できずにいて、結局ほとんど観る機会はなかったけれど、ちょうど仕事の資料で観なきゃいけない映画がかかっていたときは便利だった。それでも月々の契約料の元を取れるほどは観ないし、間取りの都合でモデムから伸びるケーブルが部屋を縦断してしまうのも煩わしく、利用を継続しなかった。いちばん多く再生したのは「ハム太郎」のアニメビデオで、たまの食いつきはすごかった。大人はひとつの回を観ると次の回を観ようとするが、3歳児はひとつの回を観ると、もう一度頭から同じ回を観ようとするので、延々と第一話を観続けた。

2008年09月30日(火)  脊髄を洗って乾燥してキレイになる
2006年09月30日(土)  本と遊ぶ「おそろい展 ミヤケマイ」
2003年09月30日(火)  BG SHOPでお買い物


2009年09月29日(火)  『ディア・ドクター』(西川美和原作・脚本・監督)

6月27日[土]公開の『ディア・ドクター』をついに観る。有楽町イトシアにあるシネカノン有楽町二丁目にて、朝10時からの一回上映。公開3か月で、ロングランを続けている。

画面に映るもの、聞こえてくる言葉や音、すべてに細やかな気配りが行き届き、役者さんの呼吸やディテールの積み重ねがひとつの世界を完成させているのに立ち会えて、見応えがあった。原作・・脚本・監督を西川美和さん一人が手がけていることも世界観の揺るぎなさの理由かもしれない。

『ゆれる』と同じく、企画はエンジンフィルムの安田匡裕会長。『ゆれる』のマスコミ試写をやっていた頃、一緒にお仕事をしかけていて、試写状をいただき、「あ、西川美和監督の」と反応すると、「これ、俺なんだよ」と言われ、「え! 西川美和監督って、安田さんだったんですか!」と早合点してしまったことを思い出す。自分の関わった作品を「これ、俺なんだよ」とか「これ、わたしなんですよ」と言うのはよくあることだし、西川美和監督の美しい顔写真も見ていたはずなのに。わたしのおなかがずいぶん大きくなった頃だったから、あれから3年。一作ごとにじっくりと時間と手間をかけ、鮮やかな存在感と印象を残す。充実した仕事ぶりだなあと惚れ惚れした。

同じ劇場では『子猫の涙』の脚本をお手伝いし、個人的にも親しくさせていただいている森岡利行さん脚本、監督の『女の子ものがたり』を上映中。こちらも評判がいいので、ロングランになりそうだけど、近いうちに観ようと思う。

2008年09月29日(月)  たま大臣にインタビュー「日本をどんな国に?」
2006年09月29日(金)  金太本、ついに出版。
2005年09月29日(木)  レストランJ→カフェ・プラハ→レストラン・キノシタ
2002年09月29日(日)  『パニックルーム』→餃子スタジアム→出社の長い日曜日


2009年09月28日(月)  「瀬戸内国際こども映画祭」を子育て中

7月29日の日記に「瀬戸内国際子ども映画祭」の実行委員会に出席したことを書いたが、あれから2か月、再び実行委員会が開かれた。漢字が多いので「子ども」を「こども」とひらがなにしましょうと合意したので、以後、「瀬戸内国際こども映画祭」と表記する。

参加者は男性3名、女性6名。前回はチーズケーキの差し入れがあったが、今回は、ダクワース、手づくり栗ようかん、ミニたい焼き。女性が多いと、おやつがにぎわう。おやつがあると、話の角も取れて、会議はまあるく進む。

今日の議題は、コンペ部門の実施方法、各専門部会の割り振り、サイトの準備をどのように進めるか、予算を抑えるためにどこにどんな協力をお願いできるか、などなど。やりたいこと、やるべきことが、少しずつ具体的に煮詰まっていく。映画祭を支えるためには、ボランティアの存在が不可欠で、実行委員会も手弁当。参加する一人ひとりが気持ちを会わせ、チカラを会わせないと、志だけが空回りして空中分解してしまう。「ボランティアではなく、サポーターと呼ぼう」と意見が一致した。

映画祭のコンセプトをコピーにする仕事を託されたので、帰ってから、前回思いついた「二十四の瞳、きらり」をキャッチコピーにして、ボディコピーを考えてみた。さ来年夏に産声をあげるこの映画祭は、名前にも「こども」がついているけれど、これから育っていくべき存在で、そのためには、たくさんの「育ての親」が必要だ。そんなストーリーが浮かんだ。


折しも9月下旬から配布中の池袋シネマ振興会のフリーペーパーbuku21号(表紙は『悪夢のエレベーター』監督の堀部圭亮さん)に掲載された「出張いまいまさこカフェ」13杯目のタイトルは、「母と子と映画」。『ぼくとママの黄色い自転車』公開の話とあわせて、こども映画祭のことも紹介していて、「映画祭を産み育てる」という言葉が、ひと月前に原稿を書いたわたしから出ている。

たくさんの人に愛されて、その愛を未来にお返しできるような、「こども」になって欲しいと願い、育ての親の一人として、注げるものを注ぎたいと思う。

2008年09月28日(日)  オレンジの壁のユキちゃんち
2005年09月28日(水)  『Spirit of Wood. Spirit of Metal(平成職人の挑戦)』
2002年09月28日(土)  料理の腕前


2009年09月27日(日)  客に聞こえる声で叱る飲食店

どっか外で食べよっか、どこにしようと候補の店を頭の中で検索して、「あそこのピロシキ食べたいと思ったけど、こないだ感じ悪かったからなあ」とダンナが言った。そのお店のピロシキが抜群においしかったけれど、食事している間じゅうずっと女主人が店員の女性に小言を言い続けていて、せっかくの味を何割か損ねてしまっていた。

店員さんにも落ち度というか、言われる隙はあり、女主人が期待するより動きが遅かったり、やるべきことの順序が前後したりしたのだけど、言われなければ客は気づかないような些細なことで、それをいちいちくどくどとなじる女主人の言葉のほうが、よっぽど不愉快だった。店員さんがビクビクしながら給仕し、食べているこちらまで一緒に叱られている気持ちになり、胃が縮むような居心地の悪さを味わった。店を出るとき、ひとこと苦言を申し立てようかと思ったほどだ。

「もったいないよねえ、あのお店」とダンナと話したが、別なお店での出来事を思い出した。「さっきのお客さん、百円足りなかった」と延々とレジの子を責めているのを聞かされながらランチを食べた店では、「わたしが百円払いますから、百円の話はもうやめてください」と喉まで出かかって、呑み込んだ。ピロシキのお店と同じくこじんまりした家庭的な雰囲気のお店だった。目が届く小さなお店ゆえに店員のアラが目につき、ずっと顔を合わせている息苦しさがはけ口を求めてしまうのかもしれない。客に聞こえてしまわないかと気遣いする余裕すら失われているのは、気の毒でもある。

先日デニーズへ行くと、厨房のそばに通され、隊長のように新米店員を𠮟り続けるボス格店員のよく通る声が丸聞こえだった。デニーズへ行くのは食事よりもネタを味わうことが目的だったりするのと、ボス店員の歯切れのいい言葉が小言ではなく格言調で、これは聞いていて痛快だった。「手ぶらで帰ってこないの! わかる? お皿運んだら、お皿下げてくる! 片道だけが仕事じゃないの!」。その言葉を肝に銘じ、家事に応用すると、あら不思議。探しものが多いせいで無駄に家の中を動き回る毎日なのだが、そのついでに少しずつ部屋が片付く結果となり、デニーズ効果と喜んでいる。

2008年09月27日(土)  生傷が絶えない足
2007年09月27日(木)  1979〜80年「4年2組 今井まさ子」の日記
2005年09月27日(火)  串駒『蔵元を囲む会 十四代・南部美人・東洋美人』
2003年09月27日(土)  ハロルド・ピンターの「料理昇降機(THE DUMB WAITER)」
2002年09月27日(金)  MONSTER FILMS

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