2009年01月01日(木)  謹賀新年2009

2009年目覚めて最初の食事は、バナナパン。年越しバナナがいい具合に熟れて、おいしく焼けた。砂糖を使わないので、天然の甘みが命。娘のたまも「バナナパンたべたい」と催促してくれるほど、わが家の朝食の定番になり、材料のバナナ、卵、牛乳、小麦粉は欠かせない存在。焼きたてのバナナパンは香りも味も格別(そのかわり、冷めるとあまりおいしくない)で、ほかほかのぬくもりを掌に受け止めながら、なんだかいい年になりそうだと思う。

午前中に仕事始めでパソコンに向かい、午後にダンナの実家で新年の挨拶。昨日の大晦日も一緒に紅白を見ていたので、家にいったん帰ってましたという感覚。今年も子守でたくさんお世話になりそう。おせちは、子ども用の小さいお膳を忘れたので、たまも2歳児ながらいっちょまえに大人と同じ大きなお膳に盛りつけることに。海老を一匹しっかり平らげ、しっぽにまでかじりついて、喉に刺さって目を白黒させていた。正月から食欲旺盛で頼もしい。

年賀状を書く時間を例年より取れた人が多かったのか、元旦に届いた年賀状の束がいつになく厚かった。「日記読んでます」というコメントに、最近更新をさぼっていることを反省。「作品楽しみにしています」の声にも励まされる。来週火曜日には映画『子ぎつねヘレン』の放送があり、今月末の31日の土曜日には、作り立てほやほやのラジオドラマ『友子とモコ』が放送される。はじまりの間に作品が二つ流れる2009年は、脚本家・今井雅子にとっても充実した年になりそう。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

映画『子ぎつねヘレン』 
2009/1/6(火)19:00〜20:54 テレビ東京系で放送

今井雅子脚本の長編映画4本目。10日公開の映画『きつねと私の12か月』との連動企画で、地上波2度目の登場。

ラジオドラマ『友子とモコ』 
2009/1/31(土)22:00〜50 NHK-FMにて放送

『昭和八十年のラヂオ少年』以来、4年ぶりのラジオドラマ。NHK札幌放送局制作で、舞台は平成と昭和の夕張。

2008年01月01日(火)  マタニティオレンジ215 おせちの食べっぷりに成長を感じる
2007年01月01日(月)  マタニティオレンジ51 赤ちゃんのいるお正月
2006年01月01日(日)  いいことありそな初日の出
2005年01月01日(土)  英国旅行6日目 嵐とプリンと美女と野獣
2003年01月01日(水)  2003年の初仕事
2002年01月01日(火)  幸先
1999年01月01日(金)  テスト


2008年12月31日(水)  山手線ゲームで笑い納め

娘のたまを朝からダンナ父に見てもらい、仕事納め。「すみません、おせちのお手伝いもしないで」が毎年のことになってしまっているが、ついに子守まで押しつけてしまった。夕食時にダンナの実家へ行き、ちゃっかりきりたんぽ鍋をいただいて、今年も最後の最後までお世話になりっぱなし。何度もたまを預かってもらったお礼に、暮れに落ち着いたらどこかで食事でもと思っていたのに、それどころではなかった。

ダンナ両親、ダンナ妹、わが家の3人、あわせて6人で掘りごたつを囲み、鍋をつつき、紅白を観る。今年は、ずいぶんおしゃべりがうまくなったたまを面白がっているだけで、愉快に時間が過ぎる。いちばん盛り上がったのは、山手線ゲーム。「たま、山手線ゲームできるんだよ」と発見したのは、ダンナで、一昨日の月曜日のことだった。保育園は休みだけど、わたしが家で原稿を書かなきゃとなり、寒空の下に追い出されたダンナと娘のたまが向かった先は近所の公園。ブランコで遊んでいたら、隣のブランコにいた小学校一年生ぐらいの女の子がお父さんと山手線ゲームをやっていた。おねえちゃん大好きなたまは、仲間に入りたくてウズウズ。「動物の名前」で女の子が「コアラ」と答えると、たまはすかさず「コアラ、そこにいるよ」と公園にあるコアラの遊具を指差した。続いて、「鳥の名前」ラウンドとなり、「ハゲタカ」「ワシ」などと渋い名前が隣のブランコから聞こえて来ると、たまは自信たっぷりに「ことり」と口を挟んだという。

この話をダンナから聞いて、わたしもやってみたくなったのだった。まずは「鳥の名前」を試してみると、「ことり」の回答が飛び出し、みんなで大笑い。じゃあ次は何の名前にしようかと考え、いちばん答えが出そうな「果物」でやってみると、しょっぱなに「かき」と来た。2週目は「みかん」、3週目は「ぶどう」と、なかなか手強い。大人もネタが切れてこきて、わたしが「パパイヤ」と言うと、次のたまは「ママイヤ」。応用編で「たまちゃんイヤ」も飛び出し、十分笑い納めができた。

2007年12月31日(月)  年越しモンブラン
2006年12月31日(日)  年越し番組の収穫
2005年12月31日(土)  大阪一高い山・金剛山で年越し
2004年12月31日(金)  英国旅行5日目 ロイズとパブと年越し
2003年12月31日(水)  年賀状でペンだこ
2002年12月31日(火)  大掃除に救世主あらわる
2001年12月31日(月)  祈り
2000年12月31日(日)  2000年12月のおきらくレシピ


2008年12月27日(土)  今年は早かった年賀状

このところ、年が明けてから書き始めることが多かった年賀状。今年は22日に刷り上がったので、年内に出してしまおうと思い立つ。宛名のラベルと切手を貼ってしまえば、半分はできたも同然なのだけど、今年はパソコンをWindowsからMacに乗り換えたので、「Windowsで作った筆王の住所録をMacに取り込んで印刷」する方法を試行錯誤するのに、クリスマスイブの丸一日をつぶしてしまった。あちこちの住所録ソフトやラベル印刷ソフトをダウンロードしてみたものの、エクセル形式で保存した筆王データをうまく移せず、結局、日本で最も遅いと思われる老Windowsパソコンを一時間かけて立ち上げ、重荷になっているituneのデータをすべて捨て、気の遠くなるような変換スピード(住所変更一件に5分がかり)に根気づよくつきあい、なんとかラベル印刷を完了。2時間かけて約300枚のラベルと切手を貼った。シートの切手をバラバラにするのが、これまた面倒くさい。「切ってある切手ある?」「切手、切ってよ」というダジャレが夫婦間を飛び交う。スタンプは楽だけど、切手のほうが好み。来年はシール型切手(切る手間、濡らす手間が省けると、ずいぶんラク)を早めに買っておこう。

まず宛名ラベルを貼り、次に切手を貼り、最後にコメントを書くのだけど、一人にあてる年賀状を3回見る度に、その人へのメッセージを思い浮かべるので、「もうこの人には書いたのでは」というデジャヴを味わうことになる。コメントを書かずにそのまま投函してしまえば楽なのだけど、手書きが一言ないと淋しいと思ってしまい、今年も書き添える。年ごとにどんどん字が汚くなっているのを自覚するのも、年賀状書きの季節。今年は札幌行きの機内で半分、残り半分をホテルの部屋で書いた。機内で書いたものは、かなり乱暴な走り書きになった。シートベルトサインが消えるまでは膝をテーブルにしてたので、走り書きというか、流れ書きというか、字が泳いでしまっている。該当する乱れ字バージョンが届いた方はお察しください。

無事、26日までに筆王に住所データが入っている人あての年賀状は出し終えた。だけど、今年知り合った人はまったく手つかず。今年は仕事納めが大晦日、仕事始めが元旦という事態になっているので、受け取ってから年賀状を書かせていただく人には、忘れた頃に届いてしまうかもしれない。あらかじめ、おわびしておきます。

2007年12月27日(木)  朝風呂・昼風呂
2006年12月27日(水)  ミヤケマイ展 在る晴れた日・One Fine Day・
2004年12月27日(月)  英国旅行1日目 VirginとBathと厚揚げ
2003年12月27日(土)  腐ったブドウ・熟成したワイン・腐ったワイン
2001年12月27日(木)  今がいちばん若い


2008年12月26日(金)  ラジオドラマ収録→東京帰還

朝起きると、一面の銀世界。積雪0センチから35センチに。とろとろ歩いているうちに信号は赤になってしまう。飛行機は朝から欠航が続出。夜の便で東京に帰らなくてはならないのだけど、果たして飛ぶのか、ドキドキ。ご近所仲間で鉄道ファンのT氏に「電車で帰る方法」をメールで相談。

札幌に来たからにはスープカレー! 地上を歩いていると時間がかかるので、NHK札幌放送局から地下道で行けるパルコの8階に入っているお店へ。「メークイン率いる10種の野菜」が入ったスープカレーを注文。辛さは5段階の2にしたけど、マイルドすぎず、ほどよい辛さ。オクラ、パプリカなど野菜たっぷりで満足。カレーを食べていると、T氏から電話。「札幌発上野行きの北斗七星か、札幌から青森まで急行はまなすで出て、八戸まで特急つがるで出て、あとは新幹線というルートを教えてもらう。東京からアドバイザーで来てくださっているK氏が一緒にカレーを食べながら会話を小耳にはさんで、「鉄のお友だちがいるんですか?」と聞いてきて、「実は我が家にネバーランドがあるんです」。聞けば、鉄道模型のための18畳の部屋があるそう。「エルゲージってやつですか」と聞くと、「いえ、エルより大きいです」。「18畳っていったら鉄道博物館サイズじゃないですか」「いや、あれは30畳はあるでしょう」などと話が弾む。「わたしは、鉄の人と一緒に乗るのが好きなんです。シンダー(SLの石炭のスス)入りの日本酒をありがたがって飲んだりしましたよ」などと鉄道話で盛り上がり、初めてお仕事するK氏との距離がぐぐっと縮まった。鉄道が超えるのは距離だけではない。
(※日記を読んだT氏より電話があり、「北斗七星」ではなく「北斗星」、「エル(L)ゲージ」ではなく「エヌ(N)ゲージ」と修正をいただきました。聞きかじりで知ったかぶりしてしまうのは、悪い癖。「乗り鉄」「食べ鉄」「飲み鉄」などに加えて「語り鉄」を自称していますが、鉄道知識は「砂鉄」級でありました)

12:30から収録。本読みでナマで聴くのと、収録でマイクを通して聴くのでは、また印象が違う。今回のドラマは炭鉱町が舞台で緊迫した場面が多いのだけど、効果音が入ってない段階の台詞のやりとりだけでも臨場感が伝わってくる。年越し蕎麦を食べるシーンで、本物の蕎麦が用意されていたことに感激。ラジオの収録で初めて「消えもの」に遭遇した記念に、パチリ。収録は夜遅くまで続くけれど、わたしは最後まで立ち会えず、飛行機も心配なので、余裕を持って早めに引き上げる。皆さん、あとはよろしくお願いしますと託した。ラジオドラマ『友子とモコ』は1月31日(土)22:00〜50NHK-FMにて放送。



雪を踏み分け、札幌駅から空港へ。エアポート快速の車両の一番前の席に座ると、目の前に「甘エビ 増毛」の文字。字面はエビだけど、思わず毛むくじゃらの毛ガニを想像してしまったら、「増毛」は「ましけ」という町の名前だった。留萌本線の終着駅が「増毛」だそう。雪の中を汽笛の音がポオーッと鳴り渡るのを聴いていると、朝ドラ『すずらん』を思い出した。

空港カウンターはパニックになっているかと思いきや平和だったので、ほっとする。予定より早い便に回されたけれど、到着は結局予定より遅れた。だけど、飛んでくれただけでもありがたい。札幌駅の地下のパン屋で買ったパン3つ(豆パン、醤油コーンパン、かぼちゃパン)をエアポート快速の車中で平らげ、さらに空港で買ったいくらとカニのお弁当もペロリ。立ち会ってるだけなのに、なぜかやたらとおなかがすいていた、お土産にはロイズのチョコレートを買い込んだし、皮下脂肪強化週間になりそう。

2007年12月26日(水)  最近行った汚い場所
2006年12月26日(火)  マタニティオレンジ49 アメリカのベビー服
2001年12月26日(水)  ロマン配合


2008年12月25日(木)  ラジオドラマを録りに札幌へ

NHK札幌放送局制作のラジオドラマ『友子とモコ』の収録に立ち会うため、ひさびさの札幌へ。今日は本読み。ちょうどクリスマスイルミネーションが灯っている時期で、テレビ塔も大きなクリスマスツリーのよう。空気が澄んでいるせいか、光のまたたきが、とってもきれいで、うっとり。

雪がまったくなくて拍子抜けしていたら、夜から吹雪。朝にはどっさり積もるそう。

2006年12月25日(月)  ハト男 立ち食い男 透明人間の嫁
2001年12月25日(火)  発見!


2008年12月24日(水)  クリスマスイブの朝の「ちいさいゆめ」

今朝、「よく寝た?どんな夢見た?」と聞くと、「ちいさいゆめ」という答え。夢はでっかいものという先入観を持つ身には新鮮で、「小さい夢。へえ〜」となると、「てんとうむしがいたの」。てんとうむしサイズの夢ってどんなのだろうと想像して、今日の子守話が生まれた。

クリスマスらしいことをとくにせず、母娘二人でごはんと焼き魚というイブを過ごしたので、今夜の夢もサンタがやって来る大きい夢にはならない気がする。昨日にも増して夢が縮みませんように。

子守話35 ちいさいゆめ

たまちゃんが、おひるねからさめると、おかあさんがいつものように「たまちゃん、どんなゆめみたの?」とききました。「ちいさいゆめ」とたまちゃんはこたえました。たまちゃんは、てんとうむしのゆめのなかに、あそびにでかけたのです。

たまちゃんは、はっぱのベッドにねっころがって、てんとうむしとおはなしをしました。てんとうむしは、きいろいチョウチョのことがすきなのですが、もじもじして、こえをかけられませんでした。

いっぱいおはなしして、のどがかわくと、たまちゃんとてんとうむしは、うえのはっぱからこぼれてくるしずくを、ごっくんとのみました。それから、はっぱのベッドをすべりだいにして、したへしたへとすべっていきました。いちばんしたのはっぱからおちたときに、じめんにしりもちをついて、たまちゃんはめがさめました。

2006年12月24日(日)  マタニティオレンジ48 クリスマスプレゼント
2005年12月24日(土)  ラクーアのクリスマス
2003年12月24日(水)  PLAYMATE#03『ワンダフルボーイ』
2001年12月24日(月)  イベント大好き


2008年12月23日(火)  3軒目のお菓子の家と2008年クリスマス

今年は仕事が立て込んで、サンタクロース計画をダンナと相談する時間もないまま、なんとなく「今年のクリスマスは、何もなしでもしょうがないか」という気分になっていた。ところが一昨日、わたしの本を読んでファンになってくれた元バレリーナのミキさんより「今年もクリスマスのおうちを焼いて、引き取り手を募集中なんですけど」と電話があった。「ぜひ、うちにください!」と飛びつき、ミキさんをゲストに肉を焼いてクリスマスを祝うことにした。

ミキさんにお菓子の家を贈ってもらうのは、11/12才の誕生日(>>>2007年7月22日)、去年のクリスマス(>>>2007年12月16日)についで、3軒目。初めて焼いたという11/12才のときから回を経るごとにフォルムも焼き上がりも進化している。娘のたまの反応にも成長が感じられ、「おうちねえ。ブーブーとまってるねえ」などと熱心に観察していた。ミキさんのこともしっかり記憶したようで、夕食が終わって見送った後、「バレリーナのおねえちゃん、かえっちゃったの?」と淋しそうにしていた。

親がクリスマスを後回しにしている分、今年は、まわりの人たちのクリスマスパワーに助けられた。近所のイルミネーションや飾り付けにクリスマス気分をお裾分けしてもらい、クリスマスに向けて日に日に盛り上がる保育園では、2日にわたってクリスマス会を開いて(1日目はおたのしみ会、2日目はお食事会)もらった。

ドイツのペンフレンド、アンネットからの毎年恒例のクリスマスプレゼントも、わが家のクリスマス不足を補ってくれた。クリスマス模様の包装紙をひとつひとつ破き、中から現れたぬいぐるみやおもちゃに目を丸くする。そのイベントが何よりの贈りものになった様子。

イルミネーションのお裾分けといえば、東京ディズニーリゾートのキラキラの夜に、たまは大喜びしていた。今年は獲得した言葉で「きれいねえ」「きらきらしてるね」などとしきりと愛でてくれるので、親も見せ甲斐がある。

アンバサダーホテルの幻想的な青いイルミネーションには、大人も
うっとり。
遠出してイルミネーション見物もいいものだ、と地元に戻ったら、家の近くの東洋大学が気合いの入ったキラキラを放っていて驚いた。去年もイルミネーションはあった気がするけど、今年から発光ダイオードになったのか、光り方が違う。そういえば、近所の整骨院でも「今年の東洋大はすごいきれい。そこらの名所に負けてない」と話題になっていた。夢中で写真を撮っていたら、「たまちゃんもとってよー」とたまが割り込んで来て、ポーズ。この光景も思い出だなと思う。

あちこちからお借りしたり贈られたり、の2008年クリスマス。

2006年12月23日(土)  マタニティオレンジ47 たま4/12才
2002年12月23日(月)  横浜めぐり


2008年12月22日(月)  おはなしを語りはじめた、たま2才4か月。

2006年8月22日生まれの娘のたまは、今日で2才4か月。この一か月で、さらに言葉がふえて、つっかえつっかえ単語をつなげていたのが、ずいぶんなめらかになった。放っておくと長い文章をしゃべっていて、たま語銀行貯蓄用に、わたしの記憶の一時保存では追いつかず、メモを引っ張って書き留めることがふえた。

夢で見たことを話してくれたり、物語めいたものを語るようになったのが、この一か月の大きな変化。毎朝、目が覚めると、「どんな夢見た?」と聞き出し、寝る前には、自分がお話を聞かせる代わりに「たま、なんかお話ししてよ」とこちらからせがむようになった。「ある日ってお話しして」と言うと、「あるひ パパのひ ママのひ たまちゃんのひ ぜーんぶ たまちゃんのひ」などとボケをかますこともある(それはそれで詩のようだ、と思ってしまう親バカ)けれど、「あるひ ママがゾウさんにのったの」などと、2歳児なりにお話しを作って聞かせてくれる。「ちょうちょさんとおそらとんだの。ぶんぶんもいたの。しらすもいたの。ちょうちょさんのおうち、エレベーターなの。ママもいっしょにいこうね」などと夢がそのままお話しになっていることもあり、原案をもらって共作するような形で子守話もふえた。

靴下もズボンも一人で上手にはけるようになり、保育園では、保育士さんが手伝ってあげようとすると、「ダメ。たまちゃん、じぶんでやるの」と言い張るらしい。「どうやったら、こんな風に自分のことは自分でやる子になるんですか」と保育士さんに聞かれたけれど、親の手が回らないせいで、必要に迫られて、しっかりした子になってしまっている。その割に、おむつはなかなか外れないけれど、便座には喜んで座ってくれるようになった。たまに「トイレでウンチ」に成功して、「ウンチさん、バイバーイ。うみにかえりなさーい」と得意げに水洗レバーを押す。

一人遊びも上手になって、ボーネルンドの積み木のおうち(「おうちおうちする」と言う)がお気に入り。絵本は『やこうれっしゃ』『きかんしゃトーマス』『しんかんせんシールブック』と鉄道尽くし。『やこうれっしゃ』は毎日読んでも飽きないらしく、「ウォーリーをさがせ」感覚で、絵の中にお目当ての乗客(泣いている赤ちゃんなど)を探す遊びを楽しんでいる。

わたしがパソコンに向かっていると、「ママ おしごとちゅう」と邪魔しないように離れ、休日に「ママおしごとするの?」と察すると、自分からパパを散歩に誘ったりする。その物わかりの良さについ甘えてしまうけれど、わたしが相手できるときの甘えっぷりを見ると、いつも我慢しているんだなあと思う。いまだに卒乳しないのも、ママを独り占めできるこの時間だけは譲れないという意思表示なのかもしれない。「とんとん(=おっぱい)」を飲むときの会話も、またちょっと進化して、日によって味の形容が変わったりする。たとえば、昨日の冬至バージョン。

たま「とんとん、はいってますか?(とノック)」
わたし「とんとんは出かけております」
たま「ただいまー。おじゃましまーす(とシャツにもぐりこんで飲みはじめる)」
わたし「とんとん、飲んでるかー?」
たま「のんでるよー」
わたし「何の味?」
たま「みかんのあじ。みかんのおふろはいったから」

2006年12月22日(金)  マタニティオレンジ46 ブックスタート
2002年12月22日(日)  ロッテルダムとロンドンとベルリン


2008年12月21日(日)  柚子風呂で「みかんちゃん」のお世話ごっこ

娘のたまに冬至のゆず風呂のことを「今日は、みかんと一緒にお風呂に入るんだよ」と教えると、お風呂の時間になって、「みかんはどこ?」と催促された。浮力のあるみかんが、どぼんとお湯に飛び込んで浮き沈みするたびに、たまは大歓声。「みかんちゃん」とひとしきり遊んだ後、お風呂から上がると、妹をかわいがるように甲斐甲斐しく世話を焼いていた。そんな光景から今夜の子守話が生まれた。湯上がりのおっぱいを「みかんのあじ。みかんのおふろはいったから」と言ったのも採用。

子守話34 みかんのおふろ

「きょうは、みかんといっしょにおふろにはいるのよ」とママがいいました。たまちゃんは、みかんちゃんのおせわをすることになりました。みかんちゃんはすぐにぶくぶくとおぼれてしまうので、「みそしる」のコップにうかべてあげることにしました。コップは、みかんちゃんにはちょうどいいおおきさでした。おふろからあがると、おてふきタオルでからだをふいてあげました。たまちゃんのかおよりちょっぴりおおきなタオルが、みかんちゃんのからだをすっぽりつつむバスタオルになりました。おてふきタオルをとりかえて、おふとんにしてあげました。ならんでねると、いいにおいがしました。みかんちゃんとおふろにはいったので、ママのおっぱいもみかんのあじがしました。

2006年12月21日(木)  マタニティオレンジ45 4か月検診
2003年12月21日(日)  SLばんえつ物語X’masの旅 2日目:喜多方
2002年12月21日(土)  切手占いと『鉄カフェ』1st drip
2001年12月21日(金)  サプライズ


2008年12月20日(土)  スパイス番長とタンドール番長

料理ユニット東京カリー番長の調理主任、水野仁輔くんのカレーパーティへ。数ある著書のひとつ、東京カレーバイブルを片手に都内のカレー名店めぐりを楽しんでいるダンナも飛びつき、カレー好きな娘も連れて、一家で馳せ参じた。

以前東京カリー番長特製カレーに舌鼓を打って以来、「ぜひぜひまた自慢の手づくりカレーを食べたい!」と熱望していたのだけど、ちょくちょく開かれているカレーイベントとはなかなか日程の折り合いがつかず、満を持してのカレーパーティ。カリー番長とは別に「スパイス番長」というユニットを組んでスパイス料理の研究を始めたのだが、その成果を披露し合うために、ときどき試食会をやっているのだという。そこにお邪魔させていただいた。

小粋な庭に、どーんと存在感のあるタンドール釜。写真を撮りそびれたのだけど、タンドール釜職人がドラム缶を改造して作った釜は、オレンジのグラデーションでとってもわたし好みなたtずまいに、「TOKYO TANDOR BANCHO」(タンドールのスペルはこれで正解?)と記されている。「タンドール番長」というユニットもあるらしい。こちらの研究も始まったばかりで、試行錯誤しながらナンやシーカバブ(シシカバブではなく、シーカバブが正しいとのこと)を焼いている。

和気あいあいとカレーやスパイスの蘊蓄を傾けながら、研究にいそしむ番長たち。本当に好きなんだなあ、と見ていて感心し、微笑ましくなる。作った料理はフォトグラファーさんが記録。行く行くは本にまとめる予定とのこと。夢中でやってることが形になり、仕事になるのは何より幸せなことだけど、この人たちの味に傾ける情熱を見ていると、水野君や番長たちの発信するレシピや店案内の人気の秘密がわかる気がしてくる。おいしさにたどり着くまでのワクワク感を、彼らは人一倍楽しんでいる。材料の配合や熱の加え方で味が変化する料理は、化学の実験に似たところがあるけれど、仕上がりに一喜一憂する番長たちの目の輝きは、理科室でフラスコをのぞきこんでいる少年のようにも見える。

料理はサブジというのだろうか、野菜のドライカレーのような感じのものが中心。カリフラワーが、じゃがいもが、こいもが、初めて出会うスパイスにまぶされ、あら思いがけない、なんなのこの後引くおいしさ、とおかわりしてしまう。2才児娘も「うまいねー」と果敢に攻めて、呆れるほどよく食べていた。濃厚な魚のスープ、シーカバブ、ナン、蒸し混ぜ御飯のようなもの、それからカレー。さんざん食べて、デザートは別腹。東銀座のナイルレストランの3代目、ナイル善己さんが作った濃厚なのマンゴープリンは、これまでの人生で口にした数十個の最高峰!と唸った。

2006年12月20日(水)  マタニティオレンジ44 お・風・呂!
2005年12月20日(火)  シナリオ作家協会の忘年会
2003年12月20日(土)  SLばんえつ物語X’masの旅 1日目:山都〜鹿瀬
2002年12月20日(金)  生爪様
2001年12月20日(木)  幸せの粒

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