2006年12月22日(金)  マタニティオレンジ46 ブックスタート

「ブックスタート」という言葉になじみがないせいか、つい「ブックファースト」と呼んでしまうのだけど、文京区の4か月検診で「bookstart」の布バッグに入れて『じゃあじゃあびりびり』と『お月さま』の二冊の絵本をプレゼントされた。

「4か月でも、もう絵本を楽しめますよ」。そう言って図書館員さんが『じゃあじゃあびりびり』を読み聞かせてくださると、たまは目をぱちくりさせてページに注目。意味はわからなくても言葉のリズムや響き、絵の形や色づかいを味わっているのかもしれない。「お母さんが読んであげると、もっと喜びますよ」と言われ、その気になる。ロンドンに住む友人は、8か月検診のときにお医者さんで3冊プレゼントされ、その本は子どもの発育をサポートする団体からの寄付だったそう。わたし自身、本に育てられた部分はとても大きいので、本を通して子どもの成長を応援するのはとてもいいことだと思う。

出産祝いでも本をいただいた。留学時代の同期のミカコからは登場人物がスプーン一人という、タイトルずばり『スプーンさん』。はねたり、すべったり、小さなスプーンさんにとっては大冒険。『じゃあじゃあびりびり』と同じく、シンプルな作品ほどママの演技力が要求される。赤ちゃんを引きつける声と顔の表情を研究しなくては。

幼なじみのタカからは、紙の魔術師ロバート・サブダの仕掛け絵本『Cookie Count』。「A Tasty Pop-Up」と副題があり、1から10までの数字を飛び出すお菓子で数えるという、よだれまで飛び出しそうな"Yummy〜(おいしそ〜)"な一冊。サブダといえば、『Alice's Adventures in Wonderland(不思議の国のアリス)』や『The Wonderful Wizard of Oz(オズの魔法使い)』も手元に置いておきたい。子どもとページをのぞきこんで、一緒にドキドキできたら、どんなに楽しいことか。子どもに読み聞かせる目で書店や図書館の棚を見るようになり、昔出会った絵本に再会したり、絵本の奥深い面白さを再発見する機会をもらっている。子どものブックスタートは、親にとってのブック再スタートでもある。

2002年12月22日(日)  ロッテルダムとロンドンとベルリン

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