NM Syndrome DiaryINDEX|past|will
小寒だとか。 どえらく寒いのはそのせいか。 手が冷たい指が動かないという二重苦は辛い。 冷たいということは血行が悪いということでおまけに乾燥しているしだからヒビ切れが凄いし痛いし。 うわーんいいこと一つもないわー。 早く暖かくなれー。 さて2022年の初読みは「レンブラントをとり返せ」 大昔に「百万ドルをとり返せ!」を読んだことがありタイトルが似ているのは単に出版社が柳の下にどじょうの思惑なのか 或いは作者が同じだから無問題なのかをちょっと考えてしまった。 いいような悪いような。 しかも内容もいいような悪いような・・・・・いや面白いんだけども。 ちょっと煮え切らない感想になるのは多分このところ読んでいた本が全部曲者揃いでアクが強かったからこの本の淡泊さ端正さが物足りないのかもしれない。 極めてイギリス的端正さだ。 何せ主役のウィリアム・ウォーウィックが優等生のお坊ちゃんで若い。 思わず未熟者!と叱咤してしまうくらい(笑)ペーペーの巡査である。 そもそも幾ら好きになったからといって知り合ってまもなくの女性に捜査内容を逐一教える警察官がいるか? なにやってんのよと頭抱えていたらちゃんと警視長に怒られ釘を刺されていたから少し安堵した。 おいおい、大丈夫か青年?とこれ以降は生温かい目でみることに(笑) 最初の方でウィリアムの先輩で巡査のあれこれや市井のことを教えてくれたフレッドが死んでしまったのが一番の泣き所だったな。 ウィリアムもっと頑張らないと。 白眉は後半の法廷シーン。 思う通りの結果にはならない判決やドローに持ち込む駆け引きなど清濁併せ吞んだ展開は良かった。 ウィリアムの父であるやり手大物弁護士がすこぶるかっこいい。 父に逆らってまで警察官になったんだからウィリアムももっと頑張らないと(二度目) 悪党ではあるが敵役のフォークナーが魅力的なのもいい。 ラストのセリフなんてかっこよくて完全にウィリアムを食っている。 フレッド以外は人が死なないというのも久しぶりで良かった。 たまにはこういうお話しもいいかな。 しかし当分この手のお行儀のいいお話しはお休みしよう。 次は「幻月と探偵」を読み終えたい。
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