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敗戦へと一直線の展開がきつくてしばらく積読本になっていた鵺の絵師の最終巻。 狙ったわけではないけれど、奇しくも終戦の日(記念日とはつけたくない)にこれを読んだのは良かったと思う。 義則くん沖縄?へ、カヲル君にも赤紙が、東京大空襲では道子ちゃんが顔に傷を受け、菅沼先生にも召集がかかる。 日本がめちゃくちゃになっていく中、大本営から出されるのは国威昂揚の煽りとムチャぶりだけ。 ああいやだ。 戦争は本当に嫌だ。 上の人が直接戦えばいいんだ。 そんな中、義則くんの明るさと逞しさ、素直で真っ直ぐな心がいつも希望と太陽のような光を届けてくれる。 どうせ文句を言う上官もいないし降伏しましょうと言える勇気。 白旗代わりに掲げられたおじいさんの似顔絵付き腹巻? 義則君のお父さんの愛唱歌「私の青空(My Blue Heaven)」を大声で歌いながら米兵の前に出ていく義則君。 じすいずまいふぇいばりっとそんぐ! もーすとふぇいばりっとそんぐ! 戦争が始まる前はジャズもチャップリンもダンスも見直にあったんだ。 それが突然勝手に敵になって。 でも好きなものは好きだって義則君は大きな声で相手に届けた。 義則君が死ななくて良かったよ。 本当に良かった。 もし彼が死んでいたら私のメンタルダメージは酷かったと思う。 カヲル君もホトガヤさんも右手は利かなくなっちゃったけど菅沼先生も道子ちゃんも生きててくれて良かった。 ただあんなに辛くて酷い時代から十数年で戦後の好景気に浮かれる日本。 もう空襲とか戦争とか記憶していないどころか知らない世代が生まれている日本。 知らなくて幸せ、ずっとこの平和が続いて欲しい。 でも知らないでいるのはいいことなんだろうか。 忘れてしまって、他人事のままでいいの? そんなことまで考えてしまった最終巻だった。 終戦の日に読んだことには何か意味があるのかもしれない。 ちょっとでも考える切っ掛けになったかな。
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