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読み始めたらあっという間に読了した「P分署捜査班 集結(マウリツィオ・デ・ジョバンニ)」 陰惨でない(殺人なのに変な言い方だが)事件は久しぶりだ。 手口もアクロバティックではなく平凡な殴殺で同時進行する監禁?事件も背後関係に大きなものは何もない。 地味と言えば地味ではある。 しかし表面的に派手に見える事件よりもその実もっと重くて暗いのではないだろうか。 舞台はナポリ。 東欧からの移民の多さにびっくりし(これは北欧物にも共通する)また彼らに対する人種差別も驚くほど激しい。 日本人が思うよりもっと明確な階級社会で貧困から脱するために選ぶ手段が二つの事件の根底にはある。 どちらも丁寧に追っているので印象に残った。 P分署とはピッツォファルコーネ署のことで不祥事を起こした4人の警察官の代わりに色々な部署から厄介者が集められたところから話は始まる。 アクが強いというか癖が強すぎるところがちょっとマンガ的かも。 ただそれがキャラ物と一線を画すのは各々が悩みや闇を抱えていて、短い章ごとに彼らのプライベートが描かれているところか。 一番先が見えないのはオッタヴィアかなあ。 ダウン症の息子と非常によくできた旦那が重荷になって窒息しそうになっている。 最愛の奥さんに手を上げてしまい只今どん底中のロマーノも自己コントロールができないと犯罪者に一直線だ。 銃マニアというかすぐ撃ちたがるアレックスはレズビアンで父に対して鬱屈した思いを抱えている。 アメリカドラマかぶれのアラゴーナはスピード狂で軽薄極まりないと思っていたけど案外可愛いいい奴だった。 まだプライベートは見えていない(が、美人で胸が大きな女性には目がない) 副署長のピザネッリは前立腺がんを抱えているのに病院へも行かず自殺を偽装した他殺だと信じる事件をプライベートで追い回している。 新任署長パルマは比較的若いがよくできた最良の上司でちょっと可愛い。 そしてロヤコーノ。 マフィアの内通者と疑われ故郷を追われたシチリア人。 ワタクシもうこれだけで彼を贔屓しますよ。 87分署のキャレラに相当するというのもポイント高い。 キャレラもイタリア系だしね、私のお気にでもありました。ふふふ。 ただ一人娘に相当弱い。 それが弱点かも。 2人の超美人からモテてるのにちょっと朴念仁のところあり。 ところどころくすっと笑えるし全体に明るめではあるけれど、見えてる以上に闇は深い気がする。 というか、ちょっと! え、え、それはあんまりでは? この人好きだなあと思っていた人がとんでもないことに。 そんなバカな.........。 というところで終わってしまった第1巻。 早速次の「誘拐」を購入しましたよ。 チームになりつつあるP分署のみんなの行く末が気になる。
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