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「王女に捧ぐ身辺調査(ロンドン謎解き結婚相談所)」アリスン・モントクレア著。 終わり良ければ総て良し、とはよく言ったもの。 途中で続きは出ても買わないかもと思ったのに読み終われば3巻は買うことに決定していた。 いや出る話はまだどこにもないけれども。 中盤以降ストーリーが一気に動いてバタバタっと綺麗に着地したところはお見事。 少々都合よすぎ、上手くいきすぎな部分はあれどそれがこの本のいいところでもあるから無問題。 コージーミステリの定義がよくわかっていないので見当違いかもしれないけど多分その一種になるのだろうと思う。 wikiによればイギリスで第二次世界大戦時に発祥した小説形式で、当時アメリカで流行していたハードボイルド形式の小説の反義語として用いられたらしい。 ハードボイルドのニヒルでクールなイメージに対し、 「地域社会が親密である」「居心地が良い」といった意味を持つ「コージー(cozy)」を使用し、日常的な場面でのミステリーであることを示す、とある。 まさかマーサ・グライムズやポーラ・ゴズリング、セイヤーズもコージーに入るとは思っていなかったな。 それならコージーミステリは好きなジャンルになる。 多分日本におけるコージーミステリといわれる本が好きじゃないから偏見があったのかもしれない。 話が逸れた。 ともあれアイリスとグウェンの女性二人がお互いに補い尊重し合って解決に邁進するのは気持ちがいい。 恋というかロマンスがちょっとだけ入るのも楽しいし何よりやっぱり軽妙な会話に尽きる。 日本でこんな会話をしている女性がいたら殴り倒したくなるけど英国人なら許せる(笑) そうそう、会話の中に紅はこべのパーシー卿の名前が出てきたのは個人的にとてもテンションが上がってしまった。 大好きな人なんだもの。 あとグリニッジを訪問する場面があってそこもちょっと嬉しかったな。 帆船カティサークと海事博物館目当てで行ったことがあったので懐かしいやらまた行きたいやらで話がぐっと身近になったのでした。 ネットでコージーミステリwikiなるものを見つけたのでちょっと追いかけてみようかと思う。 北欧系の凄惨な警察ものが続いたから逃避?(笑)
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