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いつもの短編集だと思って読み始めたら珍しく長編だった「インド倶楽部の謎(有栖川有栖)」 アガスティアの葉という予言書と前世絡みの話と聞けばオカルトっぽい?と嫌な予想を立てつつもギリそっちに掠ったくらいで終わったので良かった。 ミステリーでオカルトめいた話は好きだけども火村には求めてないんだよ。 とはいえ、そうか、こういう動機というのもわからないでもない、と思うくらいには自分もそっち寄りなのかもしれないなあ。 今回はいつも火村やアリスに部外者は引っ込んでろ!の態度を取る野上部長が大活躍するのと、彼の為人が垣間見えてちょっと可愛く見えたのが収穫。 ガミさん、少しだけ軟化した? 火村の危うさをアリスだけではなく他の登場人物も把握できていたのは驚き。 今作は火村の闇をよりわかりやすく表現していたのも良かった。 深淵を覗き込んでいるような火村の脆い足元が崩れて向こう側に落ちてしまわないよう、アリスはいつもそれとなく見張っている。 見守る、ではない。 見張る。 危うくなったらいつでもこちら側に引き込めるように。 「来世は明日」 前世も転生も神も信じない火村がこの一言をどのように自分の中に落とし込んだのか。 いつか聞きたいものだ。
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