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「シナモンとガンパウダー(イーライ・ブラウン)」読了。 たった今読み終わったばかりだからまだ現実に戻ってきていない。 それくらい濃密な時間だった。 心はずっとハンナ・マボットと一緒にある。 嵐と硝煙と砲弾と血とそして極上の料理。 ただこれをお料理小説と紹介するのはどうだろう。 正しく海洋冒険小説だったと思う。 思いもよらぬ形で海賊の中に放り込まれたウェッジウッドは頑固で真面目で酷く頑迷なところがあるが誠実だし善良だ。 イエズス会で育ったというバックボーンにより彼の規範は常に神と共にある。 しかし世の中には彼の知らぬ、或いは見ようとはしなかった別の世界があるのは確かなのだった。 海賊船の中でそれらを一つ一つ痛い目をみながら学んでいくウェッジ。 それでも彼の善良さは失われない。 そこはとても良かった。 時に頑迷すぎて引っぱたきたくなることもあったけど。 長きを共にすれば情も移る。 ミスター・アップルズのなんと確かなこと。 日本人大工のキズはどんな漢字を当てるんだろう。木津?鬼頭? イタズラ好きな聾唖のジョシュア。 フォンとバイの双子の中国人、そしてアッシャー。 コンラッドもブラスもみんなみんな印象深い。 悲しいのか苦しいのか苦いのか。 でも楽しいこともたくさんあった。 フライング・ローズ号の上で。 限られた食料食材から極上のレシピを考えだすウェッジは料理で人を幸せにする。 面白かったのはある島で日本の捕鯨船と物々交換して手に入れた味噌をずっと大切に魔法のスパイスのように大切にしてくれたこと。 確かに味噌は万能な保存食かもしれない。 阿片戦争前の東インド会社(に模したペンドルトン会社)とイギリス艦隊と海賊、阿片の密輸など19世紀は混沌としている。 日本ではペリーの黒船はまだ現れず、しかし捕鯨漁船はインド洋から東南アジアを行き来していた。 このあたりの時代は少々苦手なのでそうなんだ〜とか、へ〜とか思いつつ読んでいたけど世界は繋がっているんだなあ。 ウェッジはアメリカに渡りマーサズ・ヴィ二ヤード島に住んだ。 調べたらマサチューセッツ州にあり聴覚障害者の島として知られたらしい。 そこでマーサズ・ヴィ二ヤード・サインランゲージ(手話)が発達したという。 ジョシュアが聾唖者だったのもむべなるかな。 現実に戻るために仰天ニュースを編集した。 べーさんと中居ときよし師匠。 三者三様の間合いがいい。 それにしてもやすきよの漫才はテンポが速すぎて実は何を言っているかわからない部分もあった。 ただでさえ関西弁だからノリだけで笑っていた気がする。 二度と生まれないだろう漫才だった。 今でも面白いって凄い。
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