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しみじみと読んでいたら読み終わってしまった。 「陰陽師〜夜光杯ノ巻〜」 短いながらもどれも印象に残っている。 阮咸(げんかん)という琵琶に似た楽器に宿った精が博雅の口説きで式になった話とか(違う) 洋の東西を問わず神様方は宴がお好きとか(それも違う) ツクツクボウシの合唱がお経のように聞こえるとか(なんか違う) 7色の虫で虹はできているとか(あってるようなあってないような) 白菊の庭に立つヨカナーンの首を抱いたサロメ(イメージ) 博雅の笛は神々をも目覚めさせる(間違ってはいない) 地獄の獄卒(寿命の尽きた者を地獄へ連れ去る者たち)をペテン師並みの詭弁で言いくるめてお帰り願う晴明殿(言い方) バラエティに富んだ短編が並ぶが最後の2篇がやはり心に残った。 火事で亡くなったお寺の小僧が亡くなる寸前まで読んでいたお経を読み終わって嬉しそうに消えていくお話しと 徳の高い高僧の若い頃のただ一つの恋が最後に実るお話しと。 どちらも落涙せずには読めなかった。 沁みる......。 年を取ると涙もろくなって困るわ。 もう一冊買ってあるけど勿体ないから少し時間をおこう。 ミック・ジャクソンの奇妙な話を読むのもいいかもしれない。 こちらも短編集。 ただ多分ちょっぴりシニカルでスパイスが効いているんじゃないかなあという予想。 味のある風変わりなイラストがとても英国的だと思う。 同時進行の特捜部Qはいよいよ佳境に入ってきたからこれから加速しそうな気がするし短編はいいチョイスかも。 よしこれにしよう。
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