NM Syndrome DiaryINDEX|past|will
今日はもしかしてスーパームーンかしら。 オレンジ色の巨大な月が窓の外に浮かんでいて少々暑苦しい(酷い) 湿度も高いし夜になってもあまり温度が下がってない気がする。 昨夜は涼しくて、もしやこのまま涼しくなるのでは?と思ったんだけど大きな間違いだったようだ。 期待しちゃった分だけ辛いわー。 一気に「水晶宮の死神」を読み切ってしまった。 ジュブナイル系とはいえ結構グロいし蘊蓄は大量だしいちいち説明は入るし、と田中芳樹らしい作品。 何よりヴィクトリア朝はやはり楽しいですわー。 がしかし。 3部作の最後の作品なのにこの出来は如何なものか。 全てが中途半端にあれもこれもと混じり合って尻すぼみというか、え、死神ってこんな小物なの?というがっかり感。 いやいやこの先もっと凄いことになる筈と思っているうちにこれで終わってしまった感。 死神の目的は? ただのマッドサイエンティストなだけ? ルイス・キャロルはどこへ行った?アンの出番はあれだけ? ツッコミどころがありすぎて困ってしまう。 そもそも、クライマックスに向かって一気に動くところを一旦終了させて次の事件までまったりしてしまうのがもどかしかった。 これヴィクトリア朝じゃなかったら途中で放り投げていたわ。 とはいえ、少年モリアーティが思いの外上出来でなかなかいいスパイスになっていたのと何といってもディケンズ大先生が好きでね。 厄介な人だけど憎めないチャーミングさがある。 実在のテニスンが出てきてウィリアム・ブレイクの「虎よ虎よ、.......」を吟じたところはにやっとしてしまった。 この詩好きなんですもの。 まあ色々言ったけど田中芳樹はこういう話の方が向いているんじゃないかな。 この設定でまだまだ書けそうな気がするので今度はメープル視点でどうでしょう。 というかこの時代のお話を書いて欲しい。 多少ストーリーが破綻していても押し切れる時代だと思うの(こらこら) もっと読みたいですう。 誰かワタシにヴィクトリア朝のお話を!
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