凪待ちね、ほんとにいい映画なのよ。
邦画をほとんど見ないから今の邦画がどんな感じなのかわからないけど最後まで無駄なシーンがなかった。
余計な説明もないし過剰な音楽もない。
苦手な邦画なのに本当に良かったと思う。

でも感想を書くまで感情がまとまらなくてね。
だから一番好きなシーンを書いておく。

ナベちゃんが川崎から最後の電話をかけてきたところだ。
郁男も切羽詰まった状況だったから旧知のナベちゃんからの電話は嬉しくても早く切ってしまいたい、世間話は今したくないという気持ちが透けて見える。
でも早く切りたいのにちゃんとナベちゃんの相手をしてやる。
そんな感情が郁男の横顔に表れていてああ郁男っぽいと思ったのだった。
性根は優しいんだよ。
だからナベちゃんも最後に郁男に電話をかけてきたんだ。
ナベちゃんもどうしようもない男だけどね。
でもちょっと卑屈で短絡的で最低なナベちゃんが私は好きだったよ。


あと、評判最悪なポスターの慎吾は確かに映画の中にいた。
あれが郁男だ。