2008年03月01日(土)  マタニティオレンジ243 お気に入り絵本『わたしのワンピース』

寒さに縮こまって8時過ぎまで寝ていた娘のたまは、気温の上昇とともに起床時間が早まり、ここ一週間は7時頃に起きている。今朝は6時半に起き、9時頃には「タイクツ」を全身で表現しはじめたので、歩いて図書館へ向かう。ベビーカーに乗せようとしたら、靴をはいて歩くのだと主張。大人の足なら徒歩10分の距離を右へそれ左へそれ、逆行し、だっこをせがみ、図書館は遥か彼方。やっぱりベビーカーで来るんだったと後悔する。

図書館には6畳ほどの絨毯敷きの読み聞かせコーナーがあって、親子や祖父母と孫のペアが思い思いに本を読んでいる。「たま、好きな本持っておいで」と言うと、棚から取り出したのは、『わたしのワンピース』(にしまきかやこ)。空から落ちてきた真っ白な布でうさぎが作ったワンピースが、花や鳥や雨や虹や星など出会ったものの模様に次々と染まっていくお話で、わが家にも一冊ある。留学時代の同期のナオコが「うちの息子がこれ大好きで」とプレゼントしてくれたもの。たまもすっかり気に入り、保育園でもこの本を繰り返し読んでもらっている。「家に同じのあるから、他のにしたら」と言うと、棚に戻し、別な棚からもう一冊の『わたしのワンピース』を取り出してきた。数ある本の中で、これが光って見えるらしい。

本に登場するワンピースだけでなく、本物のワンピースもたまは気になるようで、わたしの服に袖を通したがる。とくに明るい色やプリントの入ったものが好み。最近買ったfranche lippe(フランシュリッペ)のワンピース風コートは、白地に緑の配色が『わたしのワンピース』の表紙に似ているからか、うさぎや熊が描かれているからか、散歩に出かけるときは「これ着たら?」とでも言うように指差す。

2007年03月01日(木)  マタニティオレンジ84 「おなかの皮で風呂水」伝説
2005年03月01日(火)  ビューラー巻き巻きに挟み撃ちされる
2002年03月01日(金)  『たまねぎや』と『サムラート』


2008年02月29日(金)  マタニティオレンジ242 ゆびしゃぶりをやめさせる

朝から文京区の1歳6か月健診。身長や体重を測るのかと思っていたら、案内をよく見ると、「歯科検診」。立派な診察台に寝かされ、娘のたまは初めての歯医者さんに大泣き。今のところ虫歯はないけれど、母乳で寝かしつけている上に指しゃぶりをしているので「要注意」と言われる。母乳も指しゃぶりも子ども任せで自然にやめてくれればと思って見守っているのだけれど、親からもやめさせるように意識したほうが良いとのこと。とくに指しゃぶりは「骨が出てきて出っ歯になる」と脅され、指をくわえたら他のことをさせるように仕向けなさいと指導される。たまは眠くなると指をちゅぱちゅぱ吸うのだけれど、よっぽど眠かったのか、健診の間指をくわえっぱなしで、終わるなり眠りに落ちた。

歯ブラシの指導もされ、「笑顔で(恐怖を植えつけない)」「一本の歯を10秒かけて小さく磨く(まとめて磨かない)」「歯茎を人差し指で押さえて」などと教えられ、自分の磨き方がまったくなってなかったことを知る。

保育園を休んだので、午後からは相次いでママになった元同僚たちと母娘三組で会う。たまは人見知りする性格なのか、あとの二人が仲良く遊んでいるのをわたしの膝の上で見物。時間が経つと少しずつ打ち解けてきて、まじって遊ぶようになった。子連れにイヤな顔しないイタリアンのお店でランチを食べ、空腹でぐずる娘たちに食べさせる合間に自分もかきこむ。たまはキャベツとアンチョビのパスタを気に入り、一本ずつチュルチュルと吸い込んでいた。テーブルの下は食べこぼしがボタボタ。それでも店員さんは最後まで感じが良く、救われる。

ぽかぽか陽気の散歩日和。食後は小石川植物園へ。車が入ってこないし、芝生の上を思い切り駆け回れて、子どもを遊ばせるには最高の場所。だけど、入園料が330円。有料だから空いているというのもあるのだろうけれど、お金を払わないと広い土の場所で遊べないなんて。


2008年02月28日(木)  魔法にかかって初TOCCA

表参道の骨董通りを歩いていたら、TOCCAのブティックを通り過ぎた。ここのウィンドウにはいつもわたし好みの服が飾られていて、前を通りがかるたびに目が合うような気がしていたのだけれど、お店に入るのは今日がはじめて。「表に飾ってるワンピース、ちょっと見ていいですか」と白地に青い花が刺繍されたワンピースを指差すと、「黒もありますよ」とすすめられ、試しに着てみると、自分のためにあつらえたようにぴったり。ちょっと立ち寄ったつもりが、店を出るときには紙袋を提げていた。

店員さんが童話から抜け出してきた少女みたいに愛らしかったり、サインするペンに白い鳥の羽根がついていたり、とことんラブリーを極めた店内には、何かを連れて帰らずにはいられない気持ちにさせる不思議な力が働いていて、まんまと魔法にかかってしまった。名前はトッカでもお値段は特価とはいかず、わたしが買う一着としてはずいぶん思い切った買い物になったけれど、ラインがすっきりしていて着やせするし、わたしのワードローブに不足している気品を兼ね備えているし、何より、ウィンドウの外から憧れていたTOCCAの服がはじめて自分のものになったことがうれしいし、ちょうど一段落ついた仕事のギャラで自分へのご褒美を買ったことにする。

2007年02月28日(水)  推定年齢
2006年02月28日(火)  絵本『子ぎつねヘレンの10のおくりもの』打ち上げ
2005年02月28日(月)  フリーの人の確定申告
2004年02月28日(土)  「ブレーン・ストーミング・ティーン」著者贈呈本
2003年02月28日(金)  2003年2月のカフェ日記
2002年02月28日(木)  ヘンな弟よっくん


2008年02月27日(水)  25年ぶりに再読『まぼろしのペンフレンド』 

星新一 一○○一話を作った人』(最相葉月)を読んでいたら、SF作家の眉村卓さんの名前が何度も出てきて、小学6年生のときに夢中で読んだ『まぼろしのペンフレンド<』を思い出した。学校の図書室に一週間ほど通いつめて読んだ記憶があるが、なぜ借りて帰らなかったのかはわからない。どんな話だったのかもうろ覚えで、あらためて読んでみたくなり、講談社の青い鳥文庫から2006年に再刊された青い鳥シリーズ版を手に取った。

「はじめに」という著者の前置きで、この物語が昭和41年に「中学一年コース」に連載されていたこと、当時は携帯電話どころか電話もどの家にもあるわけではなかったこと、親しい仲でも連絡手段はもっぱら手紙で、雑誌などの「文通コーナー」が人気を集めていたこと、そうした時代を背景にした話であることが解説されている。わたしが読んだ時点でも、書かれたときから15年以上経っていたことになるけれど、時代の半歩先を描くSFに時代が追いついていたのか、当時違和感を覚えた記憶はない。でも、2006年版を手に取る少年少女は、携帯電話のない時代すら知らないわけで、「これはちょっと昔の話ですよ」と断りを入れる必要があるらしい。

小学6年生のわたしが一週間かけて読んだ一冊を、四半世紀後のわたしは2時間で読んだ。さすがに記憶はすっかり色あせ、初めて読むような感想を抱いたけれど、ところどころ既視感を覚えるくだりが顔を出し、今のわたしとつながっている過去のわたしが同じ本を読んだことを確認できた。

小学校の六年間でわたしを最も魅了したのがこの一冊だった。この物語の何にそれほど惹きつけられたのか。たしかに次から次へと主人公の身の回りで事件が起こり、最後まではらはらしながらページをめくり続けるのだけれど、シャーロック・ホームズの推理小説にだってドキドキはあった。たぶん小学六年生のわたしは、「まぼろしのペンフレンド」という設定に引き込まれたのだろうと推測する。

当時わたしは、はじめてのペンフレンドとの文通に夢中になっていた。五年生の夏休みに家族旅行で行った蓼科で、地元の五年生が授業の一環で実施していたアンケートに答える機会があり、その用紙に住所と名前と「おたよりください」のメッセージを記しておいたところ、一人の女の子が手紙をくれ、文通がはじまった。遠くに住んでいる相手がどんどん身近な存在になっていくのが楽しくて、週に何通も手紙を書くこともあった。だから、「ペンフレンド」がついたタイトルに惹かれて手に取り、まだ見ぬペンフレンドに想像を膨らませる主人公と自分を重ねたのだろう。

手紙には贅沢な余白があると思う。紙の手ざわり、手書きの文字、同封された写真やイラスト、相手を想像する手がかりがちりばめられ、封筒を閉じてからも余韻が残る。手紙が書かれてから読まれるまでの時差も相手に思いを馳せる時間を作ってくれる。「ペンフレンド」が死語と化した現代なら『まぼろしのメル友』になるのだろうけれど、他人になりすましやすいメールでは、「まぼろしの」があまり効かない。

「まぼろしのメル友」といえば、あるプロバイダーの広告を書いていたコピーライター時代、インターネット上の文通コーナーに登録したことがあった。押し寄せるように送られてきたメールの中でひときわ美しい文章を書く人がいた。一通一通のメールは、わたしのためだけに書かれた掌編のようで、毎朝会社でそのメールを開くのが楽しみだった。ところが、ある日届いたメールは、書き出しの数行以下が数か月前に届いたメールとまったく同じ内容になっていた。毎日したためられていると思っていた美文は、あらかじめ用意された長い小説の一部をコピー&ペーストしたものだったのだ。完成しかけたパズルがバラバラになったように、つかめそうだった相手のイメージは白紙になった。わたしは返事を書かず、その一通を最後に文通は終わった。

2007年02月27日(火)  平成18年度確定申告
2005年02月27日(日)  1975年のアカデミー賞映画『カッコーの巣の上で』
2002年02月27日(水)  世の中は狭い。いや、世界が広くなったのだ。


2008年02月26日(火)  マタニティオレンジ241 英語の歌を日本語で

一月以来、母娘ではまり、毎日のように観ているビデオ『Barney's Big Surprise Live on Stage』。『Barney and Friends』というアメリカの長寿子ども向け番組のショーを収録したもので、テレビでおなじみのキャラクターが目の前で繰り広げられるショーに観客の子どもたちは釘づけ、熱狂、興奮なのだが、スクリーンを通しても神通力は衰えず、娘のたまは吸い寄せられるように画面に食い入っている。

よく飽きないなあと感心するやら呆れるやらだけど、「ッカイ(もう一回)」とせがまれても、うんざりせずに大人も何度でも楽しめるのが、このビデオのすごいところ。子ども向けに作られているのだけれど、大人を締め出さないどころか引き込む魅力がある。子どもに合わせて目線は下げるけれどクオリティは下げない。ストーリーも音楽もしっかり作られていて、演じ手たちも力を抜いていない。

飽きない理由のもうひとつは、わたしにとっては格好の英語教材になっていること。よちよち歩きの子どもたちでも反応している簡単な英語が、最初は半分ほどしか聞き取れなかったのだけど、何度も聴くうちに聞き取れる台詞がふえて、今ではほぼ全部わかるようになった。休日にしかビデオを観る機会のないダンナは「何言ってんだかさっぱりわからない」と言うが、日本語もおぼつかない1歳半児のたまが、どうやら英語を聞き取っているらしいことが最近わかった。マザーグースの歌のHampty Damptyが出てくる場面が大好きなのだが、「ハンプティダンプティやってみて」と言うと、両手を上げて後ろにひっくり返る真似をする。「Hampty Dampty sat on the wall. Hampty Dampty had a great fall」という英語の歌詞と、塀に腰かけているハンプティダンプティが後ろにひっくり返る場面をちゃんと結びつけているわけで、これには驚いた。

でも、歌はやっぱり日本語で歌ったほうが楽しいと思い、たまがいちばん気に入っている『If all the raindorops』に日本語訳をつけてみることにした。「もしも雨が飴だったら」と日本語でもよくやる言葉遊びが歌になっている。「飴(雨)」を受け止めるために口を大きく開けて「Ah, ah, ah, ah……」と歌うサビの部分がたまは大好きで、ビデオに合わせて、首を大きく後ろにそらせて「ア、ア、ア、ア」とやるし、「ア、ア、ア、ア(のところかけて)」とビデオ再生をリクエストすることもある。

一番の「If all the raindrops were lemondrops and gumdrops」
は「もしも雨粒がアメ玉だったら」、二番の「If all the snowflakes were candy bars and milkshakes」は「もしも白雪が白玉だったら」と訳し、なんとなく韻も踏めて、いい感じになった。バーニーのビデオでは二番までなのだけど、インターネットで調べてみると、「If all the sunbeams were bubblegum and ice cream」という三番があるではないか。これが厄介で、「太陽がたい焼き」「お日さまがおはぎ」「日光がアンコ」「光がゼリー」「光がかりん糖」などなど考えてみたものの、「が」の前後のイメージがきれいにつながらない。原詞の「太陽光線が風船ガムとアイスクリームだったら」も相当苦しいけれど、降り注ぐ光を食べ物にたとえるところにそもそも無理がある。結局、オレンジ色のイメージでつなげて「お日さまがおみかん」に落ち着いた。太陽光線と果汁も近いものがあるし、今のところこれよりいい訳を思いつかない。

If all the raindrops

作詞:不詳
訳詞:いまいまさこ

If all the raindrops
Were lemondrops and gumdrops
Oh, what a rain that would be!
Standing outside, with my mouth open wide
Ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah
If all the raindrops
Were lemondrops and gumdrops
Oh, what a rain that would be!

If all the snowflakes
Were candy bars and milkshakes
Oh, what a snow that would be!
Standing outside, with my mouth open wide
Ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah, ah
If all the snowflakes
Were candy bars and milkshakes
Oh, what a snow that would be!

もしも雨粒がアメ玉だったら
どんなにいいでしょう
お口をあけて見上げましょう
ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア
もしも雨粒がアメ玉だったら
どんなにいいでしょう

もしも白雪が白玉だったら
どんなにいいでしょう
お口をあけて見上げましょう
ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア
もしも白雪が白玉だったら
どんなにいいでしょう

もしもお日さまがおみかんだったら
どんなにいいでしょう
お口をあけて見上げましょう
ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア
もしもお日さまがおみかんだったら
どんなにいいでしょう

われながらうまく訳せたと自分で自分をほめながら歌っていると、「誰が訳してもそうなるんじゃないの? きっと同じのがすでにあるよ」とダンナ。それぐらい、しっくりきているってこと? メロディとの相性もばっちりで、保育園の送り迎えなどに大声で歌っている。はた目には、ベビーカーで大口開けてそっくり返っている娘に気づかず陽気に歌うノーテンキな母親に映っているかもしれない。

この『If all the raindorops』、番組の公式サイトにあるジュークボックスのページで聴くことができる。他にも番組で使われているナンバーが数十曲聴けて、親子で楽しめる名曲ぞろい。サイトにはビデオのページもあり、こちらも子守に威力を発揮。ショーのビデオで観客の子どもたちが最も熱狂している『Mr.Knickerbocker』は一見の価値あり。これが流れると、わが娘は狂ったように夢中でほっぺたをたたく。国境を越えて子どもの血を騒がせる何かがあるらしい。

2007年02月26日(月)  500円の価値
2005年02月26日(土)  ブラジル物産展
2002年02月26日(火)  数珠つなぎOB訪問


2008年02月25日(月)  マタニティオレンジ240 布おむつ歴半年

娘のたまのおしりかぶれがひどく、皮膚科に「おむつをはかせないか、布か」と言われて布おむつを始めたのが、昨年8月下旬(>>>2007年08月30日(木) マタニティオレンジ169 布おむつはエコかエゴか)。おしりかぶれが治っても布おむつは続いて、約半年になる。

「君、保育園の先生に不思議がられているだろうねえ。遅刻も忘れものも多くて、身だしなみもめちゃくちゃなのに、なぜか布おむつ。やる気あるんだか、ないんだか」とダンナはからかうが、やってみると、そんなに手間が増えるわけでもなく、部屋に充満するにおいからも、たっぷりと水分を含んだ重いゴミからも解放されて、むしろラクちん。エコだの子どもの健康のためだのという気負いを抜きにして、おむつカバー(楽天のほほえみ工房で購入)がかわいいからという単純な理由が、続けるいちばんの動機になっていたりする。この色づかいは、紙おむつにはマネできない。夏ならそのまま「見せパンツ」にしたいぐらい。

布おむつにすると、おむつ離れが早いという説がある。妹の娘は1歳半ではずれたらしいが、わが娘はまだまだの様子。出るとすぐわかるので「チ」と言いながら前を押さえて教えてくれたりするが、気まぐれで、水浸しになるまで知らせてくれずに機嫌よく遊んでいることも多い。夏までおむつ離れしなくても、見せパンツを楽しめるから、ま、いっか。

保育園では、各自のポリバケツにビニール袋を入れたものに汚れたおむつを放り込んでいき、お迎えのときに親がビニール袋ごと持ち帰る。今日のお迎えのとき、おむつバケツ部屋でわたしがビニール袋を取り出していると、トコトコとついてきたたまの手には、おままごとのオムライス(マジックテープで真ん中がくっついていて、おもちゃの包丁で半分に切れる)があった。「おむつとオムライス」の組み合わせがおかしくて、今夜の子守話が生まれた。

子守話13 おむつとオムライス

たまちゃんといっしょに ほいくえんにいった おむつくんとおむつカバーちゃん。
「きょうのきゅうしょくは オムライスよ」とせんせいのこえがして、びっくり。
「ねえねえおむつくん、オムライスってなに?」
「しらないよ。おむつのなかまかな」
たまちゃんのズボンのなかで おむつくんとおむつカバーちゃんはひそひそ。
ズボンのなかからは そとのようすが みえません。
でも たまちゃんも おともだちも オムライスをもりもりたべているようです。
「おむつカバーちゃん。みんな オムライスがすきみたいだね」
「きっと オムライスは にんきものなのね」
おむつくんとおむつカバーちゃんは なまえがにている
オムライスのことがほこらしくて うれしくなりました。

「オムライスって どんなかおをしているのかな」
「みんながだいすきなオムライス、わたしもみてみたい」
おむつくんとおむつカバーちゃんは
オムライスのことばかり かんがえるようになりました。
ほいくえんからおうちにかえるあいだも
せんたくきでじゃぶじゃぶあらわれているあいだも
ものほしざおにならんで かぜにゆれているあいだも
たまちゃんのおかあさんに たたまれているあいだも。

おむつくんとおむつカバーちゃんのきもちがつうじたのか
にちようび たまちゃんのおかあさんが いいました。
「たまちゃん きょうのおひるは オムライスよ」
「わーい」とたまちゃんはバンザイをしました。
おむつくんとおむつカバーちゃんは 
ほいくえんへもっていくものの かみぶくろのなかで
ちいさくとびあがりました。
そして ふくろのふちから かおをだしました。
「みえた?」
「みえた!」
「あれがオムライス?」
おむつくんとおむつカバーちゃんはどきどきしながら
たまちゃんのおさらのうえのオムライスをみました。
きいろいたまごのぼうしをふんわりかぶったオムライス。
たまちゃんのおかあさんがケチャップでかいたかおが
にっこりわらっています。
「あ、わらってるよ」とおむつカバーちゃん。
「うん、わらってるね」とおむつくん。
「オムライスのオムは おむつのオムかな」
「だったらいいな」
「だったらいいね」
おむつくんとおむつカバーちゃんも にっこりして
オムライスのいいにおいを むねいっぱいに すいこみました。

2007年02月25日(日)  マタニティオレンジ83 風邪の置き土産
2006年02月25日(土)  半年ぶりの美容院
2002年02月25日(月)  信濃デッサン館


2008年02月24日(日)  マタニティオレンジ239 通せんぼごっこで「くぐる」ことを発見

ダンナの実家で夕食。ダンナ両親、ダンナ妹、ダンナとわたしの大人五人の注目を独り占めして、たまはご機嫌。普段は母一人子一人で食事することが多いので、大勢に囲まれるにぎやかな食卓はわたしもうれしいし、たまも楽しそう。各自が話しかけ、ちょっかいをかけ、だっこし、おんぶし、遊び相手が五倍。笑い声も五倍。わたしは子育て負担率が5分の1になり、ゆっくり食事できて大助かり。

ダンナの実家の食卓は掘りごたつになっていて、床は畳。たまはハンカチ落としのように、五人のまわりをぐるぐる走り回る。必ず反時計回り。そういえば、トラック競技も左回り。「心臓が内側のほうが回りやすいんだよ」とダンナ父。たまも本能的にそれがわかっているんだろうか。

「たまちゃん、通せんぼ」とダンナ母が後ろの壁に手をついて、たまの行く手をふさいだときの、たまの反応が見ものだった。最初は腕を押しのけようとしていたが、「ばあば、ねんねしたら?」と寝かしつけ作戦を入れ知恵すると、「ネンネ」と言いながらダンナ母をたたきはじめた。ばあばが寝たふりした瞬間、「今だ!」「行け!」と野次馬の指令が出ると、あわてふためいて関門突破。また掘りごたつのまわりを一周回ってダンナ母のところに戻ってきて、再び通せんぼを食らうと、今度は自分も壁に手をつき、通せんぼ返し。そして、三回目の通せんぼ。押しても引いても腕が動かないと見るや、たまは四つん這いになり、腕の下をハイハイして通り抜けた。「くぐった!」「かしこい!」と野次馬は大騒ぎ。こんな風に知恵をつけていくんだなあ、と進化の瞬間を目撃した興奮で、掘りごたつの温度は急上昇。道を切り開く力を身につけるには、道に行き詰まることも必要なんだとしみじみ思った。

2007年02月24日(土)  マタニティオレンジ82 たま6/12才と応援団
2006年02月24日(金)  金曜日の夜の開放感
2005年02月24日(木)  だいたい・キラキラ・インドネシア語
2002年02月24日(日)  PPK


2008年02月23日(土)  マタニティオレンジ238 たま1歳半 ママ1歳半

2006年8月22日生まれの娘のたまは、昨日1歳半になった。よく食べ、よく笑い、よく遊び、便秘知らずで毎日見事なウンチをする。驚きと発見を繰り返しながら、どんどん世界を自分のものにしていく姿がたのもしく、愛おしい。

この一か月は、お祝いでもらったアメリカの子ども向けショーのライブ収録ビデオ『Barney's Big Surprise Live on Stage』にますますはまり、画面に合わせて母娘で踊りまくった。ぐずってもビデオをかければ機嫌がよくなるので、Barney様さま。たまは人差し指を立てて「ッカイ(もう一回)」とリプレイをせがむところから一歩進んで、両手をバサバサ動かして「コッコ(ひよこのシーンをかけて)」などと場面指定するようになった。ショーは会場のみんなも招かれての誕生日パーティという設定。紙の帽子が会場の子どもたちに配られるシーンになると、手を頭の上に置き、「帽子」をせがむ。お菓子の空き箱で2種類作ったら、上下さかさまにかぶってご満悦。大きく両手を広げてリズムを取りながら拍手するようになったのも、ビデオの影響と思われる。とにかく踊るのが大好きで、音楽が聞こえると自然に体が動きだす。「ダンスして」と言うと、片足でしこを踏むように、右足を大胆に上げ下げして地面を踏み鳴らすのが微笑ましい。

動物では、「ゾゾ(ゾウ)」がお気に入り。シールや絵本に姿を見つけると、「ゾゾ〜」と目を細める。二位が「コッコ(鳥)」。「ワンワン」は本物や写真には反応するけれど、イラストにはあまり興味を示さない。

食べ物は、ほぼ大人と同じものを食べられる。カレーも牛乳で伸ばせばモリモリ。気に入ると、ほっぺたをたたきながら、「オイチー」とはっきり言う。人に食べさせるのも大好きで、パンをちぎってパパやママの口に放り込み、得意げに餌づけ。歯磨きはあいかわらずきらいだけれど、歯ブラシをふざけてくわえるのは好き。「レノビーゴ」というフッ素液をシュッと吹きかけると、レモンの風味がうれしいのか、喜んでくわえる。

「ノンノ(椅子に乗る)」「ネンネ(寝る)」「チ(おしっこ)」などの意思表示はだいぶ上手になった。気乗りしないときは首を振って「イヤヤ」となぜか大阪弁。

今日は、友人のY家と午後から半日一緒に過ごした。原宿の南国酒家(中華はベビーチェアとおむつ替え台とほどよいざわざわ感がありがたい)でお昼を食べ、代々木公園へ向かったものの風がきついので東武ホテルのティールームへ避難。レストランも代々木公園もホテルのロビーも、たまは絶好の運動場。公園の芝生では転んでも転んでも笑顔で走り回っていた。Y家には小学二年生のミナミちゃんと、たまより1か月早く生まれたアオちゃんの二人の女の子がいて、お母さんのユメちゃんは、「二人目は産むのも育てるのも楽だわ」と二度目の子育てを楽しんでいる。「産む前は、子どもが口の中でぐちゅぐちゅにしたのを平気で食べるお母さんたちを見て、よくやるわあってびっくりしたけど、いざ自分が親になると自然にやってるんだよね」とわたしが言うと、「こないだ、アオの鼻水が出てたから、思わず口で吸ったわ」とユメちゃん。わあ、それはやったことないわと恐れ入ると、「わたしも一人目のときはやらなかったわねえ」と二人目の貫録。ママ1歳半は、まだまだ青い。

今日の子守話は、そうじきゾウさん。ゾゾに似ているからか、たまは掃除機が大好き。保育園の大きな掃除機に「ブインブイン」と呼びかけながらん駆け寄っていく。ブオーンという唸り音も怖がらず、へっぴり腰ながらも喜んでかけてくれる。

子守話12 そうじきゾウさん

どうぶつえんにいった たまちゃんが 
おとうさんと おかあさんに いいました。
「ゾウさんを おうちに つれてかえりたいよう」
「ゾウさんは 大きすぎて おうちには はいらないよ。
 ドアに からだがはさまって いたいいたいって ないちゃうよ」とおとうさん。
「ゾウさんの あかちゃんだったら いいでしょう」とたまちゃん。
ちいさなあかちゃんなら ドアをなんとか とおりぬけられそうです。
「ダメダメ。ゾウさんのあしおとがうるさくて 
 きんじょの人たちに めいわくかけちゃう」とおかあさん。
たまちゃんは 「つまんない つまんない」といいながら おうちにかえりました。

とそのとき ピンポーンとチャイムがなって 大きなはこがとどきました。
あけてみると まあたらしい そうじきです。
はいいろのからだ。ながーいはな。ほそいしっぽ。
ゾウさんみたいな そうじきです。
スイッチをいれると 「ブオーン」とげんきよくなきます。
「わーい。ゾウさんだ」
たまちゃんは さっそく いえの中をおさんぽしました。

ほしくさのかわりに ゴミをたくさんたべてくれる そうじきゾウさん。
たまちゃんがこぼした ごはんつぶも 
たまちゃんがちぎった かみきれも ながいはなで ぐんぐんすいこみます。
ゾウさんとたまちゃんがあるいたあとは ゴミがすっかりかたづいて
ほら なんて きれいなんでしょう。

もうひとつ そうじきゾウさんのすごいところは
しっぽをビューン、するするとひっこめられること。
どうぶつえんのゾウさんには ちょっと まねができないでしょう。

2007年02月23日(金)  シュークリーム・ランキング
2006年02月23日(木)  金メダ○
2005年02月23日(水)  飛騨牛パワー合同誕生会
2002年02月23日(土)  連想ゲーム


2008年02月22日(金)  アンチエイジングディナーで合同誕生会

今日は、母の誕生日であり、娘のたまの1歳半の誕生日であり、映画『風の絨毯』プロデューサーの魔女田さんこと益田祐美子さんの誕生日前日。数週間前に「22日に田邊さんのお店で合同誕生会やるから空けといて」の電話をもらって、ばっちり空けていたのだが、前日になっても時間の連絡が来ないところが魔女田さん。電話をすると、「何時がいい?」と逆に聞かれて、6時半でお願いした。

益田さんとの合同誕生会は2回目、3年ぶり。1回目(>>>2005年02月23日(水) 飛騨牛パワー合同誕生会)のときにはじめて足を踏み入れた会員制レストラン『シーボニアメンズクラブ』へ。お店の経営者である株式会社ピッドコーポレーションの田邊勉社長ともその会で知り合い、以来、「すてきなすてきな田邊のおじさま」とお慕いしている。お店を訪れるのも田邊さんに会うのも、一昨年の田邊さんの還暦の誕生パーティー(>>>2006年10月28日(土) 田邊のおじさまの還暦音楽祭)以来。

今宵のメンバーは、6人。益田さん、はじめてお会いする神戸の女社長・マダム高田、わたしの「2月生まれ女3人(年代ばらばら)」と、昨夜誕生日ディナーで来店されていた田邊さんの旧友で作曲家の真島俊夫さんと夫人の匡子さん、そして田邊さん。6人中4人が「お誕生日」、主役率66.6%。

まずはシャンパンで乾杯。「今日のメニューはアンチエイジングディナーですよ」と田邊のおじさま。年齢を重ねることを祝う誕生会に、年齢に抗うアンチエイジングディナー。一見矛盾しているような気もしたけれど、「いつまでも若々しく元気で長生きしよう」という誓いを新たにするという意味では、誕生会にふさわしいメニューともいえる。

岩から丁寧にはがした磯牡蠣(天然ものゆえ小粒で身が締まっている)をポン酢のジュレと山芋のすりおろしとともにフルートグラスに詰めた上にウニとイクラをあしらった前菜にはじまり、ふた皿目は「空豆のパンナコッタ」。ひと皿ごとに驚きと楽しみが運ばれてくる。「フルコースを食べ終えてももたれないメニューを作りたかったんですよ」と田邊さん。たしかに、体のサイズに似つかわしくないほど胃袋の収納力抜群のわたしでも、コースの途中で幸せが苦しみに変わるフルコースはある。今宵のメニューは、最後のひと皿までおいしく味わう、いや、最後のひと皿に向けて、舌も胃袋もどんどん調子が良くなるよう。実際、魚料理は、アルコールのために胃袋のスペースを確保しておきたい真島氏を手伝って、ふた皿平らげた。

パンは小麦のふすまで作った「健康パン」。小麦粉はグルテンで固まるので、グルテンのない部分であるふすまでパンを作るのは至難の業。それを実現させたお医者さんがいて、田邊さんがそのパンの販売を手掛けられている。田邊さんいわく、「炭水化物の取りすぎが万病のもと」。エネルギーとして消化されない分が糖質となって体に取り込まれ、自己免疫力を弱めるのだという。いま食べている炭水化物を健康パンに置き換えるだけで、体は見違えると力説。「うちの兄の癌が消えたんですよ」の話にはびっくり。炭水化物依存症のわたしから炭水化物を取り上げたら、生きる楽しみが半減してしまうのだが、健康パンはふわっと口に溶ける不思議な食感で、おいしくて8切れ食べてしまった。



磯牡蠣のポン酢ジュレ添え

空豆のパンナコッタと帆立貝のタルタルディル風味
岩手県産ホロホロ鶏のグルエ ランド産フォアグラのポアレと共に

フカヒレとポアローのコンソメスープ

長崎五島列島産平スズキ 春菊ソース 湯葉添え

ジャスミン茶とスウィートワン

特選黒毛和牛のグリエ 八丁味噌とナッツ風味

デザートの盛り合わせ
(そば粉のガレット アイスクリーム いちご)

食事が進み、お酒が進み、おしゃべりがはずむと、「何才まで現役でいたいか」と下ネタも元気。途中から加わったおじさま(大和ナントカの偉い人。益田さんの珍紹介で、正体はつかめないまま)から「不倫(フーリン)火山」なんてオヤジギャグも飛び出す。「やっぱり男の人って、タツとうれしいものなの?」と益田さんはあいかわらず無邪気で、「欲はないけど、性欲はある」なんて発言も。

田邊さんの紹介で益田さんプロデュースのドキュメンタリー映画第二弾『蘇る玉虫厨子〜時空を超えた「技」の継承〜』の作曲を手がけられた真島さんは得意のダジャレを連発。「赤ワインと白ワインはまったく別物で、違いはタンニンにありまして、これがいわゆる赤のタンニン」「鬼が愛用している化粧品は、鬼にカネボウ」「北京ダックもふかひれスープもない中華料理屋の味は、カモなくフカもなく(可もなく不可もなく)」などなど、思わず携帯のメモ帳に書き留める。「おしりをこちら側に向けたゾウを通り過ぎて歩いて行くと、別なゾウがおしりをこちら側に向けていた。何しているのと聞いたら、『ブックエンドごっこ』」という小話がキュートで気に入る。

今日初対面のマダム岩田は、新幹線でちょくちょく神戸から遊びに上京しているという女社長さん。やんわりした関西弁で毒のあることを言うのが、わたしの笑いのツボを直撃。糖質の取りすぎがいかに体に悪いかを話しだしたら止まらなくなる田邊さんの大演説を、「わかった。何もかも糖質が悪いのね」と手短にまとめ、益田さんがお得意のボケや物忘れをかますたびに、「糖質が多すぎるのよ〜」と絶妙な突っ込みを入れていた。「なぜか女性は僕に語ってくれるんですよ」と田邊さんがうれしそうに言うと、「それは田邊さんの口をふさぎたいからよ」。

隣のテーブルでは、益田さんが準備中の次回作『築城せよ』(劇場公開用長編)の企画会議中。監督の古波津さんや撮影の辻さんと挨拶させていただく。同作品に関わっている読売新聞の方も大阪から駆けつけ、二つのテーブルを行ったり来たり。去年観たオリジナルの短編がぶっ飛ぶほど面白かったので、長編が楽しみな反面、乗り越えるのは大変だろうなと想像する。あの予算と時間で完結していた傑作を一度壊して作り直すのは、まっさらなところから新作を立ち上げるより大変かもしれない。うまく「化け」て、また驚かせてほしい。

宴もたけなわでデザートタイム。デザートの盛り合わせとバースデーケーキは、ふすま製ではなく砂糖も使っている。「食事である程度満腹になってからは、糖質が吸収されにくい」のだそうで、「メインで良質なたんぱく質を取った後に贅沢なデザートというフランス料理は理にかなっているんですよ」と田邊さん。そういえば、フランスに旅行したとき、日暮れからレストランに集まった客たちは、尽きないおしゃべりとともに夜通しテーブルを囲んでいた。食べることを生きることの真ん中に持ってきて楽しむ、そんな生き方は健康的だと思う。今宵の晩賛も気がつけば四時間。値段がつけられないほど、とびきりおいしくて楽しいひとときのお会計は、田邊さんの御馳走。すてきなすてきな田邊のおじさま、ごちそうさまでした。

そして、田邊のおじさまから、もうひとつプレゼント。「食(レストラン)と健康(パン)に加えて、『美』のビジネスを始めようとしているんです」と売り出し中の『ナノリッシュ』の試供品をくださる。韓国の泥パックの泥(クレイ)を世界特許の技術で超微粒子かつ超薄切り(これによって表面積が200倍になり、ただものでない吸着力と吸収性が実現)にして、100%天然でありながらすぐれた抗酸化作用や抗菌作用を発揮するティーツリーオイル(もちろんエッセンシャルオイルならではのヒーリング作用も)のみを加えた、洗い流すパック。肌の奥の汚れや老廃物を取り除きつつ、クレイのミネラルがうるおいとハリをもたらすという。製造者から売り込みを受けて使ってみた田邊さんが、自身の顔でしわ取り効果を実感。「薄くなっていた眉毛も黒くなってきた」そうで、販売を引き受けることにしたのだとか。田邊さんいわく、ひさしぶりに会ったわたしは、母乳育児の影響か、「以前は感じなかった女性らしさ」が出ているらしく、「(パックの効果で)これ以上ホルモンが出ちゃったらどうしましょう」と有頂天になったが、「フェロモン」という便利な言葉があったのを失念していた。やはりアンチエイジングが必要かも。

2007年02月22日(木)  マタニティオレンジ81 母になっても女心はある
2006年02月22日(水)  史実の63年後に観る映画『白バラの祈り』
2002年02月22日(金)  生みっぱなしじゃなくて


2008年02月21日(木)  バレンタイン月間&確定申告週間

誕生日とバレンタインデーがある2月は、甘いものがいつも以上にまわりにあふれ、今年もなんだかんだと口実をつけて食べている。この一か月で一年のスイーツ消費量の2割ぐらいを胃に納めている気がする。ケーキ三昧の誕生日の翌週はバレンタインデー。当日は、1月に初注文してはまってしまったイタリアンお取り寄せ、イルホウレンソウのガトーショコラ。バレンタイン限定のミステリーbox(いわゆるお楽しみ袋)に入っていたもの。いい材料を使っているのが感じられる、濃厚だけど重くない絶妙な味わい。

翌15日は、ご近所仲間のK夫人と銀座へ出たついでに有楽町のイトシア2階でお茶。いくつかあるお店から選んだ『珈琲茶館 集』は、その名の通り、集うマダムたちで満席。500円のケーキはモンブランをチョイス。栗感たっぷりで、お皿についた栗も全部なめたいほど。500円でドリンクをつけられて、この場所にしてはリーズナブル。でも、やっぱりお茶はポットで飲みたい。

その夜は、去年クッキーハウスを2軒建ててくれたミキさんが、「マラソンがんばってとバレンタインということで」と手作りクッキーとブラウニーを届けてくれる。素朴なクッキーはおなじみクッキーハウスの味。「ネスカフェこれでもかコレクション」のカップでお茶。イラストのお菓子の家のモデルは、ミキさんが娘のたまの11/12才の誕生日祝いに贈ってくれた夫婦合作のクッキーハウス。このカップで最初にお茶を飲む相手はミキさんと決めていた。

東京マラソン当日の17日は、イルホウレンソウで別注文したガトーショコラ(1/2本 1100円)ひと切れに生クリームをかけて食べ、コンビニチョコでさらにパワー注入。「37年かけて大きくなった」という「大樹」の小枝に、同年代の親近感。小枝とかクランキーとか、パフの入ったチョコはわたし好み。

18日には京都に住むメグさんから「遅くなったけど、誕生日とバレンタインデーおめでとう」のチョコチップパウンドケーキが1本到着。イルホウレンソウのガトショコとメグさんケーキを1切れずつ、たっぷり生クリームを添えて。これを2日続けて、ガトショコを食べ尽くしてしまった今日からは、メグさんケーキを厚切り。

今週は確定申告で、慣れない数字と格闘中。いつにもましてブドウ糖が欠乏気味なので、ちょうどいい。一週間がかりで伝票を整理し、エクセルにすればいいのにワードで帳簿をつける。多少お金がかかっても税理士にお願いしたほうがいいんじゃないかと今年想うのだけど、いつもこの時期になると、ぽっかり仕事が空く時期ができて、まるで「今年の自分でやってみなさい」と言われている気になってしまう。たしかに、確定申告は、自分がどこからいくらいただいているか、自分が何ににどれだけかけているかを確認し、働いた一年を振り返る機会になる。源泉徴収票を打ち込みながら、「毎年取引先の数がふえている」ことを実感したり、仕事した人の顔を思い出したり。儀式みたいなものかなあと思ったりする。こういう時間を持つのは必要なことなのかもしれない、と自分を納得させて、今年も電卓をたたいている。

へレン景気に沸いた2006年に比べると、2007年の収入は半分近くに減ったが、この一年に形になった脚本作品はゼロなのに収入があること自体が驚きで、収入の半分以上を占める著作権料のありがたみを感じる。親孝行な子どもたちの仕送りで食いつないでいる気分。昨年秋から脚本作りに関わった『アテンションプリーズスペシャル〜オーストラリア・シドニー編〜』の放送が4月3日に決まり、2006年10月公開の『天使の卵』以来約1年半ぶりに産後復帰第一作を発表できることにになった。これを皮切りに、止まっている企画にも弾みがついてほしい。お金が懐に入るのもうれしいけど、作品が世に出てこそ報われる。

2007年02月21日(水)  三島由紀夫レター教室
2006年02月21日(火)  何かとツボにはまった映画『燃ゆるとき』
2005年02月21日(月)  『逃亡者の掟』(人見安雄)
2002年02月21日(木)  映画祭

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