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大英博物館の修復士(コンサバターというらしい)スギモトと晴香のシリーズものの第5巻。 なぜ中途半端な5冊目?と今更ながら首を傾げたが、よくよく思い出せば確かこの巻が安かったからだという身も蓋もない理由だった。 なのでなぜか二人はルーブル美術館に出向していて地下収蔵庫で見つかったダ・ヴィンチの素描の真贋を見極めることに。 ポール・アダムのヴァイオリン職人シリーズや深水黎一郎の芸術家探偵シリーズのような展開だ。 ただミステリ部分は軽めで穴だらけ。 第一発見者は第一容疑者なんだけどなあ。 原点に返るってここに戻るんじゃないの?来歴にいっちゃうの?と一人でもやもや。 捜査官じゃないから仕方ないけども。 まあ人も死んでないしいいのか。 謎多きレオナルド・ダ・ヴィンチの生涯や絵画に纏わるアレコレが面白かった。 コンクラーヴェ関連であれこれ調べた時に最後の晩餐における聖ヨハネの謎に触れていたので 作中の両性具有のようなヨハネの話に驚きはなかったものの他の作品などは検索してみて初めて知ったものも多かった。 「大洪水」なんて知らなかったよ。 渦というかくるくると巻いた巻き毛のような、緻密で繊細で混沌とした大洪水の素描に魅入られた人々の顛末が物語を作ったんだなあ。 モナリザはルーブルで見たことがあるけど洗礼者聖ヨハネはちょっと実物を見てみたいと思わせる吸引力がある。 これは聖人ではないでしょ。 人たらしで蠱惑的で破滅的。 モデルはダ・ヴィンチの弟子の一人サライという話で、この人がまた聖人とは程遠く俗っぽい悪童のような男だったよう。 まあだからこそ惹かれるものもあるんだろう。 そんな話を知れたのは良かった。 ボーン・ドクターは必要だったのか、とか、カテリーナの血筋はどうなった、とか不満点は色々あるけども。 絵画や芸術を巡るミステリーはやはり好みだ。 何か新しい話を見つけよう。
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