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最近の本は長尺なのでこの短さは新鮮、というか不安というか。 え、もしかしてもう終わり?どんでん返しがあるんじゃないの?と余計なことを考えてしまった。 短い章立てでテンポよく進むので読み終えるのもあっという間でしたよ。 「明智卿死体検分(小森 収)」 既読のランドル・ギャレット「ダーシー卿シリーズ」の世界を踏襲しそれを日本に置き換えた世界。 科学の代わりに魔術が用いられるヴィクトリアンなダーシー卿の世界とは違い、 世界線は同じでも魔術師は陰陽師になり織田と徳川と羽柴が共存する世界はやはり毛色が違う。 実はちょっと苦戦してしまった。 なまじ知っている歴史だからそこからずれた歴史は意識の中ですり合わせるのがなかなか難しい。 伊達の家臣支倉一族が陰陽師として徳川の子飼いになり暗部を担うとかちょっと受け入れがたい(笑) それでも慣れてくるとこの世界も面白くなってくる。 何より魔術が魔法ではなく科学的な理論に基づいて構築されているのが優れモノだ。 四阿の中だけに降り積もった雪の魔術なんて結構印象深いと思う。 また小ネタが大量で明智卿は明智光秀と明智小五郎からだし安倍天晴は安倍晴明、金田一耕助の名前も出て来る。 登場人物の中に針一族がいるんだけど名前が針剣山だったり針千本だったりするのは茶目っ気か。 しかもアシモフのファウンデーションシリーズのキャラであるハリ・セルダンから取ったとかどんなパロディだ。 全く気付かなかったよ。 変な名前だとは思ったけど。 肝心の明智卿の解像度はちょっと低い。 掴みどころがないというか、こんな人!というイメージが湧きにくかったりする。 嫌いではないんだけども。 次作でもう少し輪郭がはっきりするといいな。
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