|
NM Syndrome DiaryINDEX|past|will
「1793(ニクラス・ナット・オ・ダーグ)」読了。 ・・・・・・きつかった。 途中すっ飛ばしたところもあり全部を読んだと言えないところが辛いけどいつか、読む。 もっと精神状態が万全な時に。 ちゃんと、読む。 歴史ミステリーと言っていいのかどうか。 18世紀末のスウェーデンの汚濁と糞尿に塗れた不衛生な街と湖、泥とぬかるみ、雪、凍った大地、積み上がる凍った死体、貧富、革命、司法の腐敗.....。 物語中にマリー・アントワネットはギロチンに消え、ストックホルムでも公開処刑が娯楽になる。 えげつなく、汚く、寒く、混沌としている。 そんな1793年の一年の物語。 暗く重い物語を貫くのは死期の迫った理性と司法の人セーシル・ヴィンゲと乱暴で直情だが情に厚い隻腕のジャン・ミカエル(ミッケル・カルデル)の在り方だ。 2人が相棒となり闇の中を身元不明の死体の謎を追って命をかける様はともすれば汚濁に喘ぎ息が詰まりそうになる私を救った。 特に常に自分を律し理性を失わんとするヴィンゲの在り様は凄惨な物語であるにもかかわらず清浄な、か弱くはあっても灯を伴っていた。 最後まで彼に寄り添いたいと思わせるに十分な魅力だった。 できれば次もヴィンゲとカルデルの相棒物語を見たかったけどそれは叶わない。 イギリスの商人が言ったようにヴィンゲは狩る人だ。 狼の側の人間だ。 それがラストに上手く表れていて印象的だった。 ただ彼が幸せだったかどうかはわからないのが哀しい。 かなりメンタルダメージが強かったので次に読むのはヴァイオリン職人か森博嗣にしよう。 新作にあの人が出ているらしいから楽しみ楽しみ♪
|