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萌えの日だとか。 十月十日を組み合わせると「萌」になるんだそうな。へー。 がしかし、そんな本日は仰天ニュースも何もないときた。ガッデム(2日連続) 見たいTVもないので先日行ったルオー展のことをメモしておこう。 【ルオーのまなざし 表現への情熱】(10月4日)宮城県美術館 ステンドグラスみたいな太い輪郭線が特徴的なルオーは鮮やかな色彩が自分にとって惹かれるポイントだった。 アンリ・マティスやクレー、大好きなカンディンスキーみたいな。 が、好きなものを並べてみたらみんな多少前後するにしても同時代の人達だった模様。 深く考えたこともなかったけれど良く考えたら作風に通じるものがあるということはそういうことだよねえ。 何を今更って話だ。 で、勿論時代時代によって作風画風は変わりどの時代のコレが好きという感想になるわけだけど、 個人的には晩年の穏やかな色彩の画風が好きだったなあ。 とりあえず好きな絵を挙げておく。 もう記憶も薄れているから思いついたものから。 最初の方に展示してあった「自画像」は非常に刺さる作品で、不安げというか恐怖にも近い怯えた表情のルオー自身がこちらを窺っている。 これは引き返してもう一度見に行った作品。 絵につけられていた解説が「ほかのどんな人たちよりも私を無限によく理解してくださる方たちに対してさえ、自己を見せる場合、私は常に裸で、震えているような気持ちになります」だった。 まさしくこれ1枚でそれを表現していた。 「後ろ向きの裸婦」も忘れられない。 何が気になったのかはわからないけれど多分赤い靴下が目を惹いたのだと思う。 ルオーが度々描いていたアルルカンや曲馬師、ピエロ、娼婦。 それらにも惹かれたので多分背景にあるモチーフが好きなのだろう。 ルオー展のアイコンにもなっていた「マドレーヌ」は確かにルオーらしい鮮やかなオレンジと赤が印象的な作品だ。 でもそれよりは「アルルカン」に強く惹かれた。 近づいてみると重ね塗りした跡が盛り上がり立体的だ。 口元には謎の笑み。歯が見えるのもルオーらしい。 そういうのも含めて心に残った1枚である。 晩年になると聖書の風景というか、宗教色の強い作品が増えてくるが強烈な色彩は影を潜め静かで穏やかな暗めの色調になる。 「冬 人物のいる風景」や「夕べの星 聖書の風景」「古きヴェルサイユ」などだ。 輪郭線は曖昧になりぼんやりとした中に木々や人や建物が見える。 自分はこのあたりの絵が好きだったから物語の挿絵のような想像力を掻き立てるのが好きなんだろうなあと改めて思ったり。 と、長々書いてきた挙句に何なんですが。 実は今回一番テンションが上がったのがカンディンスキーの「商人たちの到着」だったのですよ。申し訳ない。 初めて見たわけでもないのにずっと見ていても飽きない絵なのでソファに座り込んで真正面からずっと眺めていた。 宮城県美術館はカンディンスキーの収蔵が国内でも屈指なのが有難いのである。 ハインリッヒ・カンペンドンク「少女と白鳥」やマックス・ペヒシュタインの「パイプ煙草を吸う漁師」「帆船」なども面白かったので そのうち常設展で見られたら・・・・・ってカンペンドンクは高知県立美術館蔵だった。あら・・・・。 ということで目録を買っておけば良かったと今頃臍をかんでいる次第でする。 おしまい。
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