2005年06月25日(土)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学最終日

あっという間に今日はロケ見学最終日。変化に富んだ毎日で、最後まで退屈するヒマがなかった。今日撮影するのは、脚本の中でもとくに気に入っているシーン。脚本に命が吹き込まれる瞬間に立ち会える幸せを感じる。今日は甘いものの差し入れが充実。東藻琴のすがの商店の生どら焼き(生クリーム+小豆)とチーズ小僧(チーズと小豆をパイ生地で包んだ饅頭)、そして見たことないようなドーナツの大行列。
今回のロケ見学で出会えた人たちの中で、とくに印象深かった獣医監修の荒井久夫先生と千代女さんが空港まで送ってくださる。途中、『夕陽の家』という名前のログハウスでカレーをごちそうになる。大きな窓から網走湖に沈む夕陽を拝めるはずが、曇っていて残念。先生からは先日、豚柄のバンダナを贈られたが、今日は牛柄のストラップを贈られる。千代女さんからは「気持ちよ、ほんと、気持ちだから」とブレスレットを贈られる。「網走まで来てくれて、うれしいんですよ」と言うこのお二人にはすっかりお世話になり、感激しっぱなしだった。この人たちに会いに、また網走に帰ってきたい、と思う。

2002年06月25日(火)  ギュッ(hug)ギュッ(Snuggle)
2000年06月25日(日)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/28)


2005年06月24日(金)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学7日目

今日は、「おひょいさん」こと藤村俊二さんにご挨拶。映画やテレビや舞台での活躍はもちろん、CM界でも引っ張りだこの人。日本TVCMの古典名作として名高いレナウンの「イエイエ」の振り付けを手がけたのも、藤村さんだとか。役どころは、矢島が獣医学を学んだ恩師、上原教授。登場シーン数は少ないものの、藤村さんのような味のある役者さんが演じることで、しっかりと印象を残せるキャラクターになりそう。撮影には立ち会えなかったけれど、吉田日出子さん、阿部サダオさんの放つ存在感も作品に面白みと深みを与えてくれているのではと期待。


撮影が終わり、ホテルに戻ると6時半。今なら6時50分網走発の列車に間に合う!と昨日のリベンジを試みることに。車内は制服姿の高校生が目立つ。北浜駅に降り立つと、昨日ふられた『停車場』が、今日は開店。カウンターの中には、気さくなママさん一人。客はわたし一人。互いに年齢を打ち明けながら、「あら、見えないわー」「そちらこそ」。皺もやわらかく隠してくれるオレンジ色の明かりに包まれた店内は、古い列車の椅子や網棚やスピーカーが配され、窓の外にはオホーツク海の空を染める見事な夕焼け。ケーキセットを注文すると、ガトーショコラを温め、その場で泡立てた砂糖抜きのクリームを添えて出される。上品な甘さ。他のケーキも気になる。話が弾むうちに自家製パンまで出していただく。仕出し屋が本業の一家が家族経営でやっていて、メニューにはフレンチのフルコースも。要予約のこのメニュー目当てに次回は来たいもの。

後ろ髪を引かれつつ、昨日ふられたもう一軒、『麦わら帽子』へ走り、ラストオーダーの8時ぎりぎりに滑り込む。こちらも店員さん一人、客はわたし一人。郵便局員さんおすすめのカレー(えびカレーを注文)よりもカプチーノのおいしさに驚いた。店名の由来なのか、俵万智さんの有名な麦わら帽子の歌の色紙が。入口には柳生博さん(NHK FMシアター『夢の波間』で佐野悦司役を主演)のサイン皿があった。

2004年06月24日(木)  東京ディズニーランド『バズ・ライトイヤー夏の大作戦』
2000年06月24日(土)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/27)


2005年06月23日(木)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学6日目

今日は撮休日で撮影はなし。2時からのラッシュ上映まではフリーなので、プチ鉄道旅に出かけることに。昨日、ご近所仲間で鉄道ファンのT氏に「網走から行ける駅の中にカフェがあると聞いたのですが」とメールで聞いたところ、「釧網本線、駅舎内カフェ、多数ございます。一番有名なのは北浜駅の『停車場』さん。目の前がオホーツク海で絶景です。あと藻琴駅の『トロッコ』それに川湯温泉駅の『オーチャードグラス』、止別には構内にラーメン屋があります。どこの駅のカフェもビーフシチューなぞ出していると思いますが、鉄の友人達の間で最も有名なのは、駅構内ではないのですが、標茶の町にある『ビストロカフェ サングリア』さんのビーフシチューでしょうか」とのお返事。「どの駅を訪問してみるかは、このページで考えてみるのは如何でしょう?」と釧路本線各駅停車の旅●汽車旅スケッチ帳というサイトを紹介してくれた。制作者でもある水彩色鉛筆画家・鈴木周作さんのイラストで綴られる沿線風景を眺めていると、鉄道に揺られるのだけを目的に網走を訪ねたくなってしまう。


オンライン下見の結果、今日の行き先は網走→原生花園→北浜→網走ルートに決定。単線で列車の本数が限られているため、あまり遠くへ行くと戻ってこれなくなる。原生花園はロケ地のひとつなのだけど、わたしの滞在中には原生花園での撮影はないので、行くなら今日がチャンス。ボランティアガイドさんが花や草の名前を丁寧に解説してくれたものの、見学ルートをぐるっと回るのに20分もかからず、北浜へ向かう列車が来るまで大いに時間が余ってしまった。駅に隣接するお土産館の林野弘済会さんの売り場でルピナス(昇り藤)の種を買ったり、「これ一杯で疲れが取れる」というなんとか茸のお茶を試飲したりしてもまだ時間が余るので、4キロ先の北浜まで歩くことに。

炎天下のアスファルトを歩いていると、じりじり日焼けしていくのがわかる。北浜の郵便局に飛び込み、クーラーに人心地つきながら、買い求めた葉書に書いて投函したら、「汲んだだけの水だけど」とグラスを差し出してくれた。さりげない親切が板についている。

郵便局員さんに「ランチにおすすめの店」を聞くと、北浜駅の手前にカレーのおいしい『麦わら帽子』という店があるという。そこでお昼を食べて、『停車場』でお茶しようと贅沢なことを考えていたら、麦わら帽子は定休日で、停車場は都合により休み。見渡す限りオプションはなく、コンビニでおにぎりとシードルを買い、目の前のオホーツク海を独り占めしながら一時間後に来る列車を待つ。そこに美鈴役の小林涼子ちゃんとマネージャーさんが登場。二人もまた原生花園から4キロの道のりを歩いてきたのだが、わたしと違って涼しい顔。

2時からのラッシュ上映は市民会館のスクリーンで。北海道の大自然は大きな画面によく映える。その後は、ボウリング大会『第1回ヘレン杯』とバーベキュー大会。撮休日は休むどころか大忙し。

2000年06月23日(金)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/27)


2005年06月22日(水)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学5日目

今日は外の撮影。こちらの蚊は服の上からでも咬むらしく、虫除けスプレーと蚊取り線香が必須アイテム。またまたいい天気で、日焼け止めも念入りに。空気が澄んでいるせいか、紫外線がまっすぐ届く気がする。黒ヤギのデーブと白ヤギの茶々丸が癒しキャラとして活躍。撮影の合間に餌をやったり撫でたり話しかけたり。犬を飼っている職場は喧嘩が少ないと言うけど、ヘレンの現場も動物たちがいい潤滑油になってくれている感じ。

今夜はわたしの滞在中唯一のナイト撮影。昼の撮影は4時頃終了し、夜の再開まで3時間ほどあるので、いったんロケバスでホテルに戻る。撮影現場に戻るときはタクシーで。タクシーに乗るたび、運転手さんに「子ぎつねヘレンって知ってますか」と聞いているけど、関係者が多数利用しているせいもあって、今のところ認知率は100%。今日の運転手さんも「原作があるんでしょ。交通事故に遭った鹿の話で……(←きつねです!)」「大杉たかおが出るっていう……(←大杉漣とまじってます!)」と多少の誤認はあるもののよくご存知。

ヘレンの話や運転手さんが熊に遭遇した話で盛り上がりながら現場近くに着き、降りようとしたら、待機していたスタッフが「撮影中なのでエンジンを切って待ってください」。わたしだけ降りてタクシーに足止めを食らわせるのも悪いので、話を続けながら、「ライトを消したまま大きな道まで出てください」の指示が出るまで、待つこと約15分。お金を払った後で、運転手さんにとってはタダ働きの時間だったけれど、素直に会話を楽しんでくれる人でよかった。名前を言ったら早速いまいまさこカフェを探し当て、書き込みまでしてくれた運転手さん、走る宣伝マンとしてヘレンを応援してくださいませ。

2004年06月22日(火)  はちみつ・亜紀子のお菓子教室
2003年06月22日(日)  不思議なふしぎなミラクルリーフ
2002年06月22日(土)  木村崇人「木もれ陽プロジェクト」
2000年06月22日(木)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)
1998年06月22日(月)  カンヌ98 3日目 いざCMの嵐!


2005年06月21日(火)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学4日目

網走に来てから晴天が続いていて、連日半袖でも暑い。今日は屋内での撮影だけど、照明を焚くので温度はどんどん上がる。撮影をナマで見るには演出部、撮影部、照明部、ヘアメイク、衣装など何重ものスタッフが取り巻く隙間を縫わなくてはならないので、ビジコン(フィルムで撮影したものを同時に画面でチェックするモニター。CMの撮影で使うものと同じ形。カメラ2台を回すときは、2つのビジコンで見る。録画も同時にして、小道具の持ち方、人物の動き方など他のテイクとの整合性を見るために巻き戻して見たりする)でチェック。監督とスクリプターさんの後ろから、モニターをのぞく形。実際に画面でどう切り取られているのかがその場で見られるし、監督がどんな絵を狙っていて、それがうまくいっているのか意図と違うのかもリアルにわかるし、カット割りの勉強にもなる。

モニターを見ながら何気なく交わされる会話、カット代わりのセッティングの間の雑談も楽しい。獣医・矢島が使う赤い聴診器は、獣医監修の荒井久夫先生が普段使われているこだわりの仕事道具。「普通の聴診器よりも高いんですけどね、いい聴診器は病名をささやいてくれるんです」となかなかいい台詞を言う。「今の台詞、書き留めた?」と監督。原作者の竹田津実先生と昔同じ農業共済の診療所で働いていた縁で、今回はじめて映画に関わることになった荒井先生は、好きなこととやりたいことがはっきりしていて、何事も楽しもうというところに自分と似たニオイを感じる人。

今夜は荒井久夫先生と千代女さんのご招待で、ジャズ歌手のCharito(チャリート)のコンサートへ。会場はセントラルホテルの鳳凰の間。ワインと名物のオホーツク流氷カレー(流氷風デザートつき)をいただきながら、ニューアルバム『Non-Stop to Brazil』からのナンバーに身をまかせる。ジャズやボサノバはパワフルな曲でも心地よくて、聴き疲れしない。大好きな『Over the Rainbow』が聴けてうれしかった。昔本格的に音楽をやっていたという荒井先生は、コメントも玄人っぽい。

友達の多い荒井先生は、知り合いを見つけてはわたしを紹介し、ヘレンの宣伝。今夜のコンサートを呼びかけた鈴木秀幸さんは、網走初日の夜に行った『喜八』をはじめ、網走市内に3つのお店を持つオーナーにして北海道を代表するバーテンダー。ホテルの隣のバー『ジアス(The Earth)』にすぐ戻りますからと言われ、三人でカウンター席へ。「バナナとクリームを使ったフローズンダイキリ風のものを」とお願いしたら、とんでもなくおいしい一杯が出てきた。ここもロケ隊が出没するお店。しばらくして、撮影監督の浜田さんと松竹のプロデューサーの方々が合流。「今井の脚本は、台詞はいいがト書きがよくない」と何度も聞かされた皆さんの共通意見が今夜も顔を出す。占いでもいいことだけ信じてあとは忘れるわたしは、「台詞がいいんだー」ととても前向きに受け止める。でも、ト書きもうまいと言われないと。

2002年06月21日(金)  JUDY AND MARY
1998年06月21日(日)  カンヌ98 2日目 ニース→エズ→カンヌ広告祭エントリー


2005年06月20日(月)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学3日目

脚本家というのは忙しい人が多いので、「現場で書く」という状況でなければ、たいていは2、3日で帰るらしい。やることもないのに海外旅行並みに一週間以上滞在するわたしは珍しいケースのようだけど、「17日から25日の間のどこかでお邪魔できたらうれしいです」とプロデューサーに伝えたら、その期間中ずっと滞在できるように飛行機と宿を押さえていただいたので、ありがたく甘えさせてもらうことにした。

毎朝8時にロケバスに乗り込み、午前中の撮影を見て、お昼を食べ、午後の撮影を見る。知床観光に足をのばすわけでもなく、撮影がある限りは現場を見るつもり。「毎日見てて飽きませんか」と聞かれるけれど、同じ瞬間はひとつとしてないし、そのひとつひとつを全部見たいと思ってしまう。母親になった友人が「自分の子どもは毎日見てても飽きない」と言った気持ちに似ているかも。毎日違うといえば、ロケ弁当も楽しみ。今日は冷やし中華と、網走婦人会さんより差し入れの三平汁と煮物(美味!)。食後には、獣医監修の荒井久夫先生が「ぜひ皆さんに食べていただきたい」と大量注文してくれた幸栄堂菓子舗のシュークリーム。クリームが濃厚な北海道の味に感激。

今日は獣医・矢島幸次役の大沢たかおさんとはじめてお話しする。ひとつひとつの作品に真剣に取り組まれ、役を自分のものにする役者魂を感じる。矢島役は大動物獣医の仕事着といい、父親という設定といい、子どもや動物に振り回される役柄といい、今までにない顔をいくつも見られそうで、一観客としても楽しみ。

午後は太一役の深澤嵐君と子ぎつねのスチール撮影を見学。居合わせた観光客が子ぎつねに目を留め、「キャーかわいい!」と大騒ぎ。「今井さん、ヘレン、当たるんじゃないですかー」「きつねは引きがあるねー」と宣伝担当嬢とわたしもはしゃいでしまう。

2004年06月20日(日)  日本一おしゃべりな幼なじみのヨシカのこと
1998年06月20日(土)  カンヌ98 1日目 はじめてのカンヌ広告祭へ 


2005年06月19日(日)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学2日目

顔見知りはちょっとずつ増えているけど、まだまだ知らない人だらけのロケ現場。「お前、みんなに紹介してもらったか」と撮影監督の浜田毅さんが声をかけてくれる。「ええ、なんとなく」と答えた瞬間、「おーい」と声を張り上げて現場の注目を集め、「こちら、脚本の今井さん」。一気に顔が売れた。今井雅子デビュー作の『パコダテ人』を撮影した浜田さんと照明の松岡泰彦さんがいてくれるのは、心強い。「野生班」のあだ名がついた実景撮影班の葛西誉仁さんも『パコダテ人』ぶり。現場で知り合った人と現場で再会すると、とても懐かしい気持ちになって、ほっとする。今日のロケ弁当は「揚げ物」または「八宝菜」のチョイス。給仕を担当するのは車両部さん。

昨日出番がなかった律子役の松雪泰子さんにご挨拶。お美しい。話し方はさっぱりしていて、気さくに話しかけてくださる。ロケには毎日いろんなお客様が見学に見える。わたしも長期滞在型ゲストではあるのだけど。やることのないわたしは、お客様が来てくれると、話し相手ができてうれしい。この日のお客様は、以前から心惹かれていた人。脚本を書くようになってから、会いたいと思っていた人に会えることがずいぶん増えた。

夜は焼肉を食べながら宣伝会議。サイトで何するか、どうやってパブを取る仕掛けを作るか、ノベルティは何がいいか……こういうブレストは、話せば話すほどアイデアが浮かんできて飽きない。原稿渡してはいサヨナラじゃなくて、わたしは売り込み作戦にも首を突っ込みたい。広告人の血なんだと思う。

2004年06月19日(土)  既刊本 出会ったときが 新刊本
2003年06月19日(木)  真夜中のアイスクリーム


2005年06月18日(土)  『子ぎつねヘレン』あっという間の見学1日目

7時前に起きて8時出発のロケバスにぎりぎり乗り込む。わたしが一番最後。時間厳守が現場のオキテ。早起きが苦手なわたし、これから一週間寝坊しないで過ごせるだろうか。はじめて会う人ばかりだけど、皆さんそれぞれの仕事に動き回っているので、隙を見てつかまえご挨拶。クランクインするまではモテモテの脚本家、クランクインしてしまえば本は手を離れ、お呼びではない。邪魔にならないようにわが子のたのもしい成長を見守るのみ。

動物がたくさんいるせいか、現場の雰囲気はとっても和やか。子役の深澤嵐君の和み効果もあるのかも。スタッフの名前と専門をすべて把握しているという嵐君、挨拶も元気よくて、いいムードメーカーになっている。撮影の内容はどこまで書いていいかわからないので、「ここまで書いていいよ」の許可が出たら書き足すとして、今日の撮影は予定よりずいぶん早く進み、お昼を食べてちょっと撮ったらもう終わり。予測不能の動物がOKテイクを出してくれると、長めに取っている「動物待ち」時間が浮くというわけ。ヘレン出演者の動物たちは演技派が多く、このところ連日、日が暮れる前に撮影が終わっているのだとか。

オフの時間は各自思い思いにマッサージに行ったりボウリングに行ったり買い物したり洗濯したり。着いたばかりのわたしは、今日知り合った宣伝担当の女の子とオホーツク流氷館へ。学生時代に行って流氷の部屋で凍えた記憶があるけれど、あらためて行ってみると、テーマパーク的な面白さがあった。案内嬢によるユーモアたっぷりの説明、流氷を空撮した迫力の映像、お土産売り場も充実。マイナス20度の流氷部屋には、キツネがお出迎え。『ヘレン』の成功をよろしくと手を合わせる。入口で手渡された濡れタオルをぐるぐる振り回すと、カチコチタオルの出来上がり。「網走で撮影された映画」という展示の中に『きつね』という作品を見つける。1983年の松竹映画。

2000年06月18日(日)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)


2005年06月17日(金)  『子ぎつねヘレン』ロケ地網走は歓迎ムード

羽田発女満別行きの最終便で網走着。東京よりちょっと涼しいかなという感じ。クランクインした5月半ばはダウンコートが必要な寒さだったとか。網走駅前にできたホテルルートイン網走にチェックインし、「関係者は一度は通る道」という『酒菜亭 喜八』に連れて行ってもらう。「くじらのベーコン」「納豆茶漬けチーズ入り」など面白いメニューが充実。網走の書店では「ただいまロケ中」のPOPをつけて原作の『子ぎつねヘレンがのこしたもの』が平積みされているとか、地元紙にはでかでかと記事が出ているとか、タクシーの運転手はほとんど知っているとか、網走での『ヘレン』知名度は上々、ロケも順調に進んでいる様子。

2000年06月17日(土)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)


2005年06月16日(木)  Hidden Detailのチョコ名刺

一緒に『冷凍マイナス18号』を手がけ、ひと足先に会社を辞めてフリーになったアートディレクターの古川ジュンさんが、今井雅子独立名刺をデザインしてくれた。「チョレートで」とイメージを伝えると、「外袋つけたら?」「銀紙巻いたら?」とアイデアが膨らみ、「なんでチョコなの?」の疑問に応えて、「Life is bitter and sweet like chocolate」のメッセージを外袋に入れることに。印刷屋さんも面白がってノリノリ。お値段もノリノリで、一枚で板チョコ一枚分也。フリーは自分の名前で仕事していくわけだし、ひとり歩きメディアである名刺に、ちょっと贅沢してみました。

ホリエモン氏行きつけの海南鶏飯食堂(古川さんと同期入社で、わたしは労働組合でご一緒した中西さんが経営)をはじめ、数々のお店やブランドのアートディレクションを手がける古川さん。事務所の名前『Hidden Detail』(ヒドゥン・ディテール)は、「隠れたこだわり」の意味。今井雅子チョコ名刺も外袋に賞味期限がついていたり、バーコードが携帯の電話番号になっていたり、芸が細かい。

板状の外袋を糊付けして袋にし、名刺に銀紙を巻くのは、わたしの手作業。銀紙はあちこち探し歩いた結果、「アルミホイルがいちばん合う」ことを発見。かぶせるだけだとパカッと外れてしまうので、糊でくっつける。チョコ香水で香りをつければ完璧。

名刺用に作った「いまいまさこカフェ」ロゴでリンクバナーも作っていただき、「mチョコ」壁紙でサイトのトップページもチョコ仕様に。

2002年06月16日(日)  一人暮らしをしていた町・鷺沼
2000年06月16日(金)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/26)

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